10koの徒然日記

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2010年05月21日
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カテゴリ: 小説
 空間の先が妙な気がした。なんだろう。ぼくは不安な気持ちで部屋へ戻った。

 「ゆふみ?」逃げることのないと思っていたゆふみがいなかった。生理だからあんまり動け

 ないはずだが・・・どこへ行った?エネルギーを早く供給してやらないと・・・。

 お気に入りの白いワンピースがない。靴も1足足りない。どこへ行った?


  「ん・・・」気がつくと何か様子が違っている。部屋のにおいも違う。

 「気がついた?」史朗さんが襖を開けて声をかけた。「史朗さん?」私は思わず布団を顔の

 半分まで隠した。あ、この布団、史朗さんのやわらかな安心できるにおいがする。

 「わたし・・・」「倒れたからつれてきた。何か口にする?」「い、いらない」

 夢じゃない?こうして話ができるなんて。もうあきらめていたことなのに。



 「あ、あのね、史朗さん」「ん?」「布団、汚しちゃった・・・」

 恥ずかしさで真っ赤になる。「あ」と史朗さんも気づいたようで顔を赤らめた。

 「ちょっとまってて」

 史朗さんはごそごそと、引き出しから何やら風呂敷に包んだ一式を出してきた。

 「うちの姉が泊った時のセット。多分使えると思う」

 お姉さんのスエット上下と生理用品、使わせてもらうことにした。汚れた服はつまみ洗いで

 汚れが落ちたし、下着の汚れもなんとか落ちた。

 「干すとこ・・・」「あ、うちは風呂場が干し場になってるんだ」


  1時間もしないうちに、史朗の部屋に一矢と匡、達彦が集まり、チーム全員がそろった。

 「今回の武器は、これだ」一矢は机の上に並べた。

 「おなじみの聖水の瓶と、銀の弾丸の銃、それから、我が海江家の秘蔵の剣だ」



 けたと言うのがわかるが、ゆふみはみているとこの剣が一番怖さを感じていた。

 「これは、なんの剣ですか?」 おそるおそるゆふみは一矢に聞いてみる。

 「ずいぶん昔。うちの先祖が、一対の魚が打ち上げられたのを拾ったんだ。その魚には頭か

 ら1本のツノが生えていてね。深海にすむ一角魚で、うちの村では神様としてあがめていた

 んだ。神様が何百年に1度上がって来て、新旧交代で代わるんだ。元の神は上がって来てツ



 (わたし、このツノの剣が一番怖い・・。という事は、翅隼にはこれが効くということ?)

  その時、ゆふみの携帯が鳴った。表示を見ると翅隼だった。

 「出た方がいいよ」 紘一が静かに言った。ゆふみは史朗の顔を見てから、携帯を取った。

 「はい」『ゆ姉さん、どこにいるの?』「ばらをくれたひとのところよ」

 『今からそっちへ行って暴れるよ』「そんなことさせない」

 一矢が代わってと手を差し出した。ゆふみはおとなしく携帯を渡した。

 「海江一矢といいます。君が彼女の保護者?」『まあ、そう思っているよ』

 「彼女を送っていく。近くの公園でいいかな。」『わかった。着いたらゆ姉さんの携帯から

 1コールして』「了解」

 一矢が携帯をゆふみに返した。「あの、翅隼は、弟は・・どうなっちゃうの?」

 「君が一番わかっているはずだよ。退治されるのさ、彼はもう人間じゃない、魔性の者にな

 っているからね。」紘一がつぶやくように言った。

  「行くぞ。夜の間にかたをつけるぞ」一矢が立ちあがる。皆がそれぞれ立ち上がった。


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最終更新日  2014年01月25日 15時18分55秒
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