ねこっぽ雑記

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2006年07月24日
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歌舞伎座7月大歌舞伎の昼の部を観てきました。
演目は「夜叉ヶ池」と「海神別荘」の泉鏡花尽くし(あらすじは こちら へ)。
夜の部の感想でも似たようなことを書いたけれど、今月はなんだか観ているこちらが試されているみたいだったな。「泉鏡花ワールドについていくことができますか?」そして「玉三郎ワールドについていくことができますか?」と。
私は、昼の部は「天守物語」はともかくとして「山吹」で脱落。昼の部は「夜叉ヶ池」はOKで「海神別荘」はごめんなさい。

「夜叉ヶ池」は作品としては私の許容範囲ないだったんですが、もっとすごいスケールの舞台を期待していたのでちょっと拍子抜けしました。
この話は大きく分けると1.人間達の登場する場面、2.夜叉ヶ池の主、白雪姫とその眷属たちの登場する場面 以上2つに分かれるんですが、後者の場面はもっとやりようがあるよな、と。台本を読んだ時に浮かぶイメージと比べるとあまりに舞台が寂しい。同じ光と布と音で表現するにしても、登場の仕方その他でもっと見映えがするのに、という感が否めず。
百合/白雪姫の二役を演じた春猿さんは多分いいだろうなと予想していたのですが、特に百合が魅力的。やわらかさと妖しい艶が同居した春猿さんに鏡花作品は合っているんだと思います。玉三郎色も濃かったけどね。
百合の夫の萩原晃役の段治郎さんは、前半は期待したほどではなかったな。想像していたより芝居が軽くて、自然な感じがどこか嘘っぽく感じられて。後半は段治郎さんらしい熱演。それにしても段治郎さんと春猿さんのコンビ、似合います。


さて「海神別荘」。
タイトルの通り舞台は海の中。「夜叉ヶ池」と打って変わってこちらの舞台面は幻想的な雰囲気を醸し出すことに成功。
この舞台面プラス玉三郎さん演じる美女の衣装や黒潮騎士たちがマントを翻している様子を見ているとつい「…ヅカ?」という錯覚が。最後は海老蔵さんと玉三郎さんが羽を背負って出てくる、みたいな(羽は背負わないながらカーテンコールはあり)。
海老蔵さんは海の公子。まずその衣装にびっくり。バレエダンサーですか!?みたいな。全身タイツ+マントです。あの衣装を着るんだという時点でかなりの勇気と自信が要るよな、きっと。
そして海老蔵さんの演技自体も…なんていうんだろう?恥ずかしさをかなぐり捨てての演技を見ている恥ずかしさというのかな。あの潔さは敬服に値するけれど、一方で見ていてどこか恥ずかしい。海老蔵さんのいうところの公子のピュアさがしっくりこないというかついていけないというか。
でも今いる歌舞伎役者の中で公子を演じられるのは海老蔵さんだけ。なによりビジュアル的に納得させてしまうのが凄い。
演技の面でも勇ましさ、豪快さ、大物っぷりはさすが海老蔵さんだな、と思う。
玉三郎さんは海に贄として捧げられる美女。鏡花の書いた台詞を一つの世界として歌ってみせることができてしまうのが、こちらもさすが玉三郎さんだな、と。
でも玉三郎さんが鏡花の台詞を歌うとき、どこかそれに酔っているように見えて。そう感じた瞬間「うわー…ついていけない…(汗)」と思ってしまった。酔うに値する世界、台詞だとは思うのだけれど…ね。ホント、今月は試されているみたいだったなぁ。





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最終更新日  2006年07月25日 00時07分51秒
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