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2006年06月16日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
まー読んだ人、映画を観た人も多いかと思いますが、もうかれこれ8年も前の映画のなるのね。このころの暗いミステリーだと「ストーンシティ」なんかがすきなんですが、こいつのやるせなさは強烈。誰をも暗い気持ちにさせるエンディングは、まー、なんつーかミステリーの枠を超えてますなぁ。

シンプルプラン はこういう物語】


ほんとーに単純な計画だった。まるでたなぼたみたいに幸せが舞い込んできたように思えたのを確実にするだけのことだった。急にこんなに幸せになっていいのかと目を疑うような僥倖。信じられないほどの幸運・・・そう思えた瞬間からすべては始まる。

きわめて簡単な方法で、それは成功するように思えた。みんなが簡単に幸せになれると楽観した。そして、そのときに感じたかすかないくつかの疑問はどこかにおきさられてしまった。問わぬことで置き去りにされたのだ。しかし思春期の第六感だけが感じとるようなかすかな疑惑と不信と直感だけは何かがおかしいと告げていた。そして、話は表面上は「計画通りにちゃくちゃくと」すすんでいく。

しかし、かすかな疑惑と不信は、今芽吹いたばかりだというのに、あっというまに広がって、あちこちで思いもかけない事態を発生させていく。そして、そのたびに誰かが、あわててその不信を解消するが、よく考えるとその解決はたいして合理的でなく、一見解決したかのように思うが、解かれぬ謎は残る。

秘密めいた何かがあることだけには気づく。そして、いよいよに不信が事実へと育っていく。けれど目をつぶる。結果、
秘密にはそれだけの理由があるのに、問わないことで安心を買い、結果として危険を増大させ続ける


そして目の前の大金と幸せの前には、その増大する危険を見えない振りをして突き進むしかない。だが、ある時、もはや見えない振りをすることができないほどに、それは大きくなり、そのときに初めて、 当初は「簡単な計画」でかつ「安全」であったはずのものが、とほうもなく危ないものであることに気づく。

自分が今まで来た道の途中で人からもらった「忠告の本当の意味」が徐々にわかってくる。それは、ヒッチコック的であるが、もっとドロドロしている。そして緊迫と安堵を繰り返しながら、不安と快楽に表裏されながら、結局は自分はそこから逃げれないままだ。そしてある時、もはや来た道はまったく引き返せない途方もない地雷原となっていることに気づくのだ。

複雑な蜘蛛の糸に絡めとられて、 それまで自分の持っていた普通の生活ですら、「危険にさらされていて」、逃れようがない事に気づくのだ 。そのときにはもう、あらゆる危険と自分はがんじがらめに縛られていて、身動きはとれない。もはや、危険を突き進むのも、後戻りをするのも同じくらいに危険に思える。というか、もはや、後戻りできないほどに、 たくさんの担保がとられてしまっている現実 に気づくのだ。

事ここにいたって、当初から、「 あまりに話がうますぎたのではないか・・・ 」という当たり前の疑問につきあたるが、その前提をひっくり返してしまっては、もはや自分の今までやってきたことは根底から覆されてしまうので、疑問には蓋をして、信じてつきすすむしかない。

バブルの時に買われたまま塩漬けされた株券のように、「疑問も塩漬け」されたまま時を過ごすのだ。

最初は簡単に制御できるような思えた事態や人は、もはや勝手に動き始めて、完全に自分の手に余るところで暴走を始める。しかし、ことそこにいたっては、もはや自分には選択肢はなにもなく、自分がコントロールするはずのものに、 実は自分の方がコントロールされている事に気づき 、狼狽し不安は増大しても、もはや前進する以外に道はないことに気づいて唖然とする。


恐怖におびえるあなたに言葉は囁かれる。
大丈夫、私を信用して

(そして時には「 どうして、私が信用できないの ?」という怒りと攻撃)

その純粋にして無垢な愛情と怒りの目を前にして、なお突き進むしかない事に気づき、 快楽と危険は背中合わせの乗り物にのったまま、そのままノンストップで最終章へと突入 するのだ。


1999-042.jpg


それでも戦い歩み続けるものに幸いあれ 。願わくば先達がいかにしてその道を歩んでは屍となってきたかを、正確にいたずらな囁きに惑わされずに見るがよろし。けれど、なお戦い続けるのだ。 なぜならば、もはやそれしか道は残っていないからなのだ。







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最終更新日  2006年06月16日 18時26分53秒
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