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2019年も残すところあと数時間!今年の年の瀬は、例年にも増して慌ただしかったような気がします。仕事もそうですが、プライベートでも予定がみっちりと詰まり、インフルエンザや風邪にかかって全てが台無しにならないよう細心の注意を払っていました。(結局、12月終盤は風邪気味になってしまいましたが、ペラックT錠のおかげで寝込むことはありませんでした!笑)今は実家に着いて、一息吐いているということもあり、個人的に2019年を振り返ってみたいと思います。2019年は一言で表すと、変化の年でした。主には、大きな3つの変化がありました。①趣味の古代ギリシア研究に新局面:教授や博士と共に研究会に参加これは本当に、今年一番素晴らしかったことなのですが、歴史学の最前線を牽引する博士や、名門大学の教授&准教授、国内最高峰の大学の優秀な博士課程の学生さんたちと一緒に、複数の研究会に出席し、古代ギリシアの碑文や弁論を、解読&研究するようになりました。今までわりとマイペースに古典ギリシア語を読んでいましたが、研究会に参加するにあたってはかなりの精読が必要なので(なにせ順番に翻訳の個人発表があります)、この1年で古典ギリシア語に対する姿勢が一変しましたね。古代史とは無縁の業界で仕事をしながら研究会に参加しているのは私だけで、あまりのハイレベルさに付いていくので精一杯ですが、なんとか食らいついてやっていけています…!大変ではあるんですが、歴史学の第一線で活躍する研究者たちと一緒に活動するのは、非常に刺激的で、普段の仕事とはまた違った世界を体験できるので、非常に楽しいです!②現代ギリシア語学習を本格化:現代ギリシア語教室に参加古代だけではなく、現代ギリシア語も本格的にやり始めたのも今年に入ってからだったと思います。ギリシア語の翻訳家が主催している現代ギリシア語教室の上級者クラスに参加し、ギリシア語運用力を多角的に鍛え始めました。このクラスでは、ギリシア人との談笑や作文添削を通してスピーキング・リスニング・ライティングを、ニコス・カザンザキス文学作品の翻訳を通してリーディングを、それぞれ学習することができます。この教室自体は週に1回しかないのですが、普段からギリシア語でニュース記事を読んだり、ギリシア人とアプリでメッセージのやり取りをしたりして、運用力をキープしています。英語よりも真面目に勉強していますね…笑古代語とは違って、現代語は生きた言語です。学べば学ぶほど、ギリシアの「真のリアル」を体感できるので、楽しくて楽しくて仕方がありませんでした!ビジネスでは一切使えないことが玉に瑕ですが…。笑③彼女と別れました。笑今年6月のギリシア旅行記ではさんざん惚気た彼女ですが、約3年付き合った末、今や元カノと化しました。元カノと、ナクソス島にあるパラティア島に上陸したのですが、神話ではそこで英雄テセウスが恋人アリアドネを置き去りにし、現実では元カノが私を置き去りにした形になりますね。笑フラれた当初はThe End of the worldのような感じでしたが、今は殆ど回復しています。友人や同僚が支えてくれたのが一番大きいですが、新しい出会いもあって、それなりに楽しい日々を過ごしています。2020年には、パラティア島で置き去りになった私を、酒神ディオニュソスのように誰かが迎えに来てくれるといいなぁ…と切に願っております。笑このような変化のあった2019年ですが、2020年はこれら変化がどのように発展し、結実していくのか、不安もありますが、楽しみでもありますね。年末年始に家族や親友たちと過ごし、大好きなギリシア人アーティスト:サキス・ルーヴァスの年越しソングを聞きながら、次なる戦いに備えたいと思います!◆サキス・ルーヴァス「フロニャ・ポッラ Gold edition」サビ抜粋(和訳)Χρόνια πολλά(明けましておめでとう!)χρόνια να έρθεις περιμένω(長年、君がやって来るのを待ってるんだ)τόσα Χριστούγεννα σωπαίνω(クリスマスはずっと寂しいままで)και πέφτει χιόνι πάντα μέσα στην καρδιά(いつも心の中に雪が積もるんだ) Πρωτοχρονιά έλα την πόρτα να χτυπήσεις(新年にドアをノックしに来なよ)ούτε λεπτό να μην αργήσεις(1分たりとも遅れちゃダメだよ)αυτή θα είναι η τυχερή μας η χρονιά(きっと、幸福な1年になるはずさ)
2019.12.31
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世界最多の島嶼を擁する東南アジアの大国「インドネシア」。実は、その国名がギリシア語に由来していることは、あまり知られていません。「インド」を示す"Indo"、古代ギリシア語で「島嶼」を表す"Nesos"、同じく古代ギリシア語で「国家」などを意味する接尾辞"ia"を組み合わせて作られたそうです。(ちなみにですが、現代ギリシア語だと"Nesia"という単語には「島々」という意味があり、より直感的に"Indo-Nesia"=「インドの島々」と分かります)ギリシアと意外な接点のあるインドネシアですが…、その首都ジャカルタに、3連休(+有休)を利用して旅行してきました!大学時代にイギリス留学をしてから、コンスタントに海外旅行をしてきましたが(その大半はギリシアですが笑)、南半球の国に足を踏み入れるのは今回で初となります。インドネシアは東南アジア屈指のイスラム大国で、日本とは比べ物にならないほどの成長ポテンシャルを誇る将来有望な国ですが、交通渋滞・ヘイズ(煙霧による大気汚染)・格差・汚染など、先進国では考えられないような事情も抱えています。ジャカルタ観光でそれらを無視して行脚することはほぼ不可能でしょう。しかし、国の裏事情も味わってこその観光だと思うので、今回のインドネシア・ジャカルタ旅行は、良い意味でのカルチャーショックだらけで刺激的な体験となりました!◆1日目(2019/10/10深夜~11)前日の深夜便から飛んだこともあって、11日の朝にはスカルノハッタ国際空港に到着です。「治安が悪い」という前情報を聞いていたので、最も安全な移動手段の一つであるGrabを駆使して市内へ行くことを決意。配車アプリは人生初の試みとなるので、おっかなびっくりでしたが、なんとかドライバーを発見。空港にはGrabのピックアップポイントも設置されており、ドライバーが丁寧にその場所をチャットで教えてくれたこともあって、特にトラブルもなく市内へ入ることができました。目的地が空港から30kmくらい離れていましたが、なんとお値段は1500円強!安い!日本のタクシーだったら目玉飛び出る価格になりますよね…笑★1日目に訪れたスポット①モナス(展望台、博物館)②グランド・インドネシア③ファタヒラ広場(カフェ・バタビア)1日目に印象に残っているのは、やはりモナス(独立記念塔)でしょうか。まず敷地が異様に広く、機中泊で睡眠不足MAXの身としては、駐車場からモナスに到達するまでに体力の8割を根こそぎ奪われました…笑 思ったよりも暑くはなかったんですが、湿度が高いので、汗がめちゃくちゃ出るんですよね。真夏のギリシアの直射日光に当たってもそんなに汗は出ないタイプなんですが、今回ばかりは滝のように流れ落ちていました。▲広大な敷地に聳え立つモナス。Grabから降りてからがこれまた遠い…!モナスの地下には歴史博物館が広がり、先史時代から現代までのインドネシアの歩みをジオラマで概観することができます。説明文も、長すぎず短すぎず、適度なボリューム。「インドネシアの歴史に少し興味はあるけれど、ギリシアほど詳細に研究するレベルではない」という初心者クラスの私のニーズをきっちりと捉えていました。展望台では、ジャカルタの素晴らしい景色…というよりは、ヘイズに侵食されつつある都市を見渡すことができます。ヘイズ問題が騒がれていましたが、ニュースで見るのと直に目の当たりにするのとでは、インパクトが違いますね。地上からでは曇り空と同化して気付けませんでしたが、かくも深刻だったとは…。そんなヘイズを他所に、国家の腕章を付けた警察か軍人の男性たちが、スマホ片手にはしゃぎまわっていたのが面白かったです。笑▲ヘイズにより、遠くまで見渡すことができません。まるで映画『ミスト』のようですね。◆2日目(2019/10/12)2日目のハイライトは、インドネシアを象徴するアジア最大級の宗教施設…イスティクラル・モスクでしょう。★2日目に訪れたスポット①イスティクラルモスク②カテドラル③俺の餃子④海洋博物館イスラム教と聞くと、どうしても中東のイメージがありますが、実は世界で最も多くのイスラム人口を擁する国はインドネシアなんです。そのため、ジャカルタに鎮座するイスティクラル・モスクも「アジア最大のイスラム施設」「世界で3番目に巨大なイスラム施設」という名誉を手に入れています。そんなアジアでは伝説的なモスクは、通常のモスクとは一風変わった内装をしています。一度、大学時代に国際交流サークルの活動の一環として、東京のモスクに足を運んだことがあるのですが、それは見事な装飾美を誇り、西欧のカトリック教会に比肩するほどの美麗さを有していました。しかし、インドネシアの最大級のモスクは、一言で言えば「質実剛健」です。通路のパイプは剥き出しで、床は常に砂埃でザラザラしています。モスクの規定上、靴を脱いで裸足で歩かなければならないため(スリッパという概念は消滅しています)、足の裏でそれを感じることができます。モスクの本質的な箇所以外は気にしないという、質実の精神の現れなのでしょうか。▲イスティクラル・モスクの内部。工事中のせいもありますが、壮麗な感じはしません。しかし、どことなく近代的なドームや柱からは、圧倒的な存在感が感じられます。モスクに隣接するカトリックの大聖堂(カテドラル)は西洋直伝の壮麗さがあり、あまりにも対照的です。同じ「啓典の民」の宗教なのに、ここまで様々な差があるのはなぜだろうかと、非常に興味深かったですね。◆3日目(2019/10/13)インドネシアの特異な生物と言えば、コモドオオトカゲが真っ先に挙げられるでしょう。世界最大級の体躯と、その威風堂々たる姿は、まさしくドラゴン。コモド島、リンチャ島、フローレス島西部にのみ棲息している種で、その名を冠するコモド島の有名な観光資源にもなっています。今回の旅では、時間と予算の都合上コモド島には行けませんでしたが、爬虫類好きとしては「コモドドラゴンだけは実物を見てみたい!」と常々思っていました。そんな思いを解決してくれたのが、ジャカルタのテーマパーク「タマン・ミニ・インドネシア」の中にある「ミュージアム・オブ・コモド」でした。★3日目に訪れたスポット①シティ・ウォーク・スディルマン②タマン・ミニ・インドネシア(ミュージアム・オブ・コモド他)「タマン・ミニ・インドネシア」では、インドネシア各地に住まう多様な民族の建物を再現したテーマパークであり、その中の名物の1つにコモド島を再現した「ミュージアム・オブ・コモド」があるんです。テーマパーク内のスタッフさんに聞いてみると「生きているコモドドラゴンがいるよ~」とのこと!コモド島に行かないと生きたドラゴンを観れないと思っていたので、最高ですね!ミュージアム・オブ・コモドに着いてみると…、いました、コモドドラゴンが!しかし、なんか思っていたより小さいような…。看板にもコモドドラゴンと書いてあるし、どうやら、大人の屈強なドラゴンではなく、まだ子供の小さいドラゴンだったようです。▲まだコドモドラゴン。かっこいいというよりは可愛いですね。子供のコモドドラゴンは、どことなくミズオオトカゲに似ていますが、まだ小さいとはいえ歴としたドラゴンです!いずれ、のっそりと大地を歩み、牙に秘めたる毒で水牛をも殺す偉大なる龍になるのでしょう。◆そして、帰国…(2019/10/13~14)楽しい時はすぐに過ぎ去り、2泊5日(機中泊2回)の弾丸インドネシア旅行は幕を下ろしました。安さを重視したせいか、帰りの便はジャカルタ→シンガポール→マニラ→大阪という怒涛の乗り継ぎで全く休めませんでしたが、無事日本に帰ることができました。(帰国後、すぐに仕事で遠方への出張があったのもあり、体調は超絶不調と化しましたが…)普段、趣味でギリシア文化を研究している身としては、全く異色なインドネシア文化を体験することができて非常に刺激的な一時でした。次回行くとしたら、インドネシアの島々に行ってみたいですね。ギリシアと同じく、インドネシアも膨大な数の島々を擁する国家ですから、独自色溢れる島文化を堪能しつつ、まったりリラックスしたいです!
2019.10.18
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『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が発売されてから、早くも2週間以上が経ちました。発売日に即刻ダウンロードし、密かに狩猟生活を楽しんでおりましたが…、実を言うと発売後2日でストーリーをクリア(ラスボスを撃破)してしまい、今は10月に配信されるラージャンに向けてウォーミングアップしています。笑 ※この記事にはストーリーのネタバレが含まれています。 発売日に有休を取り、ゲーム本編のダウンロードが完了した直後(朝6時くらい)から怒涛の勢いで進めていたからでしょうが、思ったよりも早くクリアできてしまいました。上位装備でもイヴェルカーナまではサクサク狩猟できたのが大きいですね。とはいえ、アイスボーンは、MHシリーズにおける「G」に位置づけられる作品(拡張版)です。拡張版であるにも関わらず、ここまで多種多様な亜種・新モンスター・新ストーリーを詰め込むなんて、素直に凄いと思います。MH好きなら間違いなく買うべき作品ですね。 ストーリーでは、新モンスターに加え、歴代のMH看板モンスターとも戦うことができます。私のMH歴はMHPから始まり、MHP2nd、MHP2ndGを経て、MHFで一旦止まり、MHP3rdや任天堂時代はノータッチだったので、各タイトルの看板モンスターを狩猟できたのは非常に感慨深かったです!特にジンオウガは、MHP3rdを受験勉強のために諦めた経緯があるので、狩猟中はあの頃からの時の流れを感じました。 しかし、少し気になる点も。MHWとは違い、アイスボーンのストーリーはどこか熱中度に欠けました。新生MHにもう慣れてしまったというのもありますが、一番の要因はストーリー展開が前回と似ていることですね。 生態系に異常が発生し、看板の古龍(前回はネルギガンテ、今回はイヴェルカーナ)が関与していると仮定され、でも結局は、その裏に潜んでいるより強大な古龍(前回はゼノ・ジーヴァ、今回はアン・イシュワルダ)が真因だったと判明する…。贅沢な批判になりますが、もう一捻り・どんでん返しが欲しかったですね。 まぁ、怒り喰らうイビルジョーが古龍種(イヴェルカーナ、ネロミェール、ヴァルハザク)と縄張り争いして互角というのはある意味どんでん返しでしたが。笑 私はイビルジョーにそこまで思い入れはなく、古龍派なので、複雑な気持ちです…。確かに、龍属性をあそこまで肥大化させていれば、古龍との相性は良くなりますね。笑 現在、私はMR45付近で、主力武器はランス(業槍ベルゼベリスク、爆鱗槍バゼルロケット、氷騎エクティス)となります。怒涛の勢いでクリアしてしまったのもあり、もうそこまで長時間プレイしていませんが、装備拡充のためにちょこちょこ狩りに出かけています。エンドコンテンツの「導きの地」は、YouTubeの解説動画等で仕組みは理解しましたが、そこまでやる気は起きず、イャンガルルガを出現させて以降は手を付けていません…。ティガレックス亜種や銀レウスと狩猟してみたいんですが、そこまでモチベーションが…。 今は、10月配信のラージャンを待っている状態ですね。後は、黒龍ミラボレアスが配信されることを切に願っています。MH15周年でミラボレアスがかなり推されているのを見ると、きっと裏ボスとしてMHWIの世界に降臨してくれるはず…!と期待していまいますね。それで、アルバトリオンも実装されて、ミラボレアスと世界を巻き込む縄張り争い…なんてことが起きたら、最高なのですが。笑
2019.09.23
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今日、歴史が動きました。サンディエゴにて開催中のコミコン2019にて、MARVELスタジオのプロデューサー、ケヴィン・ファイギ氏が高らかに宣言しました。『アベンジャーズ:エンドゲーム』の興行収入が今夜中にも『アバター』を抜き去り、世界歴代1位になることを!土曜日(2019/7/20)時点で、『アベンジャーズ:エンドゲーム』の興行収入は27億8920万ドル、対する『アバター』の興行収入は27億8970万ドルで、その差は僅か50万ドル!今週の平日1日の米国興行収入でさえ30~40万ドルぐらいでしたから、日曜日に世界で50万ドル以上稼ぐことは造作もないことでしょう。これが意味するところは、長年君臨していた『アバター』が遂に王位を剥奪され、新たに『アベンジャーズ:エンドゲーム』がその王座「歴史上最もヒットした映画」の名を手に入れたということです!いやぁ、めちゃくちゃ嬉しいですね!前に書いた記事「『アベンジャーズ:エンドゲーム』果たして、世界興行収入歴代1位になれるのか…!?」では、「エンドゲーム」が世界1位になるのは難しそうだと予想していましたが、あれから一転、米国を除く国際市場で予想以上に健闘し、劇場公開から僅か86日で映画界の帝王になることができました。『アバター』が238日もかけて(しかもディレクターズカット版の再上映もして)あの盤石な地位を築いたのにも関わらず、その半分の日数もかけずにそれを超越したのです。しかも、(前述の記事にも書きましたが)あまりにも『アバター』に有利な、unfairすぎる環境下でそれを成し遂げたんですから、「エンドゲーム」がどれだけ圧倒的な実力を持っていたかが分かりますね。それにしても、「エンドゲーム」の動向を把握するためによくアナリストたちの記事を読んでいましたが、全員漏れなくMARVELの手の平の上で転がされていましたね。笑公開前は「アバターに勝つことなど夢物語だ」。歴史上最高のオープニング興収を達成した時は「世界歴代1位は確実だ」。勢いが失速した時は「アバターにはやっぱり勝てない」。特典映像追加版の上映が開始した時は「アバターに勝つことはそれでも厳しい」。米国での興収が更に失速した時は「世界1位など無理、アバターがどれだけ凄いか認識すべきだ」。国際市場での健闘が判明した時は「あれ?なんか勝てそう」。そして、無事『アバター』に打ち勝ったわけですが…。アナリストたちを批判するわけではないですが、「エンドゲーム」に関して言えば、彼らの予想は後手後手でした。それだけこの映画が、データ上では分からない規格外の軌道を描いていたということでしょう。歴戦のアナリストたちは毎回「エンドゲーム」の断片的な実績を見ては、全体像を捉えた気になっていました。中には、一貫して「必ず世界1位になる!」と主張していた方もいましたが、相手にされていませんでした。結局、その方が一番優れたアナリストだったわけですが。この事例はある意味教訓として使えますね。笑さて、世界歴代1位の栄冠を手に入れた今、あとはどれだけ世界2位の『アバター』を引き離せるかが焦点になります。これからは1ドル稼ぐ度にそれが前人未到の世界記録になるわけですからね!もうすぐBD/DVDリリースもされますが、まだアベンジャーズ熱は残っています。どこまで記録を伸ばせるか、非常に楽しみです!
2019.07.21
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サンディエゴで開催されているコミコン2019にて、遂にマーベル・シネマティック・ユニバース「フェーズ4」の新たなラインナップが公開されました!『アベンジャーズ:エンドゲーム』でアイアンマンとキャプテン・アメリカが堂々たる幕引きを果たしましたが、MARVELの世界はまだまだ終わりません。以下がその公開予定日(米国)とタイトルです!①Black Widow 2020年5月1日公開予定待望のブラックウィドウ単独映画!過去編となるようですね。②タイトル未定作品 2020年秋頃公開予定③The Eternals 2020年11月6日公開予定あのサノスが属する種族で、ほぼ不死身の超人たち「エターナルズ」。アンジェリーナ・ジョリーが出演予定です!④Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings2021年2月12日公開予定MARVEL初となるアジア系スーパーヒーロー!⑤WandaVision (Disney Plus独占配信ドラマ)2021年春公開予定スカーレットウィッチとヴィジョンの恋模様が描かれます。⑥Doctor Strange in the Multiverse of Madness2021年5月7日公開予定ドクター・ストレンジ最新作。「エンドゲーム」で開かれた多次元の話が広がりそうですね。⑦Loki (Disney Plus独占配信ドラマ)2021年春公開予定「エンドゲーム」で四次元キューブを手にした別次元のロキの話のようですね。⑧タイトル未定作品2021年夏頃公開予定⑨The Falcon and the Winter Soldier(Disney Plus独占配信ドラマ)2021年秋頃公開予定キャプテンの盾を継承したファルコンがどのような戦闘をするのか楽しみです。⑩Hawkeye(Disney Plus独占配信ドラマ)2021年秋頃公開予定「エンドゲーム」序盤で見られた自暴自棄状態(刀を使うローニンモード)のホークアイを掘り下げるそうです。⑪Thor: Love and Thunder2021年11月5日公開予定マイティ・ソー第4弾!ナタリー・ポートマンが再演予定で、「女性版ソー」になるという噂です。以上、11作品が公開されました。フェーズ4は「エンドゲーム」で悲劇的な死を遂げたブラックウィドウを皮切りに、新ヒーローのシャンチーがMCUに仲間入りする他、ドクター・ストレンジやマイティ・ソーなどの人気ヒーローの続編も手堅く固めてきましたね。特に存在感が目立つのがDisney Plus独占配信ドラマシリーズ。本編では描き切れなかったサブキャラの機微と冒険が詰まっていることでしょう。どのサブキャラも主役に匹敵するほどの人気を得ているので、Disney Plusへの集客効果は抜群でしょうね。笑しかし気になる点は、既に続編制作が決定していた「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」や「ブラックパンサー2」が発表されなかったこと。前者は過去にディズニーと監督が揉めていたことがあるので、制作が遅れているようですが…。どちらもフェーズ5として投入されるんでしょうか?2つある「タイトル未定作品」に当てはまる可能性もありますがね。「エンドゲーム」でインフィニティ・サーガが完結しましたが、そこで空いた大きな穴を埋めるかのように、怒涛のラインナップで新たな時代の幕開けとなりそうです。将来的には、アベンジャーズ再結成もされるのでしょうか?もしそうなら、Avengers VS X-menもフェーズ6辺りで実現できそうですね。笑
2019.07.21
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『アベンジャーズ:エンドゲーム』が世界中に大旋風を巻き起こしてから、2か月以上が経過しました。前作『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』を遥かに超える歴史上最高のオープニング興収(米国だけで3.6億ドル, 世界で12.2億ドル)を記録。公開前のアナリストたちの予想を遥かに飛び越え、わずか公開2週目であの『タイタニック』を超えて世界興行収入歴代2位に躍り出た本作は、今や歴代1位の『アバター』にもじりじりと差を詰めています。(ちなみに、米国興行収入では『アバター』をとうの昔に超えています)『アバター』が27.88憶ドルに対し、『アベンジャーズ:エンドゲーム』は現時点で27.74億ドル!差は僅か14百万ドルとなっています。(2019/7/14時点 Box Office Mojo調べ)このままの勢いで歴代1位になってほしいものですが…、この14百万ドルの差は、ここに来て高い壁になってきています。理由は様々ありますが、最大の要因は、『アバター』上映時とは違い、エンドゲーム公開時期に競合となるブロックバスター映画が乱立したことでしょう。『名探偵ピカチュウ』『ジョン・ウィック:パラベラム』『アラジン』『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』『X-MEN:ダーク・フェニックス』『ザ・シークレット・ライフ・オブ・ペット2』『メン・イン・ブラック:インターナショナル』『トイ・ストーリー4』… エンドゲーム公開後2か月間は、まさにレッドオーシャン状態。競合の少ないクリスマス時期に伸び伸びと長期上映された『アバター』とは違い、環境が悪すぎです。同時期の公開作品が多いと、公開劇場数やスクリーン数が新作の枠のために強制的に減らされ、どんなに魅力的な作品でも、集客力が否が応でも下がりますからね。アナリストの中には、エンドゲームが『アバター』と同様の条件で公開された場合は、簡単に歴代1位になれたと分析する方も多いです。他にも、『アバター』公開時の2009年よりも娯楽が多様化し、映画館の訴求力が落ちたこと、SNSが普及しネタバレ拡散力が凶悪的にUPしたことなど、業界の構造的要因がエンドゲームの歴代1位への障害になっています。(一方で、中国市場の伸長などエンドゲームに利した構造的要因もありますが、それを含めても、2009年時点より映画市場がシュリンクしたことは否めないと思います)特典映像を追加したVerの再上映や、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』による相乗効果などもあり、まだエンドゲームは米国での上映を終了していません。しかし、直近の1日の米国興行収入は50万ドルを既に切っており、前述の通り、残り14百万ドルがかなりのハードルになっています。(米国以外の国際市場では、そのほとんどが既に上映終了してしまっています。インドでは再上映がスタートしたようですが)その米国でも、7月末にはエンドゲームのデジタル・リリースが決定しているので、タイムリミットはもうすぐでしょう。私としては『アベンジャーズ:エンドゲーム』に是非とも歴代1位になってほしいですが、このままだと難しそうですね。元々『アバター』に迫ることなど夢物語だったので、その一歩手前にまで来ていること自体、誰も予想しえなかった規格外の出来事――「映画界の偉業」と言えます。(公開前は、『タイタニック』を超えることすら疑問視されていたほどです。私自身、「『スターウォーズ:フォースの覚醒』を超えてベスト3に入ってくれればいいや」なんて思ってました。)しかし、いざ現実味を帯びてくると、人間欲が出てくるもので…。笑スーパーヒーロー映画が、世界一となれるのか。高い壁と言いつつも、その差は1日1日着実に埋まってきています。レッドオーシャン状態であっても、かなり健闘していると思います。アナリストの中には、「ディズニーは既に『アバター』の映画化権を買収しており、シリーズ化の構想もあるので、アバターシリーズのマーケティング上、歴代1位という称号をエンドゲームに取られたくない(から、わざと最後のプッシュをしていない)」と予想する方もいます。しかも、もうすぐ実写版『ライオン・キング』という特大競合作品も公開されます。逆風だらけの厳しい状況ではありますが、果たして…!最後まで動向を注視していきたいと思います!
