MY HIDEOUT ~私の隠れ家~

Oct 4, 2004
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カテゴリ: 映画鑑賞記録
"THE MAGDALENE SISTERS"

出演・・・ノラ=ジェーン・ヌーン、アンヌ=マリー・ダフ、 ドロシー・ダフィ、ジェラルディン・マクイーワン、アイリーン・ウォルシュ、イーモン・オーウェンズ、他。

・物語序盤・
1964年のアイルランド、ダブリンにあるマグダレン修道院に、三人の少女達が連れられて来た。
一人は親戚の結婚式で従兄に強姦されたマーガレット。
性的な罪を犯したとして、親戚や神父から咎められたのだった。
もう一人は孤児院暮らしのバーナデッド。
彼女は容姿端麗で近所の少年達の注目を浴びる事が罪とされた。

突然の暴挙に納得ゆかない彼女達だったが、院長はじめ修道院を管理する修道女は、祈りと労働によって神に奉仕し、罪を悔い改めるよう命じる。
しかしそこで彼女達を待ち受けていたのは、過酷な労働の日々と非人間的な環境だった…。



キリストによって改心した娼婦マグダラのマリアに因んで名付けられたマグダレン修道院は、性的に堕落した女たちを矯正させる目的で運営され、閉鎖される1996年までに延べ3万人もの少女が収容された。
2002年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品。


予想していた程、精神的に痛々しい映画ではありませんでしたね。
これでも充分ひどい話ではありますが…。
ただ収監されている女性達も管理者である修道女達も、客観的・中立的な立場で描いていたと思います。
それ故、囚人物でありがちな、痛めつけられる被害者の囚人と徹底的に虐げる看守という図式があまり目立たず、その辺は意外で新鮮さすら感じました。
逆に通常なら、悪者として位置付けられている修道女達も、自分に与えられた仕事をこなしているだけで、極端に悪い人達とは映りませんでした。
(意地悪なオバちゃん達という感じくらい。)
メインとなった少女達が、罪も無く閉じ込められたという事実を鑑みれば、修道院の非情さを感じますが、一方で本来の目的であった、娼婦達の更正という働きも果たしていたのではないでしょうか?

問題はこの時代の性のモラルの基準が、とても歪められていた事ですね。
あまりに厳格な基準を課してしまった為に、今では考えられないような状況で、すぐに矯正施設送り…。
レイプされたり、男達から注目されるのは、フェロモンを出している女の方が悪いという論法ですよね。
未だにこういう発想は根強いので、一昔前なら尚のこと、当たり前の思考だったのでしょう。

実話を基に作られた話なので仕方ないのですが、観ていてイライラする場面も何度かありました。

堕落し穢れきった私(笑)は、思わず「ぶん殴って殺しちゃえ」とか「その金、盗んで逃げろ」とか、罪深い発想をしてしまいましたが…。
キャラクター的には、バーナデッドの冷酷さが心地良かったです。
心の底では温かいものも持っているが、決して親切ではないタイプという、結構難しい役どころですが。
死に掛かっている老婆に、「迷惑掛けずにさっさと死ね」という台詞はなかなか迫力がありましたね。

まずまずの佳作だと思います。
こういう施設が、つい十年程前まであったという、アイルランドの歴史の暗部を知るのに役立つ映画でした。





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最終更新日  Oct 4, 2004 12:15:39 AM
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