ナ チ ュ ー ル

ナ チ ュ ー ル

ガリレオガリレイの真空


「第一日」のところに、この会話がある。P40

サグレド:有難う。この議論のお陰で、私は長い間疑問に思っていて、また到底理解できないと諦めていたある現象の原因が分りました。かつて私はポンプのついている井戸をみて、水はこうすれば普通のバケツよりも力も要らなく、又はるかに多量に汲む事ができると、誤った感銘を受けていたのです。このポンプでは管の上に吸い子と弁があって水は、吸い子が下にあるポンプのように押し上げられるのではなく、引っぱり上げられるのでした。このポンプは井戸の水面がある決まった高さ以上にある時には完全な働きをしましたが、その高さ以下のときには用をなしませんでした。最初この現象を認めたとき、私は機械に狂いができたのだと思ったのです。ところが修繕に呼んで来た職人は、故障はポンプにあるのではなく、水にあるのです、水位があまり低くなったのでこんな高所には水が揚がらないのだといいました。それに付け加えて彼は、ポンプでも何でも吸引力の原理によって働くものは18キュービット以上は毛幅の高さも水を揚げることはできない。ポンプが大きかろうと小さかろうと、これが水の揚がる限度だ、といいました。・・・


サルヴィヤチ:事実は全くその通りなのです。ポンプが大であろうと、小であろうと、あるいは、更にムギワラのように細かろうとも、どれ程の水量でも必ずこの18キュービットまでは揚がります。そこで、直径に関係なく18キュービットの管の中に含まれた水の重さをはかれば、これと同じ直径の任意の固体の円柱の真空抵抗力の値が得られる、といえるのです。・・・
   「1キュービット」・・・50±5cm

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