Laub🍃

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2016.07.23
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カテゴリ: ●少年漫画
純粋ゆえに狂気。
そんな女の子は好きですか?

短編集「赤い妹」に収録されているこちらの作品。血塗れの表紙からじゃ想像できない中身だった。

どこまでも幸せな、夢追い人の話だった。
私もきっと、彼女が居た部屋に入ったとしたら、そのまま連れてどこかへ逃避行するのかもしれない。

怒りや矜持や憧れや欲望が、恐怖に勝るから。


他の話も夢追い人や望みをなんとしても叶えたい主人公たちがメインでだからこそホラー展開になる、といった話が多かったように思う。
そういえば同じ作者さんの「わたしはあい」もそうだった。ロボットに感情を持たせようとするが、その彼女「あい」が暴走してしまい、半端な自己学習機能によって恐怖を生み出す機械になってしまう。それでも作者である主人公は彼女を愛す。傍から見たら不気味だが、メリーバッドエンドよりは少し幸福そうにも見える。

「いわくあり」は主人公が「仕事をとるな」と幽霊に啖呵を切ろうとする。

「mob」は検察官の主人公の生業「現場撮影」が、同じように携帯で楽しげに「現場撮影」する群衆を移し出す。

怒りや矜持や憧れや欲望が、恐怖と真っ向から対決する。



タイトルにもなった「赤い妹」も、主人公が映画自体に感動するシーンはとても良かったと思う。「妹を想う感情」自体が餌にされてしまうのがなんとも後味が悪かったけれど。


この人の他の作品ももっと読みたいな。

***

あらすじ:
「赤い妹」…見てはいけない系映画の中身はほのぼの抒情詩だった。しかし……
「いわくあり」…表紙。一応生きてる。もともとは綺麗なお姉さんだった彼女に何があったのか。
「死者といっしょ」…オチはもはやギャグ。ねずみ講や下手な教祖よりも追っ掛けが多いリア充。
「mob」…現場の写真を撮ると、どんな土地にもどんな時代にも必ず写りこんでいるカメ子たちが居る。な●み探偵の鑑識さん思い出した。
「イノセント」…ある隔離病棟に、ストレスMAXな医者は毎日通い詰める。そこには無垢な軽度のある障害を持った彼女が入院しているのだ。





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最終更新日  2016.12.31 22:00:06
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