Laub🍃

Laub🍃

2019.06.06
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※彼の能力について捏造もいいところ









「軟弱千万」
5名居た仲間が瞬く間に3名殺された。

この絶望は知っている。
仲間が殺されたことではない。
そこまでする敵でさえ私を殺せないだろうという絶望だ。

「仕方がない………猗窩座」

私の3対の目の内上の片方がぽろりと落ちる。


「どうした黒死牟、俺は殺されたのか」
「……ああ。……軟弱な…最期だった…」
「……あの方がお怒りだろうな。敵を屠ってくる」
「……励め」

人の頭くらいの大きさを持つ上弦の参は、瞬く間に屋敷の廊下を駆け抜けていった。

「……童磨」

上のもう片方がぽろりと落ちる。

それは結晶をまとって既知の仲間の姿に変わる。

「黒死牟殿の前でこうしているってことは…俺、もしや負けてしまったのか?」
「……そうだ……危機感を…持たぬからだ……」
「すまぬなあ、挽回してくるぜ」



「……獪岳」

下の片方がぽろりと落ちる。

雷光をまといそれは部下の姿に変わる。

「……!俺は、負けたんですか」
「ああ……だがもう一度…機会をやろう…」


稲妻を轟かせ、獪岳は消えた。

「私を…倒さぬ限り…」

めきめきと失った眼球を再生させていく。

「……あのお方の所にもたどり着けず…仲間は倒した筈の上弦の鬼に屠られるのみ……」


「せめて…少しは…退屈させるなよ……」

鯉口を切ると、つい先ほど現れた目の前の気配が揺らぐ。
霞のように。
かつての仲間とともに、絶対に追いつけない奴へ食らいつくために技を編み出したことを思い出す。

そうだ、楽しませろ。

私はあの時の奴のように、悠然と待っているから。





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最終更新日  2019.07.02 11:47:20
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