キツネノテブクロ

キツネノテブクロ

イタリア旅行記


一人で絵の勉強のため、留学しています。
最初ボローニャに住み、現在はフィレンツェに
住んでいます。

この秋、母が私をイタリアに呼んでくれまして
子供3人をはじめとする家族を残し、
10日間のイタリア旅行をしてきました。

私にとってははじめての海外一人旅。

このページはその記録です。


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1.事前準備

イタリアに何度も行ったお姉さんによると、
「ローマは絶対行ってね、特にヴァチカン市国はぜーったい行ってね。」
と言っておりました。

ローマはイタリアの首都ですが、
元々は紀元前7世にさかのぼるローマ帝国ですもんねえ・・・。
歴史が深すぎる・・・。

エルトリア(イタリア先住民)→古代ローマ→初期キリスト教→
ビサンチン(ペルシャが加わる)→ロマネスク(宗教美術)→
ゴシック→ルネッサンス→バロック
ふ~ん・・・。

コロッセオは5万人を収容する大競技場ですが、
映画「グラディエイター」(2001)を見ると
よくわかるかも?

ヴァチカン市国は、カトリックの総本山。
ローマの中にある小さな小さな独立国です。
そうそう、スイス衛兵(なぜにスイス?)の制服は
ミケランジェロのデザインだそうです!

ヴァチカン博物館の中には
ピオ・クレメンタール美術館(古代ギリシア彫刻)
ラファエロの間(ラファエロのフレスコ画)
システィーナ礼拝堂(ミケランジェロの旧約聖書)
ピナコテタ(ダヴィンチ、ラファエロなどの宗教画)
などがあり、急いで歩いても3時間、
ちゃんと見ようとするととても1日では見られないそうです。

事前にヴァチカン博物館のガイドブックを読んでおいたほうがいい、
といわれました。

イタリアはお料理がおいしくて
デザート(特にイタリアの栗!)も楽しみです。

ローマの町の中で行ってみたいお店は、
スペイン広場近くのカフェ・グレコ。
ゲーテやバイロン、リスト、メンデルスゾーンが
此処でcaffeを飲んだそうですよ!

それからファルネジーナ宮殿近くの
「romolo」というリストランテは
元々粉屋(パン屋?)さんだったそうで、
あのラファエロの恋人、フォルリーナの家なのだそうです。

事前に、といえば、
映画、見ておきたいな。

オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」は
見た事がありますが、
フェリーニの「フェリーニのローマ」「甘い生活」も、
見ておきたいな・・・。

フェリーニの映画は、大好きなんです。
特に「道」「8と1/2」、
凄く好き!!!

多分これは「8と1/2」の撮影風景です。
立っているのが主役のマルチャロ・マストロヤンニ
座っているのが監督のフェデリコ・フェリーニです。

東京はいいなあ・・・。
イメージフォーラムは、私も昔、よく行きましたが・・・。

フィレンツェという街の名前は、
お花の意味のあるフローラから
つけられた名前なのだそうです。

フィレンツェに行ったらまず行きたいと思っている
ウフィッツィ美術館には、
ボッティチュエリの「ビーナスの誕生」「春」がありますが、
常にビーナスに愛の象徴であるバラの花をふりまいているのが
花の女神・フローラです。

ビーナス、フローラ、妖精ホーラ、
ビーナスに付き添う三美神、「美」「貞節」「愛」
妖精クロリス、
みんななんて美人なんでしょう!


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2、出発前夜


身辺整理?

あと4日で、私は母のいるイタリアに行くのです!
10日間の滞在です。

今まであまり実感もなく、
ゆっくり準備について考える余裕がなかったのですが、
準備できるのはこの3連休しかないじゃないですか!

やっと準備を始動しましたが、
なかなか膨大な作業になりそうです・・・。

10日間の間、
子供達にも参観日、学習発表会、合奏団の演奏会、と
ビッグプロジェクトがあったのに、
それらはすべてパスです・・・。残念・・・。

よく考えると、子供を置いて外国に行っちゃうなんて、
これって児童遺棄? これって児童虐待にならんだろうか?
なんて事も頭をよぎります。大胆なことを決めたもんだと。

でも母によれば、
急に痴呆がきてしまった母の母を見て、
人間いつどうなるかわからないから
思い立ったときに私と母娘の思い出を作りたい、
って思ったんだって。
母って、結構勘が強い人なので、
もしかしたら早期に何かある、って
予見しているのかもしれない、って私も思うんですよね。

ま、そういう話を次男にすると、次男は
「そりゃ行かんといけんな。」
と言ってくれました。

本当にごめんねー、って思います・・・。

今日は、冷蔵庫や食品庫の中の整理をして、
レトルト食品、冷凍食品などを買い置きしました。
晩御飯は、ガストの宅配も頼む予定です。
それから海外で使える携帯電話も手配しました。

次男は、洗濯、買い物、ご飯炊き、などを
やってくれると言ってくれましたが、
長男は「金くれれば自分で外食するし。」と言います。
妹のお世話は? あんたが下の子の世話をしなきゃ!
ぜんぜんわかってない・・・。

夫は、「いい機会だから、あいつはほっておけ。
何もしないでお金ももらえず、ひもじい思いをさせればいい。
1週間くらい何も食べなくてもなんとか生きていける。」
と言います・・・。

次男は今朝、妹の分の朝食も作ってくれました。
卵焼きにウインナ-です。
普段は妹のことを「生意気!むかつく!」
などといっているのですが、
やるときにはやってくれるのかな?

