ぴーちゃんとの出会い
６月の終わりの頃、お店の花壇で震えている何か？を発見。
蝶？・・・なんだろう・・・と思いそばに行ってみると、ツバメの雛でした。お店の高～い屋根の軒下にあった巣から落ちちゃったようです。（兄弟が多かったから落とされちゃったのかもしれません。）
巣に返すのがいちばんいいのはわかってるけど、高くて届かない。
電気工事の車があれば届くけど・・・。ベランダからも届かないし・・・。
う～ん、どうしよう・・・。娘のお友達に聞いたら、「動物園に聞いてみるといいよ。」って教えてくれたので、さっそく、連絡してみると、「動物園で預かってもいいけど、息子さんに育ててもらって飛べるようになったら自然にかえしてもらいたい。」とのことで、息子に相談すると息子は、快くOKしてくれてうちで育てることになりました。
まだ、赤ちゃんだからえさも頻繁に欲しがるので、息子はぴーちゃんのそばで寝泊りをしました。雛は、冷えるとだめだから、カイロをしいてあげました。でも、ある程度すると、カイロも冷たくなるので、カイロ交換もしていました。まるで、赤ちゃんのお世話といっしょです。（このとき、息子はいい父親になりそうだ・・・なんて思いました。）
それから、しばらくして、飛べるようになったぴーちゃんは、自由にあっちこっち、飛び回り、妙になついてしまい、息子が行く所、行くところ、飛んでついていきました。こんなになついて、自然にかえれるんだろうか・・・？なんて思い始めた頃、ぴーちゃんの様子が変になったんです。片方の目があまり開かなくなってしまったんです。しかも、飛ぼうとして羽根を広げるけど、歩いているんです。「これはたいへんだ！！」と息子とふたりで動物園に行ってみてもらいました。目が開かなくなったのは、栄養不足だからでした。栄養剤をわけていただいてきました。羽根を広げただけで飛べなかったのは、飛んでいるときにどこかにぶつかって羽根を折ってしまったからでした。羽根も動かないように固定していただいて帰ってきました。
羽根がもとにもどるまでには２週間くらいかかるとのことで、２週間後にまたみていただくことになりました。でも、かわいそうでした。飛べるのが当たり前の鳥が飛びたくても飛べないなんて・・・。しばらくしたある日、動物園にぴーちゃんは引き取られていきました。（涙）羽根がなおっても、左右の羽根のバランスは悪いから、遠い国にもう飛んでいけそうもありません。もう、自然にかえすのは無理でした。うちで育てることも無理があります。冬越しや、えさのこと、ぴーちゃんの健康のことなどを考えると動物園のほうがきっといいに違いない・・・。もう、家族の一員になっていたから別れるときは、悲しかったです。（あのとき、みつけなければよかった。そうすれば、目が開かなくなることもなかった。羽根が折れることもなかった。）・・・と後悔もしました。でも、あのとき、見つけちゃったのも縁なのではないでしょうか。もし、気づかなければ猫に食べられるか、寒さで死んでしまったかもしれません。ただ、ぴーちゃんとの出会いが息子を大きくかえてくれたのはたしかです。今、ぴーちゃんは動物園で元気にやってるそうです。（これから、寒くなりますがぴーちゃんのこと、よろしくおねがいします。）写真のぴーちゃんはお別れの日にとりました。まだ、羽根を固定しています。ぴーちゃん、ありがとうね。
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