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カテゴリ: PS4
※この考察は、Bloodborne The Old Huntersにて発覚した新事実を考慮していません。DLCも含んだ考察は「 ブラッドボーン:ストーリー&設定考察(最新版) 」 をご覧ください。

ブラッドボーンをクリアしましたが、それだけではこのゲームの深さや魅力は分からない!ということで、 ストーリーや世界観について大雑把に考察したい と思います。想像を含む極めて個人的な考察になりますし、まだ私の知っている範囲内での考察になるので、的外れになっている可能性もありますが、そこはご了承ください。
とりあえず、今作は クトゥルフ神話 をベースにしていると思われるので、クトゥルフ神話を参考にしながら考察していきます。

ブラボ.jpg

まず最初に、古代人である トゥメル人 が 宇宙に潜む神々(上位者) の存在を知り、接触を試みます。トゥメル人たちは宇宙の中でもとりわけ有力な上位者 「ゴースあるいはゴスム」 (以下、ゴースと記述)を崇拝し、ゴースはそれに応えて 「思考の瞳」 という宇宙の叡智を彼らに与え、トゥメル文明は栄華を極めました。

しかし、トゥメル人たちはそれでは飽き足らず、更なる叡智を求め、 トゥメル人の女王ヤーナムとゴースを性交させ、人と上位者との間に赤子を創ってしまいます。 (※ヨグ=ソトースに娘を性交させ、恐るべき怪物を生んだというクトゥルフ神話のエピソードに酷似しています)
これにより、トゥメル人の栄光は幕を閉じます。最強の神の血を受け継ぐ赤子は想像以上の力を秘めており、その力によって秩序は崩壊し始めます。月は赤く染まり、あらゆる「境界」が無くなり、トゥメル文明は滅亡を迎えてしまったのです。



時が経ち、現代。 ビルゲンワース の ウィレーム学長 たちが発掘作業の末に、上位者の痕跡を発見します。そこから、上位者と親交を深めていたトゥメル人たちの廃墟 「トゥメル遺跡」 を発見し、自らも智恵を求めて上位者と接触することを画策します。トゥメル遺跡の奥地に眠っていた赤子を召喚し、上位者の智恵を得る鍵である 「思考の瞳」 を手に入れようとするのです。

しかし、赤子は予想以上の力を有していました。赤子は月を赤く染め上げ、存在するだけで周囲の秩序を破壊していきます。ここで言う秩序は差異と同義で、秩序の破壊は夢と現実、人と獣の境が無くなることを意味し、それが 獣の病 の正体です。 獣化は病によるものではなく、赤子の力によって人と獣の差異を破壊された人々に起こる症状だった のです。(※ゲーム内に「赤い月が近付くとき、人の境は曖昧となり、偉大なる上位者が現れる。そして我ら赤子を抱かん」との記述有り)

そんな中で、全宇宙の支配を画策する上位者の一柱 「月の魔物」 が赤子に目を付けます。月の魔物はゴースと宇宙の勢力争いをしており、ゴースを打ち倒して宇宙の支配者の座に君臨しようと目論んでいました。最強の力を持つ神であるゴースの子を手に入れれば、自らの力を更に強化できると思ったのでしょう。 月の魔物は地球へと飛来し、赤子を我が物にせんと猛追 します。

月の魔物.jpg
▲赤子を求めて地球へと降り立った上位者「月の魔物」。

この時、ゴースは月の魔物の思惑をいち早く察知し、自らの配下である上位者 「メルゴーの乳母」 に赤子を保護させます。月の魔物は赤子を奪い取ろうとしますが、ゴースの方が一枚上手でした。 ゴースは自らの力でメルゴーの乳母もろとも赤子を秘匿し、ロマに「思考の瞳」を与えて「白痴の蜘蛛」という上位者にすることで、その門番をさせることにした のです。(※ミラコーシュ曰く「ああ、ゴース、あるいはゴスム。我らの祈りが聞こえぬか、白痴のロマにそうしたように、我らに瞳を授けたまえ」)これによって赤い月も赤子も隠され、月の魔物は困り果ててします。その間にもメルゴーの乳母は周囲に夢 (メンシスの悪夢) を張り巡らせることで、赤子を保護するべく砦を築き上げていき、ますます月の魔物は赤子から遠ざかっていきます。

