Laub🍃

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2012.07.18
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カテゴリ: .1次メモ
「よし、クエスト完了」

 やっと町の人に頼まれていた猫探しが終わった。この後はちょっと飲んで解散して、一日二日休むかな。ずっと働きづめだったし。後輩も疲れているようだし。
「先輩、ちょっと先に私帰りますねぇ」
「……ああ、何か用事あったか?そうだよな、すまないな付き合わせてしまって」
「あとぉ、3日ほど空けますので」
「お、おう……じゃあ、俺達はクエストを進めているな」
「止めないんですかぁ?」
「いや、まあ確かに僧侶居ないのはきついが、ヤガも一応回復魔法使えるし……折角だから骨休めしてこいよ」
「もぉ!女心が分かってないですね先輩!ではお疲れ様でした!」


 何だあれ。





 先輩は女癖が悪い。

 だけど本人には自覚がない。だって、全て「見る」だけで済ませているのだから。
 はっきり言ってこれはひどい。
 スケベで好色なオッサンならともかく、無表情でじーっと見つめてるなんて暗殺者ですかぁ?って感じ。

「……というわけで、今日の先輩の興味はロングヘア黒髪の女性でしたぁ」
『あのなあ……何度も言うようだが、報告の一番最後に持ってきてくれ、そういった情報は』
「はぁい、すみませぇん」

 一番興味あるんじゃない?なんて言葉は飲み込む。
 こちとらカネのない世の中どうにかして雇ってもらったスパイ業務、最善を尽くさせて頂きますとも。


『新しく仲間が増えたと聞いたが』
「ええ。ヤガ=ルージュ様とロスト様。うちの帝国の仲間ですねぇ。裏切り者ばっかりで大変ですね!」
「いや、まだ帝国から出ていないからな。……ハチコもまだ、「勇者」とは接触していないのだろう?」
「いや、してますけどぉ?」
「えっ」

「ちょっ……スパイを名乗るならそれはやってくれないか…?」
「えぇ、だって私お酒嫌いなんですよぉ」
「な、なら仲間に加わらないで店の隅っこで見ているだけでもいいから!」
「……はぁい」

 あぁもう、本当めんどうくさい。それもこれもぜぇんぶ、先輩のせいだ。




.......................


トリプルクエスト:

複数人のクエストが三つ巴。ときに四つ巴五つ巴。

ハチコ(※男):自分をないがしろにした王様(魔王サイドと通じている)へのあてつけとして勇者パーティに加わる。戦士。165cm。
闇医者:ハチコが気に食わないので痛めつけたい。賢者。170cm。
ヤガ:勝手に寝返ったハチコの自由っぷりが妬ましいので邪魔したい。しかし今のところ目的が一緒なので協力。詩人で魅了スキルが高い。しかし戦闘中によくさぼる。モンスター娘をナンパしはじめる。基本的に茶髪だが、たまに気分で変な色に染める。最近はピンクが気に入っている。165cm。
ロスト:理想のおっぱいを探している。ついでにヤガのストッパー。ヤガが勝手にハチコについていってしまったのでついていく。道具士。ぼさっとした固い黒髪、180cm。
ナグモ:ハチコ先輩の監視役。僧侶。地味真ん中分けストレートボブおっぱい。身長175cm。先輩より10cn高い。眼鏡を掛けたら絶対似合うのに勿体ないと言われる。







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最終更新日  2016.06.06 03:33:32
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