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2006年01月06日
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カテゴリ: 食事
 寒い季節のお薦め料理に麻婆豆腐があります。栄養価の高い豚肉に良質のタンパク源、豆腐が加わり、胡麻油、生姜、唐辛子を利かせ、身体を内側から温めてくれそうです。美味しく作るコツは、豆腐をあまり煮立たせない事ですが、温かいイメージからはグツグツと煮立っている方がより美味しそうに見えてしまいます。

 有名な話ですが、麻婆豆腐は料理の鉄人として知られた陳建一氏の父、健民氏が来日した際に紹介され広く普及しています。正式には「陳麻婆豆腐」というそうですが、ほとんど麻婆豆腐で通っています。由来に関しては文字から連想して、麻というお婆さんが考案した料理のように思えてしまいますが、正式な物語が語り伝えられています。

 清の時代、四川省成都に陳富文という人が市場に近い所に住んでおり、彼の妻は非常に気立てがよく、愛らしい女性として知られていました。不幸にも富文は若くして亡くなるのですが、残された富文の妻は元来が働き者だった事も手伝って、その後市場を訪れる人に対し料理をふるまう事で生計を立てるようになりました。彼女が得意としていたのが「豆花飯(ドウホワファン)」と呼ばれる豆腐料理で、豆乳にニガリを入れてすぐの固まりかけの豆腐、豆花をご飯にかけ、辛味を利かせたタレで食べさせるという物でした。

 ある日、市場で肉を買い求めた油売りが彼女の店に立ち寄り、これで何か美味しい物を作ってくれと肉を差し出しました。彼女はその肉を細かく刻んで炒めて辛いタレと絡め、豆花にかけて料理を仕上げます。その美味しさが評判となり、店は大繁盛したそうです。愛らしさで知られた彼女ですが、顔にはたくさんの痘痕(あばた)があったそうで、麻とはその痘痕を指す意味があり、痘痕の陳おばちゃんが作ってくれる美味しい料理という事から「陳麻婆豆腐」と呼ばれるようになり、いつしか「麻婆豆腐」となりました。また婆には「身持ちの良い女性」という意味があり、料理一筋に勤しむ彼女の姿が想像されます。麻婆豆腐には豆板醤と豆鼓味噌が使われますが、豆鼓味噌を使うと豆鼓が黒い粒として料理の中にたくさん見られる事から、それが痘痕顔の陳おばさんのようだとして、麻婆豆腐を見るたびに思い出すという話も残され、働き者の彼女の姿を今日に伝えているとも言われます。唐辛子のカプサイシン効果とは別な意味ですが、なかなか温かい話だと思っています。





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最終更新日  2006年01月06日 07時41分04秒
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