Laub🍃

Laub🍃

2010.03.18
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カテゴリ: ◎2次裏書
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どうしようもない俺を誰かがいつか暴いてしまうのではないか。
そう思うといつも悪寒と表裏一体の快感が全身を走った。
夢想で自分をごまかせない時の手慰みのようなもの。
その先のことは考えないようにして、自殺のような脳内麻薬に浸る自分を斜めに見て嗤って。

…そんなお遊びに興じていた頃が懐かしい。

彼女にはばれてしまった。


彼にもいずればれるだろう。


ならば、せめて、彼にはすべてをばらしてしまおう。





きっとそうだ、それならば彼の中で僕は生きられる。

華麗な僕も、みっともない僕も。


そうして何度も何度も彼の中で僕は死を繰り返す。
甘く華麗でみっともない死。

それはなんと美しい光景なのだろう。

ぞくりと喉を震わせて、僕は告解をすべく、その彼、どこまでも公平な神父の目を覗き込んだ。





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最終更新日  2017.12.23 03:16:28
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