第23話お日様の猟犬


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ブルーコスモスの中で、コーディネーターを打つ少女戦士として、内戦が多い土地でアドヴァキエル帝国の養父母に売られ、美しく聡明だったフロレンティあは幸せな子供時代を奪われ、戦場で過ごしていた。パンのために毎日、毎日。
ゴォォォ・・・・。
そんな中、ギルバート・デュランダルが率いるザフト軍の戦艦ミネルバとアークエンジェルの戦いで、手足を奪われたMS乗りで地球連合だった育ての親、キールが宇宙で死んだという情報を教官から教わった。

指導者の少女は言った。
武力を持って無益な戦争を終わらせると。
少女の恋人は言った。
あなた達は、血を流すな。傷つけない戦いをしていると。
コーディネーターの王は言った。
遺伝子で全てを決めるべきだと。

テレビの中で、地球統合組織の英雄、キラ・ヤマトやアスラン・ザラ、メイリン・ホークの姿があった。かつての地球連合とプラントの共同親交都市の中に、フローの前に、MSの前にアスラン・ザラの姿はあった。
改造されたザクに乗っていた。
ヒュウウウウゥ・・・・。
「・・・・・君が撃ったのか」
緑色の疑いの目だった。


自動ドアが開く。
「ごっめんねぇ、うちのボスがどうしてもラミアスさんを拘束しろというからさ。地球連合も今、外と中の紛争で人手不足なのよ」
「・・・・・」
キャンキャンとなく犬を思わせる地球連合の鬼姫の会社のMSを所有し、MS研究機関を持つ遊撃部隊ナイトメア所属の少年が朝食を持って現れる。
「私は既に軍を退いている・・・オー部の民間人として受け入れられているはず。民間人を夜間にいきなり、軍本部に連衡とはどういうつもりです」
「仕方ない、戦争中とはいえ、国際連合がクライン議長とアークエンジェルとエターナルを世界の敵として認めたんだから。テロリストにヘッしない、これは社会のルールだよ。ラミアスさん、美人っすね、子持ちとはとても思えない」
「テロリストはエリザヴェータ・・・今の議長の方です、それにアスタール・・・・強硬派の」


カガリは耳を疑った。
「聞いてなかったのですか、現状ではスカンジナビア王国は逃亡者のラクス・クラインを保護するつもりはありません」
通信で、スカンジナビア王国の外交官や大臣、記録係、王国の補佐官がカガリにそういった。
横では、ラヴァが静に聞いていた。
「ヴェータ議長も逃亡するサイに使用した軍用の旗艦はクライン議長が武力と権力のために盗んだと供述していますし、既に議長からクライン議長の籍は抜いており、発覚と同時にプラント国民の地位や権利を剥奪、逃亡者として指名手配されています」
「・・・私の弟が捕虜とされている」
「キラ・ヤマトについては、l前の戦争で地球連合のパイロットでありながら、地球連合の持ち物であるアークエンジェルを強奪したマリュー・ラミアスに関与し、ザフト軍の白服となりながら、クライン議長の厚意に答えず、


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「記録」
青空を移動中のミスリルの戦艦の艦橋の中でフロレンティアは携帯で写真を撮っていた。
「趣味の写真撮影か」
「シン、LD、おかえりなさい」
棒読みでフロレンティアが答えた。フロレンティアの足元には黒猫のサタン、白猫のマーキュリーの姿がある。フロレンティアの飼い猫だ。
「カインが兄君に会ったそうだ」
「・・・・チビのサディスト・・・・ヒューイに・・・」
「相変わらず、特殊な兄弟だな、お前たちは」
シンが一息ついた。
「兄は奪わせない、兄は私の兄・・・」
「ティーアはまず君と仲良くなる方が先のようだ」


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