2019.07.14
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平成から令和へと年号が移り変わり…、平成最後の海外旅行はギリシアでしたが、令和最初の海外旅行もギリシアです!GWはあらゆる航空券が高騰していたのもあり、時期を少しずらして6月初週にギリシアへ1週間ほど行ってきました。というのも、今所属中の会社には「5の倍数の年齢になった時、自分の好きな時期に有休を5連続で取っていい」というリフレッシュ休暇制度があり、今年で満25歳になる私は、年末年始・GW・夏季休暇とは別に、9連休を確保できたわけですね。今までのギリシア旅行は(親友と一緒だった第2回ギリシア旅行を除いて)基本的に一人旅でしたが、今回は彼女と休みを合わせて一緒に旅行してきました!彼女は私のようにギリシア好きでも研究家でもないため、内陸部のマイナー遺跡巡りのようなことはせず、一般旅行客に人気の高いエーゲ海諸島を中心に選定しました。その結果、アテネ、ナクソス島、サントリーニ島というチョイスとなりました。メインは何と言っても「新婚旅行で行きたい欧州の島 第1位」を獲得したフォトジェニックの帝王・サントリーニ島です。サントリーニ島はそのあまりの美麗さ故「一人旅では行かず、恋人と行く」と心に決めていた場所なので、超が付くほど有名な島ながら、今回初めての上陸となります。ナクソス島はややマイナーですが、サントリーニのようにバカンスの島であることに加え、第一次ペルシア戦争の一因となった島でもあり、個人的に行ってみたかったので立ち寄ることにしました。アテネ:6/2~6/3格安航空のScootを使い、シンガポール乗り継ぎでアテネへ。エンタメも何もない深夜バスみたいな座席に長時間拘束されるのは結構しんどかったですが、アマゾン・プライムでたんまりオフライン保存しておいた海外ドラマ『スーパーナチュラル』や『松本人志のドキュメンタル』で事なきを得ました。関空発で良い条件の航空券がこれしかなかったんや・・・。★アテネで主に訪れたスポット①リュケイオン②ミトロポレオス大聖堂③アクロポリス(パルテノン神殿他)④プシリ区のエルム―通り▶アクロポリス周辺基本的にアテネはギリシア旅行時に必ずアクセスする場所なので、アクロポリス周辺はもはや実家のような安心感です(アクロポリスはこれで5回目の入場です)。さながらツアーガイドのように、今回が初のアテネとなる彼女を主要観光スポットへと案内していました。彼女は、パルテノン神殿には行きたがっていたものの、遺跡には全く興味がないタイプなので、楽しんでくれるか心配でしたが、アクロポリスとその上に聳え立つパルテノン神殿の壮大さに感無量のようでした。嬉しいものですね。私の解説は8割ほど聞き流されましたが。笑▶リュケイオン歩き慣れたアテネ市内ですが、リュケイオンだけは今回初の入場となります。リュケイオンは、古代アテナイの郊外にある体育場であると同時に、「万学の祖」とも呼ばれる大哲学者アリストテレスが自らの哲学を教えた地でもあります。ここでアリストテレスを始祖とするペリパトス派が逍遥しながら真理について議論していたかと思うと、感慨深いですね。アリストテレスはスコラ哲学を通して中世ヨーロッパにも多大な影響を与えており、学問のみならずキリスト教の理論化にも貢献しました。リュケイオンはアクロポリスと比べると地味な遺跡のため(その歴史的意義はアクロポリスにも比肩しますが)、彼女が休憩中に一人でちゃちゃっと行ってきました。笑▲最早跡形も残っていませんが、リュケイオンは、「エフェベイオン」と呼ばれる講義室や、レスリングなどで体を鍛える「パライストラ」、汚れた体を洗い流す公衆浴場などの複合施設でした。このような設備が発展する前は、アポロン・リュケイオス(牧畜を守る権能を持つ)を祀る神域でもありました。ナクソス島:6/3~6/4エーゲ海のキュクラデス諸島で最大の島であり、アルカイック期(前7~6世紀頃)に周囲の島々を従えるほどの絶大な力を誇った都市国家がナクソスです。光明神アポロン信仰の一大拠点・デロス島に、印象的なライオン像を奉納したのも、古代ナクソス人でした。ヘロドトスによれば、ペルシア帝国から支援を受けたミレトス僭主アリスタゴラスはナクソスを4か月間包囲したものの、その頑強さに撤退せざるを得なくなりました。この失敗でペルシア帝国からの信頼を失ったアリスタゴラスは、「やられる前にやる」精神でペルシアから離反し、マラトンの戦いで有名な第一次ペルシア戦争が勃発したのです。ナクソスの強さが、世界史に大きな影響を与えた瞬間でした。★ナクソス島で主に訪れたスポット①ナクソス・タウン②パラティア島のアポロン神殿③ヴェネツィアン要塞と旧市街④考古学博物館⑤グロッタ・ビーチ⑥ミトロポリス遺跡博物館⑦ナクソス・ポート▶パラティア島のアポロン神殿ナクソス島のランドマークは、何と言ってもパラティア島のアポロン神殿でしょう。もはや神殿の門と基礎部分しか残っていませんが、それが逆に印象的な建造物になるのに一役買っており、「ポルタラ(門)」とも呼ばれています。この神殿は、同時代に着工中だった他国の壮麗な神殿(アテナイ僭主ペイシストラトスによるゼウス・オリュンピオス神殿など)に対抗意識を燃やしたナクソス僭主リュグダミスによって作られました。結局未完成のまま終わり、今ではその面影は殆ど消え去ってしまいましたが、当時のナクソスの繁栄ぶりを偲ぶには最適な場所と言えるでしょう。この独特の非現実感は彼女の心も捉えたようで、太陽神ヘリオスの輝きと風の神々アネモイの息吹、そしてポセイドンの美麗な海に満喫しているようでした。▲この神殿は、入り口がデロス島の方角を向いているので、アポロン神へと捧げられたと広く信じられています。しかし、ギリシア神話が示す通り、パラティア島は酒神ディオニュソスとの結びつきが強い島でもあるので、ディオニュソス神殿だったとする説も存在しています。▶旧市街とグロッタビーチナクソス・タウンはこじんまりしており、1泊2日という短い期間でしたが、思う存分堪能することができました。白亜の街並みを残す旧市街は、あらゆる場所がフォトストップになるほどの美麗さを誇っており、晴天の蒼穹と相まって、さながら絵画の世界に迷い込んだかのようでした。しかも、ふと海に目を向ければ古代の栄光であるポルタラのシルエット。以前旅行したミコノス島もこのような街並みを有していましたが、すぐ近くに古代遺跡が聳え立っているのがナクソスの特筆すべき点であり、異なる時空が隣り合わせになっている町と言えます。モダンなグロッタホテルのウェルカム・ワインを彼女と飲みながら、白い町・美しいエーゲ海・古代のポルタラを眺め、心が現実の鎖から解き放たれたかのような、途方もなく贅沢な時間を過ごすことができました。▲右手に見える小さな島がパラティア島で、その上にポルタラが聳え立っています。パラティラ島へは歩いて上陸することができ、その道中ではヨーロピアンズが海水浴を満喫していました。ちなみに、グロッタビーチ周辺には、キュクラデス文明/ミケーネ文明の住居跡や、アルカイック期のアゴラ跡も確認されており、ここが古代世界の活動の中心部だったことを示しています。古代人たちも私たちのようにパラティア島と海を眺めながら生活していたかと思うと、時空を超えた親しみを感じますね。(ミケーネ文明崩壊後、時代が下るにつれて、住居地域はヴェネツィアン要塞の方へ移行しましたが)夕暮れ時に、パラティア島とポルタラに向かって夕陽が沈んでいく様をビーチから眺めていましたが、古代人たちも我々現代人のように、夕陽を特別な想いで見つめていたことでしょう。サントリーニ島:6/4~6/7ナクソス・タウンを堪能した後は、遂にバカンスの帝王・サントリーニ島へ向かいます!ナクソスとサントリーニは非常に近い位置にあるので、フェリーに乗って上陸しました。港は大量の観光客と客引きで溢れ返り(さすが最も有名な島…!)、早くも静かなナクソスを懐かしむ気持ちでいっぱいでしたが、なんとかフィラ市内へと到着することができました。サントリーニ島は青銅器時代の度重なる大噴火によって形作られたこともあり、断崖絶壁の岩がちな土地が特徴的です。眺めは最高ですが、こんな険しい島に一大バカンス拠点を作るなんて…人間の逞しさは凄まじいですね。★サントリーニ島で主に訪れたスポット①フィラ②先史博物館③考古学博物館④カマリと黒砂ビーチ⑤古代ティラ遺跡⑥オールド・ポート(ロバ乗り)⑦ネア・カメニ島とカルデラ⑧パレア・カメニ島と聖ニコラス教会⑨ティラシア島⑪イア(夕陽)⑫アクロティリ遺跡⑬サント・ワインズ・ワイナリーバカンスでまったりどころか、かなり活動的なガチ観光となってしまいました…!サントリーニ島は「バカンス」や「フォトジェニック」といった表面を一枚剥がすと、歴史的・神話的・地理的に極めて興味深い深層が現れるため、知的好奇心の赴くままに行動せざるを得ませんでした。こんなにアクティブな旅に、文句も言わず付き合ってくれた彼女には本当に感謝です。▶古代ティラ遺跡サントリーニ島は古代スパルタ人が前8世紀頃に入植した地として知られ、そのリーダーだった伝説上の人物テラスの名前を取り、当時は「テラ島」と呼ばれていました。その活動跡が色濃く残るのが、古代ティラ遺跡です。カマリ・ビーチ近くの小高い山の上にあり、観光客でごった返すビーチとは対照的に、世俗と切り離された静穏なる隠遁地のようでした。日頃のビジーさに少し疲れていた私たちは、この無窮の時を刻む太古の頂に癒しを見出し、心を空に投げ出していました。(ほぼ登山なので肉体的には疲れていましたが笑)それにしても…、平成最後の海外旅行としてスパルタに行き、令和最初の海外旅行としてスパルタ人の入植地サントリーニ島に行ったとなると、次の旅行は北アフリカのキュレネ(古代テラ人が入植した地)ですかね?笑▲主にヘレニズム期とローマ期の遺構が広がり、住居・アゴラ・神殿の遺構を確認することができました。意外だったのはプトレマイオス朝守備隊駐屯地の遺跡があったことで、当時のエジプトがエーゲ海にどれだけの影響力を持っていたかが推察できますね。▶ネア・カメニ島(カルデラ)~パレア・カメニ島(温泉)前述した通り、サントリーニ島は紀元前の大噴火によって大きく地形が変形しました。そのインパクトは計り知れず、キュクラデス諸島を始めとするエーゲ海全域に大激震を与えたのは確実で、これが後のアトランティス伝説の元となったとする説もあるほどです。このような地球規模の大破壊は、古代人に神々の怒りとして記憶されたでしょうから。サントリーニの内海にポツンと佇むネア・カメニ島は、度重なる火山活動によって海上にまで隆起したカルデラです。自力で行くことは難しいですが、ネア・カメニ島やその近くのパレア・カメニ島の温泉に連れて行ってくれるお手頃な船上ツアーを現地旅行会社が企画していたので、それに参加してサントリーニの雄大な火山活動を探求してきました。「温泉に行くっていうし、サンダルかな~」と、フィラで購入したハンドメイドの革サンダルを装備して意気揚々とネア・カメニ島に上陸しましたが…すぐに後悔しました。ネア・カメニ島の上には見渡す限りの岩山と荒れ地が広がっており、サンダルとの相性が最悪なのは火を見るよりも明らかだったからです。カルデラまで到達するには、至る所に転がる岩を乗り越えて行く必要がありますが、購入したばかりで履き慣れないサンダルでスイスイ行けるはずがありません。足首をグリングリン捻るわ、サンダルの革がはち切れそうになるわで、折角のハンドメイド品が引き裂かれるかと思いました…。ただ、眺めは最高で、怪物の鱗のような岩肌と蒼穹のエーゲ海の組み合わせは、神話的な壮大さでした。ツアーなので時間は限られていましたが、できることならもっとゆっくり見て回りたかったですね。▲大自然の厳しさと美しさを体現したかのような景色。下部に広がる黒い岩はその一つ一つが非常に鋭利に尖っており、少し押し付けるだけでペットボトルが真っ二つになりました。それでお目当ての温泉ですが、これが史上最高にアドベンチャラスな温泉でした。日本にある温泉のように整備されておらず、水深十数メートルを超える海を泳いだ末に到達できるという海中温泉だったのです。というのも、温泉のあるパレア・カメニ島の近海にツアー船が停泊し、「接岸するのかな?」と思いきやそんなことはなく、「温泉はここから海に飛び込んで泳いだ先にあるよ!ただし水深は十数メートルあるし水温も低いから"Only for Good Swimmers"だよ!」というアナウンスが。("Only for Good Swimmers"を連呼するものだから覚えちゃいました)な、なんて高いハードルなんだ…!バカンス慣れしているヨーロピアンズは躊躇なく飛び込んでましたが、私はというと九十九里浜の近くに実家があるというだけのただの元千葉県民。海の恐ろしさを幼少の頃に叩き込まれており、水深十数メートルもある海に浮き輪も無しに飛び込むなんて、サメの口にダイブするも同然…!ということで、無邪気に海を泳ぎまわりアドベンチャラスな温泉に続々と到達するヨーロピアンズを船上で眺めながら、彼女と談笑するに留めました。というか、事前に温泉がアドベンチャラスだと教えてくれていれば、サンダルじゃなくて運動靴で行ったのに…。笑▲白い聖ニコラス教会周辺の、茶色になっている海域が海中温泉です。陸上から行けば簡単でしょうが、港がないので船から泳いで行く他ありません。入ってみたかったなぁ・・・。▶イア火山ツアーの後は、世界的に有名な夕陽を観るためにイアへと旅立ちました。サントリーニは小さい島なので、フィラからローカルバスを使えば2ユーロ以下で遠くても30分前後で行けるのが便利ですね!ローカルバスは混雑の極みでしたが、運良く座ることができ、1.8ユーロで30分足らずでイアに到着できました。イアの町並みはフィラと似ていますが、明らかに雰囲気が違っていました。なかなか言い表しづらいですが、フィラをウォーマシンとするなら、イアはアイアンマンです。つまり、美しい町並みを揃えながらも、綻びがちょこっと出ているフィラとは違って、イアは洗練されているんです。まさにザ・サントリーニ!よく絵や画像で見かける「蒼穹の海、白亜の壁、藍色の屋根」が完璧に表現されているのがイアなんです。フィラよりもイアのホテルが高騰していた理由が今分かりました。これはここに宿泊したくなるわなぁ・・・。イアに到着した時点で19:00を過ぎていたので、写真を撮りまくりながらも夕陽絶景スポットのアギオス・ニコラオス要塞へ。(夏のギリシアは日本よりも日の入りが遅く、20:30頃に日が沈みます)バスが激混みだった時点で予想はしていましたが、みんな考えることは一緒らしく、ありとあらゆる観光客が要塞付近へ陣取っていました。その様はまるで自撮り棒とスマホを夕陽の女神に奉納しに来た巡礼者の行列のようで、自撮りの大群そのものがある意味スペクタクルでした。笑イアの夕陽は「世界一美しい夕陽」とも呼ばれています。実際、それは誇張抜きでそうだと思います。ザ・サントリーニなイアの町並みを背景に、静かで壮大なエーゲ海へ真っ赤な太陽が少しずつ沈んでいく…、まるでおとぎ話の1ページのような、そんな瞬間。その刹那だけ太陽は巨大な恒星から太陽神ヘリオスの馬車となり、海の果てへと着水して黄金の杯の上に乗り込むのです。現実から幻想世界へと精神を解き放つ、そんな美しさがイアの夕陽にはありました。▲赤い太陽は光り輝く円いポータルのようでもあり、その中から神々の王ゼウスが地球を祝福するために歩いて出てきそうなほど神秘的でした。(アベンジャーズ:エンドゲームのブラックパンサー登場シーンのように。笑)その神々しさと美しさは、写真や動画では決して伝わりません。イアの夕陽を、あらゆる国籍の人々がみんな眺めていました。19世紀頃、イアは海運業で栄えていました。エジプトからロシアの中間貿易拠点として、繁栄の絶頂を謳歌していたのです。しかし、蒸気機関の発明によって中間地点が不要になると零落が始まり、競合となるピレウス港の躍進とマグニチュード7.8の大地震の影響もあり、20世紀後半には住民数はたったの300人前後にまで減少してしまいました。しかし、復興作業によって美麗な外観を取り戻したイアは、"Picture Perfect"な一大観光スポットとしてその地位を不動のものとし、全盛期に肉薄するほどの復活を遂げたのです。一時は落ちぶれるも、不死鳥の如く復活し、世界中が注目する場所になる…これぞ、ギリシア共和国の望んでいる姿ではないでしょうか。元財務大臣バルファキスが告発したように、EUの構造的欠陥と権威主義的政策がギリシアの不況を未だに長引かせています。しかし、いつかその軛から解き放たれ、イアの如く復活し、国際的な威信を取り戻せると信じています。イアの夕陽の幻想的な光景を眺めながらも、ふとそう思いました。▶アクロティリ遺跡「火山灰に埋もれた遺跡」というワードで、おそらく多くの人が真っ先に思い浮かべるのはイタリアのポンペイ遺跡だと思います。アクロティリ遺跡はまさにそのギリシア版で、ポンペイ(紀元後79年)よりも遥かに古い時代(紀元前17世紀頃)に起きた大噴火の悲劇を現代まで伝えています。アクロティリの古代都市は、頻繁に発生する大地震に苦しめられてきましたが、被災する度に並々ならぬ努力で復興してきました。地震で崩れる度に、瓦礫の上に新しい道路や建造物を作っていたので、都市の地面が徐々に高くなっていったほどです。東日本大震災で震度7弱の揺れと津波(実家の庭が浸水し少し地割れする程度でしたが)を経験した私としては、古代アクロティリ人の自然災害にも挫けないその努力に感銘を受けました。▲アクロティリ遺跡は、その歴史的重要性故に、屋内に守られています。今から約3700年くらい前の遺跡だというのに、もう3階建てがあったり、トイレ(パイプによって下水まで流す)の遺構があったりと、極めて高度な技術を有する文明でした。しかし、地震では決して折れなかった古代都市も、地形を変形させるほどの大噴火には勝てませんでした。天から降り注ぐ火砕流と火山灰は、小さな島の小さな都市国家を滅ぼすにはあまりにも充分すぎる量だったのです。サントリーニが白と青に彩られた幸福の島だという評判は、紀元前からなる歴史という分厚い本からしたら、ほんの1ページにも満たない数行の話でしかありません。バカンスの帝王・サントリーニ島の本質は、抗いようのない大自然によって、理不尽に奪われていった数え切れない命の物語なのです。前述のネア・カメニ島の火山ツアーで、ガイドさんが言っていました。「サントリーニ島の教会は、全てこのカメニ島を向いている。それは、ここで大噴火がかつて起きて、多くの愛する者が死んでいったからだ。だから残された人々は、もう二度とこの悲劇が起こらないように、このカルデラの方角に教会を立てて祈っているんだ。サントリーニ島は幸せの島?冗談じゃない。ここは死の島だよ」▶レッドビーチアクロティリから少し歩くと、まだあまり開発が進んでいない秘境的ビーチが現れます。赤砂の絶壁が特徴的なため、レッドビーチと呼ばれていますが、ガイドブックにも掲載されているのでもはや隠れ家ではなくなっていました。笑▲ガイドブックには「人が少ない静かなビーチ」と書かれていましたが、結構な人がビーチでエンジョイしていました。レッドビーチ近くのアクロティリに向かうローカルバスが混みまくってたのも納得です。水着も持参し、気温も25℃とこの旅行中では一番の暑さですし、これはエーゲ海で泳ぐには絶好のチャンス!意気揚々と波に浸かりましたが・・・めっちゃ冷たい。外気温がめっちゃ暑いこともあり、そのギャップが凄まじい。氷水に足を突っ込んでいるかのようです。第3回ギリシア旅行時(8月)のミコノス島の海水もめっちゃ冷たかったし、エーゲ海は基本冷たいもんなのだろうか・・・。(それに比べてコリントス湾は冬でも温かかったし、寒さに苦手系男子はコリントス湾へ行けということか・・・?)その冷たさに彼女は早くも泳ぐことをギブアップ。私は意を決して平泳ぎをしてみたものの、数分で歯が鳴りそうなレベルにまで体温が低下。痩せ型なので元々寒さは苦手でしたが、ここまでとは・・・。ヨーロピアンズが寒さをものともせず泳いでいるのは、地中海の冷たさに慣れてるからなのか、筋肉量が多いからなのか・・・。日光で体温を回復しながらも、そんなことを考えていました。笑▶サント・ワインズ・ワイナリーサントリーニ最後の夜(と言ってもまだ明るかったですが)は、偶然同じ島に居合わせた新婚旅行中の同期と、眺めの素晴らしいワイナリーでディナーです。(部署も業界も大きく異なりますが、私と彼女はいわゆる職場恋愛なので、同期は共通の友人でもあります)サントリーニ島の雄大な景色を眺めながらワインの飲み比べをし、談笑に花を咲かせます。同期の奥さんがコミコンに参加したことがあるほどの大のMARVELファンだったのもあり、会話はかなり盛り上がりました。笑同期は開発職ということもあり、営業職の私とは仕事上での交流はありませんでしたが、新婚旅行という人生の絶頂期にギリシアを選んでくれたことは本当に嬉しかったですね。▲サントリーニはワインも非常に有名で、あまりお酒が得意でない私でも、美味しいワインであることが分かりました。こんなに美しい景色を眺めながら飲むワインは何でも美味しく感じるのかもしれませんが。笑そして…帰国:6/8~6/9楽しい時間は一瞬で過ぎ去り、気付けばアテネのエレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港に。Scootに乗り込んで、トランジットのシンガポールまでひとっ飛びです。そして、ただいま日本…。家に着いたのは日曜日の深夜で、月曜日からは普通に仕事です。この幸せに満ちた旅行も、日々の忙しなさに、徐々に埋もれていくのでしょうね。(というか、真っ黒に日焼けしすぎて月曜日は上司・先輩・後輩から総ツッコミを喰らいました。笑)言うまでもなく、とても楽しく、幸せで、学びに満ちた旅となりました。ギリシアに限りませんが、現地でしかわからないことは多いので、それを紐解いていくのは無上の喜びですね。今回は一人旅ではなく、彼女との二人旅でしたが、その場で喜びを好きな人と共有できるのは、非常に素晴らしいことですね。彼女とは、国内旅行に加え、香港・台湾・ベトナムと、ギリシア以外にも様々な場所を訪れてきましたが、今回がトップクラスに楽しかったです。ギリシア補正も絶対あるでしょうけどね。笑彼女もギリシアのことを好きになってくれたようで、彼女お気に入りのナクソス島には一緒に再訪するかもしれません。高橋優の歌詞にもありますが、「辛いことの中にちょっとある最高のために僕らは歩く」。まさにその通りです。ギリシアの文豪ニコス・カザンザキスが生み出したキャラクター・ゾルバは、お金のことを「翼」だと表現していました。普段はコツコツと翼を養って、ここぞという時にそれを脈動させ、最高の瞬間へと羽ばたく。また次の飛翔を夢想しながら、しばらくは翼を養うことにします。
2019.06.12
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初めて観たマーベル映画は、『マイティ・ソー』でした。あの頃はマーベルという単語が何を意味するのかすらも分からずに、純粋に「北欧神話の映画だから」という理由で劇場に足を運びました。『アベンジャーズ』というプロジェクトを知ったのはその後です。劇場公開前、友人と『アイアンマン』『アイアンマン2』『インクレディブル・ハルク』『キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー』をTSUTAYAで借り、来たるべきアッセンブルに備えたことを、今でも覚えています。あの時から、私はマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に魅了され始め、『アベンジャーズ』以降のマーベルの最新作は、必ず劇場で観るようになりました。気付けば「ギリシアの次にマーベルが好き」と断言できるくらい、MCUのファンになっていました。 あの頃はアメコミヒーローと言ったらバットマンやX-MENで、MCUの重要な要素であるアイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーは、マイナーなヒーローでしかありませんでした。ネット上の批評家たちの中には、アベンジャーズのことを「所詮は知名度の低い、弱小ヒーローの寄せ集め」と見下す人もいました。 しかし、それがどうでしょうか。多くの人が失敗すると思っていた『アベンジャーズ』は映画史に残る大ヒットを生み出し、それ以降、MCUは破竹の勢いで拡大し続け、『ブラックパンサー』はヒーロー映画史上初となるアカデミー作品賞ノミネート、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』はヒーロー映画史上初の全世界興行収入20億ドルを突破するなど、今やスターウォーズをも超える伝説的なシリーズとなりました。 それが、今作で終わりを迎えます。厳密に言えば、MCUはまだ終わりません。スパイダーマンやガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ブラックパンサーの続編が既に発表されてますから。しかし、MCUを創造し、支えてきた初代アベンジャーズ――アイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソー、ハルク、ブラックウィドウ、ホークアイの長い長い戦い(インフィニティ・サーガ)は、エンドゲームで幕を閉じてしまうのです。 ※ネタバレ注意! インフィニティ・サーガ最終作に相応しい、文句無しの最高傑作でした! ヒーロー結集というお祭り要素の濃いアベンジャーズシリーズにおいて、ここまで各ヒーローの心の機微を捉えた演出をするなんて、良い意味で驚きです!エンドゲーム前半は、まるでヒューマンドラマ系の映画であるように、ヒーローの内面の動きを追う構成になっていました。インフィニティ・ウォーで全宇宙の生命体の半数が消滅し、各国政府は崩壊、絶望のどん底にいるからこそ、それぞれの人間性や心の底が明らかになりやすいのです。そんな中で、適度にコメディ要素が分配され、全体が重く沈んだトーンにならないような配慮がされているのは、MCUならではといったところ。前作のコメディ担当だったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはほぼ全滅状態ですが、代わりにアントマンというお笑い界のニューホープが劇場に笑顔を呼び込んでいました。笑 ◆絶妙なタイムトラベル設定 コメディ要素もそうですが、本作でアントマンが貢献した役割は途方もなく大きいです。アントマンがいなければ、エンドゲームそのものが成り立ちませんでしたからね。タイムマシンを完成させたのはトニーですが、そのアイディアのきっかけを作ったのはアントマンです。インフィニティ・ウォーでは仲間外れにされていましたが、エンドゲームでここまで重要な役目を担うのなら、前作でははぶられて当然でしょう。笑 というか、本作のタイムトラベルもよく考えて作られていましたね。エンドゲームでのタイムトラベルでは、「過去の改変で現実を変える」というSFのお決まりが封印されています。既に築かれた因果関係は変更できず、過去を変えても、今は変わらないという設定になっていました。つまり、時をさかのぼって、赤ん坊のサノスを殺し、現代に戻っても、「サノスがいない世界」は到来せず、依然として「サノスによって半分の人類がいなくなった世界」のままなのです。 量子世界によるタイムトラベルは、厳密には「パラレルワールドへの移動」に近い概念でしょう。過去に戻った時点で、「未来人がやってきた過去」という別の世界線が生まれ、「未来人がやってこなかった過去」とは隔離されてしまうのです。だから、未来人が過去を改変した後に、元の時代に戻ったところで、「未来人がやってこなかった過去」をベースとした世界線に戻るだけなので、何も変わらないのです。「未来人がやってきた過去」をベースとした世界線は救われますが、「未来人がやってこなかった過去」をベースとした世界線は、依然として救われないままなのです。 こうすることで、今作は、タイムトラベルものに付き物の厄介なタイムパラドックスからフリーになれました。過去へのタイムトラベルも、別の世界線での話なので、過去作や物語上の矛盾を恐れることなく自由に動き回ることができました。過去のムジョルニアを持って来てしまったソーには、さすがに「その世界線のソーが困るやろ・・・!」と突っ込みましたが。笑 ◆早すぎる死 エンドゲームで予想外だったことの1つが、ブラックウィドウが死ぬことです。しかも完全にMCUから退場します。なぜなら、ソウルストーンへの犠牲は、インフィニティ・ガントレットであっても修正できないからです。(終盤、ブルース・バナーが指パッチンしても「彼女を蘇生できなかった」と言っています)ブラックウィドウの単独映画の話が出ていたので、死なないものだと思っていました・・・。 ソウルストーン入手のため、彼女が命を投げ出そうとするのは明白でした。彼女には「世界のために尽くす」ことが全てでしたから。(純粋な公共善を目指してではなく、己の暗い過去を隠すため) とはいえ、ホークアイはドラマ化、ブラックウィドウは単独映画化が企画されているので、「策謀に長けた二人だし、別の入手方法を考案するのかな」と思いきや・・・。 エンドゲームの予告編で頻りに唱えられていたフレーズ "Whatever it takes" 「何を犠牲にしようとも」が、ここにきてガツンと降りかかりました。それまではMCUの過去を振り返りながらも、ヒーローたちの葛藤・成長を改めて感じる「さよならツアー」感がありましたが、彼女の死からトーンが変わり始めます。それは、アベンジャーズ側・サノス側含め、己が目的を"Whatever it takes" なんとしてでも成し遂げようとする、最終局面に入ったことを示していました。 というか、ブラックウィドウの単独映画はどうなるんでしょう?過去編になるのでしょうかね。それとも壮大なミスリードだったのか・・・。 ◆エンドゲーム到来・究極の総力戦! 未来のネビュラが過去のネビュラと偶然リンクしてしまったことにより(ネビュラが生き残ったのはこのためだったんですね!)、過去のサノスがこのことを嗅ぎ付け、未来の地球に攻撃を仕掛けます。彼も、なんとしてでもアベンジャーズの野望を止めようと必死なのです。迎え撃つはアイアンマン、キャプテン・アメリカ、マイティ・ソーの「ビッグ3」。アイアンマンはインフィニティ・ウォーで一度敗北していますし、ソーは相変わらずのビール腹、キャプテンは明らかに身体的能力が(超人たちに比べれば)劣っており、予想通り苦戦を強いられます。 ところがここで凄まじいサプライズが!なんとキャプテンが、ソーの過去から持ってきたムジョルニアを使えるようになったのです!確かに『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』では、キャプテンはちょっとだけムジョルニアを動かせそうでした。それがまさか伏線となり、ここでムジョルニアを操り出すとは!エンドゲームの極限状態が、ムジョルニアにキャプテンを"Worthy"であると認めさせたのです。 「キャプテンの盾とソーのムジョルニアを両方装備すれば最強じゃね?」というマーベル好きなら誰もが思うことを、ここにきて実現してしまったキャプテンは、ムジョルニアとヴィヴラニウムの盾のコンボ(まさに最強の矛と最強の盾)でサノスを追い詰めます。しかしサノスも強いもので、新武器の大鉈で、宇宙最硬物質であるはずの盾をも半壊させてしまいます。ウルヴァリンもびっくりですね。 この後の展開がMCU史上、いや、映画史上最も熱い展開でした! 盾が壊れ、ボロボロになりながらも、立ち上がるキャプテン。サノスが全軍に攻撃命令を下し、地球侵略を本格化させます。それでも立ち向かおうとするキャプテンに、ふと懐かしい声の無線が・・・。 ハルクの指パッチンにより復活したMCUのヒーローたち・・・それも主演級だけじゃなく、今まで出演した個性溢れる脇役たちも、一斉に救援に駆け付けたのです。最初、ブラックパンサーが光の輪の中から現れた時は、泣きそうになりました。そして、ファルコン、ワカンダ軍、ウィンターソルジャー、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ヴァルキリー、ドクターストレンジ、スカーレット・ウィッチ、スパイダーマン、ワスプ…数えきれないヒーローたちが集結し、地球侵略を開始したサノス全軍と対峙します。 キャプテン・アメリカはムジョルニアを力強く握り締めながら、「アベンジャーズ!…アッセンブル」と宣言します。究極の胸熱展開と相まって、映画史に残る名台詞だと思います。 (あまりの光景に感動しながらも、「あれ?キャプテン・マーベルは?」と思ったのは私だけじゃないはず。彼女も遅刻したものの途中から参戦してくれてよかったです笑) インフィニティ・ウォーで倒された悪役たちも(過去から来てるので当たり前ですが)復活を遂げ、最終決戦はまさに総力戦の様相を呈してきました。焦点は、トニーがナノテクで作り上げたインフィニティ・ガントレットの奪い合いです。サノスに取られて指パッチンされたら、全生命体の半分どころか、今度は全てを原子レベルにまで分解されてしまいます。かといって、皆を復活させるための指パッチンでナノマシンが焼け焦げ、ガントレットがハルクの手のサイズ(サノスとほぼ同じ)に固定されてしまっているので、ヒーローたちが装着し、指パッチンしてサノスを滅ぼすこともできません。(ハルクはもう片腕やられて瀕死なので装着した瞬間死んじゃうでしょうね) 唯一の希望は、量子世界に再び戻すことです。量子世界転送装置までの、インフィニティ・ガントレットのリレー競争が幕を開けました。各ヒーローたちの見せ場がきちんと用意されており、このシーンは見ごたえたっぷりでしたね。ブラックパンサーは持ち前の肉体能力で戦場を駆け、キャプテンとソーは『アベンジャーズ』以来の絶妙なコンビネーションを見せ、サノスに恋人を殺されたスカーレットウィッチは、怒りの念力でサノスを叩きのめします。スパイダーマンも遂に禁断の「即死モード」をお披露目。まさにお祭り騒ぎです。 そんな中で、一番印象に残っている戦いは、キャプテン・マーベルVSサノスです。キャプテン・マーベルは、ワスプ、オコエ、スカーレット・ウィッチ、ヴァルキリー、ペッパーを率い、怒涛のフェミニズム・アタックで、インフィニティ・ガントレットを量子世界へ戻そうとします。しかし、サノスがそれに立ち塞がり、フェミニズム・アタックは無残にも砕け散りました。ここで、ガントレットを巡って、サノスとキャプテン・マーベルが一騎打ちを繰り広げます。 「マーベル最強」「DCのスーパーマンに匹敵」と言われるだけあり、フィジカルのパワーはサノスをも上回っていました。サノスの頭突きに仰け反ることすらしません。しかし、サノスの真の強さは、腕力ではなく知力、言うなればその判断力と機転でした。ガントレットのパワーストーンを毟り取り、その力を借りてキャプテン・マーベルをぶっ飛ばします。いくらキャプテン・マーベルでも、「力」の本質を司るパワーストーンには勝てないようです。 サノスがキャプテン・マーベルに打ち勝ったこのシーンは極めて重要です。なぜなら、いくら他のヒーローたちが頑張っていても「キャプテン・マーベル1人だけで勝てたんじゃね?」というようなことが起こったら、台無しだからです。(「スーパーマンだけでよくね?」となって失敗したのが『ジャスティス・リーグ』です) キャプテン・マーベルにフィジカル最強という華を持たせながらも、機転の良さでサノスが勝利する。まさに最高の演出ですよ。ドクターストレンジの見た未来では、キャプテン・マーベルがサノスを倒すというパターンは、存在しなかったのです。知力は腕力に勝るというのは、ギリシア神話や旧約聖書にも見られる古代からの伝統的思想ですし、説得力は抜群です! そしてこの思想は、アイアンマンVSサノスにも受け継がれます。アイアンマンは、知力・そのテクノロジーを持って、サノスを制したのです。今回のガントレットは、インフィニティ・ウォーの時と違って、トニー・スターク自らがナノテクを使って設計しました。ストーンの取り外し方も熟知しているはずです。更に、焼け焦げて固定されているとはいえ、元はナノテク。触れさえすればナノテクの流動性を生かし、サノスの手にガントレットを装着したままストーンを盗むのは造作もないことでしょう。ストーンを盗み、トニーの頭の中にあるガントレットの設計図を元にナノテクで再構築すれば、インフィニティ・ガントレットの完成です。 テクノロジーが、強大な力を制した瞬間です。そして彼は宣言するのです。"I am Iron Man"と。 アイアンマンの指パッチンにより、サノス全軍は消滅。サノス自身も、全てを悟った表情で、静かに消えていきました。ただの人間の身で、インフィニティ・ガントレットを始動させたトニー・スタークは瀕死の重傷です。ハルクですら片腕が不随になるほどのエネルギーですからね。ピーターとペッパーが駆け付けますが、もう遅く、トニー・スタークは帰らぬ人となりました。 彼と共に始まったインフィニティ・サーガは、彼の犠牲と共に幕を下ろしたのです。 インフィニティ・ガントレットを使うことの意味を、彼は理解していたでしょう。それでも、彼は成し遂げました。全ては、家族――ペッパーと娘を守るためです。過去に戻って父と対話した彼は、家庭を顧みず、国防の仕事に明け暮れていた父の真の願いは、息子――トニーを守るためだったと気付かされます。キャプテン・マーベルにも勝利したサノスですから、ここで躊躇していては、地球を、家族を守ることなどできません。ヒーローとしての役割以上に、父としての役割を全うすることで、サノスを打ち倒したのです。そういう意味で、『アイアンマン』、『アイアンマン3』で宣言した "I am Iron Man" とは、重みが違うのです。 ◆そして、終幕へ・・・ トニー・スタークの死により、全宇宙は救われました。彼の葬式に集った多くのヒーローたちが、彼の偉大さを証明しています。キャプテン・アメリカはその後、過去から持ってきたインフィニティ・ストーンを元の世界線に戻すため、パラレルワールドへの旅に出ます。 5秒後に戻ってきたキャプテンは、もう老人に。でも、とても幸せそうな表情をしています。 「ふと立ち止まって、自分の人生を歩もうと思ったんだ」 第二次世界大戦で超人兵士計画へ立候補してから、個を犠牲にし、厳格な道徳で公共善を追及してきた彼の、初めての長い長い休暇と言えます。彼は老人になるまで、別の世界線で、平凡で幸せな人生を歩んでいたのです。 ファルコンは彼に尋ねました。「ペギー・カーターとはどうなった?」 キャプテンは静かに「それは胸にしまっておこう」と呟きます。 その後、静かに映し出される回想。キャプテンが、ペギーと幸せそうにダンスを踊っています。戦時中、彼の果たせなかった約束――ペギーとのデートの約束は、異なる世界線で、遂に実現できたのです。 もう泣きそうになりました。これは素晴らしい終幕です。戦時中から現代に叩き起こされ、戦うことの中にしか居場所の無かったキャプテンが、初めて「人生」を持てた瞬間です。『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』でMCUデビューしたルッソ監督だからこそできた演出でしょう。スタッフロールに入った瞬間、劇場から自然と拍手喝采が巻き起こりました。こんなの初めての経験です。 MCU初期は、個を重視し、公共善を疎かにしていたトニー・スタークの自己犠牲 MCU初期は、公共善を重視し、個を疎かにしていたスティーブ・ロジャースの幸せな人生 アベンジャーズを代表する2人の、鮮やかな対比がきらりと光ります。ここまで壮大なサーガをまとめ上げ、昇華させた上に、各ヒーローの深い内面にまで掘り下げたルッソ監督の手腕には、脱帽するばかりです。 本作は間違いなく、私が今まで観た全映画の中で最高の作品です。それは、MCUの拡張と共に歩んできたからこそだと思います。私の人生の中で、ここまで興奮でき、夢中になれて、わくわくできる、そんなシリーズに出会えて、本当に幸せだと思います。 MCUが今後どのような展開を迎えることになるか分かりませんが、もうキャプテン・アメリカと、アイアンマンは戻ってこないのです。事実、MCU恒例のポストクレジットシーンは、本作にはありませんでした。でも、だらだら続けるよりは、それで良かったと思います。 "Part of the journey is the end" ――終わりがあるからこそ、物語は美しいのです。
2019.04.27
