成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

2010.06.10
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カテゴリ: バス産業
来月初旬に迫った「高速ツアーバス連絡協議会」の第三回の年次総会に向けて、事務局として準備に走り回る日々。会場の手配、当日の配布資料の作成などのほか、 昨年の総会 同様、関係諸機関からご来賓をお迎えしたり講話をお願いしたりするため事前にご挨拶に伺ったり。「業態(路線かツアーか)に限らず、高速バスマーケット全体の販売のお手伝い」を目指す私たちだが、本協議会の事務局として仕事をする際には完全に「高速ツアーバス陣営」となる。もっとも、その足で高速路線バス事業者に提案営業に伺ったりもするから、頭の中がちょっと混乱したり……

別に「○○陣営」ではないだろうに、と、つくづく思う。特に「高速ツアーバス陣営」の側は、前にも書いたけれどそもそも彼らどうしがお互いに毎日、いや毎時毎分競争のさなかにあるから、正直なところ「路線さん」のことなど余り意識しているとは思えない。逆に高速路線バス事業者の側の反応は、感情としては理解できるものの、冷静に考えれば少し不思議というか、むしろ滑稽にさえ見えてくる。不思議と言えば、私のサイトの宿泊予約のページで、軽井沢地区のプリンス系(西武系)ホテルさんたちが、軽井沢までの足としてこぞって高速ツアーバスの案内を掲載してくれている図は少しシュールだ(例: ザ・プリンス軽井沢 、 軽井沢浅間プリンスホテル など。なおバスの紹介をしてくれているのはPC画面のみ。モバイル画面では見れません)。私自身、ホテル業界で長く働いていたわけだが、激しい競争の中で一人でも多くのゲストに自分のホテルを使ってもらう努力は、ホテル業界の誰もが惜しまない。残念ながら軽井沢までの高速路線バスが私のサイトで取扱がない以上、彼らはサイト上では高速ツアーバスの案内をするしかないのだ。

ちなみにこの「キラキラ号」の軽井沢経由草津温泉行きだが、よく売れている。東京~軽井沢と東京~草津にはそれぞれ高速路線バスが高頻度で運行されており便利であるし価格差もほとんどないから、商売抜きの立場ならむしろ「お客様、本当なら西武さんやJRさんを使った方が便利ですよ」とお一人ごとに声をおかけしたい気分だ。逆に言うと、いま私のサイトで「キラキラ号」を予約しているお客様は残念ながら西武やJRの高速バスの存在をご存知ではない、ということを表わしている。「この区間なら西武やJRの方がもっと便利なのに」というのはバスに詳しい私だから感じることであって、お客様ご自身は何の疑問も無く「キラキラ号」をご予約なさっているのだろう。私が会社帰りに何気なくコンビニでA社の牛乳を買うとして、牛乳マニア(そんなのいるのか?)がその姿を見ていたら「道路の向こう側の別のコンビニで売ってるB社の牛乳の方が安くておいしいのに」と思うのかも知れない。だが私にとっては「いつものコンビニで売っている」というのは、A社の牛乳の最大の価値である。

さて、先日から取扱が始まった西東京バスの金沢線の売れ行きは、まあまあ、といったところ。東京~金沢間の昼行便は(繁忙日のスポット運行を除き)これまで取扱っていなかったから実質的には新路線にあたるので、これから「路線を育てる」ことが重要だろう。なお販売対象座席数をリアルタイムにコントロールできるのが私のサイトの最大の「売り」だから、西東京バス側も既に、いったん投入した座席が売り切れそうになり、発車オーライネット上で座席を新たにブロックして追加投入してくれている日もある。逆に、自社販路(発車オーライネットや電話など)で売り切れそうな勢いだから慌てて私のサイトから座席を抜く、というほどの乗車率ではなさそうなのが少し残念(?)。とにかく私としては、手数料率は他社よりちょっと高めかも知れないけれど、その代わりに、対象座席数を事業者側に積極的にコントロールしていただきたいのだ。座席は放っておいて売れるものではなく、どの販路で何席ずつ、どんな手法で予約を獲得していくか考え、能動的に予約をゲットしていくものである。先日お邪魔した、ある路線バス事業者さんがおっしゃっていたとおり「土俵の上で戦うのは我々(各事業者)」なのだ。私のサイトは、土俵を準備し整えるのが役割である。

あと、最近、いろんな方のご紹介や、中には先方から直接コンタクトをいただいて、地方の路線バス事業者とお話しする機会が多い。地方の事業者の中には、もちろん前にも書いたとおり「お殿様」で周りを余りご覧にならないところも目立つのだが、反対に厳しくなる一方の経営環境を踏まえ真剣に情報収集し様々な可能性を考えておられる会社も多いのだと、失礼ながら驚いている。「ツアーバスを育ててきたようなサイトとは契約しない」「ツアーバスと並べて売られるなんて」「お前らが地方のバス会社を苦しめてるんだ」などと、地方側の共同運行先の立場を代弁しているつもりの大都市側事業者数社の皆さんは、共同運行先各社の経営者や担当者の顔ぶれを一人ひとり想像しながら、本当に自分の施策が「民意を反映」したものなのか、思いを巡らせてみてもいいかも知れませんね。私自身、共同運行先の面倒見がいい京王さんの感覚が染み付いているので、「地方の事業者に直接お邪魔しても何も意思決定はしてくれないだろう」と考え、(たまたま縁のあった弘南バスや九州産交などを除き)大都市側のハブ的事業者ばかり提案に伺っていたが、もしかしたらそれは間違った戦略だったのかも知れない、と今ごろ反省している……





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Last updated  2010.06.10 20:04:36コメント(0) | コメントを書く


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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
京帝117@ Re:新宿高速バスターミナル(02/21) 私がカウンターに座っていた時は、空いて…

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