Laub🍃

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2017.10.10
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カテゴリ: 💫復活裏
もしXAN様の呪いが部屋から持ち出せない分だけ解凍されて彫像のように持ち出されて
アジトでちょっとずつ本格的に解凍されてたら可愛いなって思って書きました
なかばIFです

XAN様誕生日おめでとうございます



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XANXUSの呪い。

八年前XANXUSが父、九代目にかけられた呪い。

それはある協力者によって、少しずつ溶けていった。



はじめは頭。次に肩。そして胸、腕、腰。


胸の氷が溶けた時、話せるようになって、
腕の氷が溶けた時、俺を殴れるようになった。

腹の氷が溶けた時、飲み物を欲しがるようになった。
けどルッスーリアが、足が溶けるまでは駄目だなんて言う。
そのままじゃボスに恥かかせることになるわよぉなんて言うから、俺はボスに罵られつつ、殴られつつ、ボスに食べ物を用意する。主に肉だ。
でも肉汁しか摂れねえ。レヴィあたりはエリザベート王妃みたいだっつってたか。
肉汁と味がなくなるとボスは不機嫌になる、ボスが食べては吐き出したものを俺は片付け続ける。

屈辱だろう。
全てままならないのは。
屈辱だろう。
俺なんかに世話されてるのは。


薄暗い独占欲、仄暗い支配欲。

だけど、俺は奴の視線と俺の気持ちに気付かないふりをして、ひたすらに隷従し続ける。

かつて憧れて、こいつはボスになる男だと確信してついてきた男に俺はまだ傅いてる。
それはこいつがボスになる筈だからだ。
こいつの目の前でなく、未来の為に俺は奉仕している。


べちっと、頭に濡れた感触。
俺が前の肉を片付けるのが遅かったからと、こいつ俺の頭に吐き捨てやがった。

「何すんだぁ!!!!!」
「うるせぇドカス、さっさと新しい肉持ってこい」
「くっそこのカスボスがぁ!!」

XANXUSの目のルビー色から、やや白っ茶けた味気ない色になったそれを片付け、新たな肉を持って戻る。

目の前の主は、いつもと変わらず傲慢に待っている。
退廃的な目、残忍な目的、崇高な目標、禁欲的な恰好。

俺達の椅子に座り続ける不動の王。
俺達の生きる意味を司る主。

「ほらよ、ボスさん」
「おせえよドカス」

早く歩けるようになれ。
……それでいてなお、俺達に仕事を任せて、玉座に座り続けろ。





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最終更新日  2018.12.06 12:06:34
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