NATURE'S GIFT

NATURE'S GIFT

2007.11.27
XML
カテゴリ: つぶやき
最近私が余りにボケボケしているので、相方が「これを読んで目を覚ませ」と本を貸してくれました。
藤原てい著『流れる星は生きている』
終戦後に夫(後の新田次郎)は抑留され、満州から子供3人を抱えて命からがら日本に引き揚げた女性の体験記です。ちょうど子どもの年齢が我が家とほぼ同じ。

北朝鮮のある町で疎開しているときに子どもがジフテリアで死にそうになって血清を買うために夫の形見の時計を手放し、やがてお金がなくなり、物売りをしたり、市場で野菜くずを漁ったり、最後には物乞いをしたり・・・。でももっと恐ろしいのが、決死の38度線越えの行程でした。母も、2歳の正彦も、裸足の足裏に小石が食い込んでそれが化膿した痛みに耐えながら歩き通し、雨風にさらされ子どもたちは低体温で死にかけ、いくつもの川を子どもを抱えて渡り、子どもたちの下痢が止まらず他の疎開者から忌み嫌われ、まさに生地獄のなかを生き抜いたのです。
自分もお腹を空かせているのに僅かなお芋を妹にあげてと言う5歳、まだまだ分からず屋で手が焼ける2歳、お乳がでないから栄養失調で下痢が続いて今にも死にそうな0歳が、読みながら、ピーちゃん、チーちゃん、ミーちゃんとダブって涙が込み上げました。
余るほど出るオッパイ、それを飲んで福々しく太っているミーちゃんの顔、暖かいふとんに包まれてぬくぬくと眠る夜、安らかな子どもたちの寝顔、それが当たり前になっている今の平和。それがどれほど尊いものか、しみじみと噛み締めました。病気であっけなく死んでいく子のことを考えたら、ワクチンは有害だの薬は不要だのと言っていられるのも平和であればこそだと思いました。

もし私なら…と思うと身がすくみます。
何が何でも子供を守って生き延びなければ。たとえ物乞いしてでも。
本当に戦争は嫌だ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007.11.28 02:15:10
コメント(2) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:平和を噛み締める(11/27)  
藤原正彦さんの本は、面白く読ませて頂いてましたが、こんな体験をなさった人だったなんて、全く知りませんでした。
平和な時代、平和な国に産まれた事を感謝しながら、まだこんな状況に置かれている国を思うと、心が痛みます。
次の世代の平和を作って行く子供たちが、きちんと教育を受けられる世界になる事を祈らずにはいられません。 (2007.11.29 23:08:25)

Re[1]:平和を噛み締める(11/27)  
和み あずきさん

私は逆に、よくテレビで見かける藤原正彦という人が、2歳の「正彦くん」だったというのを読んだ後で知りました。こんどから見る目が変わっちゃいます。
ジフテリアになったのはこの正彦くんでした。
3人の子が一人も死なずに日本に戻れたことは奇跡に近いと思う。とくに末の子は一日でも祖父母宅へ帰るのが遅れていたら死んでいたかも・・・。
あずきさんの言うように、こんな状況がいまも世界には沢山ありますね。引揚者たちは「内地に帰る」という希望があったからまだ救われたと思う。
いつになったら人間は戦争をしなくなるんだろう・・・ (2007.11.30 00:11:45)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

プロフィール

プリマーター

プリマーター

バックナンバー

・2026.10
・2026.09
・2026.08
・2026.07
・2026.06
・2026.05
・2026.04
・2026.03
・2026.02
・2026.01

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: