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2005年04月28日
宝塚歌劇団月組「エリザベート」感想
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久々に宝塚を観てきました。演目に惹かれて「買えたらラッキーだな」程度の気持ちでイープラスのプレオーダー(先行抽選販売)に申し込んだら本当にチケットが取れてしまったんです。今まで人気公演のプレオーダーに当たったためしがないので「おお~」と感激しつつこの日を待っていました。
「エリザベート」はハプスブルク家の皇后エリザベートの生涯を、エリザベートと擬人化された死(トート)との愛憎劇として描いたミュージカル。1992年にウィーンで初演。日本では1996年に宝塚歌劇団の雪組が初演し、その後宝塚と東宝で再演を重ねています。
「エリザベート」は全篇が歌で綴られている作品なのですが、何しろ死が出てくるくらいなので、暗い、あるいは深刻な内容の歌が結構多いです。というわけで気分が沈んでいるときや不満が溜まっているときに私の頭の中にはよく「エリザベート」の歌が流れてくるのです。♪このせーかーいでーやすーらーげるーいどーころがなーいよー♪とか♪すーべてーのふこうをーここにはーじめようー♪とか(泣)。こんな根暗なことを考えているのは私だけかと思ったら、最近仲間を発見しました。ちょっと嬉しかったです(笑)。
で、舞台の感想なんですが、トート役は彩輝直さん。彩輝さんの舞台を拝見するのは…7年ぶり(!)だったので、第一印象は「立派になったなー」でした。私の中では彩輝さんといえば大人の男性というより少年が似合うというようなイメージがあったので、見る前は彩輝さんがトートというのは正直ピンと来なかったのです。ところがやはり7年は大きかった。随分と磨きがかかっていました。
私は宝塚のエリザベートを観るのは今回で3回目なのですが、今までのトート(宙組版…姿月あさと・花組版…春野寿美礼)と比べると彩輝さんのトートはどこか観客の心をくすぐる部分を持っているトートだと思います。彩輝さんの持ち味によって、エリザベートの愛を得るために数々の残酷な出来事を操るトートにふと心をくすぐられてしまう。彩輝さんならではだよなーと思いました。歌は安心して聴いていられるのだけれど、欲を言えば姿月トートのようなキレや押しの強さがあったらよかったな、と。
エリザベート役は月組次期男役トップの瀬奈じゅんさん。私が今回のエリザベートで一番気になっていたのは本来男役である瀬奈さんがエリザベートをどう演じるのか、ということでした。結果から言えば大健闘だと思います。女性の役、しかも少女時代から60歳で殺されるまでを全篇歌で、という大役をよくあそこまで演じたな、と。今までの公演では娘役トップがエリザベートを演じていて、それはそれで美しく魅力的だったのですが、一方でそのしとやかさや行儀の良さが、窮屈な宮廷を嫌って自由を求めたエリザベート像とどこか相容れないような気もしていたのです。現に宝塚版のエリザベートとウィーン版のエリザベートの歌を比べると全然印象が違うし。
瀬奈エリザベートは、娘役の枠にはまっていないところが新鮮でした。特に若いころのエリザベートに関してはその新鮮さが生きていたという感じ。娘役が演じた場合見せ場になるところが見せ場にならない反面、地味な部分で強みを見せることがあって、それが面白かったです。歌も多少瀬奈流に逃げた歌い方をしていたところもあったけど、全体的には大健闘。そして本編が終わった後のショーやパレードのときはとてもとてもかわいかったです。私もあんなふうに笑えるようになりたいわー。
思いのほか長く書いてしまったのであとの感想は手短に。エリザベートの夫のフランツ・ヨーゼフ役は初風緑さん。妙に甘いフランツでした(「ちびまるこちゃん」の花輪君みたいだった。)。エリザベートの姑・ゾフィー役は美々杏里さん。歌に定評があるだけあって安心して聞いていられるゾフィー。でも私としてはパレードのエトワールの歌の方がお気に入り。皇后を暗殺するルキーニ役は霧矢大夢さん。うーん…ルキーニって誰が演じても同じ路線に落ち着いているような気がするんですよね。霧矢さんも然り。それがちょっと物足りない気もしました。舞台自体の感想はこんな感じ。
それにしてもここのところ観るといったら歌舞伎だったので、久々に宝塚を観てあれこれ思うところがありました。客層が全然違うし、花道でなくて銀橋だし、舞台はパッパッと転換していってしまうし、セリの使い方も派手だし、歌舞伎では主人公の心情を踊るバックダンサーなんて出てこないし(笑)。普段当たり前と思っていることを改めて考える機会ができて刺激になりました。
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最終更新日 2005年04月28日 23時09分22秒
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