ナ チ ュ ー ル

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バスカルの真空


「真空に関する新実験」結果要約部分の7箇条の部分を、松浪氏の「パスカル科学論文集」、大出氏の「物理学者パスカル」と小柳氏の「パスカルの隠し絵」から引用し記載する。

原則   パスカル科学論文集(松浪氏) に記載の真空7原則
1.あらゆる物体は、互いに分離してその中間に見かけの空所のはいりこむことを、嫌悪する傾向をもっている。いいかえれば、自然は見かけの空所を怖れている。

2.あらゆる物体が有するかかる怖れ、もしくはこの嫌悪は、見かけの空所が小さいときよりも大きいときに、いつそう甚だしいというようなことはない。いいかえれば、その中間の場所の大小の如何にかかわらず、一様の強さで、これを避けようとする。

3.この怖れの強さには、しかし、限度がある。それは、一定の高さすなわちおおむね31ビエの高さの水が下方に流れようとする強さに相當する強さである。

4.この見かけの空所に接している物体は、そこを満たそうとする傾向を有する。

5.空所を満たそうとするこの傾向は、見かけの空所が小さいときよりもより大きいときに、一そう強いというようなことはない。

6.この傾向の強さには、おのずから限度がある。そしてそれは、一定の高さすなわちおおむね31ビエの高さの水が下方に流れようとする強さに、つねに相當する強さである。

7.31ビエの高さの水が下方に流れようとする強さよりも、ほんの少しでも強さが増せば、この増しただけの強さで以て、いかに大きな見かけの空所をも生じさせるのに十分である。いいかえれば、この見かけの空所に対して自然がいだいている怖れのほかに、物体の分離や疎隔を妨げるものが何も存在しないならば、増しただけの強さで、物体を分離させ、いかに大きな空間をも生じさせることができる。

準則 物理学者パスカル(大出氏) に記載の7準則
1.あらゆる物体はたがいに引きはなされて、それらのあいだに見かけの空虚を認めることを嫌悪する。つまり、自然はこの見かけの空虚をはなはだしく嫌悪する。  

2.あらゆる物体のもつこの恐怖(horreur)あるいは、嫌悪(repugnance)は、大きな見かけの空虚と小さなそれを認めるのでは、いいかえれば、大きな間隔と小さな間隔で隔てられるのでは、差がない。  

3.この恐怖の力には限界があり、約31ピエ(pieds,1pied≒33・3mm)の高さの水が流れ落ちようとする力に匹敵する。  

4.この見かけの空虚を囲む物体はそれを満たそうとする傾向をもつ。

5.この傾向は大きな見かけの空虚を満たすのと小さなそれを満たすのでは、強さが等しい。  

6.この傾向の力は限界をもち、約31ピエの高さの水が流れ落ちようとする力に匹敵する。

7. 31ピエの高さの水が流れ落ちようとする力をどんなにわずかでも越える力は、この見かけの空虚を、それがどんなに大きくとも、認めさせるのに、十分である。いいかえれば、自然がこの見かけの空虚に対してもつところの恐怖以外に、それらを離すのにも、遠ざけるのにも障害がないのであれば、どんなに大きな間隔で物体を引きはなすのにも、それは十分である。

格律 パスカルの隠し絵 (小柳氏)に記載の7格律
1.あらゆる物体は、たがいに離れること、たがいの間にこの見かけの真空を許容することをいやがっている。すなわち、自然はこの見かけの真空を恐れている。  

2.あらゆる物体がもっているこの恐怖(horreur)、あるいはこの嫌悪(repugnance)の度合いは、大きな見かけの真空を許容するときのほうが小さな真空のときよりも大きいわけではない。すなわち小さなへだたりをもつて遠ざかるときよりも大きなへだたりをもって遠ざかるときに、より大きいわけではない。  

3.この恐怖の力は限られていて、ある一定の高さ、それはおよそ31ピエであるが、その高さの水が、それをもって下へ流れ落ちようとするときの力にひとしい。  

4.この見かけの真空と接している物体は真空を満たそうとする傾向を有する。  

5.この傾向の度合いは、大きな見かけの真空を満たすときのほうが小さな真空のときよりも強いわけではない。  

6.この傾向の力は限られていて、ある一定の高さ、それはおよそ31ピエであるが、その高さの水が、それをもって下へ流れ落ちようとする力にひとしい。  

7.それをもって31ピエの高さの水が下へ流れ落ちようとするその力よりも、ほんの少しでも大きい力があれば、この見かけの真空を、それを望むだけのどんなに大きさでも、許容されるに足りる。すなわち、物体を望むだけ大きなへだたりをもって引き離されるに足りる。このときそれらの分離や遠ざかりにとって、自然がこの見かけの真空に対して抱いている恐怖以外のどんな障害もないならばのことであるが。

最も肝心の真空が発現した空間に対する表記は

見かけの空所・・・松浪氏
見かけの空虚・・・大出氏
見かけの真空・・・小柳氏

と三者三様となっている。


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