「ほーほーホータルこい、こっちの水はあーまいぞ」
先月 30 日から始まった、土京川の「ほたるウイーク」に若槻ホタルサポーターズのガイドとして参加した。日没を待ちきれず、お子さんずれの鑑賞者は、川をのぞいて、蛍の出番をじっと待っている。 7 時 45 分頃、ようやくあたりが暗くなり、一匹がパッと光った。暗闇から子どもの声だ。「ああひかったあ」。
この一匹の点滅は次のほたるを呼び込むのか、次々と舞い始めた。今年は一晩に 300 30 数年前、この地域に「蛍を観る会」がつくられた。平成 6 ・ 7 年の梅雨前線集中豪雨の際、洪水で川が荒れ、工事は 3 面コンクリートと聞き、県にホタルを守れるような工事はできないかと陳情。幼虫を捕まえ上流に放流して、蛍の棲息できる工事となった。
今は毎年、地元の自治会が蛍ウイークとして鑑賞会を開いている。この川で棲息しているカワニナを餌にして育った源氏や平家ぼたるの生まれも育ちも土京川そのもの。専門家からも貴重なほたるだと評価が高い。住宅街の一角にあるほたるの里を守り続けていきたい。 原田誠之(上野蛍を観る会)