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コッヘム城に続いている道はすごく急勾配で、ご老人たちはヒーヒー言いながら登っていました。敵の侵略を防ぐことを考えたら、このような急勾配の山の上に建てたのも理屈にあっています。このお城はモーゼル川から100メートルの高さに位置し、日本の城で言うところの天守閣の壁厚は3.60メートルもあり、頑丈に造られていることが理解できます。
ツタが見事に紅葉しているコッヘム城 (9月28日に訪問)
モーゼル川はフランスとドイツを結ぶ主要航路だったため、その川を支配するためにこの城が建設されたとも言われています。つまり、コッヘム城は関税城としての役目も担っていたと言う事です。
1689年、コッヘム城はフランス軍の攻撃によりライン川流域のいくつかの古城とともに破壊されてしまいましたが、それから約200年後の1877年に再建され、今日に至っています。このお城の見学はガイドツアー形式で、わずか4.50ユーロ支払うだけで、お城の隅々まで見せてくれます。ただし、ガイドはドイツ語のみですが、希望すればガイドさんから日本語の解説書を受け取ることができます。ここは内部の写真撮影が可能でしたので、いくつかの写真とともにこのお城の説明をブログに書いていきたいと思います。
モーゼル川の雄大な景色 対岸にはぶどう畑が広がっています
まずコッヘム城全体が見える広場に案内されて、そこで城の歴史と建築史に関する説明がされました。その後、『食堂』と呼ばれる部屋に案内されて、代々伝わる美しい木彫が施された壁・ドア・家具などを見学できます。たくさんのデルフト焼きの陶器がブッフェー戸棚に飾られていて、17~18世紀のドイツの伝統芸術を見て楽しむことができます。
食堂 壁画や天井絵も必見です。
次に案内されたのが『ゴシック部屋』です。この名前は天井がゴシック様式であることに由来しています。ここの見所は暖炉で、デルフト焼きのタイルが張られていました。くるみの根元から作ったセクレタリー机も必見です。僕が気に入ったのはこの部屋のステンドグラスで、暗い部屋に青色にキラキラと輝いていました。一方、『猟銃の間』にはめ込んであるガラス戸には、「ブッツェンシャイベン」と言われる円盤ガラスが用いられていて、これは今ではとても珍しいものだそうです。
ゴシック部屋のステンドガラス 猟銃の間のブッツェンシャイベン
天井に吊るされた半身女像のシャンデリアは、中世時代に魔よけのシンボルとして考えられていました。その半身女像のお腹を触ると何らかのご利益があるらしく、ここを訪れた人たちが触りまくっているためにお腹の辺りの塗料がはげていました。
窓際の壁画がとっても素敵でした 半身女像のシャンデリア
『騎士の間』は城内で最も広い部屋で、19世紀の上流階級の典型的なスタイルだそうです。そこには日本製の花瓶も置いてありました。ギリシヤ神話に出てくるアルグス王の娘・ダナエの油絵と、ザビーナ族の女たちの略奪の模写版(オリジナルはマドリッドのプラド美術館に所蔵)が飾られていました。
城内で最も広い騎士の間
そう言えば、ブログ友達の ohanazuki
さんもこのお城を数十年前に訪れたことがあるらしく、その時に「このお城の中に金貨が隠されているから、探してください。」とガイドさんに言われたそうです。その金貨ですが、すごく人目に付くところに堂々と置いてありました(笑)。これじゃ、探す楽しみすらありませんね。
お城に眠っている金貨 美人ガイドさん
このお城のガイドツアーはオススメですよ。なぜなら、ガイドさんがとっっっっっっっっっても美人だからです。でも、ガイドさんはこの女性以外にも、おばちゃんのガイドさんもいましたね。当たりハズレがありま・・・、そんな事を書いたら怒られるので、この辺でブログを終わりにします。このお城を巡った後、霧が晴れてきたようなので再びライン川に戻り、古城巡りを再開しました。次回のブログはライン川の古城巡りを書いていきます。では、また。
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