山菜は厳しい自然の中で自生しています。そのため、一種の自衛作用から、独特の苦み・辛み・えぐみなどの強いクセを持っています。
中には、クセもなく淡泊な味でそのまま生食できるものもありますが、ほとんどが、調理する前にアク抜きを必要とします。
この特有のアクの主成分は、アルカリ性食塩・アルカロイドなどで、食べても有害ではありませんが、アクが強すぎ、まともに噛んだのでは渋くて口にできないほどだったり、多量に食べるとアクで口中を荒らしてしまう山菜
もあります。
昔から山菜として利用されてきている山野草には、それぞれおいしく食べるための処理方法が決められているようです。
その一つがアク抜きですが、アク抜きは口当たりを軽くソフトにするのが目的です。しかも、歯ごたえや香りを上手に残しながら調理するのが、山菜料理の決め手とも言えるでしょう。
≪タラノメの若芽≫ β-カロチンが含まれていて、悪玉コレステロールを減らし、生活習慣病の予防
≪ ふ き ≫ 呼吸器系のトラブルを改善する働きがあり、昔から民間療法として利用されてきました。たん・せき・機関紙の炎症などを改善し、繊維が豊富です。
≪ わらび ≫ 大腸や膀胱の熱をとり、大便や小水の通りを正常にする働き
≪ 木の芽 ≫ さんしょうの若い芽。春から夏が旬です
≪ 春の山菜 ≫
<セリ・ミツバ・ウド・ワサビ・タラノメ・ツタ・ワラビシシウド・リョウブ>
≪ 夏の山菜 ≫
<カジイチゴ・クワ・ヤマモモ・サンショウノメ・ヘビイチゴ・フジザクラ>
≪ 秋の山菜 ≫
<アカモノ・コケモモ・アケビ・クリ・シイノミ・ムベ・エノキ・ヤドギリ・ヤマブドウ>
≪ 冬の山菜 ≫
<クレソン・ノビル・ギョウジャニンニク・ケンポナシ・ヤマラッキョウ・フユイチゴ>
「 塩一つまみで茹でる 」
たらのめ・こごみ・あいこなど、比較的アクの少ない山菜は、サッと茹でこぼす程度でアクが抜け、おいしく食べられます。「 茹でてから水にさらす 」
ふき・うど・木の芽などは、茹でただけではアクが抜けきらないので、茹でた後流水にさらしてアクを抜きます。さらす時間はその山菜によって様々ですが、短いもので20分、長くても2~3時間です。ときどきアクの抜け具合を調べながら、風味がなくならないように気をつけましょう。「 灰汁や重曹を使う 」
わらび・ぜんまい・ふきのとうなどの、山菜の中でも特にアクの強いものには灰汁や重曹を使います。▽ 灰汁を使う ▽
水2リットルに、一握りの木灰を入れてよく混ぜ合わせ、しばらく放置した後、その上澄みをすくって鍋に入れ沸騰させます。この灰汁に山菜を入れ、すぐ火を止め落とし蓋をして、冷めるまで放置しておきます。冷めたら取り出して水洗いし、水気を切って調理します。▽ 重曹を使う ▽
都会では灰は手に入りにくいものです。その場合は、灰の代わりに重曹を使います。2リットルの熱湯に茶さじ1杯の重曹を加え、この中に山菜を入れてすぐ火を止め、落とし蓋をして冷めるまで放置します。 重曹を用いると山菜が柔らかくなるので、茹で直す必要はありません。そのまま調理できます。「 ぬかを使う 」
ねまがり竹など。水2リットルに、ぬか一握り、赤とうがらし1本を細かく刻んで入れ沸騰させます。ねまがり竹は皮のまま、大きければ半分に切って、このぬか汁で箸が通るまで茹で、皮を剥きながら水洗いして調理します。「 酢水や米のとぎ汁で 」
うどなどを生で食べるときは、皮を剥きながら酢水につけ、煮るときは酢を落とした水や米のとぎ汁で茹でると白くなります。ねまがり竹などを茹でるときもとぎ汁を使います。【 長期保存もアク抜きに 】
採取した山菜は、保存のため塩漬けにしたり乾燥させたりしますが、これらの長期保存法は、保存中に自然にアクが抜けて、アク抜きの効果があります。また、調理のときに塩出しをしたり、茹でたりして戻すとアクがよく抜けます。