なないろの空~南欧風の家づくり~

春ちゃんの命日に・・・。



昨日は、春ちゃんの命日だった。
春ちゃんは、ひまわりちゃんを授かる前に、咲のお腹に宿った初めての赤ちゃん。
不妊治療をして、1年近くたった頃、やっと授かった赤ちゃん。
2年前の昨日、
パパのお誕生日の日に、春ちゃんはママのお腹の中で亡くなった。
春ちゃんを供養してくれているお寺でつけてもらった戒名から、
赤ちゃんに春ちゃんと言う名前をつけた。
今日は、パパとひまわりちゃんと3人で、
そのお寺にお参りに行ってきた。

そのお寺には、本堂に地下があって、
その地下に入っていくと、ものすごい数の小さな仏様がならんでいる。
20cmくらいの小さな金色の仏様が、
何百、何千・・・いや、何万をこえる数、ならんでいる。
それは、この世に生まれることができなかった命の仏様。
春ちゃんもそこにいる。

2年前、春ちゃんを失って、
悲しくて、心が晴れなくて、どんよりしていた時、
同じように、奥さんに流産経験のある会社の人がアドバイスしてくれた。
「亡くなった赤ちゃんの供養はすませたの?」と。

はっとして、
悲しむ前に供養をすませなきゃ・・・と、
その週末のうちに、その人が教えてくれたお寺へ行った。
そして、春ちゃんのためにお経をあげてもらって、
春ちゃんの仏様を作ってもらった。

その時、初めて、このたくさんの仏様たちに会った。
毎日、悲しかったり、うまくいかなかったり、
生きていくことが嫌になっていた時だった。
そんな私が何万体もの仏様たちの間を歩くと、
すーっと涼しい空気が流れた。清清しい空気。
そして、思ったんだ。
こんなにたくさんの命が生まれたくても生まれられなかったんだもの。
咲は、こうやって生きているだけで、とてもラッキーなんだって。
いいことがないなんて、
生きていられる、それがものすごくいいことなんだと気づいた。
生きている限りは、楽しまなきゃバチが当たると思った。

その時から、不思議と咲の心は軽くなった。
軽くなったどころか、幸せで仕方なくなった。
毎日、毎日、ハイテンションすぎるくらいに幸せだった。
そして、思ったんだよ。
春ちゃんの命は、咲の体の中で亡くなったんじゃなくて、
咲の中にすーっと溶けてきたんだなぁって。
だから、きっと、毎日があんなに幸せだったんだ。
そして、今も、咲の中にいて、
妹であるひまわりちゃんを守ってくれている。
ひまわりちゃんを流産しそうになったときも、守ってくれた。

今日はそんな春ちゃんの命日。
お花と、お菓子つきのこいのぼりと、ビスケットをお供えしてきたよ。

そしたら、その時、悲しい顔をしたカップルに会った。
それは、2年前の自分たちだった。
最近、流産したらしく、供養にきた様子だった。
悲しそうなその姿に、
「大丈夫、赤ちゃんはいなくなったわけではないから、
形を変えて、そばにいてくれているよ。
そして、また、新しい命を授かれるから、負けないでね」
と言いたくて仕方なかった。言えなかったけれど・・・

本当に、いろんな命があるよね。
大切にしたくても、授かれなかった命。
生まれたくても、生まれられなかった命。
生まれてきたのに、まだ小さな小さな時に、亡くなってしまう命。
それは、病気だったり、交通事故だったり。
パパやママが少し目を離した一瞬に、亡くなってしまう子もいるよね。
犯罪に巻き込まれて、亡くなってしまう子もいる。
悲しいことに、大好きなパパやママに殺されてしまう子もいる。
自分で死を選ぶ子もいる。

いろんな悲しいニュースを聞くたび、悲しくなるね。
親になってからは、ますます、そう。
やっと授かった命だから、大切にしたいね。
生まれてこれるのって、簡単なことじゃないんだから。
ひまわりちゃんが悲しいことに巻き込まれないよう、
ママはパパと力を合わせて、しっかり守っていこうと思うよ。

こんな大切なことを教えてくれたのは、
不妊治療という長い道のりを歩いて来たから。
そして、春ちゃんという大切な存在がいたから。
ありがとう、春ちゃん
また、会いにいくね。

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