月の魔物はこのまま赤子捜索をしようとしますが、広大な宇宙を支配している彼が長く地球に留まることはできません。そうこうしている内に敵であるゴースに自らの宇宙支配地を攻められるかもしれませんから。月の魔物は泣く泣く宇宙へ帰還することにしますが、そこで 獣相手に奮闘する狩人 に目を付けます。月の魔物は赤子を手に入れ、 自らが宇宙の覇権を握るという野望を成し遂げるために、狩人を利用することを思い付いた のです。
早速、獣の病(赤子による境界破壊)によりヤーナムを訪れていた狩人 「ゲールマン」 を自らの陣営に引き入れ、自らの夢 (狩人の夢) を提供することで不死性を纏わせます。そして、長く地球にいることのできない自分の代わりに、赤子捜索を代行させたのです。

ここで言う夢とは、 神の領域 であることを意味します。クトゥルフ神話では、地球の神々が住まうドリームランドから分かるように、夢はとりわけ重要な概念として扱われています。宇宙はアザトースの悪夢とまで言われており、ここから 夢=神に近い世界 と推測することができます。

ヤーナムやヤハグルを中心とした現実世界も、赤子捜索or赤子保護のために跳梁跋扈している神々のせいで、夢と現実の区別が曖昧となり、半ば「悪夢」と化しています。上位者がいる=その場は神の領域となる=夢が拡大し、現実世界が侵される、というわけですね。
月の魔物の力で 狩人の夢を見ることのできる狩人は死んでも死にません。 夢の中では死ねませんからね。

ゲールマンもそれなりの活躍をしますが、やはり人間なのでガタが来ます。月の魔物は彼を狩人との仲介役にすることで、赤子奪取のために新たな駒を手に入れるようになります。そうして何人もの狩人が夢を訪れ、月の魔物に利用されては、捨てられていきます。その一人が主人公だったのです。

主人公は 「獣狩りの夜」 によって無意識に月の魔物に誘導され、赤子捜索をすることになります。そして、ロマを倒し、門番が消滅したことで赤い月が復活。メルゴーの乳母を倒して赤子を奪取することに成功します。



目的は果たされました。赤子は月の魔物の手中に落ちたのです。主人公は用済みとなったのです。
ここから、ストーリーは三つに分岐します。

■「ヤーナムの夜明け」エンディング
用済みとなった主人公は、月の魔物の使者であるゲールマンによって首を刎ねられ、 狩人の夢から追放 されます。そして、現実世界へと戻るのです。主人公は今まで見ていた悪夢を忘れ、いつもの日常に戻ることでしょう。近い内に、月の魔物がゴースを滅ぼし、宇宙統一を成し遂げるとも知らずに・・・。


■「遺志を継ぐ者」エンディング
ゲールマンによる介錯を拒否し、ゲールマンを倒します。すると、天から現れる月の魔物。月の魔物はゲールマンの穴埋めとして主人公を選択し、自らの僕として使役するようになります。主人公は数々の上位者を屠ってきた猛者ですが、赤子の力を得た月の魔物に抗う力はありません。 主人公はゲールマンの代わりとして、永遠に月の魔物に使える身となってしまった のです。


■「幼年期のはじまり」エンディング
ゲールマンを倒し、月の魔物が主人公を下僕とするべく現れます。しかし、主人公は 「三つのへその緒」 という強力なアイテムを所持しており、これによって赤子を所有している月の魔物にも対抗できる力を得ていました。主人公を操ることができないと悟った月の魔物は戦闘モードに入り、遂に主人公と一騎討ちをします。
しかし、立ち塞がる神々を屠り、その血を力にしてきた主人公はもはや神の一柱、上位者にも等しい超人と化していました。月の魔物は返り討ちにされ、赤子の所有権は主人公に移ります。

赤子を吸収した主人公は、人間としての生を終え、上位者として生まれ変わります。 格上の神として、新たな生をスタートさせる のです。見た目は青いウネウネですが、それはまだ幼年期の姿。成長すれば、ゴースをも滅ぼす最強の神となるのでしょう。

そして、クレイトスのようにこう叫びながら、宇宙を支配するゴースに挑むのです。
「ゴース!貴様の息子が戻ったぞ!宇宙の終焉を引き連れてな!」
The End begins…



