今日の素敵 ~猫の散歩日記~

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May 28, 2004
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カテゴリ: カテゴリ未分類
久々にガルニエ・オペラ座でのオペラ鑑賞は、ヘンデルの「アルチーナ」。

ヘンデルの曲は、かわいらしいというか、こじんまりとしたバロックで、オーケストラも、壮大、というのでなく、室内楽のアンサンブルを大きくしたような感じです。
そして、曲調も、それぞれの曲の終わりが、大体同じようなメロディで、その繰り返しが、苦でなく、むしろ心地よく。

なんとなく心があわられるような曲調で、5月の初夏の新芽と太陽の光がふりそそぐ森、が目に浮かぶような。

私はこのアルチーナというオペラは知りませんでしたが(もともとよく知りませんが)、アルチーナという魔物の女性のお話でした。

魔法の島に住むアルチーナは、男を次々に岩やら小川やら、木やらに変身させていきます。だから、冒頭のシーンは、やつれた男たち、裸の男たち、憂い気な男たちが、無数、舞台の上に登場しています。まるで、それが、舞台装置であるかのように。

そんなアルチーナもルッジエーロという結婚前の男に恋をしますが。

ルッジエーロには婚約者、ブラダマンテがいるのですが、彼女は男装し、自分の本当の弟リッチアルドと、失踪したルッジエーロを探す旅に出ます。ルッジエーロの元家庭教師、メリッソも連れて。

アルチーナの宮殿に着いた一行は、アルチーナの侍女モルガーナから迎えられます。


恋のライバル登場、とモルガーナに恋するオロントは、リッチアルドを片付けようと、アルチーナがリッチモンドに恋していると、ルッジエーロに信じさせようとします。
その策略をしったアルチーナは、結局ルッジエーロへの愛の証として、リッチアルドを変身させようとしますが、それを知ったモルガーナは早速リッチアルドに知らせて・・・

とややこしい恋のお話が続きますが、それぞれの歌手の独唱は本当に見事でした。

ルッジエーロは、昔はカストラートの役だったようです。今は、女性が男装して演じていますが、カプレッティ家とモンティーニ家のロメオ役を彷彿とさせるような、りりしい、歌いっぷりでした。

モルガーナは、とっても愛らしい服装で、カフェの給仕のイデタチで、あのミニスカートとロングヘアーで茶目っ気たっぷりに恋する女を演じると、やっぱり観客の目も、ハートになってたような・・・

アルチーナは、やはり堂々の女王の貫禄をとくとくと、演じてました。
大御所、という存在感。
2幕で、私のルッジエーロへの愛は本物、けれどもあなたは信じてくれない、みたいなこと歌うシーンでは、男を自分の手中に手玉にとる彼女でも、あれだけ悲しげに、こちらまで泣けてくるような歌いっぷりは、素晴らしかったです。

そして、照明も、とっても効果的でした。

彼女の悲しみをよく強調していたのですが、そういうシーンでは、彼女の影を、実際の10倍くらいに大きく写して、自分の中にある悲しみを、さらに10倍の黒い影で表現されていたと思います。
ここだけでなく、いくつかでそんなシーンがあり、感情がさらにうまく強調されていました。



変身させられた無数の男たちは、元の姿にもどり、高らかに喜びの歌を歌い上げます。

話の内容も面白かったけれども、やっぱりそれぞれの歌い手さんの素晴らしさ、音楽の美しさ、にうっとりとなった晩でした。





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Last updated  June 3, 2004 07:45:14 PM


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