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論理的思考 ⑤ 実践編


下記に例題を出します。これは、米国の人材派遣企業の入社テストの一部で、
このテストは日本人応募者向けの英語運用力テストの問題です。

例:下記の日本語を英語にしなさい。
上手な契約書の作り方。

『どれが上手な契約書かと定義する事は難しい。
 一口に上手な契約書の作り方といっても
色々ある。契約の内容/種類によっても色々有るし、
 契約を交わす当事者間の事情によっても色々変ってくる。
 しかし、一般的に言えば、当事者の意図する内容が簡明に
書かれており、当事者の意図する項目が漏れなく書かれているものが、
 上手な契約書といえよう。』

これまで、論理的思考に付いて述べました。その実践編です。
上の例題を、英訳する場合、
『---しかし、一般的に言えば』まで、省略出来る事がお判りでしょうか?
この部分までを、省略します。なぜなら、この部分までは、
一般論を述べているだけです。この部分は、前回申し上げた通り、
「ごく当たり前の事」であり、従って、英語にする必要はありません。

判っていない方が多いのですが、「当たり前の事は敢えて言わない」のが
コツです。そして、残りの部分を箇条書きで表現します。
つまり、日本語で書きますと、
「上手な契約書の作り方
 次の2点を遵守する事である。
 -1 当事者の意図が簡明である事。
 -2 必要事項は、漏れなく記載されている事。以上。」 となります。

これが、通じるビジネス日本語であり、本当に通じるビジネス英語となります。

これを英語で書きますと、
"How To Make A Good Contract
The following two steps shall be observed;
-1 It should be to the point.
-2 It should have all the necessary matters in it." となります。

この様に、論理的思考を働かせて英語を使う事が、通じるビジネス英語に
必要な事です。簡潔、明瞭で相手に判り易い英語となります。
その為には、論理的日本語(ビジネス日本語)の練習も必要となります。
皆さんも文章をただ単に思いつくままに書くのではなく、
論理的に書く様に心掛けて下さい。その方が、英語の力も向上し、
その他業務上でも、個人の能力の点でも沢山のメリットが出てきます。
ご質問は何なりと。See you next time!!



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