10月16日(木) シネカノン
試写室
軽く ネタバレあり
なので、見る予定のある方は読まないで下さい。
久々の シネトレ
さん試写会。
過去に犯罪者だった少年が更正して社会に復帰、と言うおおまかなあらすじと解説、 ピーター・ミュラン
の名前から、 ケン・ローチ
を連想して鑑賞。
オープニング・タイトルの車窓に映る女性の裸像、 ショーン・エヴァンス
の名から、 ショーン・エリス
も追加連想。
わかってはいましたが重く、暗いお話でした。ずっと某少年事件を念頭に置いていましたが(このタイトルも日本に影響されたとか)、身近に起こり得る問題として考えさせられました。
しかしながら、実際の事件では我々は少年が犯した罪の一部始終を知っているけれども、この映画の中で起こった事件では全てが明らかにはなっていない反面、世間の反応が日本よりずっと過剰なので、多少バランスが悪かったように思います。
つまり、それまで彼を好意的に見ていた観客が彼の過去を知ることにより、彼を見る目が変わるのか否か、という問題が、 ジョン・クローリー
監督の意図していたところより弱く感じられてしまったでのはないか、と言うことです。
正直なところ、一体この少年がどんな大罪を犯したのか、彼が徐々に社会復帰を成して行くにつれ、少しずつ明らかにされる度に恐ろしくて仕方なかったのですが、ウナギ?のエピソードから想像するだけでは、現実の事件に比べて少し弱いように思いました。不埒な意見かも知れませんが、映像で見せなくとも罪状をもう少し具体的に挙げても良かったのではないでしょうか。
と、ここまで書いたところで、詳細はうろ覚えだったイギリスでの似たような事件を調べてみましたが、実際にはこちらの方が本作品に与えた影響は大きいでしょう。
果たして観客は、この"BOY A""悪魔の子"ジャックに好感を持つことなど、そもそも最初から出来るのでしょうか?
脚本家の マーク・オロウ
曰く「映画のタイトルから想像できるが、主人公は過去に何かをした。しかしはっきりとはわからない。私は観客に彼の過去を知る前に、彼という人間に出会って欲しい。それがこの映画の一番大切な点。だから、映画を見た人はまだ見ていない人には彼の過去を話さないでください。」
この映画はリアリズムを追求しているのではなく、もっとエモーショナルな側面を持っている、と言う監督の意向を汲んで、あまり現実とはリンクさせずに青春や家族の物語として見た方がいいのかも知れません。
とりとめのない感想になってしまいましたが、独特な英国の空気の色合いの中に時折見せる映像の美しさからも、上述の二人の監督を連想したのはあながち間違っておらず、更に ダニー・ボイル
を少々加えたような作風の映画だったように思います。
また、最後になりましたが、エリック=ジャック役のア ンドリュー・ガーフィールド 君は、評判通りの演技力で、これから大いに伸びて行きそうな気がしました。表情もだけど、動きが良いですね。

「BOY A」公式サイト
ジェームス・バルガー事件
ご参考までに:猟奇的な表現を含むので注意
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