ETV 特集 「ブラッドが見つめた戦争 あるウクライナ市民兵の 8 年」
初回放送日 : 2022 年 12 月 30 日
ウクライナの戦場から映像を記録・発信している市民兵がいる。ヴォロディーミル・デムチェンコ。8年におよぶ彼の映像日記を通じて、あるウクライナ青年の心の軌跡を描く。
ウクライナの戦争の最前線で映像を記録・発信している市民兵がいる。ヴォロディーミル・デムチェンコ。2014年の「マイダン革命」をきっかけに、仕事をやめて軍に志願。ドンバス地方の戦闘に参加したのち世界放浪の旅に出たが、今回ロシアの侵攻が始まると、再び一市民兵として志願した。私たちが入手した彼の映像日記は500時間を超す。番組では、この長尺の記録を通じて、ひとりのウクライナ青年の8年間の心の軌跡を描く。
(NHK HP) 制作会社・オルタスジャパン入社 2
年目 (
当時 )
の西野晶ディレクターが企画した同番組は、ウクライナの市民兵・ブラッドと SNS
でコンタクトを取り、 500
時間を超える彼の映像記録を入手して制作。ブラッドとはリモートで会話を行ってきたが、放送まで取材対象者と直接一度も会うことなく、人物ドキュメンタリーが成立した。
まず、ドキュメンタリー部門の最優秀賞のスピーチで、西野ディレクターは「昨年
月
24
日にロシアがウクライナに侵攻を始めた後、ニュースで見てすごく絶望しまして、これは大変なことが始まってしまったと思い、ドキュメンタリーの制作会社に勤める私は絶対に何かしなければいけないと思って、プロデューサーの吉岡と一緒に企画を考えました。
しかし、ウクライナに渡航することはできない状況だったので取材が難しかったんですけど、
SNS
には大量の兵士の自撮りであったり、避難民の生活の自撮りであったり、市民一人ひとりが撮影している映像がたくさんありました。その中で、
8
年前からのロシアとの紛争で兵士として撮影しているブラッドに出会って、彼と話をするたびに、『これはウクライナに行かなくても番組ができる』と思って、この番組をスタートさせました」と経緯を紹介。
「この番組は、国と国との戦争であるとか、民主主義を守るんだとか、そういう大事なテーマもあるんですけど、解像度を上げて一人の男性の目線から見る戦争の最前線をどうしても描きたかった。ブラッドと必死に向き合った制作期間でした」と振り返る。
2 年目D がウクライナ市民兵の撮影映像を番組化、凄惨な場面も「怖がらずに伝えなければ」…ATP 賞グランプリ | マイナビニュース (mynavi.jp)
入社2年目の女性デレクターの作品と知って驚きました。
ひとりの青年が、マイダン革命の暴力に触発されて、ボランティアの市民兵となり
最後は正規軍の軍曹に取り立てられる様子を追った作品です。
500時間の映像からSNSでやり取りして番組を作り上げたところが今風です。
戦場で過ごすうちに、それまでの平和な時の日常に戻れなくなり、本物の軍人になってゆく姿がこわかったです。
はじめのうちはロシアの若者にも一定の共感を示していたのが、ブチャの虐殺に接して今は憎しみのみです。
戦争の背景、とりわけ米国が背後で糸を引いていることなどは、知らないのでしょう。
市民兵というのも疑問ですが、正規軍への志願でなくてそうしたものにのめり込む姿をこわく思いました。
途中で挿入されているミンスク合意による停戦中の世界旅行の映像がとても印象的でした。
彼の場合、視野は広がらなかったようです。
世界は悪い人よりも良い人の方が多いと言っていたのに、残念です。
今も従軍中ですが、彼の行き着く先は戦死でしょうか。
生き延びて、ウクライナ戦争を振り返ってみる日が来るとよいと思います。
【11 月5 日NHK-E テレ】ETV 特集「ブラッドが見つめた戦争 あるウクライナ市民兵の8 年」 | 株式会社オルタスジャパン (ortus-japan.co.jp)
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