てまりの日記

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2003.12.22
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昨日読んだ鴻上尚史さんの『あなたの魅力を演出するちょっとしたヒント』の中に、もう一つ気になることがありました。

鴻上さんは、ファーストフードで、いつも「ポテトもいかがですか?」と聞かれるたびに、お尻がむずむずしていたそうです。
確かに。「マニュアルに書いてあるから、決まってるから仕方なく言ってるのよね~」という気持ちが伝わってきて、「お仕事ご苦労さま」と言いたくなることが、あります。

それは、「状況」と、「言葉」がズレているから「むずむず」という不快感が生じるんだ、といわれています。

自分自身、しっかり理解しなければいけないな、と思う事柄なので、ここにまとめておきたいと思います。

まず、ロシアの演出家・スタニフラフスキーさんによれば、
言葉には3つの「輪」があるそうです。

「第1の輪」は、わたし一人の状態。輪の直径は1メートルぐらい。
「第2の輪」は、相手に関心・集中する状態。輪の直径は、1.5メートルから2メートル。


次に、鴻上さんは、それぞれの輪に対応する言葉を書かれてます。

「第1の輪」に対応する言葉は、「自分に話す言葉」、ひとり言。
「ええと、あれ?、つまり、なんだっけ」セーターを編みながら、「あの人、気に入ってくれるかしら」とか、メニューを見ながら、「何を食べようかな、でもダイエットしてるしなぁ」など。
「第2の輪」に対応する言葉は、相手と話す言葉。あなたと話す言葉。
「第3の輪」に対応する言葉は、「みんなと話す言葉」。

それぞれの輪と、その言葉を理解した上で。
次に、書かれているのは、「状況」と、「言葉」のズレ、について。

冒頭の、ファーストフードの話です。
本文を引用しますと。
「ファーストフードの女性は、僕に向かって『ポテトもいかがですか?』と話しています。それは、状況としては、『第2の輪』です。僕と女性の二人ですからね。女性の関心・集中は僕に向かっているはずです。ところが、何度聞いても、その言葉は、僕に向かって話しかけられているとは感じられないのです。僕はずっと、どうしてだろうと思っていました。そして、『言葉のヒント』にたどりついて、ある日、ハタとヒザを打ったのです。
『ポテトもいかがですか?』という言葉は、『第2の輪』に対応していません。満面の笑みで言っているその言葉は、『相手と話す言葉』ではなく、「第1の輪」に対応する『自分に話す言葉』つまり、ひとり言なのです。つまり、状況と言葉がズレているのです。」


老人ホームで嫌われる人に、「元教師」があげられるそうです。
教師という職業は、「第3の輪」の言葉を多くしゃべる職業です。
「みんな、静かに!分かったか!」といった感じ。その状態が長く続くと、こんどは、二人きりで話しているときでも、無自覚のまま「みんな」という存在を前提にしがちなのだそうです。

「進路相談で、『○○大学を受けたいんですけど』と『第2の輪』で語っても、『○○大学の偏差値はこれぐらいで、毎年ウチの学校ではこれぐらいのレベルにないと難しいな』と教室でみんなを相手に話している口調で返されたことはありませんか?」

確かに、これはムッとしますよね。


相手が苦しみ・悩みを訴えているときに、私は、一般論で返している。
双方ともに、各々何かを主張していて、双方とも「伝えているつもり」なのに、実際のところは、相手に「何も伝わっていない」。「ムッとした不快感」だけが残っている、そういうこと、けっこうよくあるんです。
(私だけだったりして……笑)

その不快感の原因は、実にこの「言葉」と「状況」のズレから生じるというわけですね。
うーむ。なるほど。


ちなみに、この3つの輪のうち、一番難しいのは、相手とコミュニケートする「第2の輪」だそうです。難しいだけでなく、一番エネルギーもいる、とのこと。
確かにそうですね。
特定の相手に、何かを伝えなければならない状況を考えるだけでも、エネルギーを消耗します。どう言おうか、いつ言おうか……。悩みます。結局上手く言えずに終わることが多いです。


「ということは、逆に、この「第2の輪」の状況で、ちゃんと「第2の輪」の言葉を言うことができれば、それはステキなことだということです。」


では、どうすれば、「第2の輪」の言葉を使えるか、というと…
これは、この本のほかの部分も読まないと分からないので、とりあえず引用だけしておきます。

「『第2の輪』の場合、「体のヒント」が特に役に立ちます。それも、『体の内側へ』という意識の方です。あなたの体が本当の意味でリラックスしていれば『第2の輪』にいる相手も、自然とリラックスしてきます。不思議ですが、本当です。あなたの体が緊張していれば、相手も無意識に緊張します。そうなると、『第2の輪』の言葉も、相手の深い所まで届かなくなるのです。(中略)もちろん、感情も伝わります。『感情のヒント』はもちろんの前提になります」

この本、読んだだけでも勿論、感動なんですが、これ実際やってみようとすると、更に深みを感じます。

すごいです。
演劇って、奥が深いですね。
コミュニケーションって、深い、というべきでしょうか。

ともあれ、おかげさまで、本日も、てまりは元気です!
ありがとうございます!!






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Last updated  2003.12.23 08:01:16
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