しかし、ボクシングでは考えられない。
私は《神童・天心》に期待をしていました。(本来の体重も知らないし)
個人的にメイのボクシング・スタイルがあまり好きではないから、頑張って一つでも見せ場を作ってほしいと
……
。(まぁ、見せ場というか左ストレートのカウンターが唯一だったけれど、あれにしてもコマ送りで見たら、メイウエザーは首をひねって直撃を免れていた
……
凄まじい反射神経)
だから、あの試合後には悔し涙が出た。
(結果は分かっていた。というのも、リング上の天心はゴング前から表情がガチガチで、あれでは試合にならないと確信していました。それでも寸分の望みを
……
)
後日知った天心側の作戦は「メイをかく乱させてスタミナを奪う」 ……
しかし、常に 12
ラウンド戦っていたメイのほうがスタミナは数段上でしょ(笑)
YouTube
では、 20
ラウンド
❢
の実戦練習(スパーリング)があります。
公式戦では唯一の他競技(総合)選手のマクレガーを相手にした時も、「彼(マクレガー)は 25
分以上はスタミナが持たない。 MMA
は 25
分だから」
25
分=ボクシングでは 8
~ 9
ラウンド。
そしてなんと、メイはマクレガー戦において自分の10R・KO勝ちに金を賭けていた。(デラホーヤ)
=金の亡者たるゆえん。
天心選手は、
S
(スーパー)バンタム級ならチャンスはあるかもしれないがフェザーだと難しい。全階級でも、この一階級差は大きい。なぜなら、米国で注目(=高額マネー)されるのはフェザー級~だから。
パッキャオや軽量級王国・メキシコの国民的英雄たちなどの激闘が、昨今認められてきているからです。
★ マニー・パッキャオ( 72 戦 62 勝 39KO8 敗 2 分け)
パッキャオの少年時代、この先の彼の未来を誰が予想しただろうか?
想像すらできなかったに違いない。国民的英雄から世界のスーパースターへ昇り詰める勇姿を。
フィリピンのルールでは、プロデビュー資格は 18 歳からだが、当時は 2 ドルの報酬欲しさに年齢詐称( 16 歳 1 か月)までして、ライトフライ級( 48 、 988 キロ)でプロデビュー。(それが S ウエルター級= 69,853 まで制するとは、漫画を超えている)
★ エリック・モラレス(右・ 61 戦 52 勝 36KO9 敗)
モラレス
vs
バレロは
3
試合。
●2000
年 2
月、モラレス判定勝ち( 2
- 0
)
両者壮絶な打ち合いの末、最終ラウンドにモラレスがダウン。
リングマガジン・年間最高試合に選出。
●2002
年 6
月、バレラ判定勝ち( 3
- 0
)
モラレスの連勝が 41
でストップ。
●2004
年 11
月、バレラ( 2
- 0
)
リングマガジン・年間最高試合に選出。
★
マルコ・アントニオ・バレラ( 75
戦 67
勝 44KO7
敗 1
無効試合)
パッキャオ vs
バレラ( 2003
年 11
月)
真ん中は、元6階級制覇王者・デラホーヤ。
初回にダウンを期したパッキャオだが3Rに取り返し、11R、パッキャオがTKO勝ち。
※この試合が出世試合となった彼は、リング上で号泣した。
● 第2戦、2007年10月。パッキャオの判定勝ち。
ファン・マヌエル・マルケス(
64
戦
56
勝
46KO7
敗
1
分)
パッキャオとは 4 戦。
●2004
年 5
月、引分け。
初回に 3
度ダウンしたマルケスだが、中盤以降に盛り返す。(恐るべき執念。 WBA
の 3
ノックダウン制なら 1RKO
負け)
●2008 年 3 月、パッキャオ( 2 - 1 )
●2011 年 11 月、パッキャオ( 2 - 0 )
※判定は全て僅差で、物議をかもす。
そして、第4戦……。
●
3R
、マルケスがダウンを奪うと 5R
にパッキャオが倒し返す。
2012
年 12
月、パッキャオ衝撃の 6R
失神 KO
負け。
★27
戦全 KO
勝ちのエドウィン・バレロ(ベネズエラ)
右端の妻を殺害後、拘置所で自殺。
vs
メイ、 vs
パッキャオを観たかった。
★20
年以上前、左右のスイッチヒッターで両手を下げるノーガード戦法&変幻自在のスタイルだった《ナジーム・ハメド( 37
