第4話―エーテルノート



カッカッカッ
ライトがいっせいに護送車の上の漆黒のプロテクターのような硬い素材の服と漆黒のマントを身に纏った長身の男の姿を華やかに映し出す。
アドヴァキエル帝国の下級兵士や中東付近のMSパイロットは表情を一気に青くする。心臓が鈍く、ど・・くん、となる。冷たい汗が身体を伝っていく。身体が、恐怖で染まっていく。逆に、避難所から這い出てきた一般市民たちは、仮面の男の姿を見て、乾いた土地に水が注がれたように、頬を緩めて、表情を輝かせていく。




「―君の無神経で無責任な行動には目に余る、もう少し、周囲のことを考えたら、どうだ」
「ふん、フォングランツ殿こそ、いい加減、過去の栄光を気取らないで、ミネルバにいるなら、少しは語庶民様のスープでもすすったら、どうかね」
「・・・・レン様」
セレスティアは、オロオロとエリアルとレンの顔をうかがう。


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「艦長、民間船「Lps」がネオミネルバに救難信号を送っていますが、どうしますか」
「無論、助ける、あの船にはちょうVlPのアイドルが乗っているはずだから」
「了解」
ブリッジのオペレーターはすぐに上官許可と誘導体を送る事をあちらのブリッジに送った。



シェリルが服のすそを捲り上げる。
「ねえ、何だか、レヴィン家のお姫様、私達のほうを見ていない?」
「ルブラン上官と自分を?まさか」
「気のせいでしょう」
「しっかし、やっぱり芸能人は違うな、雰囲気が普通の美人となんか違うというか」
「貴方もアスタール議員のご子息でしょ」
「いやいや、やっぱり本物と只野議員の息子は違うだろ、あんな穏やかに、一つ一つの動作が洗練されて、自分も戦闘に巻き込まれて疲れてるのに、俺たちにサービスとは。アレで性格もいいんだから、完璧すぎだろ」
「年上の女性が好きでは?」
「男だからな、アイドルには一応反応するよ」
「・・・不純ですね、君は、最低です」
「はぁぁ!?何で、上官だからって、貴方にそんなこといわれなきゃいけないんだ。自分が何にときめこうと、貴方に関係ないでしょう!」
「あります、私、貴方を私の力でお守りしたいのですから」
「は?」
「ち、違いますよ、私はデスね・・その、貴方の優秀な操作技術や人格を評価しているのであって、そういう意味ではなく手ですね、でも、ホラ、複雑な乙女心とか母性といいますか」
「何を慌ててるんです?」
「レンさんのバカ!!」
「はぁ??」




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格納庫の機体の整備のためにバンダナにゴーグルの黄金の髪のフェリクス・フォングランツが整備士の姉御肌でリーダー格のルル・ミィと兄貴分のガリレオ・サーフェス、助手のカール・ルーズベルトと共に入ってきた。
「しかし、新型にクライン議長の親衛隊がうちに来るとはな」
「止めてよ、ガリレオ、仕事は酒を抜くって約束だろ」
「2人ともいちゃついてないで、早く、あれのMSの機動テストに取り掛かりましょうよ。アスまで取り掛かるんでしょう」
「「誰がいちゃついている!!」」
「わーっ、声がぴったり~」
ルルは眉をゆがめた。
「ん?あれ?あの紅の使徒って、お前の兄貴だろ」
「血ではね。家では、アレと僕とでは格が違うんですよ。僕は両親の注文どおりに生まれた子じゃないですから」
「あーっ、よくある、よくある。俺のオヤジも申請前に慌てて注文したもんだから、嘆いてるぜ、瞳の色が違うって」
「コーディネーターって、技術進歩してる割にはそういうこと遅れてるよな」



「対決ですか」
「はい、艦長。新しいパートナーシップシステムに順応させるために」
「ルーシル、一応、記録は取っておいて」





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「フェリクス、大丈夫か」
エリアルは完全にオロオロしている。
「・・・・」
「額から、血が・・・ゴーグルを取るぞ」
フェリクスガエリアルの手をはじいた。
「これくらい、自分で出来ます、エリアル」
「しかし、お前は身体が」
「・・・もう、あの頃と違います。エリアルお兄様に心配してもらう必要はありません」
フェリクスガ立ち上がる。
「フェリクス!」
「ついてこないで下さい」
「では、せめて、怪我の治療を」
「医療スタッフがいますから」
「兄はお前が心配で」
「・・・・まぁ」
セレスティアがゆっくりと首を傾ける。レンはうわぁ、と声を上げていた。
「アレン君、来たの?」
「何だ、お前、いたの」
「ブラザーコンプレックスという奴ですね。・・・外見はよく成績も優秀で女性にも人気なのにブラコンで女性にシャイでロリコンとは、将来が心配ですね」
「いや、ロリコンは誤解だから」





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「明日はお前に俺の後方を任せるからな」
「へえへえ」
「ラクス様には向うものは私が許さない」
「寝坊するなよ」







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「・・・ごめんなさい、気分が悪くて。保健室に言っていいかな」
「大丈夫、ティーア、ついていこうか」
「身体が弱いのに無理して」
「大丈夫、一人で行けるから」
「そう」



するるる・・・
天井からカインが出てきた。ティーアはしっかり扉に鍵をかけた。
「時間通りだね」
「・・・ええ」
「それじゃ、学園のホストコンピューター、少しいじるけど、いい?」
床に足をつけて、カインがパソコンを取り出し、カーソルに手を滑らせる。
「いいわ」
「それじゃ、初めて」

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