人間仁科のブログ・八重山見聞録外伝

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カテゴリ: パーソナル

好きなだけじゃなく大抵は新しいものは善とさえ言い切り誰憚らない。科学。医療。製造業。芸術。音楽。ま、なんでもいいが大抵のカテゴリーでは新しいもの=斬新=素晴らしいみたいな評価となる傾向があるようだ。

以前も私はビートルズが良いと思えないと書いたことがあったが、実はマイルス・デイビスも同様で、ジャズ界では確固たる地位を築いているマイルスではあるが、やはり私の音楽的評価はそう高くなかったりする。

とは言ってもビバップ、ハードバップを経てモードジャズの地平を切り開くあたりまでは、まさしく天才的だし楽曲も演奏も先駆的であるだけでなく単純に素晴らしくかっこいいし大好きなのであるが、更なる斬新へとフリーブローをやり出したあたりで私の中では一気に終わってしまったミュージシャンなのである。

勿論、音楽的に思想的に芸術的に様々な評価があるのは知っている。なにより彼がいなかったら少々ドメスティックな日本のジャズ界は存在しなかっただろうし、私の好きな日野テルや多田誠司も生まれなかったかも知れない。それら多岐に渡る影響や展開や成果を踏まえても尚、後期マイルスのつまらない演奏と楽曲の背景にはクスリで始終ラリってる影響があると断じざるを得ないし、そのような晩年を迎えるに至る過程には『新しいもの』と言う名の強迫観念に駆られ、押し潰されそうになる彼の魂が垣間見えるのだ。

それもこれも全部ひっくるめてマイルス・デイビスであるから彼を一人の人間として捉えた場合、伝説的にかっこいい人だと思うし、ラリって行く晩年も含めてその生き様はひどく人間くさくて大好きなのであるが、ともかくも『新しいもの新しいもの』と希求した挙句にキャリア後半で作った音楽がいただけないのは確かである。


そんなマイルスに象徴されるように音楽界(クラシックや伝統音楽をのぞく)というところは新しいものを生み出さねばいけない的な強迫観念が幅を利かす業界であるわけだが、そんな業界にあって20年の長きに渡って同じスタイルを貫くバンドがいる。その名をOSAKA MONAURAIL(オーサカー=モノレール)。六十年代のJB's流儀を貫く日本人ファンクバンドだ。1992年に結成以来一つのスタイルにこだわり磨きをかけているところが凄すぎる。

サザンオールスターズみたいな桑田ケースケ個人のキャラクターと楽曲だけで売ってるバーソナルバンドは別にして、洋の東西を問わずバンドスタイルの行き着く先はアルバム数枚、十年前後で楽曲的にも活動的にも足並みが乱れて行くものであるが、OSAKA MONAURAIL、さすがにJB's流儀である。二十年近くも延々と一つのスタイルを極めようってあたりに職人気質を見て取るのは私だけか。

ま、余計なコメントは要らない。とにかくかっこいいのである。ファンクな方は是非一度聴いてみてほしい。聴けば、新しいものばかりが良いわけじゃないことがきっと解るはずである。





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Last updated  2008.05.27 11:15:29 コメントを書く


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