七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

3兄弟の1学期 三男その4



次は、徳島県で、練習試合。

費用はもちろんかかりますし、日帰りでのキツイ行程ですが、

三吉にとっては、行き帰りは、仲間との楽しいバス旅行になります。


ですから、前回、惨敗していても、早朝から機嫌良く、バスに乗り込んで、

出かけていきました。


しかし、練習試合の方は、やっぱり惨敗。

今回は、なんとか相手にタックルをしかけたものの、

簡単にかわされ、全く手が届きませんでした。


ところが、へこんで帰って来るかと思ったら、

今回は少し様子が違い、自分が負けたビデオも嫌がらずに見て、

「もっと、タックル以外の技もできるようにならんとあかんな・・・。」

と、つぶやきました。

これって、自分の弱点を自分で考えてるのでは・・・。


私は、三吉の中で、少しずつ何かが変わっていくのを感じました。



今までは、兄たちに、ほんの少しでも、からかわれたり、相手にされないと、

一人で憤慨しては、大声で泣いて、怒って、暴れていたのが、

この頃を境に、だんだん少なくなってきたように、思うのです。


レスリングは、個人のスポーツです。

試合になったら、たった一人で、マットに上がり、

自分の力だけで、闘わなければなりません。

そして、勝っても、負けても、自分の責任で、

誰のせいにすることもできません。


小学生ですから、試合で負けた子のほとんどが、

マットから降りた途端、声を押し殺して泣いていました。

私は、初めて試合場で、その光景を見たときに、

この子達は、勝ってではなく、負けてこそ得るものが

たくさんあるのではないかと、感じました。


三吉も、試合の度に、勝ちではなく、負けを経験しました。

でも、そこで悔しさをかみしめながら、あきらめではなく、

この次こそは・・と、自然に前向きな思いを抱いたのではないでしょうか。


人生も、成功ではなく、失敗や挫折を多く経験することで、

そこから多くのものを学んでいくのだと思います。


私は、三吉が、この負けを通して、ほんの少しですが、

精神的に強くなったのではないかと思うのです。

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