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明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします!時が過ぎるのは早いもので、あっと言う間に2019年へと突入してしまいました。平成最後の年末年始は、いつも通りまったり実家・・・ではなく、ギリシアへ一人旅に行っていました!今回はコリントス、エギナ島、そしてスパルタという、ドーリア人の主に定住した地を中心に巡って行きました。最大の目玉は何と言っても「スパルタ」で、かつてペロポネソス戦争の末に海洋帝国アテナイを破り、テーバイが台頭するまでギリシアや小アジア地域で覇を唱えた無敵の都市国家に初めて足を踏み入れることになります。2018年の12月29日深夜に、アエロフロート・ロシア航空によってモスクワ経由でアテネへ到着し、翌日から活動を開始しました!◆コリントスへ上陸!(2018/12/30-12/31)午前中にアテネのアクロポリスやパルテノン神殿を参拝した後、早速コリントスへ向かいました!6年前に人生で初めてギリシアを訪れた際、メジャーな遺跡を巡るアメリカ人向けのツアーでコリントス運河だけはフォトストップとして観光できましたが、現代コリントスの町、そして古代コリントス遺跡には今回が初となります。KTELバスというギリシャの長距離バス(イギリスで言うメガバス)を利用し、コリントスへ上陸です!★コリントスで主に訪れたスポット①ベニゼル広場(ペガサス像)②ペリアンドロス像③コリントス湾(ポセイドン通り)④ディオルコス遺跡⑤コリントス運河とイスミア橋⑥古代コリントス遺跡⑦アクロコリントス遺跡滞在一日目は①~⑤までを観光しましたが、特にコリントス湾は感動的でした!これはディオルコス遺跡※に向かうまでの道(ポセイドン通り)で偶然にもコリントス湾を一望できたのですが、あれは良い意味で青天の霹靂でしたね。美しすぎます!夕暮れ時、水色の絵の具で海面をそのまま塗りつぶしたかのような、あの淡い神秘的な光景は、まさに美の女神アフロディテの祝福そのものでした。心を奪われるとはああいうことなのでしょう。ディオルコス遺跡に行った帰り、近くのベンチに座り、ギリシャの音楽を聞きながら辺りが暗くなるまで眺めていました。※古代ギリシアの時代は、地峡に運河がまだ出来ていなかったので、船を一度陸に上げて反対側の沿岸部まで引っ張り、地峡を渡っていました。地峡は重要な物流ルートだったので、古代コリントスはこれを管理し税を徴収することで、膨大な資金を入手していました。その跡地がディオルコス遺跡です。▲ディオルコス遺跡へ後1kmというところで偶然見つけた浜辺。淡いコリントス湾の美しさに脱帽です。2日目は古代コリントス遺跡へ向かいましたが、ここで大失態・・・。なんと古代コリントス遺跡と考古学博物館がクローズ!しかも年末だからとかいう特殊要因ではなく、定休日の月曜日だから・・・!orzなんという初歩的なミスでしょうか。柵から辛うじて遺跡を眺めることはできますが、中に入ることができないなんて・・・!グラウケの泉の遺構やアポロン神殿は柵からも見えますが、肝心のペイレネの泉※は全く見れない・・・!※ペイレネの泉は、コリントスの英雄ベレロポンがペガサスを捕まえた場所とされる伝説の泉です。ベレロポンはペガサスに跨ることで無敵の力を得ますが、傲慢になりすぎたことで最終的にゼウスの怒りに触れ、飛行中にペガサスから落ちて死にます。(もしくは下半身不随)ここまで来てこんな結末なんて嫌だと思ったので、代わりに古代コリントス遺跡の背後に聳え立つ山の頂上にあるアクロコリントス遺跡へ向かおうと決意。グーグルのオフラインマップによると4~5km山道を登らないと行けないとありますが、まぁヘーキヘーキ!と、当初は軽い気持ちで行きましたが・・・まぁ地獄でしたね。笑▲巨大な岩塊のような山の頂上にあるのがアクロコリントス遺跡です。標高は575メートルとそこまで大きい山ではありませんが、徒歩で登るとなると大変です・・・!というのも、途中で雨が降ってきたんです。傘は現地調達しようと思ってたので持ってきてませんし、近くの店で買おうにも、年末だからかどの店も閉まってました。仕方なく雨に打たれるがまま山道に行きましたが、真冬の雨で体温は奪われるわ、ずっと上り坂で体力は消耗するわ、果てしない山道(なにせ4km)で心折れそうになるわで、この時点では控えめに言って最悪でした。笑 景色は良かったんですが、それを楽しむ心の余裕がありませんでした。笑雨が強くなってきた時は、林の中に入り、オリーブの木の下で雨宿り&休憩。雨が弱まってきたらまた山道に戻って登るということを繰り返していました。残り1km!というところで、人通りゼロだった山道にも車が通りかかり、私の近くに止まりました。同じくアクロコリントス遺跡観光に訪れていたアメリカ人ご夫婦で、「君大丈夫?遺跡まで車に乗ってく?」という温かすぎるお言葉!!!(忘れもしません、レイチェルさん!)二つ返事でOKし、残り1kmは「ありがとう!あのままだったら死んでたよ、ハハハ」なんて冗談を言いながら優雅に遺跡までGO! 得体のしれないびしょ濡れのアジア人を乗せてくれるなんて・・・、人の温かさに感謝すると同時に、感動しました。で、ここからが本題のアクロコリントス遺跡なんですが、地獄の試練を乗り越えて来ただけあって、感動もひとしおですよ!古代コリントス時代の重要なアフロディテの神域である上に、ビザンティン時代は難攻不落の要塞として活躍しました。現在残る遺構はビザンティン時代のものが大半を占めますが、奥地には第二のペイレネの泉(The Upper Peirene Spring)があります。こちらはペガサスが蹴って湧き出た、もしくは河神アソポスがコリントスの創始者シシュポスに与えたという2つの異なった伝説があります。ともかく、古代コリントス遺跡で見れなかったペイレネの泉を、アクロコリントス遺跡で見ることができたんですから、もう大満足ですよね!!!▲アクロコリントス遺跡からの眺め。神話では、アクロコリントスの領有を巡って海の神ポセイドンと太陽神ヘリオスが争ったとされています。例の如く、ポセイドンはこのアクロポリスを手に入れることができませんでした。(代わりにコリントス地峡の守護神となりましたが)▲ペイレネの泉の遺構。ここから水分補給できるので、アクロコリントスは敵に包囲され籠城戦になっても長期間持ちこたえることができました。行きの山道であれほど体力消耗したにも関わらず、いざ遺跡に着いてみれば、不思議と活力が漲り、常時ランナーズハイのような状態で2時間以上観光できました。遺跡内部も、急斜面や崖と隣り合わせの狭い山道など、危険な山地であることに変わりはありません(手すりや柵なんてものはありません。落ちたら自己責任です)が、もう楽しいのなんのって!靴、コート、ズボン下部が総じて浸水するという客観的に見れば悪夢のような状態でしたが、重要な神域にいるという事実だけで最高の気分になれました!さて、一通りアクロコリントス遺跡を堪能し、問題は帰りです。親切なアメリカ人ご夫婦はとうの昔に帰ってしまっています。まぁ、今回は下り坂だし、大丈夫だろうとまた徒歩で下りることを決意。1kmぐらい進むと、今度はコリントス在住のギリシャ人のお爺さんが車で拾ってくれました!しかも、向かっている先が偶然同じ方向だったのもあって、ホテル近くまで送ってくれるという最高の優しさ!おかげでコリントス行きのバスを待つ時間を短縮でき、アクロコリントスへの大冒険にも関わらず、想定より早めに戻ることができました。本当に感謝してもし切れません・・・!人の優しさに触れることのできたコリントスでした。◆アテネで平成最後の年越し!(2018/12/31-2019/1/1)コリントスのホテルで一旦体勢を整えた後、年末の夜はアテネへ!アクロコリントス登山で心底疲れ切っていましたが、年越しカウントダウンは見ようと深夜はシンタグマ広場に佇んでいました。年越しの瞬間は、多くの人が派手にライトアップされた広場に集まり、皆でギリシャ語でカウントダウン。年越しした直後はアクロポリスから花火が上がりました!(残念ながら、広場からだと建物が邪魔してあまり見えませんでした笑)ロンドンの年越しのように派手で長いセレモニーはありませんでしたが、一刻も早く眠りにつきたい私としてはその方が好都合でした。笑ちなみに、どさくさに紛れて腕時計を盗もうとしてきた不届き者もいましたが、なんとか死守しました。彼女からもらった大事な腕時計だったので、盗まれてたら悲憤の年越しになっていたところでした。笑▲年越し直前、続々とシンタグマ広場に集うギリシャ人たち。深夜にも関わらず、小さなお子さんも年越しカウントダウンに参加していました。年が明け、元日の午前は、以前から言語交換SNSでギリシャ語でやり取りしていた現地女子大生のカリオペさんと初めて会ってきました!(あれだけびしょ濡れになったのに風邪をひかなかったのは奇跡ですね笑)ケルキラ島の大学に通っているそうですが、実家はアテネとのことで、年末年始は帰省しているようです。まだ私のギリシャ語はスピーキング・リスニングが不十分なので、基本的には英語での会話となってしまいましたが、ギリシャ語もちょっとだけ話すことができました。私がギリシャ大好きであるのと同様に、カリオペさんも日本が大好きであり、日本の文化やギリシャの文化を教え合うという、非常に楽しい一時を過ごすことができました!(古代ギリシャに関しては私の方が詳しく、「大学の教授みたい!かっこいい!」と言われて鼻高々でした笑)◆これがスパルタだ!!!(2019/1/1-1/3)カリオペさんとの談笑の後は、KTELバスでスパルタへ!移動に4時間かかるという長丁場でしたが、車窓を眺めていると全然飽きませんね。夕暮れに照らされたアルカディアの景色は、まさに黄金の理想郷でした。さて、スパルタと言えば、あの映画『300 スリーハンドレッド』の舞台であるのみならず、ゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』の主人公クレイトスの生まれ故郷でもあります。『ゴッド・オブ・ウォー』は私がギリシャ好きになったきっかけでもあるので、スパルタは言うなれば私のギリシャ愛のルーツです。そこに初上陸ともなれば、興奮しないわけがありません!着いた時にはもう夜でしたが、すぐさまレオニダス像に初詣へと向かいました!!!笑▲現代スパルタの町を見守るレオニダス像。下の石碑には、王の有名な言葉「モーロン・ラベ (ペルシア軍に対して言い放った言葉で、「投降してほしくば、武器を奪い取ってみよ!」という意味)」と、彫刻家パノスの弔辞が刻まれています。★スパルタで主に訪れたスポット①レオニダス像②レオニダス王の墓③リュクルゴス像④スパルタ考古学博物館⑤古代スパルタ遺跡⑥アルテミス・オルティアの神域⑦エウロタス川⑧名も無き古代神域⑨ミストラ遺跡⑩オリーブとオリーブオイル博物館何と言っても最高だったのは古代スパルタ遺跡です!特に、古代スパルタ遺跡のアクロポリスに残るアテナ・カルキオイコスの遺構は、スパルタの守護神アテナを祀る最も重要な神域で、スパルタ軍の集合地点でもありました。ペルシア戦争のプラタイアの戦いで勇名を馳せたスパルタ将軍パウサニアスが、裏切りの罪で追われた時に逃げ込んだのもこの神域です。この神域にはパウサニアスだけでなく、あのレオニダス1世や、歴史家クセノポンに称賛されたアゲシラオス2世、そしてメガロポリスの戦いで壮絶に散ったアギス3世も訪れていた※でしょうから、そこに立つことができたというだけでもう最高です!!!クレイトスも史実だったならば「スパルタの亡霊」と化す前には訪れていたであろう場所ですからね!笑 遺跡を歩きながらクレイトスのテーマ「Rage of Sparta」を歌ったことは、決して忘れません!(この曲はギリシア語でかなり過激な歌詞なので、周りに人がいなくてよかったです笑)※レオニダス1世は、言うまでもなく『300 スリーハンドレッド』の主人公でもあり、テルモピュライの戦いにおいて、たった6000人(内、スパルタ人は300人)を指揮して、ペルシア軍200万人(実際は10~30万人程度)を数日間足止めしました。その際に言い放った数々の名言は、現代のギリシア軍やアメリカ海軍のモットーにもなっています。アゲシラオス2世は、スパルタの最盛期と凋落期の両方を生き抜いた王で、最盛期においては小アジアでペルシア帝国に戦いを挑み、連戦連勝でペルシア帝国の太守ティッサフェルネスを死刑に追い込みました。凋落期においては、エジプトで現地の王位争奪戦を支援し、その報酬を得ることで祖国の資金繰りを助けました。アギス3世はアレクサンドロス大王と同時代の王で、マケドニアの支配からギリシア諸ポリスを解き放とうと反乱を起こし、強大なマケドニア軍に対して緒戦で勝利しましたが、メガロポリスの戦いで圧倒的な数の差に押され、部下を逃がし自らは死ぬまで戦い続けました。▲アテナ・カルキオイコス神域。カルキオイコスとは「青銅の家」という意味です。ここから古代のレオニダス像や、スポーツ競技会での優勝を記念した奉納品が出土しています。そして、忘れられない出来事と言えば、この古代スパルタ遺跡の劇場跡地で、鳥のフンが頭に直撃しました。笑劇場跡地のオルケストラで写真を撮ってると、天から水飛沫みたいなものが突如ブシャーと降ってきました!あまりにも突然のことでカメラを守るので精一杯でしたが、恐る恐る頭を拭ってみると、謎の緑色の半透明の液体がっ!周りに人はいませんし、最初は劇場跡地の斜面上部から謎の生物が威嚇としてコブラみたいに毒を吐きつけたのかと思いましたが、まぁ冷静に考えたら鳥のフンが妥当ですよね…笑アテナの祝福を受けたんだと言い聞かせながら、ティッシュで頭を拭った後、何事もなかったかのように観光を続けました。笑(もちろん、遺跡からホテルに帰った直後にシャワーを浴びましたが笑)▲雄大なタイゲトス山脈に見下ろされた古代スパルタの劇場遺構。ヘレニズム後期かローマ初期に作られたとされています。ペロポネソス半島の劇場の中では最大のもので、悲劇や喜劇の上演に加え、宗教儀礼の会場や集会所としても利用されました。アテナから洗礼を受けた次の日は、世界遺産のミストラ遺跡へ!こちらもアクロコリントス同様、山の上にある遺跡ですが、今回はちゃんと折り畳み傘を購入して持参し、タクシーで山道を楽々上って遺跡まで行きました。笑 チケット売り場のおばちゃんとギリシャ語で仲良くなり、ウキウキ気分で遺跡を巡りましたが、アクロコリントスに負けず劣らず素晴らしい景色でした!所々に設置してある説明パネルでビザンツ帝国の勉強もできますし、ラコニアを一望しながらビザンツ帝国へと思いを馳せていました・・・!▲ミストラ遺跡にあるパンタナッサ教会。教会内部ではお賽銭を入れ、蝋燭に火を灯してお祈りをしてきました。◆エーゲ海クルーズ(2019/1/4)スパルタ観光を終え、興奮冷めやらぬ内にアテネへと帰還し、エーゲ海クルーズに参加してきました!今回の旅は基本的には全て個人手配ですが、効率的にサロニコス湾の島々を巡れるということで、旅行会社にクルーズのみアレンジしてもらっていました。エーゲ海クルーズは人気が高いのか、参加者の半数以上が日本人の団体観光客であり、今まで現地ギリシャ人や英語圏観光客との交流を主にしていたので、一気に現実に戻った感がありました。笑そんな中、一人旅中の日本人3人の方々と親しくなり、ギリシャトークで盛り上がりました!年齢も職業も住んでいる県もバラバラで、ギリシャでエーゲ海クルーズに参加することがなければ決して出会わなかった3人と考えると、なんだか素敵ですよね。日本でも、日本ギリシャ協会の活動やギリシャ系アクティビティを通し、大学教授、ギリシャ料理屋のオーナーシェフ、ギリシャ正教徒、翻訳家、現役大学生、ベンチャーCEOなど、様々な出会いがありましたが、社会人になって社外の出会いが減っている中で、ギリシャは本当に素晴らしい機会を提供してくれているなとしみじみと感じました。★エーゲ海クルーズで主に訪れたスポット①サラミス島近海(サラミスの海戦の起こった近く)②イドラ島(イドラ・タウン、歴史博物館、時計塔)③ポロス島(ポロス・タウン、考古学博物館)④エギナ島(エギナ・タウン、アファイア神殿、聖ネクタリオス修道院、アポロン神殿)さて、エーゲ海クルーズでは、あの歴史的なサラミスの海戦※のあった海域の近くを通るなど、ルートも素晴らしかったですが、何と言っても最高だったのはアファイア神殿です!古代アゴラのヘファイストス神殿に次いで保存状態が良く、最も美しい神殿の一つだと称賛されている通り、雄大な景色を背景に聳え立つそれは、アテナイと競い合っていた古代エギナの威光を充分に感じ取れる傑作でした。ツアーの特性上、どの島やスポットでもゆっくり観光はできませんでしたが、冬で船便が激減している中、一日の内に3島を一気に回れるのはクルーズの最大の魅力ですね。※世界史でもトップクラスに有名な大海戦です。ペルシア戦争の折、アテナイの将軍テミストクレスがギリシア連合海軍を束ね、サラミス島近海でペルシア海軍に戦いを挑み、歴史的大勝利を飾りました。この海戦で戦局が覆り、ギリシアの反撃が始まると共に、ペルシアのギリシア征服という夢は破れました。古代エギナの海軍も30隻ほど参加し、ヘロドトスによればエギナ海軍が最も活躍したとされています。▲この辺りの海で、海戦前にペルシア海軍が停泊していました。左手に見えるプシッタリア島の影の向こう側のサラミス島近海で、伝説的な大海戦が勃発しました。▲アファイア神殿は、パルテノン神殿と同じくドーリア式の神殿です。神殿の破風はトロイア戦争を表象していましたが、ドイツによって持ち去られ、ミュンヘンのグリュプトテーク博物館に収蔵されたままになっています。エーゲ海クルーズの後は、仲良くなった3人とアテネで飲み会です!通りすがりの気さくなギリシャ人のお爺さんに教えてもらった美味しいレストランに入り(ギリシャ語で話したところ、「ギリシャ語喋れるの!?難しい言語なのに凄いね!」と感激され、近辺で最も美味しいお店に案内してくれました笑)、ギリシャ料理と談笑を楽しみました。このお店のムサカは最高クラスに美味しく、かつてロドス島で食べたパスタや、デロス島で飲んだヘレニックオレンジジュースに匹敵するほどの味でした!!!しかも値段もお手頃で、さすが地元のお爺さんが最高だとオススメするほどのお店です!◆そして、帰国…(2019/1/5-1/6)楽しい時間はすぐに過ぎ去り、とうとうお別れの時がやって来ました。午前中はシュリーマンの邸宅を改造して建てたアテネ貨幣博物館で貨幣について学び、午後イチのフライトでモスクワへ・・・。モスクワでは、30分ほどフライトが遅れたことに加え、空前絶後の大混雑で、乗り継ぎのセキュリティチェックの前はディズニーランドも真っ青の長蛇の列&満員電車クラスの人混み!「搭乗時間あと5分しかないんだけど!」「早くしろよ!」なんて怒号も飛び交う始末・・・。乗り継ぎ時間はあと1時間ほどしかなく、「あ、ドーハの悲劇、台北の悪夢に続き、モスクワの絶望か・・・」なんて思ってましたが(ドーハは第2回ギリシア旅行時、台北はベトナム旅行時に乗り継ぎをミスった場所です笑)、ぐいぐい前進する人に着いていったら奇跡的に間に合いました!そして、何とか帰国です・・・!今回は内陸部の遺跡を中心に一人で回りましたが、古代コリントス遺跡がクローズしていたこと以外はこれといったトラブルも無く、平成最後の年末年始に最高の一時を過ごすことができました。特に古代スパルタ遺跡は、今回のハイライトです。アテネのアクロポリスと比べると、確かに派手さはないかもしれません。ですが、タイゲトス山脈を背景に佇むスパルタのアクロポリスは、確かに「最強のスパルタ人」の面影を現代にまで残していました。更に、今回は出会いがいつもより多い旅となりました。アクロコリントスで私を救い出してくれたアメリカ人ご夫婦とコリントス在住のお爺さん、ギリシャ語や現代文化について教えてくれた現地女子大生のカリオペさんや、クルーズ中に様々な情報交換と談笑を楽しめた一人旅組、最高のお店を紹介してくれたアテネ在住のお爺さんなど、一人旅だったんですが、人の温かさに触れることのできた旅でした。第5回ギリシア旅行の時には、もっとギリシャ語でコミュニケーションを取れるように、リーディングやライティングのみならず、スピーキングとリスニングも頑張りたいですね!
2019.01.07
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『アサシンクリード:オデッセイ』を購入しました!あのブロックバスタータイトル:アサシンクリードの最新作で、今作は古代ギリシアを舞台にしています。新作が出る度に歴史ゲームとしての趣を深めている本シリーズですが、実は古代ギリシアがテーマであるにも関わず、当初は購入するか迷っていました・・・。というのも、アサシンクリードシリーズは『アサシンクリード3』『アサシンクリード:オリジンズ』の過去2作品をプレイしたことがあるのですが、どちらも途中で飽きてしまい、ストーリークリアに至らなかったのです・・・。作品自体は非常に優れており、序盤~中盤はハマるのですが、私の性分なのかオープンワールドが少し苦手で、どうしてもミッションのために広大なMAPをあちこち移動するのが面倒に感じてしまうんですよね。反対にアクション性が非常に高くMAP移動が限定的なゲーム(『ゴッド・オブ・ウォー』『モンスターハンター』『ブラッドボーン』等)は没頭できるんですが・・・。『アサシンクリード:オリジンズ』も、アレクサンドリアやピラミッドを探索するだけ探索し、それ以降はあまり熱中できませんでした。※何度も言いますが、これは私の好みの問題であり、アサシンクリードシリーズのゲーム性が劣っているというわけではありません。なので、本作も結局飽きてクリアに至らずに終わるのではないか、と懸念を抱いており、なかなか予約に踏み切ることができませんでした。確かに私はギリシアが好きで、最近は古代のみならず現代ギリシア語もある程度理解できるようになり、言語交換SNSでギリシャ人とコミュニケーションしたりしていますが、「ギリシアが舞台!買うっきゃねぇ!」とすぐに飛びつくようなことはしなかったのです。ゲームである以上、テーマよりもゲーム性との相性の方が重要ですからね。とはいえ、発売日間近になってくるとやっぱり欲しくなってくるもので、直前で予約し発売日に入手しました。いざプレイしてみると、これまでの杞憂は吹き飛びました。やはり古代ギリシアが舞台、しかもペロポネソス戦争序盤でペリクレスがまだ生きている時代、言い換えればギリシアが歴史上最も元気があった時期ですから、ゲーム上の様々な古代ギリシア・キーワードを見る度にテンションが上がります。その上、『アサシンクリード:オリジンズ』でもそうでしたが、時代考証もきちんとされており、かなり緻密に古代世界が再現されています。無論、ゲーム上の脚色があったり、誤った解釈があったり、その時代にはまだ存在しなかった建築があったり、細かい部分においては突っ込み所もありますが、そんなのは重箱の隅というものです。エンターテイメントというジャンルで、ここまで古代ギリシアを再現できたのには驚嘆と言う他ありません。ここまでの再現度ですから、ギリシア観光の要領で各地を移動できるので、上述したMAP移動の面倒臭さが軽減されており、今作なら最後まで完遂できそうです!笑古代ギリシア随一の神域デルポイ。現代では廃墟と化してしまっているこの領域も、ゲーム上では力強く輝きを放っています。本作は古代のロードムービーとしても機能します。ちなみにですが、5年前に私が訪れた時のデルポイ遺跡。当時の栄光の残像しか残っていないことが分かると思います。右の遺構が、ゲームでは壮大な神殿として描かれているアポロン神殿です。ただ、少し残念だったのが戦闘方法。アサシンクリードは暗殺・ステルス・華麗で爽快なアクションが売りのゲームなので、仕方ないといえば仕方ないのですが、全く盾を必要としないんですよね。ギリシア古典期の戦闘は盾が重要なファクター(なんせ重装歩兵全盛期!)なので、主人公にも盾アクションをしてほしかった・・・!なんなら『デモンズソウル』のような泥臭い盾重視のアクション性(基本的にガードしながら動きを見極め、相手の隙をついて攻撃)の方が良かった・・・!征服戦争も、ファランクスを形成することなく乱戦になるので、ギリシア感が出ないんですよね・・・。冒頭のレオニダスも、戦士の誇りである盾をいきなり捨てちゃうし・・・。まぁ、アサシンクリードのゲーム性を考えると、盾は不要なんですが、そこを何とかアクション性に落とし込んでほしかった・・・!まぁ、軽装歩兵と思えば、盾の軽視も分からなくもないんですが・・・。現在、私はフォキス地方でのミッションを終え、アテナイに向かうところです。アテナイと言えば、当時破竹の勢いで海洋帝国を築き上げていた一大強国!しかも偉大なる将軍ペリクレスに会えるのですから、今から先が楽しみです!同じく5年前に私が訪れた、テルモピュライの古戦場跡にて建立されているレオニダス像。『アサシンクリード:オデッセイ』でレオニダス王がどのようにストーリーの絡んでくるのかも気になりますね!
2018.10.14
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実話をベースとした人気ホラー映画「死霊館」シリーズ最新作『死霊館のシスター』を観に行ってきました!「ホラー映画もマーベルみたいにユニバース化したっていいじゃないか!」というジェームズ・ワンの号令と共に、ナンバリング・タイトルに登場した悪霊を主題としたスピンオフ化が止まらない本シリーズ。呪われたアナベル人形は一旦退場し、今作は「エンフィールド事件」の黒幕だった悪魔ヴァラクの誕生秘話が描かれます。アナベル人形はウォーレン夫妻の博物館に実際に封印されている分、実話も多少なりとも加味されているでしょうが、ヴァラクはエンフィールド事件の完全なる脚色として登場したので、今作は100%フィクションでしょうね。※ネタバレ注意!◆あらすじ(公式HPより引用)1952年のルーマニアの修道院でひとりのシスターが自らの命を絶つ。不可解な点の多い自殺に教会はバーク神父と見習いシスターのアイリーンを修道院へと派遣する。二人はこの事件を追うにつれ、修道院に隠された秘密とともにいまだかつてない恐怖“悪魔のシスター・ヴァラク”と対峙することになる。果たして、この修道院に隠された想像を超える秘密とは?そして悪魔のシスターの目的とは一体何なのか!?◆ホラー・アトラクション化本作は死霊館シリーズとしては初の「完全フィクション」だからか、ホラー演出もやりたい放題で、かなり実験的なことをしています。今までも実話ベースというのが信じられないくらいの脚色っぷりでしたが、今作はなんとゾンビまで出てきます。しかも、祈りや聖水よりも、銃や棒の物理攻撃が有効という、死霊館に初めてバイオハザード要素が足された瞬間でした。このやりたい放題さが、今作を純粋なホラーからホラー・アトラクションへと変化させています。吃驚・ドッキリはするけど、怖くはありません。死霊館のナンバリング・タイトルでは、多少やりたい放題しても、エンドロールで流れる「実際の写真」を見ると少しぞわっとしてしまいますが、今作はそれもないので、「あー、びっくりした」で終わってしまうんですよね。東京ドームシティのお化け屋敷を終えた時の感覚に近いです。ドッキリ演出も、今までの死霊館シリーズのどこかで見たことがあるものが多く、ユニバース化が裏目に出ているような気もしないでもありません。それでもホラー「アトラクション」な分、特に何も考えなければポップコーン・ムービー的に楽しめますがね。◆ダークファンタジー化「アトラクション化」と並行して、「ダークファンタジー化」も本作で急速に進んだ気がします。何せ今回の舞台は9割以上中世風の城塞を持つ修道院で展開され、敵が地獄から呼び出された大悪魔ヴァラクですから。しかもバーク神父が歴戦のエクソシストという渋い出で立ちで、対超常現象用七つ道具が入っているであろう大きな鞄を持ちながら「バチカンの命令で超常現象を狩っていた」なんて言った日には『ヴァン・ヘルシング』や『スーパーナチュラル』を連想してしまいます。聖水の付けたボウガンでゾンビを蹴散らすシーンもあってよかったんじゃないかなぁ。笑(まぁ、このバーク神父、見掛け倒しにも程があり、劇中一切活躍してませんでしたけど・・・)死霊館シリーズは敵対する悪霊・悪魔が強すぎて、一歩間違えればダークファンタジー路線に入りそうでしたが、今作はもう片足突っ込んでると思います。「キリストの血」とかいう、悪魔たちにしてみればアルテマウェポン級の最終兵器も出てきましたし(ヴァラクはこの血を浴びせられただけで瓦解。地獄の門も一緒に粉砕されてしまいました)、今まで「十字架」「聖水」「ラテン語詠唱」というやや頼りない武器が一気に超越化しました。ちなみに、ホラーとダークファンタジーの線引きは、個人的にですが、・ホラー: 日常に起こる異変や超常現象、基本的に無力な主人公・ダークファンタジー: 非日常で重苦しい世界観、英雄性がある・もしくは有効な対抗手段を持つ主人公と思っています。(非日常のホラーもあるので、厳密化はできませんし、この両者の区分は極めて曖昧ですが)今作は中世風の修道院という非日常空間で、なおかつ「キリストの血」という究極の対抗手段(しかもゾンビには物理攻撃有効)があるので、個人的にはダークファンタジーっぽいなと感じたわけでした。悪魔をも倒す聖遺物を充実させていけば、死霊館シリーズもスーパーナチュラルシリーズのウィンチェスター兄弟サーガみたいになりそうですね。笑死霊館シリーズはこれで終わりではなく、本作の興行収入次第では、「エンフィールド事件」に登場したヴァラクとは別個の怪物"The Crooked Man"のスピンオフ映画化計画があるらしいです。こいつは完全におとぎ話の怪物風の見た目をしていますし、ますます「ホラー・アトラクション化」「ダークファンタジー化」が加速しそうですね。それでも、死霊館シリーズは見続けると思います。元々、怖さよりも悪霊のハチャメチャさを目当てにしていましたから。笑
2018.09.23
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会社の夏季休暇を利用し、彼女と一緒に6泊7日の台湾・ベトナム旅行に行ってきました!当初はギリシア旅行を目論んでいましたが、航空券が去年よりも高騰しているのもあって断念(年末に行くことにします笑)。その代わり、リゾート地として近年注目を浴びるようになったベトナムのダナンへ旅行することにしました。航空券を安く抑えるには台湾桃園国際空港での乗り継ぎが必要だったので、台北市内で2泊することにし、台湾も観光することにしました!◆台湾:台北-淡水(2018/8/10-8/12)実は台湾は今回で2度目で、1度目は大学時代に友人&先輩と訪れています。その際は「千と千尋の神隠し」の舞台に似ているという「九份」や「龍山寺」等を巡ったので、今回は1度目の観光では寄ることのできなかった「台北101」と「淡水」に足を運んでみました。台北101は高さ509メートルほどもある超高層ビルで、建設当時は世界一の高層建築物でした。(現在はアラブのブルジュ・ハリーファにその座を奪われてしまいましたが…)台北101の中にある台湾で最も有名な小籠包のお店「鼎泰豊」でランチを食べ(ここで食べた小籠包は間違いなく人生で最も美味い小籠包でした…!)、展望デッキで台北の街並みを一望できました。展望デッキからの眺め。どれだけ台北101が高い建物なのかを実感させてくれます。東京スカイツリーのように、MARVELヒーローはいませんでした。笑淡水は「台湾のべニス」とも呼ばれるほど美麗な水の都であり、本場ヴェネチアのように入り組んだ水路こそありませんが、水辺に沈みゆく夕日は一見の価値ありです!台北最大のデートスポットということもあり、観光客と現地カップルで混雑は極まっていましたが、水辺のレストランに入ればゆったりした時間を過ごすことができます。水辺を眺めながらのディナーは贅沢な時間でした。(日本の夜の水辺のように光に虫が寄ってくることもありませんでした。不思議ですね)淡水に沈む夕日。ヴェネチアというよりは、ギリシャのスニオン岬を思い出しました。自転車を借りれば水辺沿いを自由に移動できるので気分爽快です!(自転車道があまり整備されていないので交通事情的に少し怖いところもありますが)◆ベトナム:ホイアン(8/12-8/13)台北を満喫した後はダナン国際空港へ降り立ち、ベトナム初上陸です!まず最初に世界遺産の旧市街で有名なホイアンを観光しました。「世界遺産の旧市街」と聞くと、ロドス島のそれを思い浮かべてしまいますが、ホイアンの旧市街はランタンの立ち並ぶアジアンテイストな古い町(当たり前ですが笑)。かつてはインド・中国の中継貿易でチャンパ王国が栄え、チャンパ王国は滅びた後も江戸幕府が鎖国するまでは朱印船で日本とも交流があった貿易都市です。昼間は、信号の無い交差点に「一時停止」「歩行者優先」という概念を失ったバイク集団が容赦なく襲い掛かり、歩道を渡るのにも一苦労なほど混沌とした町(まぁこれはホイアンに限った話ではありませんが)ですが、夜になると一転して幻想的な風景に。暗闇の帳に点々と輝くランタンは、さながら自然界に宿る神的な魂のようであり、ベトナム土着宗教のアミニズムを体現しているかのようでした。町中に光り輝くランタン。まるでお祭りの装飾のようですが、これがホイアンではスタンダードな明かりになっています。ついついお土産で小さなランタンを1つ購入してしまいました。笑旧市街の中にある、16世紀に日本人によって作られたとされる有名な来遠橋(別名・日本橋)。橋の上には、大地震を引き起こす伝説のナマズを供養する寺も併設されています。ベトナムと日本は現代においても多方面で協力関係にあり、観光地の至るところでベトナムで活躍した日本人の面影を垣間見ることができます。◆ベトナム:ダナン(8/13-8/16)ホイアンを堪能した後は、リゾート地として有名なダナンへ。フォーブス誌「世界の綺麗なビーチ6選」でも見事選出されたミーケー・ビーチ沿いのホテルに宿泊し、その美しいビーチを堪能しました。意外と波が荒く、浮き輪を持ってきていれば波に乗れてもっと楽しかったのになぁと少し後悔・・・。波が来る直前にジャンプし、体を板のように水平にして、できる限り大波の上を漂っていました。笑美しい砂浜と透明度の高い海水が特徴的なミーケー・ビーチ。海沿いにはシーフード・レストランと観光客向けの宿泊施設がずらりと並びます。海沿いの大通りには信号が一切無く、ホイアンと同じく「一時停止」「歩行者優先」という概念は存在しないので、迫り来るドライバーを注視しながら命懸けの障害物競走をしなければなりません。笑ダナンのシティ・センターへと通じるロン橋。その名の通り龍をイメージしてデザインされた橋です。土日の夜になるとこの龍の口から炎が噴き出るイベントが決行されるのですが、私たちが滞在した時期はは月~水だったため、ロン橋の火炎放射は見れませんでした。ビーチ沿いとは違ってシティ・センターはかなり雑然としており、異様な刺激臭のする道端も多いので心して観光しましょう。夜の帳に沈むミーケー・ビーチ。ライトが賑やかな海沿いのバーやホテルと、闇に静まる海が対照的です。ミーケー・ビーチはゴミが非常に少なく(写真に写りこんでいる物体もゴミではなく、漁の道具です。定期的に腕章をつけた職員がゴミ拾いをしていました)、フォーブス誌が6選に選ぶのも納得でした。ただ、砂浜を少し掘ると、ハマグリの代わりにタバコの吸い殻が発掘できたりします。笑◆そして、帰国・・・。私の趣味範囲の軸には常にギリシャがあるので、観光はどうしても欧州がメインになってしまいがちですが、こうして実際にアジア地域を旅行してみると、その文化・生活・宗教に非常に興味が出てきました。ベトナム語(クオック・グー)にしても、表記文字制定の歴史に加え、前置詞や時制、語形変化が無いという面白い特徴があり、学び甲斐がありそうです。今は英語と古典ギリシア語と現代ギリシア語で手一杯なので勉強しませんがね。笑宗教にしても、ベトナムにおいては仏教とアミニズムが融和した独特の慣習が残っており(そういう面では仏教と神道が融和している日本の宗教観みたいですね)、木々に線香やお供え物を奉納する樹木信仰(木には死者の霊が集まると信じられている模様。樹木信仰は古代ギリシャや北欧にも見られる普遍的な態度ですね)、お店に設置する神棚(天井近くに設置する日本とは違い、ベトナムでは大地とのコネクションをより意識しているのか床に設置します)、商店の入り口の両サイドに貼り付けた線香など、ベトナム独特の宗教慣習を確認することができました。ベトナムをリゾート地として見ても、清潔でゆったりしたホテルに、美しいビーチと、なかなか素晴らしかったと思います。交通事情がカオスで、シティ・センターは信じられないほど汚い場所が散見されますが、新興国であることを考慮すれば致し方無い部分もあるでしょう。彼女とビーチで遊んだ思い出は一生モノです。こうして、平成最後の夏を終えました。帰りに台北で乗り継ぎをミスり、15時間空港で缶詰めになってしまったことも含め、非常に良い思い出です。笑(帰りは彼女と別行動だったので、彼女を巻き込まなかったのが不幸中の幸いです・・・笑)
2018.08.20
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6月15日、日本ギリシャ協会の2018年度総会・懇親会に参加してきました。総会に参加するのはこれで2回目ですが、日本全国のギリシア好きが集う会合ですから、少し緊張しますね。当日は金曜日で、私は東京在住ではないのですが(総会は六本木の住友会館にて開催)、ちょうど運良くその日は仕事で東京出張があり、参加することができました。まぁ、東京に用がなくても有休を使って行ってたでしょうけどね。笑総会・懇親会に出席した時に毎回思うことが、「まだまだ勉強不足だなぁ」ですね。大学教授や外務省などの錚々たるメンバーが集う会ですから、古典ギリシア語や現代ギリシア語をマスターしている人も少なくなく、在日ギリシア人とギリシア語で流暢に会話している人たちを見ると、「私もいつかはああなりたいなぁ」と思ってしまうわけですよ。最近になって現代ギリシア語も学び始めていたので、私もギリシア語で会話することをトライしてみましたが、まだまだてんでダメで、結局英語での会話に落ち着きました。笑駐日ギリシア大使館の臨時代理大使とは英語で多くを話し合うことができましたが、これがギリシア語でだったらもっとカッコよかったのになぁと思わない日はありません・・・。日本ギリシャ協会に入会した最大の成果は、現代を含めた全時代のギリシアを好きになれたことですね。入会前は、「古代」ギリシアのみに熱意を注いでいました。(実際、日本ギリシャ協会会報にて連載している記事も、古代のギリシア神話をテーマにしたものです)確かに、ギリシアを通史で見ると、一番輝かしい時代が古典期であることに疑う余地はありません。ギリシア文学者のコライスは古代以後のギリシアを「キリスト教により堕落した」と切り捨てており、フィルヘレニズムに熱狂した多くの人々も同じ思想だったでしょう。現代ギリシアの右往左往を見ていると、その行く末にハラハラしてしまうのも事実です。オスマン帝国からの解放を目指して立ち上がった独立戦争時でさえ、各勢力の利害が対立し、遂に挙国一致で団結することはありませんでした。(外的脅威よりも内的な利害関係を優先する傾向は古代にもありましたが)しかし、古代ほどの派手さは無いものの、中世・近代・現代のギリシアもそれに劣らぬ魅力を持っていると思います。それぞれの時代にそれぞれの顔があり、それぞれの英雄がいます。「古代以後は堕落した」というイメージを払拭するに足る、波乱万丈の歴史と文化です。栄光と苦節の時代を経て、ポリス古典文化とキリスト教文化の融合を達成した現代のギリシアは、世界中のどの国よりもユニークで色鮮やかな国なのです。・・・願わくば、このまま現代ギリシアの経済が回復し、欧州随一の産業と市場を誇る経済大国に成長してくれれば、ギリシア勤務の夢も現実味を帯びてくるのですが。笑今、ギリシアでは空前のベンチャーブームらしいので、第二のイーロン・マスク、あるいはペリクレスの再誕を願うこととしましょう・・・。
2018.06.24
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昨夜、劇場公開から45日で『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』の世界興行収入が19.9億ドル(約2180億円)に到達し、世界興収20億ドル突破が確実となりました!興収20億ドル突破は、歴史上3作品(『アバター』『タイタニック』『スターウォーズ:フォースの覚醒』)しか達成できておらず、インフィニティ・ウォーはその4作品目に加わることになります。ヒーロー映画史上初の快挙であり、『アベンジャーズ(2012)』『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』がそれぞれ15億ドル、14億ドルであったことを考えると、インフィニティ・ウォーがどれだけ規格外の存在であるかが分かります。インフィニティ・ウォーが興収20億ドル達成できた理由は、もちろん作品の質が極めて高かったことと(私は劇場に3回観に行きました笑)、衝撃的なラストによる話題性が挙げられますが、環境的要因も少なからずあるでしょうね。一番の環境的要因は、アメリカで『ハン・ソロ』がコケてしまい、強力な競合になり得なかったことでしょう。『ハン・ソロ』はスターウォーズ史上最低の興行収入になってしまい、スターウォーズ神話を粉々に打ち砕くダークサイドとなってしまいました。公開から17日でまだ世界興収3億ドルにしか到達しておらず、米国に至っては1.7億ドルのみです。このペースだと4億ドルに行くか行かないかというところで、同じスターウォーズ・スピンオフ作品『ローグ・ワン』の10億ドルに遠く及ばない結果となっています。専門家は『ハン・ソロ』の歴史的失敗について「観客のスターウォーズ疲れ」を指摘していますが、あれだけスターウォーズ・シリーズを短期間に連発していたら、さすがに飽きてくるのは仕方のないことでしょう。MARVELと違い、世界観や戦闘方法も代わり映えしませんしね・・・。さて、インフィニティ・ウォーの今後の焦点としては、『スターウォーズ:フォースの覚醒』を超えて歴代3位になれるかどうか、でしょうね。『タイタニック』超えは今のペースだと厳しいものの、フォースの覚醒はギリギリ超えれそうなラインにあります。■世界興収歴代ベスト3・アバター 27.8億ドル・タイタニック 21.8億ドル・スターウォーズ:フォースの覚醒 20.6億ドル こう見るとアバターの化け物ぶりが分かりますが、単価がえげつないほど高い3D映画ブームを追い風にしていたので、ドーピングしているようなもんですね。笑懸念事項は、『ジュラシック・ワールド:炎の王国』が世界各国で順次公開となり、インフィニティ・ウォーの強力な競合となってしまうことです。元々、アベンジャーズシリーズは米国市場よりもグローバル市場への比重が高い作品ですから、同じくグローバル型のジュラシック・ワールドとモロに食い合ってしまうわけですね。どうせなら歴代3位になってほしいですが、難しそうかなぁ・・・?引き続きBoxOfficeをウォッチしていきたいと思います!