色々と突っ込みどころはあるかもしれませんが、これが私なりの考察です。ブラッドボーン含むソウルシリーズは明確に物語や世界観が語られることがないので、想像の余地があるのが楽しいですよね!
ブラッドボーンのストーリーを一言で言うと「上位者と人間の赤子(宇宙の覇権を握る鍵)を奪い合う神々の中で、月の魔物に利用された狩人が奮闘する話」でした。これを踏まえた上でストーリーをプレイすれば、ボス戦がかなり燃えるようになるでしょうね。何せVS神なのですから!(ゴッドオブウォー脳)






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Last updated  2015.12.13 22:22:34
コメント(15) | コメントを書く


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Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
しがない狩人 さん
考察解りやすくて面白かったです。
質問なのですが、この考察的にはエーブリエタースはどういうたち位置なのでしょうか。 (2015.10.31 12:11:19)

しがない狩人さんへ  
リュンポス  さん
コメントありがとうございます!

エーブリエタースについてですが、彼女は「見捨てられた上位者」との記述があったので、赤子争奪戦争とは無関係の存在であると思います。

おそらく、トュメル人と上位者が交流を深めていた時に、地球に飛来していた上位者の一柱なのではないでしょうか。そして、赤子の誕生と共にトュメル文明は崩壊し、その混乱から逃れるために他の上位者たちは地球から脱出しますが、エーブリエタースは鈍くさかったのか逃げ遅れ、地球に取り残されてしまいます。そして、「見捨てられた上位者」となったのです。
「星の娘」という二つ名もありますし、そこまで有力な上位者でもなかったのでしょう。(娘というのは、母や父の庇護が無ければなにもできない、という意味を込めての呼び名だと考えました)
したがって、赤子争奪戦争が勃発しても、そんなに強いわけでもないエーブリエタースは蚊帳の外です。エーブリエタースは赤子を手に入れて宇宙を支配しようとする野心などありませんし、それを実現する力もありません。月の魔物やゴースが自らの陣営に引き入れたいと思うほどの戦力もありません。
こうして、星の娘エーブリエタースは、赤子争奪戦争と何ら関わることなく、静かに自らの不幸を嘆き続けているのです。

エーブリエタースについては、こんな感じだと思います!相変わらず私の妄想全開な考察ですが。笑 (2015.10.31 15:03:51)

Re[2]:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
しがない狩人 さん
丁寧な説明と解説、ありがとうございます。なるほど、娘とはそういう解釈もできるのですね。

dlcの考察ももしされるなら拝見したいです。

ありがとうございました。 (2015.10.31 15:55:23)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
豚やばい さん
非常に面白く、そして分かりやすい考察に感動しました!
一つ質問なのですが、獣化する人間と上位者の血、とかは特に深い関わりがないというお考えでしょうか?
そもそも、この考察の枠組みで考えると、ブラッドボーン(血から産まれる)というタイトルはどういう意味を持つようになると思いますか?
妄想でも構わないので、ご意見お聞かせ願います (2015.11.11 00:34:00)

豚やばいさんへ  
リュンポス  さん
コメントありがとうございます!

私の考察では、獣化する人間は赤子による差異破壊の結果なので、上位者の血と直接的な関係は無いと思っています。


ブラッドボーンの意味についてですが、これは赤子と主人公、そして幼年期の三つを指しているものだと考えています。

赤子は人間と上位者のハーフですから、人間と上位者の血によって構成されています。比率は半々でしょうか。
ここで問題となるのは主人公です。もちろん、主人公は純粋な人間ですから、上位者との混血児などではありません。しかし、ある方法を駆使して赤子に近づいていきます。
それは上位者を狩猟し、その血を得ることです。
上位者を狩り、血の意志を手に入れ、それを内に取り込むことで、主人公本来の血と上位者の血の比率が変化していきます。最初の比率は「上位者の血1:主人公本来の血9」くらいでしょうが、上位者をどんどん倒していくうちに、上位者の血は体内に着実に蓄積され、最終的に「4:6」ぐらいになります。上位者と人間の血が半々である赤子と極めて近い存在です。主人公は赤子争奪戦の駒でありましたが、意図せず、赤子と同等の半神になりつつあったのです。
この状態で月の魔物を倒すと、更に上位者の血が混入し、遂に「5:5」となり、赤子と同等の存在となります。赤子の所有権も同時に主人公に移り、それによって主人公は赤子以上の存在である「幼年期」へと変貌するのです。

