♪知ってる人は知っている♪

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小説・・・・1 P5







―海上・イージス艦隊―


緊迫したブリッジに警告音が鳴る

「艦長、30秒で本艦に命中します」

「まだだ・・・もう少し、こちらあくまで迎撃しかできない・・・ギリギリで落とす」

「了解、射程まで20秒・・・15秒・・・」

「今だ、対空防御開始!」

艦長の合図と同時に、イージス艦からバルカンが発射される・・・

発射から数秒・・・・いや、それ以下の時間でバルカンがミサイルに命中し

大きな音と共に巨大な波柱を上げた

「迎撃成功しました!! ん?・・・・・ッまだです。さらにミサイル3機、来ます!」

「くっ・・・。1号艦と2号艦にも迎撃要請を!まだ、敵艦の大きさも分らんのか?」

「現在、確認中であります。」

「敵艦、レーダに入りました。これは・・・・1隻はイージス艦級、もう一隻・・・・・この大きさは空母です!」

「何? 空母だと!?しかし・・・・攻撃のできる空母とは、厄介な。
それに、空母ならば何故、何も出してこない?」

「分りませんが・・・・・尚も接近してきます」

「く・・・・だが、ココで引く訳にはいかん。援軍がくるまで、持ち堪えろ」

「了解!」

『しかし・・・このままでは・・・3艦とも、もたん・・・・』



―海上・空母艦【ユニコーン】―



「夜吹隊長、日本の艦は迎撃体勢のまま、ピクリと動きませんなぁ」

「―ふぅ~ん♪」

「聞いておられるのですか?夜吹艦長」

「ふぅ~ふふぅ~♪」

「隊長!」

「――なんですか?うるさいですね」

そこには、サングラスにヘッドホンという隊長と呼ばれるのが、最も似合わない男と
まるで、お世話係のような中年の男性


「うるさいではありません。今は作戦中です、隊長ならばもう少し・・・・」

「ん?なんです?上官にその口の利き方は?」

「し、失礼しました」

「分ればいいんだけどね。それに、作戦は殆ど成功してるんでしょ?」

「は、今のところ順調です。しかし、ココまで攻めても、日本軍が撃ってこないとは・・・」

「当たり前でしょ。撃ったら、それでお終いなんだからさ。今まで保ってきたものがね」

「なるほど・・・。」

「どちらにせよ、僕たちの勝ちでしょ。前のゴミだって・・・直ぐに、ドッカーンだし」

「一応、シュルペリンクスを3機待機してありますが」

シュルペリンクス・・・・ ムサシと殆ど同じ性能の連合軍の量産型戦闘機である。
核エンジンも搭載されている


「ふぅ~ん、まぁ使わないしょ。 それに、頑張っても報われないところを見るのって、楽しいしね」

「そういう・・・ものでしょうか?」

「そうだよ。 こっちを足止めする気なんだろけどさ・・・・・こっちは強襲用空母だよ?
それに・・・本命はここじゃないしね」

「はっはっは。なるほど私達は、囮というわけですな」

「囮・・・。ちょっと違うかな・・・」

「?」



「ココはね・・・・・最高の観覧席ですよ。これから始まる、ゲームのための最高ための・・・ね」

「はぁ~?」

「だからさぁ、もう少し踊ってくださいよ!日本人さん。
こっからが本番なんですから。ミサイルをもう少し贈ってあげますけど・・・これくらいで
落ちないでくださいね。・・・・では、宜しくお願いしますね、副長さん♪」

「了解・・・しました」


『この男・・・・何を考えている。これが、19歳の人間が言う言葉か・・・・?
この男も日本人だと聞いていたが・・・アレは・・・?』




―海上・イージス艦―

「艦長、1号艦に1発着弾しました。損害を大きいようですが、航行には問題ないようです」

「艦長、2号艦より入電、「これ以上の迎撃は厳しいため、撤退する」とのことです」

「何!? 撤退だと? 馬鹿な、ココで引いたら相手の思う壺だぞ!
これ以上入り込まれたら、本当に手遅れになるぞ・・・・」

「しかし!ミサイルを防ぎきるだけで、ギリギリです・・・」

「分っている! コレだけ打って、まだ打ってくるのか? 何発持っているんだ、たった2艦で
本部からはまだ防衛戦闘の許可が降りないのか?」

防衛戦闘・・・・今でいうところの、正当防衛である。ただし、国会の許可が必要で、それ無しに戦闘を行った
場合、世界的な裁判に掛けられる。これは、日本が中立を提示しているためである。