2018.06.11
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マーベル・シネマティック・ユニバースが誕生してから10年が経ち、その集大成ともいえる映画が遂に公開されました。『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』は、アイアンマンやキャプテン・アメリカと言った従来のアベンジャーズメンバーに加え、スパイダーマン、ドクター・ストレンジ、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ブラックパンサーが結集するという、間違い無く映画史で最も壮大な作品でしょう。この一大潮流に乗らないわけには行かず、事前に映画館の座席を予約し、仕事帰りにレイトショーで観に行ってきました!その結果…今作は今世紀最大の衝撃作であることが分かりました。※ネタバレ注意!まさかのアベンジャーズ敗北。そして主役級ヒーローが次々と死んでいく。あのラストは衝撃的過ぎました。誰がこんな結末を予想できたでしょうか。サノスがいかに強くとも、インフィニティ・ストーンが全部揃おうとも、なんだかんだでアベンジャーズが勝利、もしくは引き分けになるに違いない。そんなことを思っていましたが、甘かったです。情け容赦ないサノスの信念は、地球最強のヒーローを完膚なきまでに叩き潰したのです。先月に一大旋風を巻き起こし、スターウォーズを超え、北米史上歴代3位の興行収入を叩き出したブラック・パンサーでさえ、あっけなく無に消えました。ソニーと協業し、やっとのことでMCUに参戦したスパイダーマンも、虚しく散りました。70~80年代の音楽とユーモアで多くの観客を笑わせたガーディアンズ・オブ・ギャラクシーも、木端微塵になりました。まさか、マーベル10周年記念作品であり、ヒーロー大結集という「お祭り」の側面もあるアベンジャーズシリーズで、ここまでの虚無感・喪失感を感じることになるとは、夢にも思いませんでした。もちろん、思わず笑ってしまうコメディ要素や、熱く燃え滾るような盛り上がりシーンも沢山ありました。非常に多くの登場人物がいるにも関わらず、どのヒーローも有機的に物語に関係しており、「とりあえず出しておきました」という無駄なキャラクターが1人もいませんでした。アントマンやホークアイが欠けていますが、手持ち無沙汰なキャラクターを敢えて出演させないというのは、良い判断だと思います。アベンジャーズシリーズの魅力である「主役級ヒーロー同士の掛け合い」「コンビネーション技」もバッチリ魅せてくれるので、あの結末を迎えるまでは、非常に爽快感ある映画でした。ですが、多くのヒーローが命を落とすあの結末こそ、今作を傑作の域に高めていると言えるでしょう。「勧善懲悪で、善が必ず勝つ」というヒーロー映画の伝統と常識を、粉々に打ち砕いたのですから。この兆候は『シビルウォー:キャプテン・アメリカ』で既に芽生えつつありましたが、インフィニティ・ウォーでここまで一気に推し進められることになるとは・・・。それを可能にしたのは、サノスを「単なるボスキャラ」とせずに、宇宙平和のために己の信念を貫き通す裏のヒーローとして描いたことにあると思います。サノスは人口超過によって宇宙の資源が枯渇し、格差社会が生まれることを憂い、あらゆる惑星の人口を半減させることで、それを解決しようとします。あまりにも画一的で乱暴な解決策ですが、それはあくまでも「解決策」です。サノスは自分のやり方で、アベンジャーズが目指しているものと同じ「平和」を創り出そうとしただけなのです。そして、アベンジャーズは「平和」への覚悟の差で、サノスに敗北したのだと思います。サノスは自らの理想の実現のために、己の愛する娘を殺すことまで厭いませんでした。最後、サノスは全宇宙の半数の生命体を死に追いやり、彼なりの「平和」を実現しますが、そこに高揚感はなく、「私は成し遂げた。しかし、全てを失った」と切なげに呟くのみです。彼は全てを犠牲にしてまで、平和を追い求めていたのです。対するアベンジャーズは、その覚悟が足りなかったのだと思います。「平和」、すなわち最大公約数的な善を選ばず、個人的な善を選びがちだったように見受けられます。ソーを守るために、スペース・ストーンを差し出したロキ。ネビュラを守るために、ソウル・ストーンの在処を教えたガモーラ。ガモーラを殺された怒りを抑えきれずに暴走し、作戦を台無しにしたスター・ロード。トニー・スタークを守るために、タイム・ストーンを差し出したドクター・ストレンジ。確かに、仲間を思いやる美談として、これらは記憶されることでしょう。しかし、MCUはもうそんな単純な世界ではなくなってしまったのです。自分が傷付くこと、愛する者を失うこと、これらを恐れないほどの覚悟があったサノスに負けたことは必然と言えます。もっと砕けた言い方をするなら、腹をくくった者と、くくれなかった者の差は歴然ということです。ガモーラをソウル・ストーンのために差し出したサノスの涙は、これを強く印象付けます。「命に大小はない」これは劇中で印象に残る台詞のひとつですが、これを踏み外してしまったのは、サノスではなくアベンジャーズの方です。身近な者の命を大とし、その他を小としてしまったのですから。『inFamous』という少し昔のゲームで主人公は、彼女一人かその他多くの市民か、どちらか一方しか助けられない状況で、どちらを助けるかの2択を迫られることになるのですが、アベンジャーズはこれに前者で回答してしまったのです。このゲームはプレイヤーの選択によって善悪ゲージが溜まるのですが、前者は悪ゲージが、後者は善ゲージが溜まることになります。しかし、これを誰が責められるでしょうか。ヒーローである以前に人である彼らに、その選択はあまりにも酷です。故に、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』は現代の悲劇であるとも言えます。人間の弱さを炙り出し、人間性の限界を暴露したのですから。このように、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』は、単なるお祭り映画で終わらず、時代の最先端を貫く極めてチャレンジングな作品でした。サノスとの因縁はここで終わらないようなので、続編ではどのようにヒーローたちが持ち直すのか、それが今から楽しみですね!
2018.04.28
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早くも『ゴッド・オブ・ウォー』のストーリーをクリアしました!クリアしたと言っても、まだムスペルヘイム(炎の世界)やニヴルヘイム(霧の世界)は探索できていないので、もっと遊べそうです。今作は、ゴッドオブウォーシリーズ伝来の派手なアクションとRPG要素が北欧神話の世界観を通して上手く結合されており、まさしく次世代のゴッド・オブ・ウォーを強く印象付ける作品でした。※ネタバレ注意!■ゲームシステムオープンワールドというほどではありませんが、従来のGOWでは決してあり得なかった「探索」「装備収集」「カスタム技(ルーンアタック)」が前面に押し出されており、やり込み要素も充実していることから、開発スタッフの「50時間は遊べる」が過言ではなかったことが証明されました。かと言ってアクション部分がおざなりになっているわけではなく、バルドル神との戦いはマーベルもびっくりするほどの大迫力でした!特にスパルタン・レイジを解放した時のクレイトスの動きたるや凄まじいもので、高速に動き、炎の纏った拳で敵をボコボコにする様はまさしく戦神!スキルを強化していればイリアスの英雄よろしく岩も投げれます。笑ゲームシステム面での不満はほとんどありません。世界蛇ヨルムンガンドを活かしたステージギミックも最高でした!■ストーリー今作は親子をテーマとしたストーリーが展開されており、クレイトス(父)とアトレウス(子)、フレイヤ(母)とバルドル(子)の対称性を描くことで、物語に深みを持たせていました。最も素晴らしかった場面は、クレイトスが自らの過去と向き合ってブレイズ・オブ・カオスを手にしたシーンです。あれほどのファンサービスも無いでしょう!今作にチェイン系武器は出ないかと思っていたら、なんとメアンドロス紋様の布に包まれて再登場を果たすとは!しかも、ブレイズ・オブ・カオス(ギリシア神話の冥界で鍛えられた刃)でヘルヘイム(北欧神話における冥界)に殴り込むというシチュエーション、もう最高ですね。笑 ブレイズの混沌の炎は、あらゆる熱を消し去るという極寒のヘルヘイムでも熱く燃え滾っていました。リヴァイアサンも悪くはないですが、やっぱりクレイトスと言ったらブレイズが一番しっくり来ますね~笑不満点としては、オーディンやトールといった北欧のビッグネームたちが一切登場しなかったことぐらいですね。これはまぁ次回作に期待しておきます。ちなみに、最初のボスとラスボスの両方を務めるバルドル神は、北欧神話では高貴ある光神とされていて、権能こそ違いますがギリシア神話で言うアポロンみたいなポジションです。どの神よりも優れており、母フリッグ(GOWではフレイヤが母親という設定でした)が万物と「我が子を決して傷つけぬように」と約束したために不死身でしたが、ヤドリギだけにはそれを言い忘れていたため、ヤドリギにぶたれて死んでしまったという存在です。その神をあそこまで狂人(不死身故に感覚の無い神)として表現した今作には、「そういう解釈もあるのか・・・!」と感心しました。■今後の展開・クレイトスの死ストーリーの最後に、アトレウスが実はロキと名付けられていたこと、神々の黄昏ラグナロクの引き金となること、そして、近い将来にクレイトスが死んでしまうことが明かされました。アトレウスが北欧神話最大のトリックスター・ロキだったことも驚きですが、クレイトスの死も衝撃的でした。しかし、冷静に考えてみると、クレイトスって結構死んでるんですよね。私の記憶している限りでも、過去作で3回ほど死んでいます。1回目は初代『ゴッド・オブ・ウォー』で、軍神アレスの投げた柱に貫かれて死亡。2回目は『ゴッド・オブ・ウォー:落日の悲愴曲』で、冥界の渡し舟カロンの炎に焼かれて死亡。3回目は『ゴッド・オブ・ウォー2:終焉への序曲』で、神々の王ゼウスに欺かれて死亡。死んでこそいませんが、『ゴッド・オブ・ウォー3』では、ゼウスによってオリュンポス山山頂から冥界の底へと一気に突き落とされ、武器はボロボロ・体力魔力は初期化という、死ぬよりも酷い目にあっていました。上記のいずれにしても、クレイトスは自らの力技によって冥界から現世に復活しています。クレイトスにとって冥界は裏庭みたいな位置付けなのです。こう見ると、クレイトスにとって死は終わりではなく、物語が大幅に前進する契機に過ぎないことが分かります。まして、北欧神話にはヴァルハラという戦士の魂を迎える場所があります。今作のサブクエストでヴァルキュリアの解放もありましたし、クレイトスが死んだらまずそこに行くことになるでしょう。そこでの試練に打ち勝つ or 大暴れし、堂々の復活を果たすことになると思います。クレイトスが殺される相手としては、隠しエンディングにも登場した雷神トールが一番適任だと思いますね。彼こそ北欧神話最強の神ですし。(まぁゼウスを殺したクレイトスがトールに負けるとは思えませんが、オリュンポスの剣やパンドラの希望の力も失われていますし、寄る年波にはなんとやらということで・・・笑)・アトレウスの運命と女神アテナトールによってクレイトスが殺されることで、アトレウスは一気に復讐モードになり、ラグナロクを進めることになるのかもしれません。クレイトスはアトレウスの凶行を防ぐために、ヴァルハラから力ずくで現世に舞い戻る、とすれば、話の筋もしっかりできます。この神殺しの運命を、クレイトスは怒り故に変えることができませんでした。というのも、クレイトスは『ゴッド・オブ・ウォー:降誕の刻印』で世界を破壊する「印の戦士」だと予言されていました。今作で再登場した女神アテナも、「運命は変えられない」「過去から逃れられない」と発言しており、これはクレイトスの息子アトレウスにもその「印の戦士」としての運命が付き纏っていることを意味しています。次回作では、この運命の連鎖を断ち切るために、クレイトスは奮闘することになるのではないでしょうか。そこに、アテナも絡んできてほしいですね。彼女はクレイトスを支援することで、父殺しを先導させた張本人になります。通常の神よりも「より高次元な存在」ですし、北欧神話のオーディンやトールよりも格上であることは間違いないでしょう。更に、彼女は主神を邪魔な存在と見ているので、ラグナロクをも先導する可能性があります。オーディン、トールといった北欧のビッグネームたちに加え、アテナが絡んでくれば、より重層的な物語が紡ぎ出されることでしょう。『ゴッド・オブ・ウォー3』でクレイトスはパンドラの希望の力を全世界に解放することで、アテナに一矢報いましたが、まだ彼らの因縁に決着は付いていません。ラグナロクを阻止し、宇宙崩壊を導くアテナを滅ぼすことこそ、クレイトスの最大の使命なのではないでしょうか。
2018.04.26
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モンスターハンターワールドの大型アップデート第二弾で、新古龍マム・タロトが解禁されましたね。てっきりナナ・テスカトリかキリン亜種が来るものとばかり思っていたので、完全新規モンスターが出たのには驚きです。今まで閑古鳥が鳴いていた集会所も、マム・タロト襲来に伴って活気が満ち溢れていることでしょう。しかし、しばらく私はハンティング・ライフを控えることになるでしょう。なぜなら今日は、あの『ゴッド・オブ・ウォー』の発売日だからです!ゴッドオブウォーシリーズは、私の人生において極めて重大なインパクトを残した作品でした。マーベル・シネマティック・ユニバースのような超人アクションがまだ普及していなかった当時、信じられないほどの怪力を駆使して暴れ回るクレイトスは非常に衝撃的でした。クレイトスとゼウスの宇宙的闘争は、私が古代ギリシア好きになったきっかけであり、そういう意味では、現在何不自由なく暮らせているのもゴッドオブウォーのおかげと言っても過言ではありません。それほど私にとって意味のある作品ですから、PS4で最新作が出ると知った時、嬉しさと同時に不安もありました。なぜなら、今回のゴッドオブウォーはギリシア神話ではなく、北欧神話が舞台だからです。ギリシア神話でのクレイトス・サーガは『ゴッド・オブ・ウォー3』で美しくも壮大な幕引きをしたので、背景となる神話を変えてまで、無理矢理クレイトスの物語を引き延ばす必要はなかったのではないか、と思いました。確かにゴッドオブウォーはソニーが保有するタイトルの中でもトップクラスの知名度と売上を誇りますが、『ゴッド・オブ・ウォー:アセンション』では上記のクレイトス・サーガを延命しようとした結果、評判を落としていたので、今回もそうなるのではないかと危惧していました。「今までのゴッドオブウォーをハルクの物語とするなら、今回のゴッドオブウォーはブルース・バナーの物語だ」この開発者の例えは、的確に新生『ゴッド・オブ・ウォー』を表してます。クレイトスは年老いて、前線を退き、武器も最強のブレイズから冴えない斧に変わっています。現役時代のクレイトスは、巨大な敵が襲来しても、あっと言う間に殺戮していたのに、老いた彼はどん臭いトロール相手に手間取っています。新しい試みとして息子とのドラマ部分に注力するのはいいのですが、ゴッドオブウォーが大ヒットした所以である「映画を凌駕するアクション演出」「最初からクライマックス」が無くなってしまっているんじゃないかと不安でした。事実、公開されていた予告編では、そんなに派手なバトルが見当たりませんでした・・・。でも、きっちり予約して発売日に有休を使って買いに行きましたけどね!!!笑そして、少し序盤をプレイすることで、上記が全て杞憂に終わったことが判明しました。確かに、最初は静かに始まりました。クレイトスの妻の火葬から、息子への指導。アクション部分は(やっぱりまだブレイズのチェインアクションの方が爽快感はありますが)なかなかのものでしたが、「やっぱり最初からクライマックスは無くなっちゃったかー・・・」とガックリ来ました。奴が現れるまでは・・・!序盤のボスは、トロールなんかじゃありませんでした。いきなり、神との激突です!クレイトスの家を訪ねてきた「謎の男」。オーディンの使いと言っていたので、確実に北欧の神の一柱でしょう。こいつとの激闘は、昨今のヒーロー映画の超人アクション全部盛りの、ド派手で壮大なものでした。岩が砕け、木々が弾け飛び、地形が歪む。まさに『マン・オブ・スティール』のスーパーマンのような戦い!クレイトスがかつての力を怒りによって取り戻し、ウルヴァリンのように傷を回復しつつ、地割れが起きるほどの怪力を魅せる。クレイトスの超人さをPS4の描写力で表現すると、こんなにもカッコよくなるのか・・・!!!これはもう次のボスが待ち遠しくなるほどの演出でした!この「謎の男」とのバトルは「最初からクライマックス」「映画を凌駕するアクション演出」を継承しており、ゴッドオブウォーの伝統は断たれていなかったんだとひと安心ですね!まぁ、やっぱり「この描写力でギリシア神話を描いてほしかったなー・・・」と思っちゃいますが、北欧神話の神もなかなかの強者で安心しました。笑オーディンの思惑や、クレイトスがギリシア神話から北欧神話へと旅した理由(北欧の神が「お前らは俺らよりも遥かに優れているんじゃなかったのか!」とクレイトスに言っていたので、かつてはオリュンポスの神々が北欧神話も支配していましたが、クレイトスが全員殺したことで支配層のポストが空き、オーディンがその座についたのでしょうか?)など、気になる謎も出てきたので、ハンティング・ライフの次は北欧ライフに花咲かせたいと思います!笑
2018.04.20
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ハンターランク100になりました。歴戦古龍や、イベントクエストとして新たに配信された歴戦イビルジョーをちょくちょく倒していた結果、思ったより早く到達できてしまいました。HR100になる前に噂の「導きの青い星」が立ちはだかるのかと思ってたのですが、どうやらこれは任務クエストではなかったらしく、拍子抜けするほど簡単にHR100になれてしまいました。プレイ時間は160時間ほどで、実を言うと既に飽きつつある、というのが現状です。△今まで全く闘技大会やチャレンジクエストに興味が無かったのですが、HR100を超えたあたりからやっと手を出し始めました。通常のゲームであれば、100時間以上遊べたというのは特大ボリュームとして認識されるでしょうが、モンスターハンターに限って言えば「300時間くらいは遊べないと!」と思ってしまうのがファンの性なのでしょうか。記憶している限りだと、MHP2Gは500時間、MHFは1000時間以上遊んでいたので、MHWにもその水準を求めてしまいがちですね。ネット上で散々言われているコンテンツ不足という批判は、MHWがモンハンシリーズであるが故の苦悩ですね。とはいえ、ネット上でそういった不満が噴出するのも、MHWという歴代最高峰のシステムでもっと狩猟を楽しみたいという想いがあるからでしょう。セールス的にも評価的にも大成功だったMHWが、いつまでこの活況を維持できるかは、今後のアップデートに掛かってますね!4月中に再度大型アップデートがあるそうですが、海外リーク通りだとしたらキリン亜種、ナナ・テスカトリ、そしてアルバトリオンの内のいずれかが実装されるのでしょうか。予告PVは近日公開ということで、PVが作られるほどの大目玉といったらやっぱり、アルバトリオンになるんですかね?(さすがにモーションが使い回せるキリン亜種とナナだけでPV作られたらショボい・・・)以前、カプコンのどなたかが「禁忌モンスターに対する情報統制は海外では実施しない」と発言してましたし、海外向けのMHWにおいては、黒龍系のアルバトリオンを大々的に宣伝する可能性は大いにあります。そして気になるのが、少し前にリークされたミラボレアスのアイコン画像。このアイコン、ミラボレアス定番の「?」マークではないことから、偽物なのではないかと考察されてますが、カプコンの禁忌モンスターに対する上記の方針もあって、「もしかしたら・・・」と一縷の望みをかけてしまいますね。アルバトリオンとミラボレアスが両方実装され、世界を巻き込んだ縄張り争いに・・・なんて期待は膨らみますが、ラギアクルスの例(ラギアみたいに首の長いモンスターの実装はカプコンの技術力では不可能だと判明)があるのでやっぱり厳しいかなぁ・・・。まぁ、きっとMHWの大ヒットでカプコン社内のリソースを多く使えるようになっているでしょうから、ミラボレアスも期待しておきましょう!笑とりあえず、新モンスターが追加されるまで、来週発売の『ゴッド・オブ・ウォー』で北欧神話の世界を堪能しておきます!笑
2018.04.15
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アメリカで空前の大ヒットを記録している『ブラックパンサー』。ヒーローのオリジンモノとしては、史上最高の興行収入を叩き出しているのではないでしょうか。一世を風靡した『ワンダーウーマン』を軽く飛び越え、あの『スターウォーズ:最後のジェダイ』にも肉薄する成績を打ち立てています。『ブラックパンサー』ブームはもはや社会現象になっており、興行収入10億ドルを超えるのも時間の問題でしょう。これほどまでに大ヒットした『ブラックパンサー』ですから、マーベル好きとしては観ないわけにはいきません!※ネタバレ注意!『ブラックパンサー』を一言で形容するなら、まさに「新世代」のヒーローです。それは人種的に新しいというだけではありません。『ブラックパンサー』ほど社会的メッセージが重厚に内包されたヒーロー映画は、今まで存在しませんでした。この作品のテーマは、現代の複雑な社会情勢を反映しているがために、極めて社会的・政治的なものとなっています。それは、「持つモノ」と「持たざるモノ」の対立です。ブラックパンサーであるティ・チャラ王の治めるワカンダ王国は、ヴィブラニウムという宇宙的超合金を豊富に保有しており、他国とは一線を画した超高度な文明を保持しています。あらゆる攻撃を弾くキャプテン・アメリカの盾がヴィブラニウム製として有名ですが、それほど強力な金属が腐るほどあるのですから、間違いなく地球最強の国家でしょう。そんなワカンダ王国が取っていた政策は、「国際社会から孤立すること」でした。ヴィブラニウムは核にも勝る戦略兵器であり、言わばヒッタイト王国における鉄のようなものです。それを使って世界征服することもできますが、頭の良いワカンダ人たちは、拡張政策がいずれ綻びを生むことを知っていました。アリストテレスの理想国家の条件である「自給自足が達成できる程度の大きさ」を従順に守っていたんですね。だからこそ、ヴィブラニウムを国際競争に巻き込まないために、「ワカンダ王国は第三世界の取るに足らない発展途上国」という偽の情報を世界中に流布し、徹底的な情報統制を実施しました。そして、世界中のあらゆる事件から目を背け続けたのです。例え、ワカンダ人たちと同じ「黒人」が、世界中で奴隷として酷使されようとも、差別されようとも、何も手を差し伸べず、ただ隠れながら傍観するだけだったのです。「難民は面倒ごとを持ち込むだけだ」ウカビの一言は、ワカンダ王国の自国第一主義を、現実の国際社会に適用させます。「黒人が迫害されていた時に、お前たちは何をしていた」キルモンガーの怒りは、決してマーベル・シネマティック・ユニバースだけのフィクションではありません。ナショナリズムか、グローバリズムか。この問いは、トランプ大統領がアメリカ・ファーストを掲げてから、極めてコントラバーシャルな議題と言えるでしょう。事実、ティ・チャラも国王としてこの問いに悩み続けます。今までのヒーローも苦悩に満ちていましたが、あくまでも「個人」ベースの悩みでした。自らの称号に「アメリカ」の名を刻むキャプテン・アメリカでさえ、『シビルウォー』で国際協定に反したように、国を顧みることは殆どありませんでした。国王として、自国民を幸福にしなければならない責任を背負うヒーローとして、ここまで真っ向から政治にぶつかったヒーローは、ブラックパンサーが初めてではないでしょうか。ティ・チャラが最後に出した答えは、ナショナリズムではなく、グローバリズムでした。ワカンダ王国は、「持つモノ」としての責任を世界規模で背負うと決意したのです。「賢者は橋を架け、愚者は壁を作る」これほど痛烈で明確な政治批判があるでしょうか。あらゆるものが繋がる社会で、自国だけに目を向けることはできません。全てが全てに連鎖する時代。ティ・チャラはそれを見据えていたのかもしれません。このように、『ブラックパンサー』はヒーロー映画としては珍しく、極めて社会派の映画でした。「黒人ヒーロー」にばかりスポットライトが当てられている今作ですが、本作が社会現象と化した真の要因は、現代に即した社会的メッセージにあるのかもしれません。
2018.03.10
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ハンターランクが遂に50に到達しました。強敵と名高い歴戦キリンをまさかの初見ソロでクリアするという幸運もあり、特にそれほど詰まることもなくサクサクとここまで来れた印象です。メイン武器はガンランス or ランスで、最近はガード性能+5と耳栓+5で鉄壁の守備となったランスを多く使用しています。パワーガードからのカウンターがカッコよすぎて惚れました。笑 早くガード強化も発動させ、テオのスーパーノヴァすらガードできるようになりたいですね。△歴戦キリンの落雷がバックステップで避けやすかったことと、耐雷の装衣を持っていたこともあって、思ったよりも苦戦せずに討伐できました。HR50を超えると、歴戦の古龍が解禁され、より高難易度のクエストに挑めるようになります。そこで入手できる様々な種類の龍脈石を使えば、カスタム強化が解禁され、武具を限界を超えて強化できるようになります。これが本作のエンドコンテンツでしょうね。武器のカスタム強化では、攻撃力UP・会心率UP・スロット数UP・回復能力付与(攻撃するたびに自動で回復するようになる)から選ぶことができ、強化先によっては『ブラッドボーン』のような超攻撃的なプレイも可能になるというわけです。無論、カスタム強化に必要になる「汚れた龍脈石」「輝く龍脈石」は宝玉を凌駕するほど希少であり、運良く手に入れたとしても、「鑑定」で特定の武器種にしか使えない「英雄の龍脈石」に変化してしまうため(例えば、「輝く龍脈石」が鑑定の結果、「英雄の龍脈石・刃」になったとします。「刃」という名称は、片手剣もしくは双剣にしか使えないことを意味します。私のメイン武器であるガンランスもしくはランスをカスタム強化させるためには、「英雄の龍脈石・槍」が必要なのです)、自分の狙った武器をカスタム強化するためには、根気強く耐え忍んで歴戦の古龍をひたすら連戦する必要があります。歴戦のテオを倒した際に輝く龍脈石は入手できましたが、残念ながら「槍」は出ず、ボウガンにのみ使用可能な「弩」でした。MHWはこれまでシリーズが培ってきた豊富な武器種が魅力でしたが、ここに来てそれが仇となるとは・・・。エンドコンテンツ故にすこぶる低確率にしたんでしょうけど、テオ・クシャル・ネルギガンテ・ヴァルハザクをひたすら狩ることになるので、飽きも加速しそうですね・・・。今作は生態系面やアクション面、ストーリー面がかなり高水準な作りで大満足ですが、個人的には「裏ボスの不在」「集会所の仕様」が残念な点ですね。やはり、ミラボレアスのようなHRが高みに達した際に初めて解禁される伝説のモンスターがほしかったところです。裏ボスの存在だけで、HRを上げる動機になりますが、ネットを見ている限り、今のところそういったモンスターは存在していないようですね。今後のDLCで追加されるかもしれませんが、直近のイビルジョー配信も春だし、当分先になりそうです・・・。PS4のマシンパワーでリメイクされたミラボレアスと対峙してみたいなぁ・・・。笑集会所に関しては、存在意義が問われるレベルで影が薄くなりましたね。笑今作ではMHFとは違い、プレイヤー間が疎遠な感じがあります。集会所に行く意味が特に無いにも関わらず、集会所以外ではプレイヤーの姿が反映されないからでしょうか。武器強化・調査管理なども含めて全てが集会所で完結すれば、便利さゆえにここに籠る人も出てくるんでしょうけど、現実の友人以外で集会所に集結したことがありません。笑MHFではプレイヤー間の交流(他愛もないチャット)も面白さの1つでしたが、今作ではキーボードが不要なぐらい、定型文以外での交流がありません。友人たちと協力プレイする分にはLINE通話を活用すればポータブルシリーズのノリでできるのでいいんですが・・・。MHFの頃のワイワイ感を思い出すと、どうしても寂寥感が拭えませんね。サークルも「募集掲示板」みたいなのが無く、集まりづらいですしね。救援システムは『デモンズソウル』みたいなライトな協力プレイができて非常に優れた出来だっただけに、この集会所周りは残念ですね。とはいえ、不満点を遥かに上回るほどの魅力があるので、今後のアップデートで改善されることを祈りつつ、狩猟生活を続けていきたいと思います!△現在の私のギルドカード。バゼルとゼノラージを組み合わせ、ガード性能+5と耳栓+5とひるみ軽減+3を発動させています。それにしても、バゼルヘルムって英雄ヘラクレスが装備している獅子の毛皮にデザインが似ていて素晴らしいですね!!笑
2018.02.16
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全世界でシリーズ最高となる500万本出荷を達成し、爆発的にヒットを飛ばしているモンスターハンター:ワールド。御多分に漏れず私も購入し、ハンティングライフに花を咲かせています。正直、ここまで熱中するとは思いませんでした。日課にしている古代ギリシア研究が少し疎かになってしまうほどで、一日中狩猟していたMHP2nd~MHF時代を思い出しますね。土日で一気にストーリーを進め、もう一通りストーリーをクリアしてしまいました。笑※ネタバレ注意!今作をここまで中毒性の高いゲームしている所以は、今までのモンハンとは一線を画すストーリー演出だと思います。古龍の生態系を中心に据え、「なぜ奴はあんな行動を取るのか」と謎が謎を呼ぶもんですから、続きが気になって仕方がなく、時間を忘れて進めてしまいました。ただ、「リオレイア???」の痕跡の正体がリオレイア亜種だったのにはガッカリしましたがね・・・。「リオレイア」と「?」とくればMHFに出てくるUNKNOWNかそれに準ずるモンスターだと思うじゃないですか。まさかただの亜種だとは・・・。あまりにもガッカリし過ぎて亜種だと判明した時は静かにPS4の電源を切りました。笑ネルギガンテが古龍を捕食する古龍という、まさにキングコブラみたいな食性なのには驚きました。テオやクシャル、ヴァルハザクなどの古龍は、周囲の環境をコントロールしながら攻撃してきますが、ネルギガンテだけは「己の肉体こそ最大の武器!」と言わんばかりの質実剛健なパワー系です。城壁を持たなかったスパルタ人みたいです。他古龍との縄張り争いでは、自身も大きなダメージを喰らってはいますが、テオやクシャルを投げ飛ばすという豪快さも見せています。βテスト版では地味な古龍と言ってしまいましたが、同族争いに特化したなかなかの強キャラでした。笑▲βテストである程度慣れていたからか、任務クエストのネルギガンテは初見ソロでクリアできました!ネルギガンテの生態は意外性もあって良かったんですが、本作のラスボス格であるゼノ・ジーヴァはもう少し工夫してほしかったなぁ、というのが正直な感想です。まだ孵化したばかりという設定を利用して、時間が経つごとに変態していくのかと思いきや、第二形態も大した変化はなく・・・。それこそシン・ゴジラみたいに「進化」していってほしかったですね。それでも、全体的な面白さからすれば些細なもんです!ストーリーはクリアしましたが、まだまだやり込んでいきますよ。まだキリンやバゼルギウスも討伐できていませんし、もしかしたらDLCでミラボレアスなどの裏ボスが追加されるかもしれませんからね。あの美麗なグラフィックで、ミラボレアスの凶悪な体躯を拝んでみたいです。笑▲現在の私のギルドカード。名前は「ΞΕΝΟΦΩΝ」で、これは哲学者クセノポンを表す古代ギリシア語です。故国を遠く離れ、キュロス王のため「アナバシス(東征)」を決行した彼の名は、新大陸を調査するハンターにピッタリだと思いました。(本当はトロイア戦争一番乗りを果たしたプローテシラーオスにしようと思ってたんですが、文字数的に無理でした・・・)それでは、ひと狩り行ってきます!