戦 36
勝 31KO1
敗)》はダンスをしながらパンチを放つこともあった。
彼はほとんど減量をする必要がなかったらしい。でも、フェザー級で試合をした。
その理由は前述した通り。
ボクシングにおける階級のステイタスは、フェザー→ライト→ウエルター&ミドル&ヘビー級へと上がっていく。
※2001
年 4
月、バレラに判定負け。
《地球が揺れる日》とも《スポーツ史上最大の日(日刊スポーツ)》とも例えられた両者の報酬は(合わせて)
600
億円。
(ボクシングマガジン)
今回、体格でやや勝る朝倉選手は「一発当たれば」と祈願して試合に臨むでしょう。
しかし、メイは現役時代の 2013
年 9
月、カネロ・アルバレスと S
ウエルター級で戦い、(戦前、 6
階級制覇王者でプロモーターのデラホーヤが「カネロなら勝てる」と ……
)
メイ vs カネロ( 2013 年 9 月)
結果は、メイがボクシングの上手さで判定勝ち。
その後カネロは S
ミドル& L
ヘビー級王者になり、ボクシング界で最も稼ぐ選手になる。 DAZN
と 11
試合で 400
億超の契約。
つまり、ボクサーとしてパンチ力も技術も(朝倉より)上のカネロですら翻弄されたという事実。
そんな彼に、(喧嘩流)変則パンチは通用しません。
1
つだけ違うとすれば年齢からくる衰えですが、もし本人が自覚していたらやらない。(ボクシング評論家のジョー小泉さんは、マクレガー戦( 2017
年 8
月)後に「衰えたメイウエザーの時代は終わった」と評されていましたが、あくまでそれは超一流ボクサーとしての評価です)
メイウエザーに他競技の選手がボクシングルールで挑む理由の一つに、メイはそれほどパンチが強くないことが挙げられると思います。
彼はウエルター級で 11 戦、 S ウエルターで 3 戦(総合格闘家のマクレガー戦を除く)していますが、 KO 勝ちは 2 つのみ。( KO 率 14 %=逃げ切り判定で、ボクシングの上手さだけで勝った。昔のレナードやハーンズのように倒しにいかないのは、元々 S フェザー級から上げてきたメイは打ち合えばカウンターや不意のパンチを食らい、倒れる危険性があるためで、事実カウンターでもないのにグラついたシーンが何度かあります。だが、パッキャオはさらに下の階級だったにもかかわらず、初回から倒しにかかった。個人的にはレナードやハーンズのほうが、メイより強いと思います)
しかもその( 2
つの KO
勝ちの) 1
つは、 2011
年のオルティス戦(結果は 4R
・ KO
)で、バッティングの反則でレフェリーに減点を受けるオルティスが謝罪の意味でメイウエザーと抱き合った直後(まだノーガードのオルティスに) 2
発の不意打ちパンチを見舞い KO
勝ちという後味の悪い結果内容だった。(レフェリーはその瞬間を見ていなかったし、場合によっては反則負けだった可能性も?)
ウエルター級は、世界中の化け物が凌ぎを削るクラスです。(日本人の戴冠は 0
人)
KO
率、 80
%の王者は、ざらにいます。
以下の二人は、現役のウエルター級王者。
WBC
& IBF
王者、エロール・スペンス( 28
勝 22KO
無敗)
WBA
& WBO
、テレンス・クロフォード( 38
勝 29KO
無敗)
身長 173 ㎝リーチ 188 ㎝。左右スイッチヒッター。
この二人が今後、機運が高まって対戦すれば、ビッグ・ファイトになるでしょう。(両者の最低保証が、それぞれ 20 億円以上)
しかし、メイウエザーの 50
戦無敗& 5
階級制覇という戦績は唯一無二。
それでも、もしかしたら拳(パンチ)が当たるかも?
……というのがボクシングの魅力であり、だからこそ勝ち続けた選手には相応の報酬が得られるのです。スーパー・ファイトは、あらゆるスポーツ&格闘技の中で( 1
試合で)最も高額。
キックや総合の選手は、まずボクシングが出来ることが最低条件。それはつまり、プロ格闘家としての競技人口は一番多い。(寝技を除けば)
だから、頂点も高いという考え方もできます。
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