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三月二十八日、織田信長は、菅屋長頼を能登の国七尾の城代として派遣した。
四月十日、信長はお小姓衆五、六人を従えて、竹生島に参詣した。
長浜の羽柴秀吉の城までは馬に乗り、そこから湖上五里を舟で参詣した。
安土から水陸あわせて片道十五里、往復三十里の行程を、その日のうちに帰還した。
まったく、このようなことは聞いたこともない。しかし、信長の気力は並みの人とは違い、達者なことには皆感嘆したのであった。
遠路であるから今夜は長浜に宿泊するだろうと、誰もが考えていた。
信長が帰城してみると、女房たちは、あるいは二の丸まで出かけている者もおり、あるいは桑実寺(くわのみでら)へ薬師参りに行っている者もいた。
城中の者は仰天して困惑し、慌てうろたえた。
信長は、遊び怠けていた者を縛り上げ、桑実寺へは使いをやって、女房たちを出頭させるよう命じた。
寺の長老は「お慈悲をもって女房衆をお助けください」と詫び言を言ったので、女房たちと一緒に、その長老も成敗した。
四月十三日、長谷川秀一・野々村正成の二人に、知行を過分に与えた。ありがたいことで、面目の至りであった。
四月十六日、若狭の逸見昌経(へんみ まさつね)が病死したので、信長は、逸見の所領八千石のうち、新たに与えた分、すなわち武藤友益(むとう ともます)・粟屋右京亮(あわや うきょうのすけ)の旧領だった三千石は、武田元明に与えた。
残り、逸見本来の所領は、丹羽長秀が幼少の頃から召し使ってきた溝口定勝という者を信長が召し抱えることとし、逸見昌経の跡目に任じて、五千石を給した。
さらに、溝口に若狭の国の目付を命じ、若狭に在国して国内の地侍たちを監督し、善悪を報告するよう、忝(かたじけ)なくも朱印状をもって命令した。
溝口としては後代まで誇りうる面目、これ以上のものはなかった。
四月十九日、武田元明・溝口定勝が岐阜へ参上し、織田信忠に礼を述べた。
第26回「信長を笑わせろ!」織田信長(小栗旬)は、長宗我部元親(磯部寛之)との約束を翻し、労せずして阿波と讃岐を手中に収める。元親は激怒し、間を取り持った明智光秀(要潤)は苦しい立場に陥る。そんな中、信長は甥・織田信澄(緒形敦)が長宗我部と内通して謀反を企てていると疑い、蟄居を命じる。光秀から事の顛末を聞き、信長の苦しみを察した羽柴小一郎長秀(仲野太賀)と羽柴筑前守秀吉(池松壮亮)。羽柴家一同である計画を立て、信長と市(宮﨑あおい)を長浜城に招く。
第27回「本能寺の変」織田信澄(緒形敦)は明智光秀(要潤)に織田信長(小栗旬)への積年の思いを打ち明ける。光秀は驚愕しつつも、表沙汰にしないことを決める。一方、備中で毛利攻めの任にあたる羽柴筑前守秀吉(池松壮亮)は、戦の総仕上げのため信長を連れてくるよう羽柴小一郎長秀(仲野太賀)に依頼する。折しも安土城では信長が徳川家康(松下洸平)を接待していたが、食事に毒が盛られていたことが発覚。饗応役の光秀が首謀者をかばっていると察した信長は逆上する。
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