2018.02.04
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発売日も間近ということで、ますます狩猟熱が高まってきている中、モンスターハンターワールド第3回βテストが開催されました。今までのβテストと違うところは、なんといってもメインモンスターのネルギガンテに挑戦できることです!βテストの時点でメインモンスターを狩れてしまうというファンサービスには感服しますが、少々飛ばし過ぎなのではと心配になってしまいますね・・・。まぁ、メインを出し惜しみする必要がないくらい、本編はボリュームたっぷりなんでしょう!ネルギガンテは古龍種に分類されるモンスターで、非常に攻撃的な性格なことから「滅尽龍」と呼称されています。古龍特有の特殊能力は、「再生」です。部位破壊をしても、次第に棘が再生し、硬質化していきます。棘がまだ白い内は肉質が柔らかいのですが、黒くなってしまったら、もうミラバルカンの表皮のようなもの。体中の棘を飛ばして発動する大回転体当たりが繰り出され、棘がリセットされるまで我慢するしかありません。いかに柔らかい内に折れるかが討伐の鍵になりそうですね。早速討伐しに行ってきましたが、初戦は敢無く敗退・・・。武器は大剣でソロプレイしましたが、ネルギガンテの猛攻に上手く対処することができず、あっと言う間に昇天してしまいました。麻痺ガエルなど環境生物も利用してみましたが、倒せる気がしませんでしたね・・・。ソロで挑むにはまだ経験値が足りなかったようです。・・・というか、カエルの毒ガスで麻痺する古龍ってどうなんだろ。笑次からはマルチプレイに切り替え、武器も大剣からガンランスへ。MHF時代にはガンランスを愛用していましたし、何より肉質無視の砲撃なら黒く伸長し切った棘を恐れる必要はありませんからね!ガンランスの大盾のおかげで滅多に死亡しなくなり(ガードの大切さは『デモンズソウル』で学びました笑)、4人で猛攻撃できるようになると、ネルギガンテが遂に足を引きずり出しました。ネルギガンテは、一見するとウルヴァリンのような特殊能力ですが、体力自体は再生せず、(βテスト版だからでしょうが)そこまでタフでもありません。巣で休もうとするネルギガンテを大樽爆弾で叩き起こし、砲撃を加えていると、遂に討伐成功です。4人でも残り時間5分を過ぎての討伐だったので、ソロだとどれだけ難しいんでしょうね・・・笑ネルギガンテは、クシャルダオラやテオ・テスカトルといった超自然的な能力を持つ従来の古龍と比べると(棘が伸び切った時は恐ろしい容貌ですが)やや地味な感じは拭えません。前脚を駆使したパワフルな攻撃はラージャンを想起させるほどですが、遠距離攻撃は棘飛ばしだけでブレスも吐きません。当初はリアリティを重視した結果だと思いましたが、クシャルやテオも登場するということを考えると、本編ではβテスト版に無い超常的な攻撃を仕掛けてきそうですね!これで、MHW発売までにやり残したことは無くなりました。後は発売日を今か今かと待ちわびるのみです!まだ『アサシンクリード:オリジンズ』をクリアできていませんが、これはモンハンを優先するしかありませんね。笑
2018.01.21
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明けましておめでとうございます!2018年になり、もう正月3が日が終わってしまいましたが、皆様はどのようにお過ごしでしたでしょうか。私はと言えば、久しぶりに会った地元の友人たちと親睦を深める傍ら、実家でダラダラしながらも本の虫になっていました。笑正月に読んでいたのは、書店で見つけた『オデュッセウスの記憶:古代ギリシアの境界をめぐる物語』(フランソワ・アルトーグ/著、葛西康徳・松本英実/訳)という書籍です。新品だと5000円を超える高めの本なのですが、中古で購入したため費用は半分程度に抑えることができました。やはり、フラリと大型書店に立ち寄ると、思いも寄らなかった「収穫」がありますね。特にこれと言って購入する目的もなかったのですが、題名と表紙(イタケー島から望む地中海)に魅かれ即決!実家に持ってきてじっくりと読んでいました。この本では、副題が指し示す通り、古代ギリシア人たちの「境界」について語られます。空間的なものだけではなく、自己と他者、「ギリシア人」とバルバロイ(外人)、人間と非人間の「境界」です。古代ギリシア人がどのように自己を定義し、世界の中で自らをどのように位置付けたか。それをホメーロスの英雄叙事詩で有名なオデュッセウスを案内人としながら論じていきます。つまり、古代ギリシアを学ぶ者にとって自明の法則である「ギリシア人」とバルバロイの二項対立が、どのように形成され、変遷していくかにスポットが当てられています。古典最盛期を通して培われたこの二項対立は、古代ギリシア人の誇りと驕りが凝縮されている概念なだけに、非常に興味深い内容になっています。オデュッセウスの時代には、まだその二項対立は存在せず、ギリシア人は「ギリシア人」ではなく、トロイア人もバルバロイではありません。考えてみれば、今日のような国民国家が存在しない古代において、「ギリシア人」たる概念が無いのはおかしいことではありません。むしろ、あそこまで「ギリシア人」であることが称揚されたことの方が異常であると言えるでしょう。ペルシア戦争という未曽有の危機に対する団結によって、ペルシア帝国とは決定的に異なり、なおかつ各ポリスとの共通点である「国制」が、地中海世界におけるギリシアの卓越性として、明確に打ち出されることになったのです。この「国制」こそ、ギリシア人がバルバロイ(ペルシア人)よりも優れている証左になりました。この二項対立は、マケドニアとローマの出現によって揺らぎ、その形態を変えていきます。ローマに関しては、強大なかの国を「ギリシア人」/バルバロイの関係にどう組み込むか、当時のギリシア人が苦慮した様子が非常に詳細に書かれており、読みごたえがありました。やはり、ローマをバルバロイと一蹴するにはあまりにも重すぎたようで、いかにギリシア人側に引き込むかに主眼が置かれていました。「ギリシア人」たる概念は、イソクラテスの思想をバネにし、その礎を「国制」から「知」へと飛躍させ、最終的にはアポロニオス的な普遍性に昇華します。ローマが全世界を支配しようとも、その世界を「知」っていたのはギリシア人であり、その古さに決して勝てないようにしたのです。エジプトが、かつてギリシアに対してそのように振舞ったのと同様に。(プラトンの術策によって、古さにおいてもエジプトはたちまち敗者になりましたが)これは、ローマに対するギリシアの優越・卓越性を決定付けました。『アエネーイス』を通じてヴェルギリウスが提案したローマ人のアイデンティティと重ね合わせると、ギリシア人の知がいかに強大な存在であったかが分かるでしょう。このように、ローマに対しては充分に論じられているのですが、マケドニアに対するギリシア人の苦慮には、あまりページが割かれていません。二項対立を真っ先に揺るがした存在であるマケドニアは、ギリシア人の「境界」を語る上で欠かせないはずです。なぜなら、ギリシア語を話し、ヘラクレスの血統に連なるマケドニア人は、その他ギリシア人とは異なる国制「王政」を有していたからです。王政はペルシア帝国と同じ制度であり、自由のギリシア人とは縁のない国制、バルバロイの象徴とされていました。民族的にギリシア人ではありますが、「ギリシア人」ではない、そんな矛盾を孕んだ存在がマケドニア人なのです。確かに、ペロポネソス戦争の消耗でギリシア人たちがポリスの脆弱性に気付いたことや、法に従う王のモデルで、バルバロイと「ギリシア人」の距離が縮まったことは事実でしょう。しかし、それだけで「ギリシア人」のマケドニアに対する苦慮が消え失せたとは考えにくいです。イソクラテスとデモステネスという、お互いに全く正反対なマケドニア観を語る弁論家もいるぐらいですから。アレクサンドロス大王も、ローマ時代から見た概念しか本書では語られませんし、この非ポリス的で神的な大王を当時のギリシア諸ポリスがどう「ギリシア人」側に位置付けたか(もしくはそうならなかったか)を詳細に論じてほしかったですね。
2018.01.04
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今年の漢字が「北」と発表されたことから分かるように、2017年は北朝鮮とアメリカが一触即発の状態に陥るという、国防について非常に考えさせられる年でした。かつて海上帝国アテナイが唱えた強者の論理は、現代社会でも衰えることを知らず、政治面だけではなく経済面においても如実に現れるようになった気がします。プラトンの批判した「迎合」が、人生のあらゆる面で当たり前になった現代社会の果てには、一体何が待っているのでしょうか。・・・とは言うものの、世界政治に関して憂うよりも、まずは目の前のコト、ですね。笑 等身大の感想を言えば、2017年はギリシア生活がかなり充実した年でした。(毎年同じようなことを言っている気がしますが笑)マケドニア王国所縁の地を巡ったギリシア一人旅に加え、駐日ギリシャ大使にお会いしたり、日本ギリシャ協会の会報にゼウスに関する記事を寄稿したり、古典ギリシア語で原典を解読したり・・・。今年読んだ書籍も100%ギリシア関連(漫画を除く)で、1年で30冊以上読破したのにも関わらず、その中に小説は1冊もありませんからね。後で参照できるように読む本は全て購入しているので、本棚のキャパがそろそろ厳しくなってきました。笑もちろん、香港旅行や映画鑑賞など、ギリシア生活以外も楽しみましたがね!■2017年に読破した書籍①ギリシア史2(クセノポン/著、根本英世/訳)②ギリシア喜劇2 アリストパネス<下>(アリストパネス/著、呉茂一・村川堅太郎・高津春繁/訳)③変身物語<上>(オウィディウス/著、中村善也/訳)④変身物語<下>(オウィディウス/著、中村善也/訳)⑤戦術書(ポリュアイノス/著、戸部順一/訳)⑥英雄伝<上>(プルタルコス/著、村川堅太郎/編)⑦英雄伝<中>(プルタルコス/著、村川堅太郎/編)⑧英雄伝4(プルタルコス/著、城江良和/訳)⑨饗宴(プラトン/著、久保勉/訳)⑩パイドロス(プラトン/著、藤沢令夫/訳)⑪ゴルギアス(プラトン/著、加来彰俊/訳)⑫国家<上>(プラトン/著、藤沢令夫/訳)⑬国家<下>(プラトン/著、藤沢令夫/訳)⑭政治学(アリストテレス/著、山本光雄/訳)⑮ソークラテースの思い出(クセノポン/著、佐々木理/訳)⑯ギリシア哲学者列伝<上>(ディオゲネス・ラエルティオス/著、加来彰俊/訳)⑰ギリシア哲学者列伝<中>(ディオゲネス・ラエルティオス/著、加来彰俊/訳)⑱ギリシア哲学者列伝<下>(ディオゲネス・ラエルティオス/著、加来彰俊/訳)⑲ピタゴラスの生涯/黄金の詩(ポリュピュリオス/著、水地宗明/訳)⑳ギリシア奇談集(アイリアノス/著、松平千秋/訳)㉑ヘレニズムの思想家(岩崎允胤/著)㉒イソクラテスの修辞学校(廣川洋一/著)㉓ギリシア考古学の父シュリーマン:ティリンス遺跡原画の全貌(天理参考館/編)㉔医神アスクレピオス:生と死をめぐる神話の旅(カール・ケレーニイ/著、岡田泰之/訳)㉕歴史言語学の方法:ギリシア語史とその周辺(松本克己/著)㉖紀元前4世紀ギリシア世界における傭兵の研究(小河浩/著)㉗王妃オリュンピアス:アレクサンドロス大王の母(森谷公俊/著)㉘古代ギリシア遺跡事典(周藤芳幸・沢田典子/著)㉙古代ギリシア 地中海への展開<諸文明の起源>(周藤芳幸/著)㉚古代の格闘技(長田龍太/著)㉛ヘレニズム文明(フランソワ・シャムー/著、桐村泰次/訳)㉜学問としてのオリンピック(橋場弦・村田奈々子/編)㉝The Complete Greek Temples(Tony Spawforth/著)㉞ΑΓΗΣΙΛΑΟΣ(ΞΕΝΟΦΩΝ/著)㉟ΛΑΚΕΔΑΙΜΟΝΙΩΝ ΠΟΛΙΤΕΙΑ(ΞΕΝΟΦΩΝ/著)㊱ΤΡΑΧΙΝΙΑΙ(ΣΟΦΟΚΛΗΣ/著)今年は神話・歴史系の本だけではなく、古代ギリシア哲学にも本格的に手を出しました。哲学というと、小難しいイメージが先行しますが、プラトンの対話篇なんかは意外と読みやすいです。(アリストテレスは結構頭を使わないと読めませんが・・・)しかも、極めて興味深い。プラトンがソクラテスというキャラクターを通して主張する「善く生きること」は、曖昧な概念を明確に定義付けながら、快楽こそ善とする当時の風潮をバッサリと切り落とします。この風潮は現代でも支配的であるが故に、プラトンがどのようにこれを論破するのかが気になり、読んでいて非常に楽しいです。この「善く生きること」を実践するのは、強靭な精神力と信念が無い限り、厳しい道のりになるでしょう。ただ、頭の片隅にでもこの思想を宿しておけば、人生の重大な選択の時に、道を誤らずに済むかもしれません。プラトンの哲学は、2017年の世でも、燻ることなく輝き続けているのですから。■2017年に劇場で鑑賞した映画①ローグワン:スターウォーズ・ストーリー(ギャレス・エドワーズ/監督)②沈黙:サイレンス(マーティン・スコセッシ/監督)③ドクター・ストレンジ(スコット・デリクソン/監督)④キングコング:髑髏島の巨神(ジョーダン・ヴォート=ロバーツ/監督)⑤ドント・ブリーズ(フェデ・アルバレス/監督)⑥ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(ジェームズ・ガン/監督)⑦LOGAN:ローガン(ジェームズ・マンゴールド/監督)⑧ちょっと今から仕事やめてくる(成島出/監督)⑨銀魂(福田雄一/監督)⑩パイレーツ・オブ・カリビアン:最後の海賊(ヨアヒム・ローニング/監督)⑪スパイダーマン:ホームカミング(ジョン・ワッツ/監督)⑫ワンダーウーマン(パティ・ジェンキンス/監督)⑬ダンケルク(クリストファー・ノーラン/監督)⑭エイリアン:コヴェナント(リドリー・スコット/監督)⑮アウトレイジ:最終章(北野武/監督)⑯マイティ・ソー:バトルロイヤル(タイカ・ワイティティ/監督)⑰IT/イット:"それ"が見えたら、終わり。(アンディ・ムスキエティ/監督)⑱ジャスティス・リーグ(ザック・スナイダー、ジョス・ウェドン/監督)映画界では、ヒュー・ジャックマンが遂にウルヴァリン役を降りるという、X-MEN史上類を見ない衝撃的な出来事が起こりました。最後のウルヴァリンが脈動する『LOGAN:ローガン』は、ジョニー・キャッシュの"Hurt"がぴったりな、哀愁漂う渋い名作でした。ディズニーが約7兆円でFOX主要部門を買収しましたが、それでもヒュー・ジャックマンがアベンジャーズに合流することはないのですね・・・。ロバート・ダウニーJr、クリス・エヴァンス、クリス・ヘムズワースに並んで、ヒュー・ジャックマンがアダマンチウムの爪を構える画をスクリーンで鑑賞したかった・・・。ヒュー・ジャックマンの切ない最期の隣で、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』『ドクター・ストレンジ』『スパイダーマン:ホームカミング』『マイティ・ソー:バトルロイヤル』と、マーベル・シネマティック・ユニバースはどんどん熱を帯びながら膨張を続け、来年遂に集大成となる『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』が公開されます!DCエクステンデッド・ユニバースの『ジャスティス・リーグ』が少々残念な出来だったが故に、インフィニティ・ウォーへの期待は否が応でも高まります。最近は熱を帯びすぎて「公開前にマーベル作品のBDを全部購入して手元に揃えようかな」なんて考えてます。笑■2017年にプレイしたゲーム①人喰いの大鷲トリコ(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)②バイオハザード7:レジデント・イービル(カプコン)③ホライゾン:ゼロ・ドーン(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)④アンチャーテッド:古代神の秘宝(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)⑤アサシンクリード:オリジンズ(ユービーアイソフト)書籍や映画に比べると、今年プレイしたゲームは比較的少ないです。これは、アマゾン・プライム(PS4対応)に加入したが為に、PS4を起動する度にゲームではなく会員無料海外ドラマ『スーパーナチュラル』シリーズ(ちなみに今はシーズン8に突入したところです!)を観賞してしまいがちだったからでしょう。笑 とはいえ、来年は今以上にゲーム熱が高まるのは必然です。中学時代の青春を捧げたモンスターハンターシリーズの最新作が、満を持してPS4に降臨するのですから!12月にリリースされたβテスト版も何回かやりましたし、準備は万端です!メイン武器を、使っていて一番爽快感のあった双剣にするか、重装歩兵スタイルのランス or ガンランスにするか、非常に迷っていますがね。笑来年はどんな年になるか想像も付きませんが、MHWにインフィニティ・ウォー、ギリシア生活と、楽しみは尽きません!このささやかな幸せが今後も「当たり前」のままであるように、願うばかりです。
2017.12.31
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4連休を取ることができたので、3泊4日の香港・マカオ旅行に行ってきました!今年の夏に行ったギリシア旅行は一人でしたが、今回は彼女との二人旅になります。大学時代にイギリス留学して以来、旅行も趣味の1つになりましたが、ヨーロッパ地域はギリシアを中心に比較的多く行っているものの、今までアジア地域は台湾しか足を踏み入れていませんでした。それが、今回の香港で2国目になります。香港は台湾と雰囲気は似ているのですが、やはり都市全体に漲る活力が段違いでした!■1日目:到着夜中に香港へ到着したので、1日目はただ晩飯を食べた後にホテルに行って寝ただけに終わりました。今回は彼女と一緒ということもあり、ハーバーグランド香港というかなりお洒落目なホテルを予約。読んで字の如く、香港島の港に近いホテルですので、部屋から綺麗な海の夜景を一望することができます。恋人と来るには最高の雰囲気と言っても過言ではないでしょう!笑ただ、このホテルのデポジット制度には度肝を抜かれました。チェックイン時、部屋の破損などに備えて保証金を支払う必要があるのですが、その額がなんと3000香港ドル!(日本円にして約45000円ほど!)もちろん、これは料金とは別です。何度も「これデポジットですよね?チェックアウトしたら戻ってきますよね?」と確認してしまいました。■2日目:マカオ次の日から香港観光・・・ではなく、いきなりマカオへ!港のフェリーターミナルで出国手続きを済ませ、マカオへ上陸します。フェリーが波で揺れに揺れ、めっちゃ酔ったのは想定外でしたが。笑無料のシャトルバスを利用し、港からまずヴェネチアン・マカオ・リゾートに行きました。ここにはショッピングモールの中にヴェネチアを模した小さな街並みが広がっており、その中心には運河のようなプールが流れゴンドラが行き来しています。雰囲気はお台場にあるヴィーナス・フォートに近いですね。私はイギリス留学時代にヴェネチアへ旅行したことがあるんですが、このリゾートの運河に掛かる橋やゴンドラは本物と見紛う程でした。運河プールの水に関して言えば、屋内だけあって、不健康そうな色をした本場ヴェネチアの水よりも綺麗でしたしね。ちなみに、ここで人生で初めてカジノに足を踏み入れましたが、ルールがよく分からないという理由で傍観するだけに終わりました。笑市内観光ではセナド広場に降り立ち、ポルトガル植民地時代の跡地である聖ドミニコ教会や聖ポール天主堂跡を巡りました。教会の中に入ってみましたが、キリストや聖人の像が彩色されていることに一番驚きました。ポルトガルなのでカトリックだと思いますが、教会の偶像が鮮やかな色を纏っているのは初めて見たかもしれません。私は以前、バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に行ったことがありますが、大聖堂の像は全て大理石でピカピカの白でした。イギリスの教会でも同じように大理石の像が多かった覚えがあります。(イギリスはカトリックではありませんが)この彩色文化はポルトガルならではなのか、それともマカオの何らかの文化と融合した結果なのか・・・そこまでは分かりません。しかし、色鮮やかな教会は、荘厳さはありませんが、非常に可愛らしく思えました。■2日目:ヴィクトリア・ピークマカオから香港へと帰還した夜は、香港の100万ドルの夜景を見るためにヴィクトリア・ピークへ向かいました!香港の名所だけあって、ピークトラム駅は通勤ラッシュ級に激混み。何とか人混みに耐え抜き、ジェットコースターの登り並に急なトラムに乗った先には、100万ドルの夜景を背にして巨大な商業複合施設が広がっていました。個人的な想像では、こじんまりした展望台があるだけの場所だと思っていたので、これには驚きました。お土産屋だけではなく、インスタ映えしそうなカフェやファッションショップ、レストランが立ち並んでおり、観光客はもちろん地元民でも楽しめるでしょう。その屋上は展望台となっており、ここは世界各地のカップルが集まってインスタ映えを全力で狙うスポットと化してました。笑 100万ドルの夜景の素晴らしさは言うまでもなく、展望台の建つ山と巨大なビル群のコラボレーションは、香港という特別行政区の力強さを象徴しているかのようでした。香港に立ち並ぶビル群は、東京のものとは一味違った派手さがあり、まさに「今を時めく高成長企業」のショーケースのようです。アップルやサムスン、ジェットスターなど、世界中の誰もが知っているような有名企業が立ち並んでいましたが、少し切なかったことは、その中に日本企業が1つも見当たらなかったことです。見落としているだけかもしれませんが、日本がBtoCの領域で破竹の如く突き進む時代は終わったんだなぁ、としみじみ思ってしまいました。■3日目:香港ディズニーランド香港のディズニーにあって他のディズニーには無いものがあります。それは、トニー・スタークの偉大なる創造物です!そう、香港のディズニーランドには、世界で唯一アイアンマンのアトラクションがあるんです!!!このアトラクションでは、3Dメガネをかけ、揺れ動く座席に乗ることで4D体験ができます。USJのスパイダーマンのようなアトラクションですが、仕組みとしてはかつて東京ディズニー・シーにあったストームライダーに近いですね。アトラクション中のジャーヴィス(まだヴィジョンになってないことを考えるに、時系列は『アイアンマン3』前後でしょうか)の声は中国語でしたが、トニー・スタークはきちんと英語を喋っており、雰囲気もバッチリです!搭乗説明の映像にはスタン・リーがちゃっかり登場しますし、敵もキャプテン・アメリカお馴染みのヒドラです。これで興奮するなという方が無理でしょう。笑 また、アイアンマン・テック・ショーケースというアイアンマンと写真が撮れて握手もできるステージにも行ってきました!もちろん、本物のロバート・ダウニーJrが中に入っているわけではないんですけど、実際に握手してみるとなんか嬉しさが心の底から込み上がってきますね!アイアンマンと一緒に写真を撮った後は、自然と笑みがこぼれてくるほどの幸福感に浸ることができました。笑 この嬉しさに身を任せ、アイアンマン・エクスペリエンスへ2回目の搭乗!その後に勢いで1万7千円もする香港ディズニーランド限定アイアンマン・フィギュアを購入してしまいました。第1回ギリシア旅行では2万5千円するゼウス像、第3回ギリシア旅行では2万円のポセイドン像、そして今回は1万7千円のアイアンマンのフィギュアと、旅行先ではつい高い買い物をしてしまいますね。笑アイアンマンの他にも、香港ディズニーランドにはスター・ウォーズのアトラクションもあり、(スペース・マウンテンのような屋内型ジェットコースターですが、映像や効果音がスター・ウォーズになっています)ジェダイになり切ることができます。急旋回が多いアトラクションなので、首が疲れますが、このスピード感は本当に宇宙船で戦闘しているかのようでした!アイアンマンやスターウォーズなど、超人気シリーズのアトラクションに乗れることに加え、香港ディズニーランドの魅力は、東京ディズニーランドよりも格段に空いていることですね。最短5分、どんなに人気なアトラクションでも30分もすれば乗ることができます。今回はまったり気分だったのであまり多く乗ってませんが、ガチで攻略しようと思えば、何十回も乗れることでしょう。よく香港ディズニーランドは東京よりも雰囲気が劣っていると評されがちですが(確かに城は小さかったですが・・・)、アトラクション重視だったら数倍楽しめると思います。ただ、食べ物がちょっと雑なのが気になりましたがね・・・。■4日目:帰還最終日は、早朝からホテルのシャトルバスで空港へ行き、日本へ帰還しました。香港版Suicaであるオクトパス・カードを返却するか迷いましたが、記念に取っておくことに。出張とかで香港にまた来るかもしれませんしね。こうして振り返ってみると、香港旅行は本当に楽しいひと時でした。一人でただひたすら古代の浪漫を追い求めるのも非常に楽しいんですが、やはり彼女との二人旅も素晴らしいものですね。こうしてまた1つ、楽しい旅が終わってしまいましたが、年末は実家でゆっくりするとして、来年も必ずどこかで海外旅行するでしょう。最有力候補はギリシアですが、今回と同じくアジア地域、もしくは北欧神話の舞台となったアイスランドも捨てがたいですね!日本を旅立つその時まで、お金を貯めたいと思います・・・。笑
2017.12.16
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ヘレニズム末期のプトレマイオス朝エジプトの世界を描いたゲーム『アサシンクリード:オリジンズ』を購入しました!アサシンクリードシリーズは、以前PS3で『アサシンクリード3』をプレイしたことがありますが、ゲームシステムが個人的にハマらなかったので、クリアする前に飽きて売ってしまった記憶があります。それ以来、アサシンクリードシリーズには手を出さずにいたのですが、今作はプトレマイオス朝エジプトというヘレニズム王朝が舞台ということで、ギリシア好きとしては買わずにはいられませんでした!笑ファロス島の大灯台から見渡すアレクサンドリア全景今作最大の魅力は、PS4の圧倒的なグラフィックにより再現されたプトレマイオスの王朝です。初っ端から、シワ・オアシスというアレクサンドロス大王が神託のために立ち寄った集落からスタートしますし、少し進めば古代最大級のヘレニズム都市アレクサンドリアを自由に歩き回ることもできます。世界史で名を轟かす大図書館やファロス島の大灯台を観て回り、スクリーンショットでパシャパシャ画像を撮る様は、まるで古代世界を観光しているかのようです。今でこそクエストを楽しんでいますが、初めてアレクサンドリアに到着した時なんかはクエストそっちのけで観光していました。笑しかし、よくここまで緻密にアレクサンドリアを再現しましたね。アレクサンドリアは、近代都市に埋もれて考古学調査があまり進んでおらず、建物の配置もよく分かっていません。そんな中、壮大な当時の街並みを高画質のグラフィックで見れるのは感激です。セラピスがルネッサンス期に登場したバイデントを持っていたり、大灯台の天辺にある彫像がゼウスではなくなぜかセラピスだったりと、やや気になるところはありましたが、そんな些細なことなどどうでもよくなるほどのクオリティです!古代世界の七不思議の1つ、ファロス島の大灯台もちろん、ゲーム性やストーリーも楽しめてます!アサシンクリードシリーズ自体あまり詳しくないので、どう進化したかは分からないのですが、『アサシンクリード3』よりも遥かに没入感があるように思います。(舞台がヘレニズム時代だからかもしれませんが笑)装備できる武器も、「ペルセウスのハルパー」「アンティゴノスの盾」など、古代ギリシアの神話や歴史から拝借したものがたまに出てくるので、収集が楽しみになっています。エフェソスのアルテミス神殿に奉納されていた「アレクサンドロスの槍」とか出てこないかなぁ・・・。笑また、アサシン誕生秘話をプトレマイオス朝エジプトの歴史にどうやって絡ませてくるのかも気になります。クレオパトラ7世とプトレマイオス13世が争うアレクサンドリア戦争や、ヘレニズム時代に終止符を打ったアクティウムの海戦もストーリーに組み込まれているんでしょうかね。だとしたら、大ファンにならざるを得ないでしょう。
2017.11.19
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あの『エクソシスト』を抜き去り、歴代ホラー映画史上No.1の大ヒット作となった『IT/イット "それ"が見えたら、終わり。』を早速観に行ってきました!ホラー作家の巨匠スティーヴン・キングが原作というのもあり、日本公開を今か今かと待ちわびていました。(彼が原作の映画としては『シャイニング』が非常に怖かった記憶があります)まぁ、スティーブン・キングの小説は一冊も読んだことがないんですけどね。笑※ネタバレ注意!■"それ"が見えても、終わらない。副題にもなっている「"それ"が見えたら、終わり」ですが、実際はそれが見えても全然終わりませんでした。笑というのも、主要メンバーは全員生存で、ITに殺される描写があるのも冒頭のジョージーと不良の2人だけ。何度か「あ、さすがに死んだな」というピンチはあったものの、結局大事には至らず、なかなかしぶとく生き残る。ITによって惨たらしく殺されていくパニック系映画を想像していたので(ITが牙を剥きだした瞬間に「あ、これモンスターパニック系だ!」とワクワクしたものですが…笑)、これにはちょっと驚きです。ITが見せる幻覚はなかなか恐ろしいものがありましたが、毎回ピエロがテンション高めなので、むしろ笑える場面も少々ありました。それで、途中から気付きました。この映画はホラーじゃないな、と。少年たちと少女が、それぞれにそれぞれの問題を抱え、葛藤する――まさしくこれは青春映画です。ITよりも怖かったのが、主人公たちを取り巻く現実の環境です。過保護な母親に偽薬を飲まされてたり、過激ないじめが横行していたり、父親に性的虐待を受けていたり・・・。閉塞的すぎる現実の空間こそが、ホラーでした。ITに襲われた時の方が、少年たちは生き生きしていたように思えます。ITと立ち向かう時だけ、少年たちは結束し、現実を忘れ、勇気を胸に行動できたのですから。夏休み中の出来事ということも相まって、ITと戦ったことは、少年たちが現実から目を背けるための一種の逃避行だったんじゃないかとさえ思えてきます。ジョージーも、ITに喰われたのではなく、ただの事故死で、それに納得できないビルが作り出した妄想だったのではないかと・・・。上記からするに、ITは大人が子供に押し付けてくる身勝手さを象徴しているのではないでしょうか。ITと対峙することを通して、少年たちは自立することができたのですから。■ITの正体とはいえ、ITによって大勢の人が失踪しているわけですから、「大人の身勝手さ」を象徴しているにしても、作中では(少年たちの妄想ではなく)確固たる怪物なのでしょう。では、一体ITとは何者なんでしょうか。ITは自分のことを「ペニー・ワイズ」と名乗っています。ここから、ITは元々は人間だったということも考えられます。ITのピエロは、ジョン・ゲイシーという実在の殺人鬼(ピエロに扮し、数十人もの少年たちを誘拐・殺害した)がモデルになっていることを考慮すると、元人間説(悪霊説)も現実味を帯びてきます。しかし、90年代版の映画では、ITの正体は邪悪な巨大蜘蛛で、人間の魂を貪りくっていたそうです。確かに、犠牲者が空中に浮いている様は、蜘蛛の巣に絡み取られたかのような光景でした。人の恐怖を喰らい成長する(まるで『学校の怪談』の天邪鬼のような特性ですね)古きから地下に住まう悪魔のような存在なのかもしれませんね。出現前に電灯が点滅するのも、(海外ドラマ『スーパーナチュラル』的に)悪魔っぽい演出でした。ただ、今作のITが攻撃された時に出る血しぶきは、フワフワと宙に浮いており、まるで水の中にいるかのようでした。ここからすると、巨大蜘蛛よりも水棲生物・地下水に住まう怪物という可能性もありますね。今回は、少年たちとITのひと夏の冒険でしたが、第二章では大人になった彼らとITとの決戦が見られるそうなので、ITの正体は続編で明らかになるでしょうね。第二章は2019年に公開予定です。どんな結末になるか、今から楽しみです!
