ー四年前ー
結婚願望はないし、収入は少ないものの父親と同居のパラサイトシングルで好きなことにお金を使い買い物をし旅行に出掛ける生活をしていました

親が定年退職時に「そろそろ考えんといかんぞ」(独立しろという意味)と言われていたもののその後もパラサイト生活を続けていて、ようやく自分の将来を真面目に考えることに

一人暮らしをしている同僚に
「家賃いくら？」
「賃貸じゃなくて私マンション買ったんですよ」
「ええっ？」
聞けば彼女は奈良に中古マンションを購入したと言うではないですか。大阪は無理だけど奈良なら買えると
同じ古都でも奈良は京都に比べてゆったり感があって元々奈良は好きでした

一人暮らしを夢みつつ、食器はインテリアはと考えていた私だったのですが、父親がある日
「お父さんおかしいんや」
聞けばずっと体調が変で色々検査をした挙げ句、多系統萎縮症という難病に罹患していることが分かったとのこと
「薬は高いらしいけどな」
難病認定を申請したので、補助が貰えるから何とかなると
多系統萎縮症についてネットで調べて、その夜は眠れなくなりました

父親の病状が進み、介護認定を受けることになりケアマネージャーさんやデイケア施設の方々保健師さんにお世話になり、同じように親の介護をしてきた先輩、そして話や愚痴を聞いてくれた友人達に支えてもらい、父親の将来に不安を抱えていた昨年、6月に父親は亡くなりました

自宅で亡くなったので亡くなったその日は検死に始まり葬儀の段取り、今後についてお金のことを考えずにはいられず、わざわざ通夜の式場に来てくれた同僚(彼女は既婚者で同じ市在住。新築マンションを購入)話をした時に考えを切り出しました
「中古マンション買おうかと考えてて」
「そうですね、住宅ローン組めるギリギリの年齢じゃないですか？」
「そっか」

その日布団に横になって中古マンションを購入することを現実的に考えました

☆制限付きではあるものの図書館が利用出来ていた奈良市も感染者の増加を受け、遂に休館。予約の本を借りにため外出する必要がなくなったので本日も家を出ません(笑)