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米シティのサムライ債販売、市場混乱で再説明
金融危機の余波を受け米シティグループの円建て外債(サムライ債)を販売している証券会社が投資家への説明に追われている。販売期間中に債券の価値が大きく変わった理由を説明する義務が生じたからだ。通常は購入時に価格変動の可能性などを説明すればよいが、今回はリスクがあることを改めて念押しする珍しい事態となった。
シティ債は過去最大級となる3150億円のサムライ債。しかし投資家は米金融機関の信用力に神経質になっており、シティが7月に発行した既発サムライ債の利回りはリーマン破綻前の12日の年3.17%から19日には4.32%まで急上昇した。
今回のシティ債の発行条件は年3.22%。三菱東京UFJ銀行債(3月発行)の1%を大幅に上回り、東京市場で流通している個人向け債券の利回りとしては極めて高い水準にある。金融商品取引法に関連するルールでは販売期間中に債券利回りが0.5%以上変わった場合、リスクを再説明するよう求めており、シティ債を扱う日興コーディアル証券や東海東京証券などは顧客へ説明を始めた。