2017.11.05
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本日11月3日、待ちに待った映画『マイティ・ソー:バトルロイヤル』が遂に公開されました!朝っぱらから最寄りの映画館でIMAX 3Dの本作を視聴することができたのは、今日という日が運良く祝日に位置していたからです。アベンジャーズで「最強」の名を冠するソーとハルクがタッグを組んだこの映画は、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)ファンにとっては見逃せません!・・・それにしても、三連休の初日からマイティ・ソー最新作を観れるなんて夢みたいです。笑※ネタバレ注意!■究極のヒロイック・エンタテインメント今作は今までのマイティ・ソーシリーズとは一線を画す、言わば異端の作品です。コメディが得意なタイカ・ワイティティ監督がメガホンを取ると聞いた時から、「前作よりも異なった作品になるだろうなぁ」と予想していましたが、ここまでとは。「アクション映画じゃなくてコメディ映画になるのではないか」「ブロックバスター映画に慣れていない監督だから、失敗したらどうしよう」なんて不安もありましたが・・・全て杞憂でした。先程言った「異端の作品」「ここまでとは」というのは、全て良い意味でです!今作はマイティ・ソーシリーズ最高傑作であり、まさに「究極のヒロイック・エンタテインメント」と形容するに相応しい作品です。『シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ』のような重苦しさはなく、軽快なステップでストーリーが展開され、コメディで笑いを誘っては、ド派手なアクションで場を盛り上げる・・・これ以上の娯楽大作があるでしょうか。私はどちらかというとシビル・ウォーのような重苦しいテーマの方が好みですが、それでも今作は「複数回劇場で観たい!」と思わせるほどの輝きを放っていました。純粋に見ていて楽しいんですよね。笑 この「楽しさ」は、単純にギャグが面白いからというわけではなく、コメディ・アクション・ストーリー・テンポが高次元で融合しているからこそ生じたものです。MCUファンなら鑑賞しないという選択肢は無いでしょう!■帰ってきた「雷神」今までのソーは、あまりパッしない存在でした。それは、ソーそのものが駄目というのではなく、シリーズ一作目で見せたインパクトが強烈すぎたために、それ以降の尻すぼみ感が拭えなかったからです。第一作目では、ソーは無敵の雷神でした。ハンマー片手に巨人を薙ぎ倒し、大嵐を軽々と呼び起こし、稲妻の一撃で大地をも崩落させました。それ以降、MCU内で他ヒーローとの交流が活発化する中、ソーの力は徐々に制限されていったような印象があります。『アベンジャーズ』でエイリアンの艦隊をねじ伏せたり、『エイジ・オブ・ウルトロン』でアイアンマンと協力して隕石と化した地盤を砕いたりもしましたが、一作目で見せたインパクトには及びません。二作目の『ダークワールド』でも、アクションそのものはそこまででもなく、「雷神」は鳴りを潜めていました。おそらく他ヒーローとの兼ね合いもあったんでしょうが、アイアンマンの進化や、キャプテン・アメリカの大飛躍を考慮すると、「ソーだけ微妙だなぁ・・・」となってしまうわけですよ。『アイアンマン3』や『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』は評価面でも大成功だったのに、一方の『マイティ・ソー:ダークワールド』は・・・。ソーは好きなキャラクターであるだけに、「最強」でありながらパッしないという矛盾にヤキモキしたものでした。それが遂に、三作目にして堂々の「雷神」復活です!!ムジョルニアの束縛から解き放たれ、身も心も自由になったのか、これ以上無いほど大暴れしてくれています!一作目の地盤崩落ほどの大技は、残念ながら今作にもありませんが、稲妻を纏って敵を薙ぎ倒していく様はそれに匹敵するほどのインパクトがあります。今までのソーに失礼ですが、まさかここまでスタイリッシュにアクションができるとは・・・。笑今までのソーが「優等生」だとすると、今作は「型破り」。どちらがよりクールなのかは明白ですね。■頼れるビッグガイ型を破ったのは、ソーだけではありません。ハルクも今作で新たな可能性を提示しています。ハルクはソーとは違い、アベンジャーズ最強を不動の地位としていますが(ソーに失礼ですが笑)、「強すぎる」ということが逆に足かせになってしまい、暴走すると手の付けられない「諸刃の剣」として描かれていました。アベンジャーズシリーズでは、二作ともハルクの暴走によってチームは大打撃を受けていますしね。ところが今度のハルクは知性があります。『アベンジャーズ』でもハルクは喋ったことがありますが、それはロキを散々に殴り倒した時の「チョロい神だな」の一言だけ。それが今作で会話し、喜怒哀楽を示し、ソーに「友達なら帰るな!」と懇願する。知能自体は3歳児程度のものですが、ブルース・バナーに戻らなくても、ナターシャに頼らなくても、コミュニケーションが取れるようになりました。それに伴い、今までの諸刃の剣のイメージから、頼れるビッグガイのイメージへと変化。大量破壊兵器から、ヒーローとして、ハルクを見れるようになったのです。だからこそ、終盤でアスガルド民を護るためにハルクがフェンリルへ挑んだ時は、頼もしさが今までとは段違いでした。インフィニティ・ウォーに向けて、ハルクもソーと同様に、重要な変革の一歩を踏み出したのです。このように、『マイティ・ソー:バトルロイヤル』はソー、ハルクというMCU二大ヒーローを変革させた、極めて良い意味での型破り作品でした!今作ではアクションシーンで度々流れるレッド・ツェッペリンの「移民の歌」が重要なテーマであり、それが宇宙のヴァイキングとしてアスガルド民が新たなる故郷を求め放浪することを示唆したものであることは明白ですが、この歌はソーとハルクのヒーロー像そのものにも当てはまるのではないでしょうか。今までの「ソー」「ハルク」から、新天地「雷神」「頼れるビッグガイ」へと、移住したのですから。
2017.11.03
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ヤクザの仁義無き戦いを描くアウトレイジシリーズの最新作『アウトレイジ:最終章』を観に行ってきました!アウトレイジシリーズは「バカヤロー!」「コノヤロー!」という罵詈雑言や、容赦ない残虐描写、そして「下剋上」をテーマとした硬派なストーリーで有名です。ビートたけしが監督と主演を兼務していますが、北野武監督作品としては珍しく、エンターテインメント色が非常に濃い作品になっています。私は第一作『アウトレイジ』をDVDで観てから無常で無情な世界観の虜になりましたが、『アウトレイジ:最終章』はそのアウトレイジシリーズの最後を飾る作品であり、期待通りの傑作でした!※ネタバレ注意!■今回は国際抗争へ『アウトレイジ』が山王会の内部闘争、『アウトレイジ:ビヨンド』が山王会と花菱会の東西抗争と、アウトレイジシリーズは順を追ってスケールが大きくなっていますが、今作は花菱会VS張グループと、遂に国際抗争にまで発展します。花菱会には、『ビヨンド』でビートたけし演じる大友と舌戦を繰り広げた西野(西田敏行)と中田(塩見三省)がいますが、張グループのボスである張会長も引けを取っておらず、むしろ西野と中田よりも一枚上手と感じました。張会長演じる金田時男さんは、本業は役者ではなく実業家ですが、ビートたけしがその存在感に惚れ込んで起用をプッシュしただけあって、台詞数が多くないのにも関わらず、場を征圧する圧倒的なオーラを放っていました。花菱会のチンピラ(原田泰造)が張会長を撃てなかったのも分かります。あのシーンはまさに、蛇に睨まれた蛙でした。花菱会と山王会はギラギラと野望を滾らせ、どちらも大きな問題を抱えていましたが、張グループは終始冷静で達観的であり、ガタガタの花菱会とは対照的に描かれていました。張グループの一糸乱れぬ統率力は、カリスマ性あるトップが率いているからこそ成せる技ですね。■「下剋上」の輪廻上記のように、スケールは未だかつてないほどに壮大になっていますが、それでも根幹のテーマである「下剋上」は不動のままです。シリーズ物はスケールが巨大になるにつれてテーマがブレるというのがお決まりですが、そこはさすが北野武監督といったところですね。というのも、今作は日韓全面戦争!という側面は薄く、どちらかと言えば花菱会の内部闘争に主眼が置かれているからです。先代に指名され会長になったポッと出の野村会長をいかに引きずり下すか。また、いかに若頭の西田を牽制し、会長の座を維持するか。この構図は一作目、二作目でも見られました。そこに張グループのために暴走する大友が絡んできて、権力争いは血で血を洗う大抗争へ。終局は西田が会長の座を確保しますが、因果の輪は常に回り続けます。その争い――下剋上の連続に終わりはなく、西田会長の権力も刹那に終わるでしょう。ヤクザという暴力とメンツに徹する組織だからこそ、権力争いの醜さは絵になるほどに脚色され、それ自体がエンターテインメントと化していますが、その本髄はあらゆる社会に共通のものです。「出世」や「権力」という概念を持つあらゆる組織は、その呪縛から逃れることはできません。歴史がそれを証明しています。そして、権力の頂点に立っても、決して安泰ではありません。今度は権力の維持に奔走される運命が待っています。賢者ソロンの言うように「死する直前までその人が幸福か否か分からない」というわけです。そして、その果てに待っているのは、「権力」そのものの衰弱です。山王会が関内会長から加藤に代わり、日本最大勢力になるものの、加藤が失脚し山王会は花菱会の傘下へ。花菱会は野村会長から西田に渡りますが、大友の暴走(パーティ会場での銃ぶっ放し大量虐殺)により、勢力減退へまっしぐら。いずれ山王会と同じ道を辿ることになるでしょう。まさに盛者必衰の構図ですが、アウトレイジシリーズは、シリーズ全体を通して、その体現をしていました。■大友の最期この勢力移り変わりの大脈動のキーマンとなったのが、大友です。権力争いの主役ではありませんが、決定的な引き金となっているのは彼です。言い換えれば、権力者たちに利用されまくったとも言えるでしょう。大友自体は、自らの信念に従って行動していますが、それは「古臭い極道」であるが故に行動原理が把握されやすく、簡単に利用されてしまいます。張会長に一目置かれる存在でありながら、山王会であまり出世していなかったのも、それが関係していることでしょう。今回も御多分に漏れず、西田に利用され、花菱会の勢力交代の一役を担います。そして最期は、勝手に暴走したことのケジメをつけるため、「張会長によろしく伝えといてくれ」と言って自殺するのでした。アウトレイジシリーズの大多数が自分の利益のために行動する中、大友だけは、この信念(やられたらやり返す、義理堅い、意外と仲間想い)のために行動していたように思います。それ故に、利用されるだけ利用され、自らの頭を銃で撃ち抜く(しかも一切躊躇せず!)というラストは、物凄く切ないものがありました。しかし、大友はあれで「幸せ」だったと思います。信念を貫き通し、全ての復讐を果たしたのですから。
2017.10.21
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『アンチャーテッド:古代神の秘宝』を購入しました!今作は、PSシリーズで絶大な人気を誇るアンチャーテッドシリーズのスピンオフであり、元々はDLCとして開発されていましたが、あまりにもボリュームが多くなってしまったために、パッケージ版としても発売されたという異例の作品になります。アンチャーテッドシリーズの主人公ネイサン・ドレイクが登場しない唯一の作品でもあるので、ネイトの小言や冗談を聞きながら銃撃戦をするのが好きな私としては少々残念な感じもしますがね・・・笑パッケージ表紙からも分かることですが、今作の主人公はクロエ・フレイザーになります。Game of the Year 2009に輝いた名作『アンチャーテッド:黄金刀と消えた船団』に初登場し、ネイトと共に大冒険を繰り広げた彼女ですが、スピンオフの主人公になるほどの人気があったとは…!そして、クロエの隣にいるのは、ナディーン・ロスという女戦士です。「なんか見覚えがあるな?」と思っていたのですが、それもそのはず、彼女は『アンチャーテッド:海賊王と最後の秘宝』で民間軍事会社を率いてネイトと敵対していた悪役です。作中ではネイトを軽く叩き潰すという、格闘最強な存在感を放っていました。それが今回、クロエと雇用契約を結んで味方になっています。今まで過去作の敵が主人公格になることは無かったので、新鮮ですね。今作もラスボスと格闘になると思いますが、ナディーンがいれば圧勝なんじゃないでしょうか。笑一週間くらい前に購入していたので、現在はチャプター5「伝説の戦い」まで進んでいます。スピンオフとは言え、やはりアンチャーテッドシリーズですね~!圧倒的なグラフィックと爽快感あるアクションは今作でも健在です。インドの広大な大自然とホイサラ朝の壮大なる遺跡がPS4トップクラスのグラフィックで表現されているので、歩いているだけでバーチャルな観光気分ですよ。スピンオフだからと言って全く手を抜いておらず、ノーティドッグ・スタジオの技術力に感服します!更に、ネイトのジョークが無くなった代わりに、軟派なクロエと硬派なナディーンの織り成す会話がストーリーを飾り立てているので、良い意味でのB級映画感も失われていません。アンチャーテッドでは、この戦闘中にすらペラペラ喋る「会話」が重要ですよね。それによって独特のウェットさがプレイングに生まれます。今まではネイトがその中心を担っていましたが、クロエにもそのポテンシャルがあったとは。笑 まだまだストーリーは中盤に差し掛かったところですが、クロエとナディーンの大冒険を最後まで見届けたいと思います!
2017.10.01
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ギリシアから帰ってきて、遂に夢のようだった夏休みも終わりか~と溜息を吐いたところで、ふと映画館に貼ってあるポスターを見ると、そこにはスパイダーマンとワンダーウーマンの姿が・・・!ギリシア滞在中に待望の『スパイダーマン:ホームカミング』が公開されていたことを思い出し、更に世界中で『ワンダーウーマン』旋風が吹き荒れてると聞き、早速両作品を観に行ってきました!やっぱり、ヒーロー映画は現代社会の癒しですね!笑 どちらの作品も観ていて非常に楽しむことができました!※ネタバレ注意!■スパイダーマン:ホームカミング『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』でマーベル・シネマティック・ユニバースに華々しくデビューした気鋭の新人スパイダーマンの単独映画が遂に公開です!今までサム・ライミ版、アメイジング版と活躍してきたスパイダーマンですが、マーベル版ではそれらと一味違い、より未熟な存在として描かれていました。デビュー戦がVSキャプテン・アメリカなだけあって、ピーターは自分に絶対なる自信を持ち、最初からアイアンマンと肩を並べてアベンジャーズのミッションを遂行できると有頂天に。そんな彼を見透かすように、トニーはピーターに何の指令も出しませんし、スーツも「補助輪モード」で能力を大幅に制限します。子供扱いにモヤモヤするピーター。最初、トニーがあまりにもピーターに無関心すぎると思いましたが、後々考えてみると、この時トニーは、かつての自分とピーターを重ね合わせていたのではないでしょうか。ピーターが船で失態を演じた時、危うく数百人の犠牲者が出るところだったこともあり、トニーはピーターにスパイダーマンスーツ没収を宣言します。その時、ピーターは「スーツ無しじゃ何もできない!」と悲鳴を上げますが、この状態はまさに『アイアンマン3』以前のトニー・スタークそのものです。トニーもかつてはアイアンマンスーツ無しじゃ何もできないという葛藤に苛まれており、チタウリという地球外の強大な存在を認知した後は、アイアンマンスーツが無くては発作が起きてしまうほどでした。そのスーツ依存症からの脱却が『アイアンマン3』で描かれており、最終的にトニーはスーツではなく自分こそがアイアンマンであると宣言するわけですが、このようにスーツや「スパイダーマンとしての能力」に頼り切っていたのがピーターなんですね。だからこそ、スーツを取り上げられる際にあんなにも狼狽えたわけです。「大いなる力には大いなる責任が伴う」という名台詞に当てはめれば、ピーターはあの時まだ大いなる力に見合った責任感を持っていなかったのです。終盤、好きな女性であるリズよりもバルチャーの悪事を止めることを優先し、お手製のスーツで挑んだことは、まさに「大いなる責任」の芽生えでした。ここで、個の幸福のため公を犠牲にするバルチャーと、公の幸福のため個を犠牲にするスパイダーマンが、対照的に描かれています。この戦いを通して立派なヒーローに成長したピーターは、自らの役目を自覚し、地球規模のアベンジャーズよりも、街に根差した「親愛なる隣人」を選びます。名声よりも自分の目的・役割を優先したのです。自分の能力に酔っていた序盤のピーターと比べると、とても成長したことが窺えます。スパイダーマンは『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』へ参戦が決定していますが、成長したピーターがどのような戦いをするのか、今から楽しみです!■ワンダーウーマン『バットマン vs スーパーマン:ジャスティスの誕生』での登場以来、DC・エクステンデッド・ユニバースきってのエースとなった感のあるワンダーウーマン。今作はそんなワンダーウーマンの誕生秘話が描かれています。彼女は世界から隔絶された孤島セミスキラに住まうアマゾン族の一人で、軍神アレスから世界を守るという使命に燃えた純粋なる乙女でした。「アマゾン族」や「アレス」といったキーワードから察せられる通り、世界観はギリシア神話をベースとしています。DC・エクステンデッド・ユニバースで神聖なる種族として描かれているアマゾン族は、実際のギリシア神話では「野蛮人」「外敵」の象徴的存在で、ギリシアの英雄たち(ヘラクレス、テセウス、アキレウス、ベレロポンテスなど)と幾度となく戦っては敗れています。この映画でダイアナの宿敵だったアレスも、実はアマゾン族を生み出した先祖であり、崇拝対象でもありました。アマゾン族が「善」であるという構図は古代ギリシアではなかなか見られないので、この映画はある意味新鮮でしたね。ダイアナがロンドンに初めて足を踏み入れ、現代の慣習が分からず非常識な行動を取ってしまう様は、『マイティ・ソー』のプロットを彷彿とさせます。しかし、今作のそれは、当時の男性中心社会に最強美女が殴り込むとあって、ソーの時よりも強調されています。戦場においても、何もできない男性兵士を尻目に豪快に突き進んで戦況を一変させてしまうという、今までの男性ヒーロー像をぶっ壊してしまうほどの活躍ぶりです。これを昨今の女性進出の機運として捉えることも可能でしょうか、私は英雄を導く軍神アテナ的存在として理解しました。終盤、ダイアナはゼウスの娘であることを告げられ、軍神アレスと対峙しますが、その際にダイアナはアレスに対して"brother"と呼びかけています。もうね、アレスに対して"brother"と呼びかける女神といったらアテナぐらいしかいませんよ!ダイアナは女神アルテミスの英語名であり、アルテミスもアレスと腹違いの兄弟ではありますが、やっぱりアレスとの関係性で言えば、アテナの方がしっくり来ますね。要するに、ダイアナは女神アテナを象徴していると思うのです。アテナはアレスと同様に戦争を司る神格ですが、アレスが破壊や殺戮といった闇の側面を表すのに対し、アテナは栄光や名誉といった光の側面を映し出しています。ダイアナは純粋無垢ですが、戦争を止めるために「戦う」ことしかできませんし、平和にするために「殺す」ことしかできません。戦場の兵士たちを導き、「世界のため」という光の側面を見据えながらも、結局やっていることは「戦争」なんですよね。目的は違えど、その様はまさに軍神です。光の中に身を置きながらも、結局は戦い続ける。敵が「永遠に戦いは終わらぬ」と劇中で言っていましたが、まさにその通りで、自らが軍神と化し、ペロポネソス戦争のような永久の戦いへと身を投じていくのでしょう。『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』でヴィジョンが語っていたように、「力が力を呼ぶ」のですから。
2017.09.01
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会社の夏季休暇を利用し、8泊10日のギリシア旅行に行ってきました!去年、大学の卒業旅行としてギリシア渡航した際は「社会人になってからはそう簡単には行けないよなぁ・・・」と絶望していましたが、社会人2年目で無事ギリシアの地を踏むことができました。とはいえ、多様な職に就く友人たちと予定を合わすのは至難の業でしたので、一人旅としての決行です。今回で3回目となるギリシア旅行ですが、古代の遺跡を求めてアテネ、ミコノス島、テッサロニキを巡りました!前回の旅行では、ドーハで飛行機の乗り継ぎをミスるいう悲劇が起きてしまいましたが、今回はモスクワ経由に変更したおかげかそのようなこともなく、無事計画通りに到着しました。笑■アテネ(8/10-8/12)アテネは3回目の来訪になりますが、まだまだ見所は盛り沢山でした!観光客でごった返すアクロポリスやオリュンピア=ゼウス神殿を巡礼してからは、「プニュクスの丘」と「ケラメイコス遺跡」へ行ってきました。これらの遺跡はアテネでもあまり有名ではなく、アクロポリスのチケット購入窓口が長蛇の列を成していたのに対し、殆ど人がいませんでしたが、その歴史的意義はどちらも極めて重要なものです特に、プニュクスの丘は古典民主政が地球上初めて完成した場所であり、エピアルテスの改革による民衆の政治的権限拡張以後、テミストクレス、ペリクレス、アルキビアデスなど世界史教科書レベルの名立たる偉人たちが演説・舌戦を繰り広げた場所でもあります。ヘレニズム時代に入ると、収容人数の都合から民主政の舞台はアクロポリスにあるディオニュソス劇場へと移行してしまいますが、古代アテネの全盛期を支えたのはまさしくプニュクスの丘であり、その弁論をゼウスの雷霆に例えられるほどの名政治家ペリクレスが活躍したのもここだったのです。現在プニュクスの丘に残る遺構は紀元前4世紀後半に改装されたものです。ペリクレスが登った演壇はもはや跡形もありませんが、それでもここで歴史を左右する民会が開かれていたと思うと、心の底から興奮しました!ケラメイコス遺跡にあるポンペイオン。ここに古代アテネ人の国民的大祭パンアテナイア祭に用いる様々な道具が収容されていました。■ミコノス島(8/12-8/14)青いエーゲ海に、浜辺に立ち並ぶ白い町。人々が憧れるエーゲ海の代名詞的存在がミコノス島です。その美しさはまさに海に浮かぶ白い宝石であり、あのサントリーニ島に比肩するほどの人気を誇っています。砂浜はバカンスを楽しむ観光客で溢れ、タウンから少し離れたところにはヌーディスト・ビーチもあり、まさに天国のような島です。浜辺に隣接するセント・ニコラス教会。ミコノス島の浜辺は潮風が心地よく、真夏でも涼しく快適に過ごせます。しかし、私はヌーディスト・ビーチで金髪美女の裸を鑑賞しようというドスケベ根性でこの島に上陸したわけでは決してありません!目的はただ一つ・・・ミコノス島から約4km離れたところにあるデロス島へ行くことです。島そのものが世界遺産に登録されている無人島デロスへと上陸するには、ミコノス島のポートから発着しているフェリーに乗る以外ありません。ミコノス島は、この地でヘラクレスがアルキュオネウスという巨人を殺していたり(アルキュオネウスを巨岩で押し潰してそれがミコノス島になった or アルキュオネウスの死体が石化しミコノス島となった)、トロイア戦争でカッサンドラをレイプして女神アテナの怒りを買った小アイアスが流れ着いていたりと、わりとギリシア神話に出てくるんですが、本土に遺跡はほぼ無いので、私の心は終始デロス島へと飛んでいました。笑デロス島と言えば、古代ギリシア好きなら誰もが一度は憧れる場所です。その重要性はデルポイやオリンピアに勝るとも劣りません!神話においては、古代で超人気な神様アポロン(アポロン神殿の遺構が地中海世界で一番数が多い)の誕生した地であり、世界史においては、古代アテネを盟主とするデロス同盟の金庫が置かれていた地でもあります。(まぁ、アテネの帝国主義政策の途上でその金庫はアクロポリスへと移管されてしまいましたがね笑)海上交易の中継地や奴隷貿易拠点として発展し、紀元前1世紀末頃に衰え始めるまで、イタリアを始めとする地中海各地からやって来た商人たちで賑わう国際的な島でした。前6世紀に古代アテネの僭主ペイシストラトスによって建造されたポロス石のアポロン神殿跡。その内部に、デロス同盟の金庫が置かれていました。デロス島を行き来するフェリーは日に3便しかありません。私は始発(と言っても午前10時)の便に乗って上陸し、15:00の便で帰ろうと思っていたんですが、金庫跡やキュントス山(ホメロスのアポロン讃歌によれば、アポロンの生まれた山。山頂からは紀元前3千年紀の住居跡とトロイ式土器が発掘されており、その由緒は極めて古い)に興奮しすぎて長居しすぎた結果、15:00便を乗り過ごし、結局最終便出発の19:30まで島に居続けていました。笑デロス島は遺跡の宝庫であり、海や山も相まって、古代ギリシア好きにとってはまさにディズニーシーのようなもの!休憩のためのカフェ(Free Wi-Fi完備!)も設置されており、9時間近くデロス島を隅々まで散策していましたが、全く苦ではありませんでした!遺跡とエーゲ海を眺めながら飲んだヘレニックオレンジの生搾り果汁ジュースは今でも忘れられません。あれほどに美味いジュースを未だかつて飲んだことがない・・・!まさにネクタル(神々の飲む不老不死のお酒)のよう・・・!キュントス山山頂からの眺め。右端に埋め立てられた聖なる湖が僅かに見えますが、神話ではこの湖の水を女神レト(アポロンの母)のお産に使いました。ただ、遺跡を歩く度に大小様々なトカゲが岩場から這い出てきますので、爬虫類が苦手な方は少し注意が必要ですね。棘が強烈なアザミも群生してますので、うっかりしていると皮膚を切ってしまうこともあるかもしれません。キュントス山登山中、山道から外れたところにあるヘラクレスの神域に行こうとした際、不注意からアザミの茂みに足を突っ込み、チクチク地獄になりました。笑■テッサロニキ(8/14-8/18)ギリシア第二の都市テッサロニキは、アンティパトロス朝マケドニアの初代国王カッサンドロスが、自らの妻テッサロニケの名前を取って建設した都市です。今でこそギリシア北部の首都となってますが、アルケラオス王の遷都からアンティゴノス朝に至るまで、マケドニアはテッサロニキではなくペラを首都としていました。テッサロニキへ遷都したのはローマの命令であり、アンティゴノス朝が滅ぼされ、マケドニアがローマの支配下に落ちた後の出来事でした。今まではギリシア南部のポリス系遺跡に偏っていましたが、ここテッサロニキに足を踏み入れることで、遂にギリシア北部の王国系遺跡も射程圏内に入りました!ギリシア北部はあのアレクサンドロス大王を生んだ地(彼はペラの宮廷で産声を上げました)として名高く、エジプトからインドに至るまでの広大な領域を支配したヘレニズム諸王国発祥の地とも言えます。テッサロニキ到着直後に道に迷い、ホテルが見付からないという壁にぶち当たるも、ポテチを食べながら散歩していた親切なおばちゃんのおかげで何とか事なきを得えました。笑市内観光では、考古学博物館やビザンティン様式建造物(ホワイトタワー、アギオス・ディミトリオス教会、ロトンダ、城壁など)を巡り、非常に楽しむことができました。しかし、テッサロニキ滞在の真の目的は、市内から離れた遺跡群・・・ディオン、ペラ、ヴェルギナです。さすがにこれらの遺跡は徒歩ではいけないので、ディオンはチャータータクシーで、ペラとヴェルギナは現地のバスツアーで行ってきました!叢雲を頂くオリュンポス山と、ディオン遺跡内にあるゼウス・オリュンピオスの神域。左の岩場がかつては祭壇として機能しており、ここで牛などの動物がゼウスに捧げられていました。ディオンはオリュンポス山の麓にあるゼウスの神域で、ポリス文化受容に熱心だったアルケラオス王の号令により、ペロポネソス半島オリンピアの古代オリンピックを模倣した「ディオンのオリンピック」がここで開催されました。強大なる神々の住まう最高峰オリュンポス山と、詩歌女神ムーサイの聖地ピエリア山脈が背景に聳え立っているので、こと景観に関しては本家オリンピックよりも壮大だったでしょう。ディオン神域には、アレクサンドロス大王の軌跡が深く刻み込まれています。なぜなら、アレクサンドロス大王は東方遠征出陣前に、無数の豪華なテントを張ってディオンに宿営して、劇場で音楽競技祭を開催し、その後にゼウス・オリュンピオスの神域で壮大な犠牲式を挙げたんですから!彼が立っていたかもしれない場所に立っているなんて、その喜びたるや天をも貫かんとする勢いですよ!ディオンの劇場に関しては、ペラに招かれた悲劇作家エウリピデスが「バッコスの信女」「アルケラオス」を上演した場所でもありますし、感動が二乗も三乗もされました!!ここでエウリピデス悲劇を是非鑑賞してみたいものです!ディオンの劇場は、自然の傾斜を利用する通常の劇場と異なり、人工的な盛り土で作られています。バスツアーで行ったペラとヴェルギナ(ペラ遷都前のマケドニア首都アイガイの別名)は、どちらもすこぶる感動したことを覚えています。ペラはもはや貴族の邸宅跡やアゴラぐらいしか残っていませんでしたが、ここが世界を制圧したマケドニアの首都だったという事実は変わりません。バスガイドが英語で「ペラ遺跡はあんまり見所ないよ」とか言ってましたが、見所とかそういう問題じゃないんですよ!例え何もない荒れ地であったとしても、そこに「在った」という事実が重要なんです!むしろ何もない方が想像力を掻き立てられてなおさら没入できるってもんですよ!!!・・・ペラ遺跡に没入しすぎてバスに遅れそうになり、灼熱の太陽の下でペラ遺跡を全力疾走する羽目になりました。笑ペラ遺跡に広がる貴族邸のモザイクと、邸宅中庭を取り囲むイオニア式の列柱。モザイクはおそらくシュンポシオン(饗宴)を開く宴会場の床として使われていたと思われます。ペラの次に訪れたヴェルギナは、劇場跡と王宮跡が修復中で立ち入り禁止になっていることを告げられて愕然としましたが(ヴェルギナの劇場は、アレクサンドロス大王の父親ピリッポス2世が暗殺された歴史的名所です。見たかった・・・その場に立ちたかった・・・orz)、第二墳墓に眠るピリッポス2世のラルナクス(骨箱)や甲冑を見た瞬間に、その絶望感は消し飛びました。カイロネイアの戦いでアテネ=テーバイ連合軍を破り、スパルタを除くギリシアをコリントス同盟によって束ねたあのピリッポス2世が、すぐ近くに・・・!内部は撮影禁止だったので写真は撮れませんでしたが、その感動は言語に絶するもので、ラルナクスの前でずっと立ち尽くしていました。・・・とはいえ、第二墳墓に眠る人物がピリッポス2世だというのは、賛否の分かれるところで、「ピリッポス2世ではなく、ピリッポス3世(アッリダイオスのこと。大王の弟で、知的障害のため名目上の王に過ぎなかった)ではないか」という説も根強く支持されています。ギリシア政府の公式見解はあくまでも「ピリッポス2世の墳墓」であり、墳墓発掘者アンズロニコスも2世だと断定してますが、墳墓の諸々の特徴から(妻が埋葬されている前室が異例に大きい、前室に武具がある、など)被葬者はピリッポス3世だと断ずる研究者も少なくありません。こればっかりは未だに結論が付いていませんし、やっぱり傀儡の王ピリッポス3世よりは、マケドニアを地中海世界随一の強国に押し上げたピリッポス2世の方が感動が大きくなるので、ピリッポス2世だったということにしておきましょう。笑こうして楽しい時間はあっと言う間に過ぎ去り、気付けば帰国の日に。18日にギリシアを発ち、モスクワと機中泊を経て、19日午前に日本に到着しました。この10日間は、これ以上ないほどのリフレッシュ期間となりました。仕事でのストレスなんて一瞬で消し飛び、後はひたすら古代へと想いを馳せる、素晴らしく充実した日々でした。午前8時頃には外に出て、夜9時ぐらいまで観光する(夏のギリシアは夜9時まで明るい)という、もう1年分歩いたんじゃないかというくらい歩きっぱなしで、非常に健康的でもありました!笑一人旅でしたが、Free Wi-Fiスポットに立ち寄っては友人や彼女と連絡を取り合っていたのもあって、寂しさはあまり感じませんでした。さすがにミコノス島の砂浜で凄まじいほどにイチャイチャするカップルを見た時は「彼女と来たいな」なんて思いましたがね。笑さて、3回目のギリシア旅行も終わりましたが、まだまだギリシア遺跡は行き足りないですね。今回で念願のデロス島やマケドニア遺跡などを巡ることができましたが、テーバイやスパルタ、コリントスといった古典期強国の遺跡はまだ行けてないですし、世界遺産で有名なサモス島、バッサイも観光できていません。ミコノス島と同等の美しさを誇るサントリーニ島も何だかんだで行ったことがありません。・・・これは早くも4回目のギリシア旅行を計画せねば・・・!!笑もうすぐ夏季休暇も終わり、仕事に戻らねばなりませんが、ギリシアからのお土産を眺めつつ、次なる旅に向けて頑張りたいと思います!
