てまりの日記

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2003.12.15
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実際にあった話ですが、ドアが閉まって発車しようとしている電車の側面に、ホームに降りた80才ぐらいの男性が、斜めにもたれかかっているのを見たら、あなたなら、どうしますか?

イメージ湧きにくいかと思いますので、私が苦手な図形の話になりますが、「直角三角形」を思い浮かべて、そこに当てはめてみてください。ホーム(と電車の隙間)が「底辺」、電車の車体が「底辺に対して直角の辺」、更に老人の体が「斜面(?)」になっているという状態です。

ずいぶん離れた所を歩きながら、よそ見をしていた私は、

「あのぉ、あぶないですよ」

という若い女性の声で、ふと前を見ました。
すると、その三角形状態が目に入ったわけです。

彼女は、自分の声が男性に聞こえなかったと思ったのか、少し近づいて再度、繰り返しました。

「あぶないですよぉ」

やっとその頃、猛ダッシュの私が到着。


ホームに降りた途端、立ち上がりと段差でバランスを失って、自分の力では、まっすぐに立てなかったようです。
しばらくすると明るい顔になられ、一歩、二歩……歩いてみて、「もう、だいじょうぶ、ありがとうねぇ、助かったよぉ」と、ゆっくり歩いて行かれました。

後姿を見送りながら、ふと思いました。
1年間ほど、施設や在宅での介護に携わった経験が、こんな時に生きることもあるんだなあ……。普通だったら、見知らぬ他人の、しかも異性の身体を抱えるのには抵抗があるものでしょうが、ホームヘルパーとしての経験が、緊急事態に役立ったわけでした。

「なんか、お役に立てちゃったなぁ(ふふふ……)」

回りに人がいないのを確認してから、ひとりニヤニヤしつつ、自己満足の余韻に浸る私でした。

介護職は、女性の「ハードワーク」代表格。お世辞にも、キレイなオフィスワークとは程遠いです。楽しいこともあったけれど、精神・肉体ともに酷使しました。でも、あの経験がなかったら、今回、お役には立てなかったでしょう。
あの頃の涙が、今、誰かの笑顔を支えるエネルギーになっている。その実感が、とても嬉しいのです。

そして、介護だけではなくて、たぶん人生全般に言えるのでしょうけれど、知識や経験の深さ・広さが、いかに多くの人のお役に立てるか、その深さ・広さを決めるんでしょうね。

いつか、どこかで、誰かの、お役に立てるように……!!
まずは、自分が密度の濃い生き方をしたいな、と思います。





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Last updated  2003.12.15 23:58:53
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