Laub🍃

Laub🍃

2018.03.09
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彼女が何を思って一人死んでいったのか、誰も知らない。
彼女を看取った二人は何も語らない。
ただその二人はいつも静かに睨み合っていて、殺気を放っているのに普通に暮らそうとしている。

彼女が居た頃、彼女が二人の諍いを止めていた頃よりよほど平和だと、彼らの友人は言う。

それなのに二人の表情はあの頃よりずっと暗い。

いっそぶちまけてしまえばいいのに。
この重い空気に、何も知らない俺たちは耐えられそうにない。

そう思いながら俺たちは今日も二人の間をびくびくしながら通り過ぎる。





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最終更新日  2019.03.31 23:07:15
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