2017.08.19
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本格的に夏が始まり、海だ祭だと世間が騒がしくなってきました。学生時代は夏はとても楽しみだったわけですが、社会人となった今はただ外回りがしんどくなるだけです・・・。笑 そんな真夏は映画館に行ってヒンヤリしながら現実逃避に限ります!今回は夏映画として華々しく興行をスタートした『銀魂』と『パイレーツ・オブ・カリビアン:最後の海賊』を観に行ってきました!※ネタバレ注意!■銀魂私は「熱狂的な銀魂ファン」というわけではありません。ジャンプを買っていた時代には少しばかり読んでましたし、一時期はハマっていましたが、今はそこまで気になる漫画でもなくなっています。しかし、本作の監督を務める福田さんは『勇者ヨシヒコ』シリーズで名を馳せており、私はヨシヒコの大ファンです。したがって、本作における私の評価基準は「原作に忠実」とか「白熱したアクションシーン」とかよりも、いかに「勇者ヨシヒコ譲りのシュールギャグが輝いているか」になります。「シュールギャグ」に関しては、今作は大いに期待を上回ってくれました!原作では煌めいていたギャグ(近藤さんがほぼ全裸で蜜を塗りたくっているとか、殴られた後の顔芸とか)も、実写となるとちょっと寒く思えてしまい、少し不安でした。しかし、メタ的なシュールギャグ(シャアザク登場とか、ナウシカとか、敵船上で新八登場後の掛け合いとか)はヨシヒコの遺伝子を存分に発揮し、観客を大爆笑の渦に叩き込んでいました。これぞ福田監督の真骨頂!これだけでも見る価値があったと言えるでしょう。また、意外と良かったのがアクションシーン。上述の通り、見る前の期待値はシュールギャグに全振りでしたが、この少年漫画風アクションもなかなか見応えがありましたね。CGは時代遅れにもほどがあるほどチープ(このクオリティは、昔の映画『ミスト』を思い出しました)なんですが、白熱した殺陣は結構迫力がありました。残念なのは、終盤の紅桜覚醒後が極めてショボかったこと・・・。ヨシヒコは低予算という前提があったからチープなCGやセットも暗黙のギャグとして楽しめましたが、豪華なお祭り映画でこれをやってもただ残念なだけですね・・・。■パイレーツ・オブ・カリビアン:最後の海賊こちらは世界を蹂躙するブロックバスター映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの最新作です。『呪われた海賊たち』『デッドマンズチェスト』『ワールドエンド』の三部作は極めて面白かったことを覚えていますが、四作目の『生命の泉』で失速した感は否めません。今作では三部作以来のハイクオリティな大活劇を観ることができるのでしょうか。海外大手批評サイトRotten Tomatoesは辛辣に「NO!」と叫んでましたが、実際見てみると思ったよりも楽しむことができました。なにせ、今回のお宝は「ポセイドンの槍」です。ポセイドンですよ、ポセイドン!古代ギリシア好きの私としてはポセイドンというワードが出る度にニヤリと微笑んでしまいます。無論、ギリシア神話の実際の伝承とは大きくかけ離れていますが、「全ての海の呪いを解除する」というチート性能や、モーゼもびっくりな勢いの海割りなど、ポセイドンの名を冠する宝をパイレーツ界随一の超スーパーアイテムとして扱ってくれただけで嬉しいですね!「ポセイドンの槍」はさておき、今回のパイレーツも疾走感たっぷりで、ド派手なアクションとユーモアたっぷりのひと時を過ごすことができます。ただ、深みはありませんし、『ワールドエンド』のような興奮もありません。ポップコーンムービー以上でも以下でもない、といった印象です。登場キャラが多くなって深掘りできなかったからでしょうかね、この楽しさ以外「何も残らない」感は。『生命の泉』でもそうでしたが、余韻があまり無いんですよね・・・。ディズニーのアトラクションを乗って「あー、楽しかった!」で感想が終わってしまうかのような・・・。それなりに楽しかったのは確かなんですが・・・。バルボッサが娘を護る為に死んだのも、なんか取って付けた感があってそこまで感動できませんでしたし・・・。色々と要因はあると思いますが、一番の要因はジャック・スパロウの魅力を上手く表現できなかったことだと思います。今作のジャックは振り回される一方で、主人公の座はヘンリーとカリーナに明け渡しています。ジャックのクズっぷりと愛嬌は序盤でたっぷりと表現されていましたが、最も重要な英雄性が終始欠けていました。それは運命に翻弄されながらも、自らの意志で道を切り拓く卓越性です。それ失くしては、ジャックの魅力は半減してしまうでしょう。
2017.07.31
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6/16に泉ガーデンタワーの住友会館にて開催された日本ギリシャ協会の第44回総会に参加してきました!私は去年の夏頃に入会したため、これが初の総会になります。総会では昨年度収支報告や行事紹介などを行いますが、メインイベントは総会後に行われる懇親会であり、ギリシア好きの会員たちと立食パーティー形式で交流することができます。ギリシア仲間を作る絶好のチャンスというわけで、期待と不安に胸を膨らませながら六本木へと足を運びました。住友会館のオシャレっぷりに気圧されながらも(窓から東京タワーが見れる!)、ここぞとばかりにコミュ力をMAXにし、色んな方に声をかけてみました。日本ギリシャ協会は住友グループが運営しているだけあって、住友商事や住友生命など、法人会員として参加した住友系企業の方が多かったように思います。更には外務省や駐日ギリシャ大使館の方もおり、普段の生活・仕事では決して交流する機会の無い方々と知り合いになれて非常に刺激的でした。また、大学教授の方々と古代ギリシアについて思う存分語り合うこともできました!今までギリシア知識をフル活用して会話できる友人はいなかったので、専門用語を言っても普通に通じるというのは本当に楽しかったです!先方は私なんかよりも知識も経験も豊富でしたので、非常に勉強になりました。駐日ギリシャ大使(特命全権大使)のカラツォリスさんにもご挨拶できたので、もう感無量です!私は拙い英語でしたが、なんとかギリシア愛を伝えることができたと思います。とても丁寧にお話してくださり、非常に優しい方でした。いただいた名刺は額縁に飾ります!笑このように、総会では様々な形でギリシアに携わる方々と交流でき、本当に良い刺激となりました。近辺に住むギリシア人留学生とも知り合いになれましたし、実りある懇親会でした。誠に光栄なことですが、会報に連載記事を寄稿することにもなりました!今後も個人会員として、諸活動に邁進していきたいと思います!
2017.06.18
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本日、世界最大のゲームショウ"E3"のソニーカンファレンスがロサンゼルスにて開催されました。日本時間だと午前10時からスタートでしたが、仕事のために生中継視聴を泣く泣く諦めた方も多いのではないでしょうか。かく言う私もその一人だったわけですが、休憩時間にちょくちょくE3情報はチェックしていました。すると、とんでもない情報が目に飛び込んできました。なんとあのモンスターハンターの完全新作が、遂にPS4に降臨するというではありませんか!その名も「モンスターハンター:ワールド」。略してMHWでしょうかね。確かに少し前からPS4でモンハンが出るとの噂が流れていましたが、まさか本当だったとは・・・。モンハンは3DSかスイッチで新作が出るんだろうなぁと漠然と思っていたので、これには衝撃でした。仕事中でしたが、動画を見たくてソワソワしてしまったほどです。こういう時に限ってデスクワークだったので、さすがに動画は見れませんでしたが。笑PS4というだけあって、グラフィックは非常に綺麗ですね!PS4版MHFがありましたが、その比ではありません。今回のモンハンは、エリアによってフィールドを区切るのではなく、完全にオープンワールドだそうです。アクション性や戦略性も高まっており、動画を見る限りでも、モンスター追跡、ロープアクション、ステルス行動、小型飛竜を使っての飛翔など、多彩な要素が追加されています。もう狩猟を「作業」だとは言わせない、そんな意気込みが伝わってきます。私の中でモンハンシリーズはMHP2G及びMHFで止まっていますが、それでも動画を見ていて当時のワクワクが蘇ってきました。現在は古代ギリシア研究が趣味の第一線で、ゲームは映画鑑賞にも追いやられている状況なんですが(一応、ホライゾン:ゼロドーンをちょびちょびプレイ中ですが、PS4起動回数はBDを再生する為の方が多いです)、これは場合によってはモンハンの復権もあるかもしれませんね!オンライン4人協力プレイにも対応しているので、MHFの時にお世話になった猟団の方々と再会できたら尚のこと楽しいでしょうね・・・。モンハンの世界観自体は今でも好きなので、ハマる可能性は大です。発売日は2018年前半ということで、ゴッドオブウォー4とモロ被りしています。どちらを取るかと言われれば・・・うーん!やはりクレイトス優勢ですがどっちも買うことになりそうです。笑ちなみに、GOW4の最新トレイラーもチェックしましたが、こちらもMHWに劣らず素晴らしいですね~!舞台がギリシア神話ではなく北欧神話になってしまったのは寂しいですが、相変わらずのクレイトス無双です!ブレイズを失っても、その怪力は衰えるところを知りませんね。最後にはヨルムンガンドと思われる巨大な蛇が現れ、スケール感も従来のGOWシリーズに引けを取りません!早くクレイトスで北欧神話の神々を皆殺しにしたいですね!!クレイトスの息子はアトレウスという名前なのですが、この名は遺跡「アトレウスの宝庫」でも有名なギリシア神話におけるミケーネ王と同名です。アトレウス王は血塗られたタンタロスの一族であり、弟テュエステスと昼ドラもドン引きのドロドロ惨劇を繰り広げ、最終的にはテュエステスの息子アイギストスに殺害されてしまいます。アトレウスという名前を付けたことに、何かしらの意味はあるのでしょうか。アトレウスがアガメムノンやメネラオスを生んだように、クレイトスの息子も偉大なる王家の先駆けとなるのでしょうか。北欧神話が舞台なのでミケーネ王家と繋がることは考えにくいですが、可能性はゼロではありません。謎は深まるばかりです・・・。来年は、PS4三昧になりそうな予感です!笑
2017.06.13
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歴史家クセノポンの著した書物『アゲシラオス』を、古典ギリシア語で読んでみました。古典ギリシア語に関しては語彙力がほぼゼロなので、分厚い辞書をパラパラめくりながらゆっくりと解読した結果、読破するのに3ヶ月ほどもかかってしまいました。笑本書のタイトルにもなっているアゲシラオス2世は、史上最も有能なスパルタ王の一人です。部下の育成に競争原理を持ち込んで精鋭部隊を作り上げ、サルディス太守のティッサペルネスを叩き潰し、騎兵対決では優秀なテッサリア騎兵を敗走させました。スパルタ滅亡の危機に際しては、エジプト王に仕えて資金を調達し、スパルタ再建に尽力しました。そのエジプト遠征中にアゲシラオスは死亡してしまいましたが(84歳という大往生でした)、亡骸は稼いだ資金と共にスパルタへと帰還し、死後でさえも祖国に貢献したと讃えられました。欲に溺れて道を踏み外したパウサニアスとは違い、アゲシラオスは自らの野望よりも祖国スパルタのことを考え、敬神的で礼節を重んじました。アナバシス後にスパルタ軍入りした傭兵クセノポンはアゲシラオスの名指揮官ぶりや人柄に魅せられ、彼を心酔するようになり、その賞賛のために著した本がこの『アゲシラオス』です。本書では、クセノポンがこれでもかというほどアゲシラオスを絶賛します。伝記の要素もありますが、機能としては祝勝歌に近いですね。クセノポンは自分に都合の悪い事柄を無視する傾向があるので、本書だけでアゲシラオスの功績や人柄を判断しては事実を見誤ると思いますが、彼にクセノポンを熱狂させるだけのカリスマ性があったことは確かでしょう。アゲシラオスの伝記はプルタルコスも書いているので、是非読み比べてみたいですね。クセノポンの原語はアッティカ方言ですし、哲学書ほど難解な表現が無かったため、なんとか読み進めることができました。古典ギリシア語版と共に英訳版も載っていたので、どうしても訳せなかった場合は英訳を参照しました。それでも腑に落ちない表現や文法があったので、「独学じゃなくて講義だったら、すぐ質問できるのになぁ」と大学時代に学びたかったとちょっと後悔・・・。文法書や辞書を読み漁って不明点をできるだけ無くすよう努力はしましたが・・・。仕事終わりに地道に解読していたので、大学院で思う存分専門的に学習できる学生が少し羨ましくなりました。笑次は、古典ギリシア語でクセノポンの『ラケダイモン人の国制』でも読み解こうかなと思っています。ホメロスやヘシオドスなどのイオニア方言解読も考えましたが、イオニア方言を体系的に網羅した文法書を今のところ発見できておらず、Perseus Digital Library頼りになるのが目に見えているので(Perseus Digital Libraryでヘシオドス『神統記』の原文を読んだことがありますが、やはり自分で辞書を使って解読しないと原語で読んだ気がしませんね・・・)、今後もアッティカ方言を中心に読んでいく予定です。・・・『ラケダイモン人の国制』は読み終えるのに何ヶ月かかるのやら・・・。笑
2017.06.09
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ヒュー・ジャックマンの演じるウルヴァリンも、遂に最後。年老いて傷ついたウルヴァリンの物語が紡がれる映画『ローガン』を観に行ってきました!ウルヴァリンと言えば、X-MENシリーズでも随一の人気を誇るヒーローで、拳から突き出るアダマンチウムの爪と不死身のヒーリング・ファクターが特徴的なミュータントです。今までどんな強敵もこの2つの武器で戦い、制してきました。脳みそを破壊されても再生する無敵のキャラクターだったウルヴァリンですが、今作では非常に弱々しく描かれています。※ネタバレ注意!チンピラを追い払うのにも一苦労で、銃で撃たれても瞬時に再生できません。戦っているのを見て、非常に心苦しくなる場面すらあるぐらいです。見た目も非常に年老いており、何百年も不老で生きてきた人物とは思えないほどの劣化ぶり。全ては、ヒーリング・ファクターが弱まったことが原因です。本人はヒーリング・ファクターが弱まった原因を体内にあるアダマンチウムの毒素だと思っていますが、おそらくは終盤に敵が明かす「全ての飲食料にミュータントの能力を打ち消す治療薬を微量混ぜた」ことと関連があるでしょう。ウルヴァリンは都市部でタクシードライバーとして働いていたわけですから、この治療薬入りの飲食料を知らずに食べ続け、結果としてヒーリング・ファクターが「治療」されてきたのだと思われます。今作の特徴は、ヒーロー映画らしい派手さが無く、代わりにローガン、チャールズ、ローラの三人に焦点を絞り、濃密なドラマを展開させている点にあります。これはアクション不足という意味ではありません。弱々しいながらも、やはりウルヴァリンはウルヴァリンであり、R指定だからこそ過激なアクションも多いです。とはいえ、よくある「世界存亡の危機」「エイリアンの侵略」など、華々しい事件は起こりません。あるのは、旧世代のウルヴァリンとチャールズが、新世代のローラを守り抜くこと、ただそれだけです。しかし、その在り方は、まさしく家族そのものではないでしょうか。団欒のシーンなどを見ると、本当に家族が会話しているかのように錯覚してしまいました。それも長くは続かないのが、悲しいところですが。それをぶち壊したのが、敵の作ったローガンのクローンでした。クローンは、明らかに過去のウルヴァリンの象徴であり、多くの人を傷つけた野獣としてのローガンです。それに対するは、人間性に目覚めた、父としてのローガンです。力では勝ち得ませんでしたが、それに真正面から向き合い、命を賭して立ち向かうことで、ローガンは最後の最後に安住の地を得ることができたのです。つまり、野獣としてではなく、父として死ねた。居場所を見付けてから死ぬことができた。これこそ、ローガンが探し求めていたものでしょう。このように、今作は孤独な戦いを続けてきたウルヴァリンの最期に相応しく、質実剛健で重厚なストーリー&アクションを展開する名作でした。ここまでドロ臭く主人公の核心に迫るヒーロー映画が、未だかつてあったでしょうか。X-MENファンは言うまでもなく、普段ヒーロー映画を見ないような方にも是非見てほしい作品でした。
2017.06.04
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「料金が高い」「ガラガラ」「早くも値下げ」・・・などなど、開園以来様々な話題を提供しているレゴランドですが、先日友人と一緒に遊びに行ってきました!評判があまり良くないことは重々承知していますが、ここまで評判が微妙だと逆に行きたくなってくるという、「怖いもの見たさ」による行動ですね。果たして、6900円という入園料分の楽しさは見出せるのでしょうか。散々な前評判でハードルがグッと下がっていたのもあって、6900円という手痛い入園料にも関わらず、それなりに楽しむことができました。園内のオブジェの大半はレゴによって構築されているので、その作品を見ているだけでも楽しく過ごせます。アトラクションもジェットコースターやシューティング、ゴーカートなど、メインどころはきちんと押さえており、更にディズニーシーの海底2万マイルに水族館を足したような独特な乗り物まであるので、遊園地としての機能は十二分に果たされていました。日本の名所をレゴで再現したミニランドに関しては、普通に魅入りましたしね。アスレチックも充実しており、子供連れのご家庭なら、お子さんの思い出作りに貢献すること間違いなしです。しかし、ファミリー層に最適なテーマパークと言えども、ディズニーリゾートやUSJと比べれば、やはり見劣りしてしまいます。敷地は絶対的に狭いですし、園内の世界観もツギハギ感が強く、どうしても「頑張ってるローカル遊園地」感が拭えません。センターオブジアースやハリーポッターエリアなど、強烈な印象を残す目玉と言えるアトラクションも不在であり(ザ・ドラゴンやサブマリン・アドベンチャーが比較的面白かったですが、どちらもディズニーランドのトューンタウン並のクオリティでしかありません)、リピートしたいという欲求が湧きづらいのが現状です。まして、入園だけで6900円も取られるのですから、客足が遠のくのは必然と言えるでしょう。レゴランドは強気な価格設定からして、ディズニーやUSJをライバルとしているのでしょうが、それはどう考えても無謀な戦いでしかありません。ギリシア神話で例えるならば、オリュンポスの神々に連なろうとするベレロポンテスぐらい傲慢な行いです。レゴランドが真にライバル視すべき遊園地は東京ドームシティ辺りであり、価格設定もそれに準ずるものにするべきでした。(アトラクション自体の質でいえば、東京ドームシティの後塵も拝していますが)入園料が非常に高いので、自然と比較対象は価格が同水準のディズニーやUSJとなり、結果、評判が悪化してしまったのでしょう。身の丈に合った入園料にすれば、ここまで不満が噴出することもなく、良質な遊園地として根付いたでしょうに・・・。レゴランドは、ディズニーやUSJのような日本を代表するテーマパークを目指すことを止め、「手軽に足を運べる遊園地」に着地した方が妥当な気がしました。子供向けアトラクションの多さから見るに、明らかにターゲット層は「子供連れ」に絞ってますし、なぜ入園料だけ老若男女楽しめる一流パークの真似をしたのか理解に苦しみます。しかし、レゴランドが唯一、一流パークに勝っている点が一つあります。それは、待ち時間が最短5分、最長30分ですぐにアトラクションに乗れることです。ディズニーやUSJで酷暑の中何時間も待ってアトラクションに乗るよりは、レゴランドでテンポ良くアトラクションに乗る方が、爽快感はあるはずです。
2017.05.28
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古典ギリシア語を勉強するようになってから、「古代ギリシア語の各方言にはどのような特徴があり、なぜそのような違いができたのだろうか」と思うようになりました。そこで、古代ギリシア語に関する学術書を検索したところ、出てきたのがこの書籍『歴史言語学の方法:ギリシア語史とその周辺』です。お値段が約6000円もする代物でしたが、即決で購入。最近あんまりお金が貯まらないなーなんて思ってましたが、こんなにも高い本をポンポン買い、ギリシア旅行の前払いや土日を利用した国内旅行も加われば、そりゃ貯金できませんよね・・・笑さて、この『歴史言語学の方法』ですが、大学で言語学をまともに勉強してこなかった私にとっては、極めて難しい書籍でした。本というよりは論文集に近く、専門用語が解説無しにバンバン出てくるという鬼仕様です。大学では「言語学概論」なる講義を受けたことがありましたが、あの講義が生温く思えます。各章では、*s消失による二次的長音(代償延長や母音縮約によって生じた長音)発生や、イオニア=アッティカ方言でεの長音がなぜηと表記されるように至ったのかなど、かなりマニアックな論が展開されます。正直、気軽に読める内容では毛頭なく、赤線と付箋で整理してやっとぼんやり分かるレベルでした。しかし、そこから導き出される結論は非常に壮大なものでした。アイオリス方言をミュケーナイ時代の第3の方言圏由来とする説や、ホメーロスとアイオリス方言の関連性、ギリシア先住民原語における印欧語要素など、従来の学説を覆すものも少なくなく、読んでいて非常に刺激的でした。今まで史学や神話学からの知見に偏っていたのもありますが、言語学からの視点だとここまで見方が変わるものなのですね・・・!頑張って読み込んでも100%理解はできませんでしたが、分かる部分だけを切り取っていても、実りのある情報を得ることができました。線文字Aに関しても論説が収録されており、未解読ながらも現在分かっていることがまとめられていました。5母音のギリシア語に対して、線文字Aは3~4母音の可能性があるというのは衝撃的でしたし、日本語と同じくrとlの区別が無いというのも驚きでした。ここまで研究が進んでいて、線文字Bと整合することで90%も「読める」のにも関わらず、未だに解読できていないとは、言語学の世界は奥が深すぎます。このように、『歴史言語学の方法:ギリシア語史とその周辺』は、極めて難解な専門書ですが、それを読み解けば、古代ギリシアの深層に切り込んでくれる非常に壮大な書物でした。私は読むのに苦労しましたが、言語学者ならば楽しく読めること間違いなしの良著です。
2017.05.22
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アイツらが帰ってきた!マーベルの異色作『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(原題:The Guardians of the Galaxy Vol2)を観に行ってきました!前作では観客に銀河系の壮大な物語と爆笑の嵐を提供しましたが、今作はどのような作品になっているのでしょうか。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』参戦も決定しているので、見逃せません!※ネタバレ注意!ノリで銀河を救う!このキャッチコピーに違わず、この作品は、どんなに万事休すな状態でもユーモアを決して忘れません。劇場では何回も観客の笑い声が漏れていました。非常にゴージャスなCGを駆使し、全銀河系を巻き込むというアベンジャーズ超えのスケールにも関わらず、緊迫感は殆どゼロ。代わりに怒涛のコメディラッシュで、日頃のストレスを忘れさせてくれます。笑今作は主人公ピーター・クイルが「神」である父エゴと出会うことで、大きく物語が進展します。ピーターの父親は、分子を操って幾重もの地殻を纏って自らが惑星となったという、マーベル・シネマティック・ユニバースでも類を見ない型破りな種族です。つまり、ピーターの父は惑星そのもの。この壮大さは、『ファンタスティック・フォー』で登場した惑星殺しギャラクタスを思い出しますね。エゴは、分子を支配する源?である「光」を操り、惑星に自らの理想郷を作り上げますが、その理想郷というのが、「不老不死の生命体しか存在しない」というもの。可死の存在に失望したエゴは、全生命体を抹殺することで、この理想郷を自らの惑星のみならず全銀河系に創造しようとします。名前通り、なんてエゴな奴なんだ・・・!自らの計画を手伝わせようと銀河を股にかけて子作りし、できたのがピーター・クイル。エゴは、ピーターの母親を用済みとばかりに脳に腫瘍を仕込むことで殺害しました。(一応、本気で愛していたようですね。ただ、未練があると計画に支障が出るので殺したのでしょう)この事実を知って激怒するのがピーター。自らが半神であることにご機嫌でしたが、このことで一気に「エゴをぶち殺すモード」へ!トニー・スタークやソーもそうでしたが、ヒーローは母親に関するトラウマが多い気がします。この惑星そのものと戦うという壮大な戦いに、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが結集!やはり「神」なだけあって、さすがのガーディアンズ・オブ・ギャラクシーもユーモアが消し飛ぶレベルで苦戦します。しかし、ヨンドュの教えでピーターが覚醒し、「光」を完全に操れるようになってからはこちらが優勢に!いや~、熱い展開でした!覚醒ピーターVSエゴは、『マン・オブ・スティール』のスーパーマンの戦いを見ているようでした!エゴが岩石を纏って巨人化した際に、ピーターは岩石を纏ってパックマン化したのには思わず吹き出してしまいましたが。笑 「俺は神になったらパックマンみたいな奇抜な惑星を作る!」と語っていた伏線を見事に回収しましたね。笑この戦いでは、自らの思い通りに操ろうとする実の父エゴと、ピーターのためなら自分の命すら捨て去る育ての親ヨンドュが見事に対比されていました。親かどうかというのは、血縁関係よりも、信頼関係の方が重要であることを鮮やかに表現していました。ヨンドュの男前っぷりは必見です!ただ、最後のピーターの台詞はやや説明口調になっていたので、蛇足だと思いましたがね。「大切な人は実は身近にいる」というのは、ピーターに長台詞を吐かせずとも、ヨンドュの奮闘ぶりを見ればすぐ理解できますよ監督!!!このように、今作は前作同様「仲間」がテーマであると同時に、「家族」「父と子」も主軸にずっしりと据えられており、そこにコメディとスペースオペラをこれでもかと被せた名作でした。ヨンドュの師匠役にシルベスター・スタローンが出てくるというビッグサプライズもありましたし(スタローンが出てきた時は吃驚しすぎて字幕を読めませんでした笑 もうシュワちゃんとステイサムも出してアベンジャーズに入れちゃおうよ・・・!笑)日本から壮大な宇宙の旅に出たい方には是非見てほしい作品です!