つまり、ブラッドボーン(血から産まれる)とは、
・生殖行為によって上位者と人間の血から赤子が産まれたこと
・狩り殺すことによって上位者の血が混ざり込み、それらの血によって赤子と同等の存在(主人公)が産まれたこと
・上位者と人間の血によって生まれた赤子(もしくはそれと同等の存在)同士が接触することで、更なる新しい存在(幼年期)が産まれたこと
の三つを指しているものと思われます。どれも、上位者と人間双方の血が絡んで、物語上重要な存在が誕生している点で、共通しています。


かなり妄想が入りましたが、私の解釈はこんな感じです笑 (2015.11.11 13:40:32)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
豚ヤバイ さん
ご返事ありがとうございます!

合ってる合ってないに関わらず、自分の中にあるごちゃごちゃした設定や妄想をまとめる、一つの綺麗な枠組みを与えてくれたリュンポスさんに感謝します

DLCの解釈も期待してますね笑
(2015.11.11 16:54:52)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
下位者 さん
blood borenとは血液感染という意味ですよ (2015.11.19 05:17:23)

下位者さんへ  
リュンポス  さん
ライフサイエンス辞書と英和環境感染学用語集によると
bloodborneは「血液由来の(血が原因で生まれた)、血を媒介とする」という意味の形容詞で、
infectionという名詞を伴うことによって初めて「血液感染(bloodborne infection、もしくはblood infection)」という意味になるみたいです! (2015.11.20 16:03:58)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
ナメクジ さん
本編クリア後、相変わらずのフロム脳推奨ストーリー
だったので丁重な考察非常に助かりました。
ひとつよくわからないのが三本のへその緒なのです
上位混血者の赤子のへその緒というのはわかるのですが
その親が一体誰なのか…
メルゴー乳母の守る赤子=ゴース
娼婦の赤子=?
妊娠ヨセフカ=?
捨てられた工房=人自体がいない?
後姿無き上位者オドンの立ち位置もよくわからないので
お時間あるときにでもご意見よろしくお願いします。 (2015.12.10 12:33:29)

ナメクジさんへ  
リュンポス  さん
コメントありがとうございます!
The Old Huntersにて様々な新事実が発見されましたので、近々DLC版も含めた考察を書こうと思っています。三本目のへその緒については、その記事にて考察する予定ですので、少々お待ちください。 (2015.12.10 15:17:37)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
ナメクジ さん
お返事ありがとうございます!
DLC含めた新しい考察期待して待っております(拝謁) (2015.12.10 23:11:39)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
ハス太 さん
いろいろな考察見てきましたが、この考察が一番納得できました

世界観がわかってからプレイするとまた違った楽しみがありますね (2016.01.26 22:31:37)

ハス太さんへ  
リュンポス  さん
コメントありがとうございます!
そうですね。「ここにはこんな意味があったんだ!」と二周目なのにまた新鮮な気持ちで楽しめますよね! (2016.01.27 20:35:59)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
通りすがり さん
まとまっていて分かりやすいのに加え、個人的には他の考察より説得力も感じた。
地球で人間との後輩で生まれたハーフ赤子は大きな力を秘めていそうですが、流石に「宇宙の覇権」は行き過ぎな気もするけど、まぁ上位者同士の主導権争いであるのは間違いないですね。
また単なる利用される人間だったはずの主人公が、相手の血を得ていく中で上位者すら狩る様な怪物になるのはブラボ特有の「リゲイン」システムと最も親和性の高い仮説。 (2018.03.26 03:24:16)

Re:ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察(06/11)  
ぱうろ さん
数年前の記事ですがこの方の考察が、絡まってぐちゃぐちゃになった糸を優しく指で解いているかのように、私の中でのブラボの世界観を理解させてくれました。結局上位者と狩人になんの関係が?ということ、最初の狩人と月の魔物の狙いは?等分からないことはED全て回収しても多かったんです。ナメクジのようにになった主人公を見てもなんのこっちゃと(笑)
ですがこの考察を見てから2周目をして、ED回収するとすんなりストーリーが入ってきますね!
いい記事に会えて良かったです。ありがとうございます。 (2019.11.17 20:36:55)

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