基礎M語第9回 同距離ショック


基礎M語第9回 同距離ショック


今回は同距離ショックについて。

Mの法則には同距離ボンバーという定義がありますが、今回はこれはあえて触れません。僕がこれを全然使っていないので有効かどうかよくわからないのです。どうしても知りたい人は今井雅宏氏の著作「短縮ショッカー」を読んでください。古い本なのでそこらの書店にはまずないですが・・・。

で、今回触れるのは僕がよく使う短縮後の同距離、延長後の同距離ショックです。
距離が前走と変わらないので正確にはショックとは言えないかもしれませんが、馬が好走する理由が一連の距離の変更によるものなのでそこにはこだわらないことにします。

それでどういう理由で同距離ショックによって馬が好走するかですが、まずはショックとは何なのかをもう一度思い出してもらいたいです。
詳しくは基礎M語題6回 ショック総論を見てもらえばわかりますが、ショックとはショック療法のことであり馬によっては毒にも薬にもなるものなんです。

いくら血統的にスプリンターで短縮が得意な馬でも、1200未経験の馬が1200への距離短縮を一回目で決められるかと言えばそうではありません。やはり1200だと道中のペースが速いので戸惑ってしまう可能性大です。
なのでこういうケースは一度短縮失敗してから次走の同距離で狙うのが良いのです。短縮ショックをかけることによりレースでは負けるかもしれませんが馬の精神状態は上向いてきますし、一度使ったことによりその距離への慣れも見込めるのです。
03年のスプリンターズSを制したデュランダルもこの例だと思われます。
延長後の同距離も似たような原理です。一度長い距離を経験させて再度同じ距離を走らせると。04年の平安Sを勝ったタイムパラドックスがこの例でしょう。

原理はバウンド短縮・バウンド延長に似たものがあります。これらより破壊力は小さいですが馬にかかる負担も減るのがこの同距離ショックと言えると、僕は思います。



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