土曜日の書斎 別室

土曜日の書斎 別室

December 8, 2024
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  国及び国民の安全を守る為に存在する筈の国軍が・・・。
  権力機構の最高位に在る人物の意思に依って、 将に 【暴力装置】 として用いられ、 国民の自由と権利を抑圧 ・ 蹂躙すべく機能せしめられた、 今般の事態。
  あの忌わしい 光州事件 の様に・・・。
  国軍兵士が一般市民に銃火を浴びせるという最悪の事態。
  流血の大惨事に繋がる危険性を十二分に孕んでいました。
  その危機を回避し、 議会の尊厳を守り得たのは、 矢張り・・・1987年の 民主化宣言 を経て、 政治的状況も、 社会を構成する諸条件も、 (1979 ・ 80年当時とは) 全く様変わりしていた事が大きかったのでしょう。


  大統領府の作戦が蹉跌を来たしたのは・・・。
  国会議員 ・ 市民が一致団結し、 迅速果敢な行動を起こした事に有ります。
  実に特殊部隊の展開より迅速に・・・。
  逸早く国会の封鎖を破り、 本会議場に集い、 【戒厳令】 解除を求める決議を行った与 ・ 野党議員190名。
  自然発生的に参集し、 議事堂を取り巻いて、 臆する事なく軍の特殊部隊と対峙した無数の、 無名の人々。
  そして、 作戦に投入された特殊部隊の側も、 上級指揮官から個々の隊員に至るまで、 少なからぬ葛藤を抱えていた事が明らかになっています。

  一般に、 軍人は言挙げが出来ない。
  職務上の命令には 【絶対服従】 。
  些かなりとも疑義を呈してはならない。
  批判精神を持つ事は禁物。
  余程潰しが効く者でないと 【意見具申】 も儘ならない。
理に合わない ものである事もまた明瞭・・・。
  明瞭過ぎる程に明瞭でした。

  12月4日未明・・・。
  議事堂に突入した特殊部隊は激しい抵抗に遭遇し、 退却を余儀なくされます。
  多少の抵抗は想定内の事で、 特殊部隊の実力を以てすれば、 強行突破も、 議場制圧も、 然程の困難を要さなかった筈です。

  この時、 指揮官を躊躇させたのは、 命令の妥当性に対する 疑念 で有ったかと思われます。
  本来、 軍人が抱いてはならない 疑念 。
  消極的ながらも、 この 疑念 が国防相の発した命令・・・。
  延いては国軍の統帥者たる大統領の命令に違背する行動を取らせるに至った。
  結果的に 【暴力装置】 として機能する事を拒絶したのです。
  そして、 国会の制圧に失敗し、 ( 【戒厳令】 の解除を求める) 議決 を阻止し得なかった、 この時点で・・・。
  【戒厳令】 に籍口した、 大統領府によるクーデターの成否は決しました。
  独裁的権力掌握の目論見は脆くも潰え去り、 (韓国は) 四十余年前の悪夢の再来から間一髪で免れたのです。
  否・・・抑 (そもそも) 、 大統領府の立案した作戦自体が拙速且つ杜撰で、 暴挙 と呼ぶしかないものでした。
  綿密な計画性もなく、 周到な準備もなく、 場当たり的に強行された作戦に (当初から) 成算など有ろう筈がなく、 至短時間で破綻すべく運命付けられていたとも云えるでしょう。





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Last updated  December 31, 2024 05:10:12 AM コメントを書く


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