基礎M語第10回 位置取りショック


基礎M語第10回 位置取りショック


位置取りショックとは、前走と道中の位置取りを変えることにより馬に刺激を与えることです。

ただ道中の位置取りを変えるだけでなく距離変更ショックも合わせると効果はさらに上がります。
基本的に先行→差しの位置取りショックは短縮ショックと、差し→先行は延長ショックとセットになります。
その原理としては第7回短縮ショック・第8回延長ショックでも触れていますが繰り返し書いておきます。
距離短縮は前走よりペースが速くなります。前走と同じペースで走っていれば自然と位置取りは差しになってきます。ここで無理に前走と同じ位置取りで走ろうとすると馬に負担がかかってしまいます。よって距離短縮は差しが良いのです。
距離延長も同じ理屈です。ただこれは全ての場合に当てはまるわけではもちろんありませんのでそこは臨機応変に対処する必要があります。

さてこの位置取りショックの中で最も破壊力が大きいものがあります。
それは 逃げられなかった逃げ馬 です。
逃げられなかった逃げ馬とは、前走何らかの理由で逃げられず今走逃げるという図式です。
逃げ馬というものは逃げられないというだけでストレスを感じてしまうものなのです。
その前走の辛い経験から一転して今走逃げられることを馬はものすごく楽に感じることができるのです。

この例としてすごくわかりやすい馬がいたのでご紹介します。
ギャラントアローです。
この馬は逃げられなかった逃げ馬のときは100%連にからんできています。

03.2.9 500万条件 4-4 5番人気1着 → 03.3.16 クリスタルC 1-1 13番人気2着
03.5.11 NHKマイルC 2-3 10番人気17着 → 03.6.15 ファルコンS 1-1 5番人気1着
03.9.14 セントウルS 2-2 6番人気6着 → 03.11.1 スワンS 1-1 11番人気1着
※レース名の次はそのレースでの位置取り

この馬は典型的な逃げなきゃダメなタイプの馬のようです。
最近はそれが裏目にでて同型の逃げ馬がいても幸騎手は強引に逃げさせ凡走しています。

逃げられなかった逃げ馬を狙いたい時はやはり開幕週でしょう。開幕週は馬場が良いので前が止まりにくく逃げ馬が良い成績をあげることが多いです。

良いことづくしに書いてしまった逃げられなかった逃げ馬ですが、逃げ馬が逃げられないというのは単にその馬の活力が低下しているだけという可能性もあるので無闇やたらに狙うのは禁物です。



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