2017.05.13
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クトュルフ神話を生み出した偉大なるホラー小説家、ラヴクラフト。その珠玉の名作を漫画化した作品『狂気の山脈にて:ラヴクラフト傑作集』1巻&2巻を購入しました!『狂気の山脈にて』はラヴクラフトの代表作ですが、これがまさか漫画で読めるとは・・・。ストーリーの概要は知っていますが、原典は読んだことがなかったので、気軽にこれに接することができるのは良いですね。最近はギリシア語歴史言語学で頭を悩ませたり、"ΞΕΝΟΦΩΝΤΟΣ ΑΓΗΣΙΛΑΟΣ"という文献を地道に解読していたりするので、脳を休ませるという意味でも漫画は非常に重宝します。名著の漫画化というのはそれほど珍しい例でもありませんが、それらの殆どは原典の良さも漫画の良さも出し切れずに終わるという、中途半端になってしまうイメージがあります。以前、古典の漫画化作品群が書店に並べられていたので、少し読んでみたことがあるんですが、絵柄が世界観に合っていなかったり、ストーリーを簡易に描きすぎてチープになっていたり、酷いものでした。これ以降、名著の漫画化作品に良い印象を持っていなかった私ですが・・・、この『ラヴクラフト傑作集』はその印象を大いに覆してくれました。今作の優れている点は、その画力にあります。表紙を見れば分かる通り、リアリティ溢れる硬派な絵柄で、コズミック・ホラーを存分に演出しています。その描写力も凄まじく、一コマ一コマがアート作品のように映るほどです。この絵柄と描写力がクトュルフ神話の世界観にマッチし、没入感を飛躍的に高めることに成功しています。この画力のおかげで、ただ画を眺めているだけで目が幸福ですよ。笑コマ割りも上手く、見開きページを惜しみなく使うことで、印象的なシーンにインパクトも付与しています。上述の画力と相まって、さながら静止している映画を見ているような気分です。この画力を駆使して、是非ギリシア神話の神々をデザインしてほしいですね。笑現在、『狂気の山脈にて:ラヴクラフト傑作集』は2巻しか出ておらず、まだ完結していません。おそらく次が最終巻になると思われるので、発売日が待ち遠しい毎日です。この漫画家(田辺剛さん)が描くラヴクラフト傑作集は、「狂気の山脈にて」以外にもあるので、それでも買って気長に待とうかな。クトュルフ神話のことを少しでも気になっている方には、是非とも呼んでほしい漫画でした。
2017.04.22
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2017年11月に全米で公開が予定されている『マイティ・ソー:ラグナロク』(【原題】Thor: Ragnarok)の予告編が遂に解禁されました!従来のマイティ・ソーシリーズとは雰囲気が異なっており(どちらかというと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』寄り)、衝撃映像もてんこ盛りなので、非常に見応えのある予告編となっています。マイティ・ソー:ラグナロク 最新予告編はこちら!この予告編でまず驚くことは、ソーのハンマーであるムジョルニアがいきなり木っ端微塵に粉砕されていることです。ハルクやキャプテン・アメリカですら持ち上げられなかったあのハンマーを、片手で軽々と壊してしまうとは・・・。ムジョルニアを破壊した女性は、北欧神話における死の女神ヘラです。ヘラと聞くと、古代ギリシア好きの私としては、ゼウスの奥様の方を思い浮かべてしまうのですが、北欧神話にもヘラという呼称の女神がいます。彼女は冥界を支配し、戦死者以外の魂を掌握する女神で、"Hell"の語源にもなりました。(ちなみに、戦死者の魂は、オーディンによりヴァルハラという館に住まわされます)死者を蘇らせる力をも持つとされ、神々が不死身ではない北欧神話においては、極めて強大で恐ろしい存在だと言えるでしょう。そんな邪悪な女神ヘラにムジョルニアを砕かれたソーは、惑星サカールに囚われ、剣闘士として戦うことになるのですが、対戦相手がまさかのハルク!今作は『プラネット・ハルク』の要素も入ってるのは前々から知っていましたが、いざ映像で見てみると、分かってても興奮してしまいますね。アベンジャーズ最強の二人が、初代『アベンジャーズ』以来、久しぶりに激突するわけですから!ムジョルニアがあってもソーはハルクに苦戦してたので、ムジョルニア無しの状態では勝ち目が無いのでは・・・と思ってしまいますが。笑今作にはドクター・ストレンジも参戦が決定してますし、ソー、ハルク、ドクター・ストレンジの三人で、冥府の女神ヘラを打ち倒すというストーリーになるんでしょうかね。アベンジャーズでも最高火力を誇るこの3人が協力するのは是非とも見てみたい!壊されたムジョルニアの行方も気になるところです。ドクター・ストレンジのアガモットの目で時間を遡って復活!とかになるんでしょうかね?いずれにせよ、ムジョルニアはソーのアトリビュートなので、パワーアップされることを祈ります。笑
2017.04.11
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先週、NHK文化センターにて開催された講座「古代ギリシャのリアルにせまる Part2」に参加してきました!この講座では、今ネット上で話題のギリシャ神話研究家藤村シシンさんが、古代ギリシア人たちのリアルな生活や慣習を面白おかしく紹介してくれます。藤村シシンさんの書籍『古代ギリシャのリアル』を一読した時も思ったことですが、彼女は小難しい古代ギリシアの話を万人向けのライトなストーリーに変換するのが上手いですね。冒頭はルキアノス『イカロメニッポス』の紹介で始まりましたが、シシンさんの軽妙な語り口と、時折挿入されるポップな絵によって観客たちの心を鷲掴みにしていました。私としても、ルキアノスに関する書籍は短編の『ヘラクレス』しか知らなかったので、『イカロメニッポス』の概要を知ることができて大変面白かったです。現代人にとってはなかなか概念の把握しづらい神託所のことも、「古代のGoogle」として紹介し、非常に分かりやすく解説されていました。現代人が調べものをする時は大抵ググりますが、インターネットの無かった古代ギリシア人は、情報を得るために神託所へ赴きました。それ故、神託所を「古代のGoogle」として紹介したというわけでしょう。あらゆる情報の交錯する神託所が、ある意味においては検索エンジンのような役目を果たしたのも事実ですし、「古代のGoogle」という現代人に馴染みやすいタイトルを用いて、古代ギリシアへの敷居を低くしている点は、流石と言えます。神託所の説明も、メジャーなデルポイ、ドドナだけではなく、死霊神託として名高いネクロマンテイオンも紹介していたのが印象的でした。ネクロマンテイオンはその特異性(ギリシアで唯一のハデス神殿)もあるので、一度現地に行って見てみたいものですが、辺鄙なところ(エペイロス地方)にあるのでいつになるやら・・・笑このように、この講座では、初心者であっても楽しめるように、様々な工夫が凝らされていました。かと言って、初心者向けに特化するのではなく、ある程度専門的な情報も所々に挟まれていたので、実りあるひと時でした。個人的にこの講座で一番驚いたことは、ネット上で開かれたオリュンポス総選挙の1位がハデスだったことですね。ハデスは浮気の神話が少なめですし、ペルセポネへの純愛さが評価されて1位になったのでしょうかね。そして、私の一押しであるゼウスが10位という微妙な結果なのはなぜなんでしょうか・・・。あれほど強大で全知全能でカッコいい神様が、10位って・・・。『ゴッドオブウォー』のゼウスの強さに惹かれてギリシア神話に興味を持った私としては、残念な気持ちでいっぱいです。みんな、ヘシオドスの『神統記』とか、クレアンテスの『ゼウス讃歌』とか読めばゼウスのカッコよさの虜になるはずなのに・・・!笑講座中にオリュンポス総選挙の投票用紙が渡されましたが・・・、もちろんゼウスに投票しました。笑
2017.03.05
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『バイオハザード7:レジデント・イービル』をクリアしました!プレイ時間は約9時間。ジャンルがサバイバルホラーであることを加味すると、ボリュームはある方だと思います。過去作から大胆にシステムを変更したこともあり、完成度に関しては少し不安でしたが、それは杞憂に終わりました。これは間違いなく、サバイバルホラーの傑作です。※ネタバレ注意!バイオハザードシリーズに長らく欠けていた「恐怖感」が、今作で遂に復活を果たしました。雑魚敵ラッシュや巨大な怪物と戦う終盤を除けば、バイオ7には、いつ敵に遭遇するか分からない「緊張感」、その敵にやられてしまうかもしれない「恐怖感」が常に漂っていました。ショットガンやグレネードランチャーといった強力で頼もしい武器も入手できるんですが、弾薬が絶妙に少なめ(節約しないと不足気味になってしまう程度の数)なので、それで無双はできないんですよね。一人称視点で敵の攻撃を回避しにくいですし、それらの制約が「恐怖感」と「緊張感」を醸成させたのでしょう。ストーリーも楽しむことができました。従来のバイオとは一線を画すグロテスク描写(主人公の腕や足が千切れるというかなり過激なもの)に加え、今作の舞台となったベイカー家の秘密が徐々に暴かれていくので、次の展開にわくわくしながら進めることができました。ムービーが少なめで、過去の出来事もビデオテープによって無理なく挿入されるので、ストーリーへの没入感は凄まじかったです。ラストの「エヴリンが実は車椅子に座ってた婆ちゃんだった」というどんでん返しは、全く予想できませんでした。資料でエヴリンが老化し始めたということが書かれていましたが、まさか序盤から無気力に車椅子に座っていたあのお婆ちゃんがラスボスだったとは・・・。襲い掛かってこないので、完全にオブジェクトのように扱ってました。笑そういえば、バイオ7の主題歌でGo Tell Aunt Rhodyという歌詞がありますが、これはこのどんでん返しの伏線だったのかもしれませんね。Auntは年配の女性を連想させますから、Aunt Rhodyはエヴリンのことを暗に示していたのかもしれません。(この歌の元ネタ自体はアメリカの童謡ですが)最終決戦の場所が最初のステージ「廃屋」というのも粋な演出ですし、かなり満足です。最後の最後に登場したクリスの顔がバイオ5と全然似ていないのはちょっと残念でしたが笑とはいえ、不満点も少々あります。今作は敵の種類が少なく(ボスを除けば、モールデッドと巨大虫しか敵がおらず、モールデッドも主に二足歩行タイプ、四つん這いタイプ、肥満タイプの三種類のみ)、そのせいで折角の恐怖感や緊張感がやや減少してしまっています。毎回同じ敵だと、動きがある程度予想できるので、恐さが半減するんですよね。終盤はもっと別種の敵を出してほしかった。あと、終盤の雑魚敵ラッシュはいらなかったような・・・。見慣れたモールデッドがわんさか出てきても、「めんどくせー!」くらいにしか思いません。終盤というのもあり、そのステージに入る直前に武器も弾薬も豊富に入手できるので、ここだけシューティングアクションになっちゃってます。ここに力入れるよりかは、エヴリンの幻覚ステージを拡充した方が良かったのでは・・・。しかし、不満点を加味しても、『バイオハザード7:レジデント・イービル』の輝く面白さを取り去ることはできません。サバイバルホラーの特性上、気楽にプレイできないので、周回をするかは分かりませんが、DLCのBanned Footageは購入してプレイしようと思っています。今年の春にはクリス編も配信されるようですし、まだまだバイオ7で楽しみたいと思います!
2017.02.18
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本日、2017年2月17日をもちまして、このブログ「リュンポリス」は開設10周年を迎えました!10年と言えば、ギリシア神話におけるティタノマキアやトロイア戦争と同じ期間ですよ!つまり、古代ギリシア人たちも「めちゃくちゃ長い期間」という印象を受けるほどの年月です。それほどの時を経てもこのブログを続けているなんて、なんかしみじみとしますね。笑10年。思えば色々なことがありました。開設当時、中学生だった私は、今では社会人になって働いています。当初は『モンスターハンターポータブル2nd』のプレイ日記用として開設したこのブログも、随分と様変わりしました。ブログタイトルも最初は「ポッケ村の小さな家」とモンハン風でしたし、私の名前も「龍牙独尊」という中二病全開なものでした。このブログのURLに/monhanp2nd/が入っているのは、モンハンプレイ日記用として開設した時の名残りです。しかし今やブログタイトルは「リュンポリス」、名前は「リュンポス」と、ギリシア神話のオリュンポス山と都市国家(ポリス)をベースとした名称になっています。開設当時はギリシアなんて1ミリも興味ありませんでしたが、その10年後の私は日本ギリシャ協会の会員になるほどギリシアが大好きです。10年も経てば人の趣向はこうも変わってしまうという実例ですね。笑10周年を迎えた今、このブログの総アクセス数は90万を突破し、アクセストップ記事は「ブラッドボーン:ストーリー&世界観考察」で、この記事だけでも閲覧数は10万を超えます。ブラッドボーン関連の記事が飛び抜けてアクセス数が多いのは、英訳されて海外フォーラムで紹介されたからかもしれませんね。拙い文章しか書けない私のブログを見てくださる方々には、感謝してもし切れません。本当にありがとうございます!さて、10年前に思いを馳せるのは楽しいものですが、今から10年後を考えるのは、少し恐いものがありますね。10年という歳月は、環境も状況も、人柄さえも、ガラリと変えてしまう力があります。今でこそ私は自他ともに認める古代ギリシア好きですが、10年後は北欧神話好きになっているかもしれません。笑 ただ、もしかしたら、必死に築き上げてきたものが崩れ去っている可能性すらあります。それが時間の恐ろしいところです。まして、時代の流れはどんどん加速していきます。誰であっても、将来が安泰だと確信することなどできないのです。人とは何か。影の見る夢――それが人間なのだ。これは、古代ギリシアの詩人ピンダロスがピュティア第八歌にて歌った一節です。人の運命は儚く不安定で、ちょっとしたことで木の葉のように吹き飛ぶ。それは古代ギリシア人が共通して持っていた人生観であり、だからこそ「傲慢さ」を戒めたのです。どんなに強大な存在であっても、いずれは凋落を迎えます。インドまで領域を広げた最強のギリシア国家マケドニアも、最期はローマに滅ぼされてしまいました。ちっぽけな人間ならば、尚更その法則に当てはまるでしょう。10年後も笑って過ごせるように、私も古代ギリシア人と同様に「傲慢さ」を戒め、気を引き締めていきたいと思います。とはいえ、私はちょっとしたことですぐ舞い上がってドジを踏んでしまうタイプなんですが。笑スパルタのパウサニアス(ペルシア戦争におけるプラタイアの戦いで将軍を務めたスパルタ人。ペルシア軍に勝利し、最大級の栄誉を得るが、果て無き野望とその傲慢さから身を滅ぼし、醜い最期を遂げた)を反面教師にして、これからも頑張ります!笑
2017.02.17
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最近、寒い日が続いていますね。私は寒さが苦手なので早く春になってほしいんですが、未だに雪がぱらぱら降ってくるので、暖かい春はまだ先のようです・・・。そんな寒い日は暖房をつけて部屋でまったり読書に限ります!というわけで、最近読み終わった本二冊、クセノポンの『ギリシア史』とアリストパネスの『ギリシア喜劇』を紹介したいと思います。どちらも非常に興味深く、楽しく読める作品でした!■クセノポン『ギリシア史1』『ギリシア史2』ペロポネソス戦争の終盤と、それに続くコリントス戦争、そしてテーバイの台頭について詳述されている歴史書がクセノポンの『Ελληνικα(ヘレーニカ:ギリシア史)』です。トュキュディデスの書いた『戦史』には、ペロポネソス戦争の終結までは書かれておらず、スパルタの勝利を決定づけた名高い「アイゴスポタモイの海戦」も勿論収録されていませんでした。トュキュディデスは何らかの理由でペロポネソス戦争終結まで書き終えることができなかった(構想自体はあった)というのが通説です。そのトュキュディデスの無念を晴らしたのが、クセノポンというわけです。(クセノポンがトュキュディデスを意識して執筆したかどうかは、研究者によって見解の分かれるところですが)クセノポンはソクラテスの弟子であり、『アナバシス』においては、一万人のギリシア傭兵を束ね、敵だらけのアジアを6000kmも横断し、ギリシアに帰還するという偉業を成し遂げた名指揮官でもあります。また、アテナイ人でありながらスパルタ贔屓としても有名で、スパルタの国制やスパルタ王アゲシラオス2世を絶賛する書物も著しています。当時、アゲシラオス2世は全アジアを征服せんという野望を抱いていたので、そのリーダーシップに惚れ込んだのでしょう。『ギリシア史1』『ギリシア史2』の最大の魅力は、クセノポンが惚れ込んだアゲシラオス2世の軌跡だと思います。彼はスパルタの隆盛と凋落、両方を同時に味わった王でもあります。アイゴスポタモイの海戦の立役者であるリュサンドロスの支援を得て王位を継ぎ、小アジアに渡ってペルシア帝国サルディス太守のティッサペルネスを圧倒。ペルシア帝国征服の野望も滾らせていましたが、ギリシア本土でコリントス戦争が勃発するにあたって帰還。コリントス戦争には無事勝利(スパルタ優位な条件で和平実現)しますが、テーバイのエパメイノンダスがレウクトラの戦いでスパルタ軍を破り(ちなみに、この時の指揮官はアゲシラオスではなく、クレオンブトロスでした)、スパルタの天下は終焉を迎えてしまいます。テーバイはアルカディア同盟と連携してスパルタに攻め入り、スパルタは宿敵だったアテナイと手を結ばざるを得ない状況になってしまうのです。アゲシラオスは「スパルタの王」と聞いて思い浮かべるような(映画『300 スリーハンドレッド』のレオニダスのような)筋骨隆々な体型ではなく、小柄で片足が不自由だったという伝承が残っています。しかし、性格は誠実かつ謙虚であり、優れた知略でスパルタの最盛期を築き上げ、もしかしたらアジア全土を征服していたかもしれないほどの名将でもあったのです。彼の軌跡を歴史の内に辿ることができるのが、『ギリシア史』を買ってよかったと思えた一番の理由です。■アリストパネス『ギリシア喜劇1』『ギリシア喜劇2』悲劇に関しては、アイスキュロス、ソポクレス、エウリピデスの現存作品は全て読んだことがありますが、喜劇に関しては全く手つかずだったので、思い切って購入してみました。『ギリシア喜劇』の1と2には、アリストパネスの現存作品全てが収録されています。早速一読してみると、悲劇とは似ても似つかぬ作品群であることに気が付きました。まず下ネタが非常に多いですね。俳優の股間に男根の模型をくっつけて登場させるほど露骨でした。解説が豊富なので、喜劇を読んでから、古代ギリシアの性事情に詳しくなりました。笑 例えば、古代ギリシアの婦人は下の毛を剃ることがお洒落だったとか、「仔豚」は女性のあそこの隠語だとか、子無しの妻が他所から赤ん坊をもらって自分で生んだふりをするとか・・・。そこには叙事詩や歴史書には決して書かれていない、生々しい古代ギリシアのリアルが広がっていました。政治を痛烈に批判しているのも喜劇の魅力の一つです。古喜劇は風刺が激烈であったことで知られており、面白おかしく下ネタの衣を被ってはいますが、その裏には凄惨な歴史の真実が隠されています。当時、アリストパネスの生きたアテナイはペロポネソス戦争期であり、絶対的なリーダーだったペリクレスの死後、扇動政治家デマゴーゴスによる人気取り政治の影響で、アテナイは混乱に陥っていました。政治家は国のことを真剣に考えずに目先の人気ばかりを追い、市民たちはそんな政治家に振り回され、現実離れした過激な思想が民会で跳躍跋扈していました。こんな現状を憂い、純粋に古き良きアテナイと平和を追い求めたのが、アリストパネスでした。彼の作品には、主戦派のクレオンや、新しい思想を持ち込んだソクラテス(彼の中では、ソクラテスはデマゴーゴスの一派でした)、人気取り政治に惑わされる市民たちを痛烈に批判する内容のものがあります。特にクレオンへの批判は激しく(彼は主戦派であることに加え、民会の日当を市民の支持率を得るためだけに1オボロスから3オボロスに引き上げたりするなど、デマゴーグの典型でした)、彼がどれだけ戦争を嫌っていたかが分かります。アリストパネスの想いは、現代社会においても共感できるほど、普遍的なものです。信念などなく、人気取りのために過激な発言を繰り返す政治家は、現代社会においても蔓延っています。アリストパネスはまた、戦争をビジネスチャンスと捉える商人(武具商人など)も皮肉っていますが、現代においても戦争は「特需」になりかねません。彼の作品を読めば、政治や戦争に付き纏う問題が、何千年の時を経ても解決できなかったことに気付くでしょう。だからこそ、アリストパネスは平和を賛美し、平和こそ幸福と信じて、それを追い求めていたのです。
2017.02.12
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全世界の注目するサバイバルホラー『バイオハザード7:レジデント・イービル』のグロテスクverを購入しました!私はバイオシリーズにおいて『バイオハザード5』『バイオハザード:リベレーションズ』しかプレイ経験がありませんが、今作は発売前から何かと話題を集めていたので注目していました。というのも、今作は従来のド派手アクション路線から、サバイバルホラー路線へと大きく舵を切っているからです。視点は三人称から一人称へ、主人公はクリスやレオンといった超人共からイーサンという一般人へと変転し、舞台も広大なマップではなく閉鎖された室内空間がメインになりました。いつも「恐怖」を謳っている割には、ハリウッド映画的アクションの連続で恐怖の「きょ」の字も無くなってしまうバイオハザードシリーズでしたが、ここに来て明確に「バイオハザードはアクションではなくホラーこそ本質なんだ!」と宣言してくれましたね。『バイオハザード4』以来の大転換で、ヒロイックなバイオハザードが好きだった方々からはブーイングの嵐が降ってきそうですが、個人的には大歓迎です。超人と巨大クリーチャーがクールかつド派手にアクションを連発する昨今のバイオハザードには違和感がありましたし、バイオ4を源流としたシステムにはそろそろ限界が来ていましたから。早速プレイしてみましたが、この緊張感は凄まじいですね・・・!笑基本的に主人公は弱いので、銃が無ければ敵に対抗することは殆どできません。弾切れを起こそうものなら絶望的な気分になります・・・笑 クリスやレオンなら、それでも体術で突破できそうなものですが、今作のイーサンは一般人レベルなので、体術という概念すらありません。下手にナイフ等で接近戦を挑もうものなら「手首が千切れる」「足を切り取られる」等、今までのバイオでは考えられなかったような欠損表現を伴った大ダメージを負うことになります。(その後、回復薬で切り取られた足を簡単にくっつけちゃうのは、何か裏があるのか、ただのゲーム的配慮なのか・・・)スコップ片手に追いかけてくる親父とガレージで相対した時は、もう詰んだかと思いましたよ笑ヘッドショットを決めても、親父は元気100倍。距離を取ろうとしても、イーサンは走るのが遅くなかなか離れられません。逃げながら乱射していたので、弾薬も無くなり、ひたすら逃げる格好に。どうしようもなくなり、車を中心にグルグル追いかけっこをしていたら、親父が急に車に乗って狭いガレージで爆走・・・。どうしろっていうんだ!!!結局、乗車している親父を追いかけつつもナイフで斬りまくっていたら初見で倒せましたが、絶対これ後々復活するパターンですよね・・・。テーブルであんなに偉そうにしていた親父がこんな幕引きのはずがない!ウェスカーのようにしぶとく復活しそうです・・・。手汗でコントローラーをびちょびちょにしながらもプレイしておりますが、現在はミアのビデオを視聴し、マーガレットから隠れているところです。普通はムービーで済ませるようなところを、プレイアブルにしている辺り、かなり意欲的ですね。では、マーガレットにボコボコにされてきます・・・。笑
2017.02.04
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『人喰いの大鷲トリコ』をクリアしました!いや~、面白かったですし、何よりトリコ可愛すぎですよ笑少年の動きが鈍くて少々イラつく場面もありましたが、エンディングで全て許せました。今までにないタイプのゲームですし、トリコの動きのリアルさも考慮すると、上田監督のチャレンジングな姿勢が分かりますね。それで本作ですが、ストーリーは不明な点が多く、『Bloodborne』のように多くを語らないので、エンディングを迎えても「結局あれはなんだったの?」と疑問点だらけになってしまいました。というわけで、自分なりに本作のストーリーを考察していきたいと思います。想像を含む極めて個人的な考察になっておりますので、そこはご了承ください。■白い塔に潜む球体の正体大鷲を怪しい電波で操っている白い塔。中には黒の液体(?)を纏った球体が鎮座していました。この球体の周りを囲む檻を破壊することで白い塔は崩壊し始めるので、この球体こそが白い塔の主にして、大鷲を操る張本人だと言えるでしょう。では、この球体の正体は一体なんでしょうか。作中に球体に関する言及はほぼ皆無に等しいので、完全に想像するしかないのが現状ですが(見落としてるだけかもしれません)、個人的には「不老不死を求めた支配者層の精神集合体」だと思います。谷に広がる遺跡群を見れば分かるように、ここにかつて超古代文明が栄えていたことは明白でしょう。大鷲を自分たちの都合の良いように品種改良しながらも、共存していたものと思われます。その超古代文明の支配者層たちは、不老不死(永遠の支配)を求め、最終的には体を捨ててあのような「精神集合体」となったのです。ちなみに、鎧や球体が飛ばしてくるあの邪念は、その支配者層たちの言語ではないかと考えています。あの紋様は文字のようにも見えますし、主人公に語り掛けて洗脳しようとしていたのでしょう。■襲い来る鎧と鏡の正体主人公を執拗に襲ってくる鎧。その正体は、「超古代文明の戦士たちがかつて身に包んでいたもの」だと思います。大鷲にも角があり、鎧にも角があります。鎧の戦士は、角を通して大鷲と意思疎通をし、大鷲の背中に跨って騎兵隊のように戦場を飛び回っていたのでしょう。大鷲は球体に繋がるアンテナの電波を角によって受信していたので(主人公と行動を共にするトリコは、落下して角が折れたからアンテナによる洗脳が解けたのだと思われます。途中で再び洗脳されかけますが、折れた角では受信が不十分で、洗脳状態は長く続きませんでした)、角が意思疎通のキーであったと考えても不思議ではありません。トリコの尻尾から出る電撃は、かつての戦場において飛び道具的役割を果たしました。戦士は鏡で敵を指し示すことで、遠方から奇襲をしかけていたのだと思われます。ただし、そこまで広く普及しているような武器ではなく、大鷲騎兵隊の将軍格のみが与えられるような栄誉ある武器でした。白い塔のマスターキー的役割を果たせたのは、超古代文明においては政治的有力者にのみ与えられたからです。■なぜ鏡が球体に有効だったのかでは、そんな鏡がなぜ球体に有効だったのでしょうか。私としては「不老不死派と鏡を持つ将軍が敵対していたから」だと思います。不老不死派は上述の如く、支配者層です。超古代文明において貴族政(もしくは寡頭政)を展開して他の民を支配していました。しかし、その文明の国防は戦士が担っており、大鷲騎兵隊によって軍事力が増大してくると、将軍を筆頭に政治での発言力が増してきました。(この流れは、重装歩兵戦術の開発によりポリスの軍事力が増大し、戦場で重装歩兵となる市民層の発言力が増してきたという、古代アテネの史実をモチーフにしています)このままでは貴族政が崩壊すると悟った支配者層は、かねてよりの夢であった不老不死計画を加速させます。戦士たちも抵抗しますが、アンテナによって大鷲が洗脳されると、大鷲騎兵隊は無力化され、遂に死に絶えてしまいます。鏡を保有していた将軍も例外ではありません。その栄光により政治力もありましたが、将軍は戦士側に立って戦っていました。将軍が倒れた後、鏡は封印され、白い塔からあんなにも離れた場所に安置されてしまいました。洗脳された大鷲が全て完全武装状態だったのは、大鷲騎兵隊が暴走する支配者層を倒そうと出撃していたことの名残でしょう。戦士の肉体は悠久の時を経て朽ちましたが、その鎧は角を通してアンテナによって支配され、球体の指令のままに動くコマとなりました。鏡の光によって動かなくなるのは、かつて自分たちの指導者だった将軍を思い出し、かすかに残っている戦士の精神が洗脳に抗うからです。鏡の光で、球体の纏う黒い液体が委縮するのも、鏡に将軍の精神の力がまだ微かに残っているからです。戦士たちの反乱後も鏡のマスターキー的能力が残っていたのは、支配者層も同様の鏡を保有していて、キーとして使用していたからでしょうかね。まだ大鷲に跨る技術の無かった時は、鏡こそが大鷲を利用して戦場を制する全てだったので、鏡を保有している支配者層が軍事力の大半を握っていたのでしょう。しかし、大鷲に跨る技術が開発されてからは、鏡が無くとも空中から投げ槍か何かで攻撃でき、機動力もあるので、支配者層の威厳は落ちてしまいました。故に、戦士出身で、その戦績から政治力の増してきた将軍に、栄誉として鏡を与える羽目になったのです。■人喰い?大鷲が人を運んできて、塔に捧げる場面がありました。塔からは人の代わりとして樽が射出され、それを喜んで大鷲が食べるわけです。一瞬「人を材料にして樽ができた?!」とギョッとしましたが、個人的には「人喰いなのは球体」だと思いました。不老不死の代償として、人間から生命力を常に吸収しないといけなくなったのでしょう。樽に関しては、常に周りに蝶々が飛んでいたので、中身は蝶々の好むような蜜か何かだと思います。大鷲は肉食ではなく、草食の可能性すらあります。■選ばれしもの少年がトリコに攫われる時、少年の目は変色し、トリコと何か交信します。「選ばれしもの」と老人が言及しており、少年が特別な存在であることを仄めかします。球体の餌になるだけだったのなら、別に誰でもいいです。この「選ばれしもの」とは、「球体による支配に終わりを与える者」だと思いました。神話やお伽話で語り継がれていたのでしょう。将軍の意志を継ぎ、球体の支配から大鷲たちを解放する者のことが・・・。冒頭にいきなり鏡を入手できたのも、ただの偶然ではないはずです。ざっとですが、私はこのように考察しました。不明な点が多い分、様々な解釈ができるのが魅力ですね。やはり、色々考える余地のあるストーリーって素敵です!笑
2017.01.29
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マーベル最強の魔術師が活躍する映画『ドクター・ストレンジ』を観に行ってきました!IMAX 3Dで観賞したのですが、壮大すぎるスケールと相まって、脳みそが沸騰しそうなほど迫力満点でした!笑 ※ネタバレ注意!映像革命と言っても過言ではないでしょう。時空がねじれ、世界そのものが変形していく様は、まるで万華鏡の中に入り込んだかのようでした。『インセプション』のような表現方法ですが、変形の複雑さはその比ではないでしょう。もはや「魔法」と一括りにするのも憚られるほどの壮大さで、下手をすれば『アベンジャーズ』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』よりも世界観は広大でした。多次元宇宙(マルチバース)の存在が明かされますし、もう惑星とか太陽系とか、そんな規模ではないです。多次元を股にかけて戦っている様を見ると、今までの『アベンジャーズ』の世界観がいかに小さかったかを痛感します。劇中でエンシェント・ワンが「鍵穴から世界を見ている」と言っていましたが、『アベンジャーズ』での戦いは、多次元宇宙からすればまさに鍵穴の中での出来事だったのです。とはいえ、『アベンジャーズ』を下げて『ドクター・ストレンジ』を上げるつもりはありません。なぜなら、本作における世界観の拡張は、そのまま『アベンジャーズ』にも適用されるからです。本作に登場したキーアイテムに、「アガモットの目」というものがあります。これを使えば、自由に時間を進めたり戻したりできますし(『ゴッド・オブ・ウォー:アセンション』でクレイトスが使用した「ウロボロスの宝石」みたいな能力ですね)、タイムループを作り出して無限に続く時間に閉じ込めることもできるという、とんでもないチートアイテムです。劇中では、時を巻き戻して香港の崩壊を救った他、暗黒次元の首領ドルマムゥをタイムループに引きずり込むなど、大活躍していました。その「アガモットの目」ですが、実はインフィニティ・ストーンだと終盤に明かされます。インフィニティ・ストーンとは、『キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー』から登場している超重要アイテムで、宇宙の誕生する前から存在し、無限の力を秘める物質のことです。全部で6種類あり、それぞれ空間、現実、魂、精神、力、そして時間を司っています。その内、空間を司るインフィニティ・ストーン「コズミックキューブ」は『キャプテン・アメリカ:ザ・ファースト・アベンジャー』と『アベンジャーズ』に登場し、異星人チタウリを地球に呼び込むためロキに利用されました。現実を司るインフィニティ・ストーン「エーテル」は『マイティ・ソー:ダークワールド』に登場し、危うく宇宙が闇に包まれる寸前になりました。精神を司るインフィニティ・ストーン「マインド・ストーン」は『アベンジャーズ』から登場し、ロキの杖に搭載され、相手の精神を操る能力を与えました。また、最強のAIウルトロンを生み出し、最終的にはヴィジョンの額へと埋め込まれました。力を司るインフィニティ・ストーン「オーブ」は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で中心的役割を果たし、一瞬で惑星の全生命体を抹殺する圧倒的な破壊力があるとされていました。そして遂に、時を司るインフィニティ・ストーンが本作で登場したというわけですね。2018年に公開予定の『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』では、インフィニティ・ストーン6種全てを狙う強大な敵サノスと戦うことになるので、時間のインフィニティ・ストーンを保有するドクター・ストレンジも参戦することになります。きっと、多次元宇宙を横断する壮絶な戦闘となるでしょう。『アベンジャーズ』の舞台だった物質界と、『ドクター・ストレンジ』の多次元宇宙が融合した先には、一体何が待ち構えているのでしょうか。本作のように、私たちの想像を超越するアクションが創造されていることを祈ります!本作の最後に、ドクター・ストレンジとソーが会談するシーンがありますが、ハルクに続いてドクター・ストレンジも『マイティ・ソー:ラグナロク』に出演するようですね。ロキを演じているトム・ヒドルストンが「ドクター・ストレンジはソーの手伝いをする」という旨の発言をしており、何らかの理由でハルクが敵対するという噂もあるので、もしかしたらハルクとの戦いも見れるかもしれません!魔術界最強のドクター・ストレンジが、物質界最強のハルクと一騎打ち・・・、これは熱い!笑
2017.01.28
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最強の寒波が日本に襲来していますが、その寒さにもめげずに、名古屋市博物館にて開催されている特別展『ギリシア考古学の父 シュリーマン ―初公開!ティリンス遺跡原画の全貌―』に行ってきました!この特別展では、ミケーネ遺跡とトロイ遺跡を発掘した大考古学者シュリーマンの軌跡を中心に、古代ギリシアと古代エジプトの発掘品・遺跡原画が展示されています。シュリーマンは時折、強引に発掘作業を進めた者として批判されることもありますが、かつては神話上の存在であったミケーネ文明、トロイ文明を歴史の明るみの中に引き戻したという点では、十分に賞賛に値すると思われます。特別展の規模としては、広めの長方形部屋に全部収まるという、古代ギリシャ展 ―時空を超えた旅―に比べれば、こぢんまりしたものでした。じっくり見たとしても、大体一時間前後で見終わるのではないでしょうか。私はミケーネ遺跡なら訪れたことがありますが、ティリンス遺跡はまだ行ったことがないんですよね。アポロドーロスの伝承では、ヘラクレスが十二の功業を達成するために訪れたエウリュステウスの王都は「ティーリュンス(ティリンス)」になっているので、行きたい気持ちはあるんですが、ギリシャ自体が日本から遠いのもあってなかなか・・・。トロイ遺跡に関しては、現在トルコは混乱しているので、足を運べるのは当分先になりそうです。笑しかし、この特別展に行けば、ティリンス・トロイ双方の遺跡を訪れた気になれること間違いなしです!原画や写真、模型などで遺跡の全体構造が把握でき、今まで漠然としたイメージだったティリンス遺跡が、今や具体的に想像できるようになりました。特に原画では、壁画の彩色の再現までしており、文化面においてはミノア文明の影響をかなり受けていたことが直に分かりました。彩色や模様がクノッソスのそれに酷似しているんですよね。クノッソスの有名な「牛飛び」壁画すら、ティリンスにはあったそうです。本などでミノア文化の影響下にあることは前から知っていましたが、このように展示品を直に見て納得すると心底楽しいですね!余談ですが、特別展を見終わった後、特別展の図録と『古代ギリシア遺跡事典』をつい買ってしまいました。クセノポンの『ギリシア史2』もまだ読み終わってないのに・・・笑
2017.01.15
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