「現在、緊急議会を開いている。とのことです」

「そんなことは、分っている! くっ、年寄りが座っているだけだろうが・・・・」

「艦長!やはりこのままでは・・・」

「敵艦さらに接近」

「艦長!」

2艦とは思えないほどの、攻撃。そして下がれないという、状況・・・・・・
それらがクルーの冷静さと判断力を奪っていく・・・

「艦長!下がりましょう!!でなければ、我々が」

だが、艦長だけは冷静だった・・・


「馬鹿者! 何をそんなに騒いでいる!
貴様らはこんなところで、ノコノコ逃げ出すために自衛軍に入ったのか?」

「ですが!艦長このままでは!」

「我々が生き残る・・・・それも重要だ。しかし・・・日本が落とされたら何の意味もないのだ・・・・
日本の何処にも、火を落としてはならんのだ!」


「・・・・・・艦長。」


その場の誰もが、失いかけた志を取り戻した・・・・・
その志だけ・・・・


「艦長! ミサイル2機来ます!」

「まだ、来るか・・・落ちついていけ・・・やることは、同じだ」

「艦長!右からもう1機来ます!」

「何!?迎撃は!?」

「3方向からでは追いつきません。無理です!!」


「く・・・狙っていたのか・・・・こんなピッタリのタイミングで。」


その直後、2機のミサイルが爆発して大きな音を立てた・・・・

「2機の撃墜に成功しました」

「もう1つは!?」

「駄目です、やはり間に合いません!」

「く・・・・。総員何かに捕まれ」


ミサイルは肉眼でもハッキリ見えるところまで、来ていた・・・
警告音が、響きわたる。クルーの誰もが、死を考えた・・・・

「うあぁぁぁぁぁぁ!!」


一人が大きな絶叫した、と同時にミサイルが爆発した・・・・
大きな音と衝撃で艦が傾く・・・

しかし、それは被弾によるものではなかった・・・・

「ん? コレは・・・・艦長、後方より熱源です。かなり近いです」

まだ、誰も状況はわからなかった・・・が
生きていることは確認できた

「なんだ? 一体何が起こった?」

「飛行物体!?? これは・・・・ムサシです!」

「ムサシだと・・・・・、助かったのか・・・?」

その時、ムサシの響子から入電が入った


「ムサシの龍宮中尉です。遅くなってすみません。これより援護に入ります」


「イージス3号艦艦長の松下だ。先ほどのことは礼を言う」

「敵は?」

「空母とイージス艦が1隻ずつだ」

「空母ですか?」

「あぁ。しかし、ヒューマおろか戦闘機すら出してこない。そして、空母とは思えぬこの攻撃量だ」

「派手に動いて・・・こっちに目を向けさせる・・・・。囮も考えられますね」

「なんにせよ、これ以上の侵入を許す訳にはいかん。頼むぞ、中尉」

「了解」


「しかし艦長、たった1機でいいのですか?」

「知らないのかね?龍宮響子を?」

「は、はぁ・・・」

「見ていれば分るさ。」

「艦長! 本部より、防衛戦闘の許可降りました!」

「分った。これより、ムサシの援護に入る。総員戦闘準備!」

「了解!」



―海上・ユニコーン―


「ふぅ~ん。アレを切り抜けたんだ~」

「隊長、戦闘機と思われる、熱源を確認しました」

「戦闘機? そういうことか、なら~こっちも出しちゃって」

「は、シュルペリンクス1、2,3番はカタパルトへ」

「まぁ~適当にやっちゃって」

「艦長、敵の戦闘機は1機のようですが・・・・3機ともともだすのですか?」

「うん。1機ってことは、腕に自信があるってことでしょ?普通は」

「なるほど・・・・」

「それぐらい・・・言わなくてもわかってよね。副長さん」

「も、申し訳ありません」


「見せてくださいよね、どれくらいのものかを1機の小鳥さん」

1機ずつ爆音を上げて、飛び立っていった





「ん? これは戦闘機?」

響子がレーダーに入ってきた物に気付いた

「やっぱり出してきた・・・・。 戦わざるをえないのか・・・」

そういうと、ムサシが一気に加速して行く


「リンクス1から各機へ、敵の戦闘機を撃墜する。各機散開」

「リンクス2了解」

「リンクス3了解」

3機の機体慣れた様に広がってフォーメーションを取る


「ふぅ~ん・・・腕は中々ってわけね。それじゃ・・・いくわよ!」

