わたしの本棚、本のむし。

2011年01月24日
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カテゴリ: 小説・自叙伝

 喋るんですよねぇ、案山子(かかし)が。。。

 主人公の伊藤もびっくりしてましたが、私も驚きました。

伊藤が包丁片手にコンビニ強盗っていうのも、捕まって乗せられたパトカーの中に

同級生の警察官(城山)が居たってのも、

気が付いたら、江戸時代から外との交流が途絶えてしまっている「荻島」に居た。

という出だしからミステリーな設定も驚きでした。

 伊藤が島で初めに出会ったのは日比野という整った顔立ちの犬に似た男。

 嘘しか語らない、画家・園山。

 郵便配達員の草薙、死に逝くお方の手を握ってあげる職業の百合さん。

 地面に耳を付けて音を聴く遊びをする少女、若葉。 

 いつも詩を読んでいる美しい殺し屋、桜。騒々しいのが嫌い。人も嫌い、たぶん。

長髪が風に揺れると繊細な糸のように見えた。頬が痩せている・・・ 

文面からして桜は絶対にカッコイイに決まってる。姿も見てないけど惚れました。。

 小さい頃にお菓子を食べ過ぎて太って動けなくなってしまった、ウサギさん。

debu桃.jpgどうしても、この方を想像してしまいました。

桃.jpg(そして、小さい頃の、ウサギさん。)

 ウサギさんのお婆さんが言っていた

「一回しか生きられないんだから、全部を受け入れるしかない。」

悲しいことがあっても、家族が殺されても、たった一度の大事な人生なのだから。

「受け入れる」ことで苦しみを乗り越えられる、そうとらえました。

 登場人物が全てとても魅力的でした、

 中でも警察官の城山は誰が見ても憎むべき相手で、

これで彼の生い立ちや何故こんなにも性悪になってしまったかの理由など

一言も書いて無かったのが良かったと思います。

彼への同情心など微塵も湧いてこなかったお蔭で

ラストは胸の内がスッとする思いでした。(こう書くと自分も結構腹黒いなって思います。)

 未来を予言出来る案山子、優午が何故自分の死を語らなかったのか、

 自分も考えながら事件に参加してる様な感覚で、読後もまだ続きがあるような

伊坂幸太郎さんのまた別な作品にもヒントは隠されてるんじゃないか、

よし、次もまた伊坂作品で・・・

 読みたい本がいっぱいあり過ぎる、、

ではまた~






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最終更新日  2012年05月27日 01時44分33秒
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