Blue Moon garden

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2017.08.18
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戦争体験の手記を朗読させていただくようになり、私たちが考えているのは「伝えること」の大切さ。

それでも私たちにできることがあります。
それが伝えることです。

朗読をするようになってく体験者の方から直接お話を伺う機会も持つようにしました。
そこで分かったのは実はほとんど何も話してこられなかった方がたくさんいらっしゃるということ。

「家族には話したくない」
「悲惨すぎてとても口には出せない」

そうやって自分の心の中だけにずっと抱え続けてきた方たち。


たとえば野戦病院の話。
たくさんの兵士の最後を看取った方の話。
最前線での様子。
生き延びるためにやってきたこと。
決していい話ばかりではありません。
家族には言いたくないことも体験されてきているのです。

とても簡単に書き表せることではないので詳しくは書きませんが、ひとつだけ。

戦地で亡くなる方は最後は家族の名前を口にして息を引き取られたそうです。
決して「〇〇万歳!」とかではないのです。

「おかあさん・・・」

そう母を呼んで亡くなられる方が多かったそうです。


もしもわが子を戦場に送り出さなければならなくなったら・・・。

そんなこと絶対に起こってほしくないですよね。

もうひとつ、ごく最近の話です。

サイパンで戦死された兵士が身に着けていた日章旗を一人のアメリカ兵が持ち帰りました。
当時は日章旗は「戦利品」だったそうです。

大切に大切に保管し、家族にもその日章旗には敬意を払うように教えてこられたそうです。
必ず家族のもとへ自分で届けるため健康にも気をつけてこられたそうですが、やっと日章旗の持ち主の家族を探し当てたのは73年後でした。
そして93歳になった元アメリカ兵は持ち主の故郷である日本の小さな村へ自分の足で訪れ、自分の手で持ち主の弟へを旗を手渡したのです。

あの悲惨な戦争のさなか、誰もが正常な意識、感情を失くしてしまっても不思議ではなかったあのとき、目の前に横たわる敵国の兵士を憎むべき相手ではなく一人の人として接してくださったこと、「戦利品」であるはずの日章旗を故人の「大切なもの」として家族のもとに返そうとしてくださったこと。

奇跡だと思いました。

そんな人が存在したこと。
その方が無事故郷に帰り、持ち帰った旗をその後も大切に保管してくださったこと。
持ち主を探し続けてくださったこと。
その時まで元気でいてくださったこと。
小さな村のたったひとりを見つけてくださったこと。
アメリカと日本、二つの国のたくさんの方が力を貸してくださり、旗が無事村に帰ってきたこと。

もしかしたらそんな話は他にもあったのかもしれません。
敵味方関係なく相手を敬い労わる思いを失くさない人は他にもたくさんいたことでしょう。

だけど思いが叶うことはとてもとても難しいことで、そんな中日章旗が見つけて持ち帰った本人の手で持ち主の故郷に届けられたことは大きな意味があるのだと思います。

だからこのことがもっと多くの人に、日本だけではなく世界中の人に伝わればいいなと思っています。

奇跡といえばもうひとつ。
私たちが戦争体験を朗読するきっかけとなった日記。
この日記もやはり奇跡的に持ち主の故郷に帰ってきました。
中身を考えると途中で没収されてもおかしくないのではないかと思うのですが、それでも無事に帰ってきました。

特に心に残っていることをいくつか。
原文のままではないです。

お母さん お母さんとそっと口の中で呼んでみたり、「会いたい」と思いすぐに「会えないぞ、弱虫」と思う心。
お母さんのおとなしい息子だったのに人を殺し火を放つ恐ろしい兵士となっていること
妹には「兄さんは元気」と伝え、自分がもらったお金は使うことがないからお前にやると書いてあります。
「兄さんが帰ったら美しい大陸の景色について話してやろう」とも。

「人はなぜ戦うのだろう」

そうはっきり書いてあります。

それでも異国の人々が暮らす美しい町に自分の手で火を放ち、その人々が二度と目覚める日が来ないことも、はじめて自分の手で人の命を奪ったことも隠さず記してあるのです。

この日記の存在を知り、縁があったことをきっかけに私たちは戦争について考えるようになりました。
そしてたどり着いたのが

「伝えること」

でした。

戦後70年を過ぎ戦争を体験された方は減る一方。
日本では誰も戦争を知らない時代がくるのもそう遠くではありません。

戦争を知らない時代=戦争のない時代

そうなるのだったら戦争は忘れてしまってもいいのかもしれません。
だけど決してそうではないでしょう。

戦争はなぜいけないのか。
戦争があるとどんなことが起きるのか。

それはやはり経験からしか伝わらない気がします。
たくさんの悲しみのうえに今の平和があるのだから、それはきちんと伝えていかなければならないと思います。

だから戦争を知らない私たちですが、伝えてもらったことを次に伝えていくのが役目なのだと思っています。

昨夜の番組「いのちのうた」を見て少しでも関心を持った方は他にも目を向けてほしいと思います。
身近なところにも「戦争」につながるものはあるし体験された方もいるはずです。
わからないときは図書館へ行ってみてください。

私は図書館の仕事をさせていただいているのでこの時期は戦争関係のコーナーを作ります。
もちろん一時的なものだけでなく普段から平和について考える本を集めたコーナーもあります。

少し載せておくので気になったら手に取ってみてください。
今回はピアノを通して平和を考えるお話です。



ヒロシマのピアノ (えほんのもり) [ 指田和子 ]



【中古】 先生のわすれられないピアノ 45年目によみがえったピアノの話 ポプラ・ノンフィクション53/矢崎節夫【著】 【中古】afb


【中古】 先生のピアノが歌った 二つのピアノ物語 ポプラ社いきいきノンフィクション16/矢崎節夫(著者) 【中古】afb





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最終更新日  2017.08.18 15:56:57
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