横に等間隔に広がったリンクス隊の真ん中の機体にミサイルを撃ち込んだ

「そんなものが当たるか」

真ん中の一機が急上昇をしてミサイルを回避する

「逃がさないよ!」

その後を追って、響子も急上昇する

「後ろががら空きだぜ!」

「ん?うしろ!?」

「もらった!!」

後ろに付いた1機がミサイルを打った。
普通なら、これで終わりだろう・・・普通のパイロットならば


「そのくらい!」

「なんだと!?」

響子の機体が当たる寸前で回転してミサイルだけが飛んでいった・・・

「これで・・・・」

ムサシから一発のミサイルが切り離される

「ミサイル?何処を狙ってい・・・る・・」

そのミサイルはその場で止まっていた

「馬鹿な!空雷だ・・・・」

直後の爆発音と共に、破片が飛び散った

「あの日本製め!」

「あと2つ。・・ん?あの一機・・・・右側の出力だけ落ちてる?
気付いてないのか・・・なら!」

響子はその機体の前に入った

「なんだ?自分から前に来るなんて、馬鹿なやつだ」


前に入った響子の機体が左に旋回していく

「へ! 逃がすかよ!」

そう言うと、響子を追いかけるように旋回しミサイルを打った

「当たるか!」

ミサイルはムサシには当たらずに飛んでいった

「く・・・・ちょこざいな!!」

もう一度ミサイルを打とうした瞬間

「なに? 何処行きやがった!??」

レーダーは近くにいることを示していたが、肉眼で捉えることができなかった

「どこを見ている!」

機関銃が飛んで来たのは、上からだった

「な・・・・上だと!?」

なん発か命中して、機体は海に落ちていった・・・

「うわぁぁぁ~~」

パイロットの叫びと共に、海面で爆破した

「あと一機!」

そう言った瞬間にレーダーが後ろから来る敵を捉えた

「もらったぜー!」

響子は急上昇をかけた

「へっ・・・逃がすかよ!」

「もう1度、空雷で・・・・!!」

先ほどのように、空雷を発射した

「ん? さっきのやつか・・・・。そんなもんに当たるかよ!」

そう言うと、機体を回転させて空雷をかわした

「なに!? ち・・・」

普通、戦闘機による戦闘で後ろをとられるということは、それだけで死を意味していた・・・

最後の頼みの空雷もかわせれ、響子に打つ術はなかった・・・

「ここまで・・・・なの?」

後ろから機関銃が止むことなく飛んでくる。わずかに、左のエンジンをかすめた

「あぅ・・・・ 」

衝撃と共に、警告音が鳴る・・・・ もう駄目だと思ったその時、響子は妙なことを思い出した

((・・・帰って来いよな。ちゃんと))

何故、アイツの言葉なんか・・・・ 死が近いというのに、そんなことを考えている自分が無性におかしかった

「ふふ・・・・」

そして、何かしらの湧き上がるものを感じた

「言っただろ・・・見ず知らずのお前に、心配される必要はないってな!」

その瞬間、彼女の機体は太陽に腹側を向ける体勢になった

「なんだ!??」

超急激ともいれる減速。 一歩間違えれば、摩擦熱により自爆するかもしれない。まさに神業である

「堕ちろよ~!」

機関銃がさらに当たり、後方から煙が出る。しかし、墜落させる程のダメージではなかった。

「な・・・に・・・」

そして、一瞬のうちに、前後が入れ替わった・・・・

「馬鹿な! そんな方法どのマニュアルにも載ってなかったぞ!!」

当然である。それこそ、本物の閃きというのもだった。 響子自身の技量、機体の能力、そして・・・やられる訳にはいかないという気持ち。それらがこの技を成功させたのだ

「悪く思うなよ・・・ 私は、まだ堕ちる訳にはいかないんでな!!」

最後のミサイルが発射される

「な・・・うわ・・・ やめ・・・・・」

命中・・・・空中で爆破し粉々になっていく機体・・・・

そこから出てきたのは、響子のムサシ一機だけだった

「はぁ・・・・はぁ・・・・  ふ・・・・まさか、お前に助けられるとはな・・・」


彼女の中に疲労感と喜びが広がっていった

「帰ったら、ジュースの1本も買ってやらないと・・・・」

そこには、わずかに微笑む、女の子の顔があった・・・・・・

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