MY HIDEOUT ~私の隠れ家~

Sep 29, 2003
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ハイキングの後遺症で、足が痛くて歩けません(恥)。

日頃の運動不足を痛感しました。

さて「ベティ・ブルー」です。
私が観たのは完全版の方でした。

"37-2 Le Matin L’Integrale"
監督・・・ジャン・ジャック・ベネックス
出演・・・ベアトリス・ダル、ジャン・ユーグ・アングラード、他。

・物語序盤・

ある日ゾーグが昔書いた小説の原稿を見付けたベティは、それを読んでいたく感激し、ゾーグは素晴らしい作家だと考える。
そしてバンガローでの惨めな暮らしを強引に捨て、ゾーグと共に都会に出てくる。
ゾーグの原稿をタイプで活字に直し、あらゆる出版社に送り付けるベティだが、なかなか色よい返事は戻ってこない。
苛立ちを募らせるベティ。


劇場公開は1986年の作品です。
それに一時間以上の未公開部分を追加して、リリースされたのが、この「インテグラル」です。
追加されたのは、主にゾルゲのパートのようですね。
私は劇場版を未見なので、詳しくは分かりませんが。

タイトルは有名で前から観てみたかったのですが、実は観るまでフランス映画だと知りませんでした。
とてもフランス的でしたね。
いつものクスクス笑いです。


ちなみに原題の『朝、摂氏37度』とは、女性が最も妊娠しやすい体温を意味しているらしいです。
これだと内容は分からないけど、タイトル的にはお洒落だなぁと。

ベティの狂気を堪能できるかと思いきや、意外と普通の女性でした。
これも完全版でゾルゲの露出が増えた為に、ベティのキャラクターの異常性が緩和された感じの様ですね。
でも私は、これしか観ていないので、違和感は無いですけど。


ゾルゲと出会う前から、情緒不安定な少女だったのでしょうね。
それがゾルゲというパートナーの出現によって、不安定さが増幅されたという印象。
気分の良い時は陽気でチャーミングな女の子だが、何かに躓くと、一変して破壊的な行動に走る。
その辺の物を手当たり次第に投げて壊したり、家に火を点けたり(笑)。
それが徐々にエスカレートして、最後には、ある大きな失望の為に、悲劇的な結末へと突き進む。
ゾルゲの台詞の一節に、「彼女は常に存在しない何かを求めている」というものがありましたが、彼女の特徴を端的に捉えた言葉ですね。
自分の持っている物、置かれた境遇に満足する事が出来ず、何処かにある筈の何かを欲する。
此処ではない何処かへ、という心境と似ています。
この辺のキャラクターが自分と重なって、ベティが自分のように見えました。
ここまでする度胸は無いですけど(笑)。
ただ、現状に満足できず、結果的に自分の生活や精神さえも崩壊させる所が、オーバーラップして痛かった。

一方ゾルゲは、一見常識人かと思いきや、そうでもない。
恋人というより保護者に近い感覚で、彼女を必死に守ろうとする。
彼もまた、被保護者に依存するという形での精神異常を抱えているのだ。
そして、その過度の保護意識の為に、悲劇的な結末を迎える事になる。
ここでもまた、私は自分とゾルゲを重ねてしまいました。
「分かる、その気持ち…」(笑)

ラストはとても皮肉な運命ですね。
ベティがあれ程夢見ていた、ゾルゲの原稿の出版が決まったのに、彼女はもう…。
それでもゾルゲは書き続ける。

とても淡々としていて静かな作品でしたが、心に残る一本ですね。
でも流石に三時間は長いわ。
時間を確認しなかったので、「いつ終わるんだよ」って、思わず画面に向かって訊いちゃいましたよ。





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最終更新日  Oct 2, 2003 12:57:36 PM


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