Laub🍃

Laub🍃

2017.02.14
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カテゴリ: ●映
~ハドソン川の奇跡について、記者A~
「彼は英雄か。それとも名声目当ての独断行動か。」
~機長サリーについて、研究者B~
「VRシミュレーションではきちんと目的地に辿り着けた。つまり目的地の途中で着水したのはリスクを冒してまでも「英雄になる」事が目当てのエゴだったのだ!」ナ、ナンダッテー>>




※この先ネタバレ





*******************************************








「人的要因(英雄症候群)を疑うなら、シミュレーションにも
 人的要因(初見殺し・前例なし・制限時間ほぼ無し)を加味してくれませんか」



この切り返しがなんともかっこいい。




 何度も何度も失敗をして、失敗の可能性を潰しておく。


Q.リーダーとヒーローの共通する所は?
A.責任を負い、この人についていけば大丈夫と思わせる事。
Q.リーダーとヒーローの異なる所は?
A.リーダーは日常的に、ヒーローは非日常に活躍すること。


 世界中のピンチに駆け付けることができなくても、いつも自分の職場、彼の場合は「リーダー」の席で、なすべきことをしてきたプロフェッショナルがヒーローなんだろうと思う。

  シミュレーションの中で唯一不確定だったのはあなたです、あなたが神か
みたいに言われたのに「いえ、全員の力です」と答える機長がな~~~~~
そしてその隣で「もう一度海に不時着するなら7月がいい」って答える副機長がな~~~~~

可 愛 い ん で す よ !!!

 で、その全員の力の象徴部分なんだけど、



 家族で乗り合わせてはぐれた人がずっと震えていたのに、お互いの安否を電話越しで確認した途端泣き崩れて安心するシーンがあること。

 こういう、地味だけど人間の綺麗な部分がまとめられているようで、多分人間不信気味な時に見るとちょっと幸せと言うか、楽になれるんじゃないかと思う。


行動が裏目にばかり th● mist 出る後味の悪い映画とか メリバ A●I. とか 意味が分かると怖い話 シャッター●イランド
一巡目ははらはら見守って、二巡目は機長と副機長可愛いなと思って見るといいかもしれません。

副機「機長GJ」
機長「一緒にやったからだろ」

ここでニヤッとするのが。

かわ
 いい。

機長「155人…」
警官「155人、居ましたよ」

ここでプロフェッショナル同士ホッとした顔してるのが

かわ
 いい。

妻「デートで小型飛行機に乗ることになって。私はそりゃもうハラハラして、
  夫にねえ大丈夫?落ちたりしない?と訊ねたのですが

 夫『大丈夫だ。不時着地点も不時着水地点もピックアップしてシミュレーションしている』
  (`・ω・´)キリッ

  って……(笑)」

カワ
 イイ。


機長で夫なサリー
「仲間を亡くした辛さで意欲が湧いてくることもある。
 学び進歩し続けることの重要性を実感するからね。
 献身、自制、努力が最高の操縦士を生み出すんだ」

 元々この人は、空軍に所属していたそうで。危険な場所で生き抜いたからこそ、
乗客の安全確保に生かせるという理屈がなんともすごい説得力。

 …それと、このVRシミュレーションの道具は、最初は敵として登場したけれど、最終的には実に説得力ある「味方」となってくれた客観的な力でもある。

 機長は経験と後悔など人の心を駆使した一方で、シミュレーション機構が駆使できたのは体験のみだったけれど、シミュレーションに人の心を組み込む例が更に増えていけばそれは強力な力になるのだろうとも思う。

 ……3次元の軍事利用は出来れば控えてほしいものだけれど…。
 もともと軍事的に生み出されたっぽいこのシミュレーションの道具は、
 もともと空軍で力を培って今は殺す事なく生かす仕事についているこの機長さんのようになれるのではないかな、とも思う。


*****

たまにはこういう非王道と見せかけて王道展開なのもいいよねってことで。

*****

……難しい、難しいね……。便利ワード使うけど難しいね…。

これだけ段取り段取り段取リズムしてたサリーさんだからこそ、
「今回のもまさか段取りの一部に組み込んでるんじゃ…」
「どっちにしろ生き残れることは計算して読み切ってたけど敢えて川の方選んだんじゃ…」

と深読みされてしまったのかもしれないけどね……。

これに対しては、初見で川じゃない方に行ったら死んでましたと証明できるまでは魔女裁判状態だった。
より安全性の高い方に行ったと言っても、エンジンの片方生きてる説がある内は、その判断は自己申告に過ぎなかった。
実際の音声すら参考に使ってもらえなかった。

疑うことは悪い事ではないけど、でも、彼の事態がもし
「経験よりもマニュアルを優先しないと裁かれる」
前例として君臨してしまっていたら、絶望の象徴となっていたら、
「経験をうまく生かそうとすること」は希望でも、可能性の模索でもなんでもないという「実例」とされていたのかもしれない。

信じすぎるのは悪い癖、だけど疑い過ぎるのも悪い癖。

そういう時に頼りになるのがヒーローとかリーダーなんだけど、ヒーローやリーダーはしばしば信用ならないものでもあるとか、自分でなんでも決めるのが至高とか、自分でなんでも決めてたら何も信じられない状態になりかねないとか、もうぐっちゃぐちゃすぎて分からんな。

日々日常的に悩み続けていくものなのかもしれないな。
いつか誰かにとってのヒーローになる為に、
いつか誰かをヒーローとして信じる為に、
お互いヒーローとして至らない部分を支え合う為に。

自分なりのcallingを見付ける為に。





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最終更新日  2017.02.15 02:34:49
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