成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2009.03.25
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カテゴリ: 高速ツアーバス
私達が思い描く「事業のゴール」とは何だろう。どんなことを実現したくて毎日業務に励んでいるのか。そんなことを書くと「お前の会社のゴールは金儲けだろう」と言われそうだが、必ずしも高速バス予約事業、トラベル事業に限らず、私の会社は実はけっこう青臭い会社である。社内ではよく「日本をエンパワーメント!」というフレーズを使う。ショッピングモール事業であれば、地方の小さな特産品メーカーでもインターネットと宅配便を使えば全国相手に商売ができるし、ホテルや旅館であれば、大手旅行代理店の支配から逃れ、インターネット上で自律的にマーケティングをすることで収益性が向上する。インターネットを通してメーカー(サプライヤー)と消費者の距離を縮めることで、硬直化した日本の流通に変化を起こし日本経済を活性化することを指すフレーズである。

では具体的にバスの場合は、と言うと、「長距離移動=鉄道か航空」という思い込みが強い中、そもそも高速バスという輸送モードを知らしめることそのものが、「硬直化」した現状に対する「変化」という意味を持つ。だから私達、高速バス予約事業のスタッフにとって「エンパワーメント」の対象とは、地方も大都市も、老舗も新興も関係なく、高速バスというビジネスにたずさわる企業全てである。

何度も繰り返しているように、その中の一つの大きな固まりが、既存の路線バス事業者である。彼らの意識がより「マーケティング」に向かえば、彼らの高速バス事業は大きく成長するであろう。

また、今現在までの私たちの実績としては、中堅や新興の貸切バス専業者や旅行会社をエンパワーメントすることに成功した。元はタクシー会社の副業や特定事業者に過ぎなかった中小事業者が、気がつけば3列シートの高速ツアーバス専用車を何台も抱えていたり、新興旅行会社が急成長し、自ら傘下にバス事業者を設立し専用塗色の高級車両を大量に投入したりしている。また、そこまでは行かなくとも、貸切バス閑散日に当たる年末やお盆に余剰車両を高速ツアーバスとしてスポット運行すること等、新しいビジネスチャンスをご提供できた。逆に言えば、これまで繁忙日には満席で高速バスに乗れていなかった利用者に席をご提供できた。

もう一つ、今後の課題として忘れてはいけない固まりは、老舗の貸切専業者だ。現在のところ、私鉄系事業者に何かと気を使うのか高速ツアーバスに積極的でない彼らだが、「老舗だとコストが合わない」という意見は誤解である。高速ツアーバスの料金は繁忙日には高速路線バスを軽く上回るし、私達が導入した徹底的なデータ管理手法により乗車率も極めて高いのだから。ただし、年間契約で旅行会社から運行のみを委託される形だと厳しいだろう。自社ブランドで企画実施することが大前提だ。逆に、東名阪に拠点があったり、ブランド認知が高いなど老舗貸切専業者の強みは大きい。

仮に、かつて「プレミアムサロンカー」で名を馳せた老舗専業者があるとする。残念ながらバブル崩壊と規制緩和後の競争激化が重なり投資ファンドによる企業再生の対象となり、最近では「特車」は1台もなく一般的な貸切車ばかりだとする。それでも現場は老舗のプライドを忘れず、高度な運転技術が社内で継承され、クルマは車内外の隅々までピカピカに保たれている。そんな会社が高速ツアーバスに参入したらどうだろう。東京のほか関西にも拠点を持ち効率的な運行には有利であるし、私のサイト上で他社のバスと比較される際、老舗ならではの安全対策の具体的事例や乗務員教育の風景など、写真入りで強調すれば集客にも強みを持つ。3列シート、2列シートといった「貴賓車」も、純粋に貸切事業だけでは車両稼働率の足を引っ張るだろうが、高速ツアーバスという安定した働きどころがあれば、それを稼動のベースにしながら貸切バスのパンフレットの目玉としての役割も務めることができるであろう(貸切の引き合いがあった日だけ、事前に在庫をゼロにすれば高速ツアーバスを運行する必要がなく貸切に使えるのが高速ツアーバスの利点である)。

私たちの事業の「ゴールの一つ」が、老舗の貸切専業者の「○○観光バス・プレミアムサロンカー」の復活である。もっとも、「高速ツアーバスをやってまで…」と彼らが言うのなら、それはそれで仕方がないわけだが。

そうやって、様々なタイプの事業者(企画実施する旅行会社を含む)が、それぞれの強みを活かし、アイデアを出し、切磋琢磨しながらも相互に刺激しあい、まずは高速バス事業、やがては貸切バスも含めたバス産業全体が活性化していくことが、私たちの夢のエンディングである。

※上記では「老舗の貸切専業者」について実在の事業者を想起させる表現が含まれるが、あくまで読者がイメージしやすいようそのような記述をしただけであり、実際にそのような案件があるわけではない点、ご理解いただきたい。





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Last updated  2009.03.25 18:58:50
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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
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