娘にも「あんたもお兄ちゃんにお世話になるんだから、
生意気なことを言ったり、怒らせるようなことを
しちゃだめだよ。」
と言っておきました。

途中私の乗る飛行機が落ちないとも限らないし・・・。

私も母がイタリアに住むと聞いたときは
「拉致されない? 誘拐されて身代金要求されて・・・。」
なんて悪いことばかり想像したし・・・。

ってことで、今の私の心境は
”身辺整理””遺言”なのです。
(なんて暗いんだ・・・。)

2、気が付いた普段の生活の幸せ


もう少しで、地球の丸さを体感しに行ってきます。

・・・っていうか、イタリアまで、12時間かかるそうです。
(時差は8時間!)
そんなに長い時間、飛行機に乗ったことのない私。
一体どう過ごせばいいんだろう?
お菓子やペットボトルを
機内に持ち込んだほうがいいのでしょうか?
雑誌など、読み放題なんでしょうか?
イタリアの旅行雑誌を読んで、
イタリア語のにわか練習でもしていようかな?
機内ではイヤホンで音楽を聴いたり、
映画も見られると聞きましたが、
うーん、基本的には寝ていようと思っています・・・。 

昨日、ネットで海外旅行について検索していましたら
「スリなどの被害に注意!」
というようなことが書かれてあり、
「スカートの内側にポケットを作って、
蓋はマジックテープで止め、そこにパスポートやお金を入れる。」
とか、
「やはり腹巻が一番。」
とか、
「スリ集団は3人から5人のグループで狙ってくる。」
とか、
「ホテルでは窓やドアに、
日本から持ってい携帯防犯ブザーを取り付ける。」
とか、
「バックにも自前の南京錠を取り付ける。」
とか、
「バックの斜め掛がけは、
ひったくられたときに怪我をする。」
とか、
「財布は持たない。財布を持つと取られる。
内ポケットなど3箇所くらいに札を分散して持つ。」
とか、
「ブランド品のお店の紙袋など持たない。
日本のスーパーの袋に荷物を入れて持ち歩け。」
とか、
ほんまかいな? そこまで?
というようなことが書かれてありました。

母からのメールでは、
「貧乏学生のような格好でおいで。」
「テロを警戒してぴりぴりしているから
爪きりや眉毛用の小さなハサミなども持たないように。」
と書いてありました。

行こうと思っていたベニスはただいま水位があがり、
水没しているというし、
なんだかびっくりすることばかり。

おもしろいねー。

自己中長男・改造計画も序々に進み、
昨日からやっと朝7時15分に起こすことに成功しています。
(今まで7時半過ぎに起きて、遅刻ぎりぎり)
「妹のお世話、頼むよ!」
と繰り返し、長男、次男にはお願いしています。
「そんな別に何も変わらんし。」
というのは、”心配するな”ということなのか
”俺は関知せん。”ということなのか???
ビミョーな長男の言い回し・・・。

まあでも、気がついたことは、
私は毎日子供達のことをみているのが一番幸せで、
こんな生活が結構幸せだったんだなあ、
ということです。

毎日娘の寝顔を見ることが、元気の元なんだなあ!

3、私がいない間の家族の生活を心配する私


昨日はカレンダーの裏の大きな白い紙に、
私がいない間の家族のスケジュールを書き込みました。
それを壁にどーん、と貼り付けました。
長男、次男にはそれぞれの役割分担を
自室の部屋のドアに、またどーん、と貼り付けました。

一番忙しいのは娘。
毎日なにかしらスケジュールがあります・・・。
その次は次男かな?
でも部活を引退したので、午後の練習がなく、
毎日一番早く帰宅するので助かります。
一番お気楽なのは長男。
高校生より小学生のほうが忙しいのは何故?
(って私がそうしたんですね? 結局・・・。)

私の携帯を娘のために置いていくのですが、
携帯には娘のスケジュールをアラーム付で記憶させました。

私の海外で使う携帯電話の番号も、
娘の携帯と自宅電話に登録しました。

今日もスーパーに行くと、冷凍食品が半額!
タコ焼き、チャーハン、ライスバーガー、肉まん、
カレーうどん、肉うどん、から揚げ、牛丼、親子どんぶり、
それからお菓子もいろいろ買って、
もしかすると、普段より豪華かも???

方や私の準備と言えば、
ユーロへの両替は向こうに行ってからでいいのか?
visaカード持っていく?
海外保険傷害保険は必要?
パスポートのコピー、
などなどなど、
これから「地球の歩き方」をちゃんと読みます!

会社にも休暇届を出しました。
課長に「どこか行くの?」
ときかれましたが、
「あの、実家の方の用事で・・・。」
と答えました。
まさか実家がイタリアとはおもわんだろう・・・。
(一緒に働いている仲間の方々には
ちゃんと言ってありますよ!)


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