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2008年12月04日
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カテゴリ: 楽天イーグルス
 先日UPした記事の中で、優勝に必要なのは「フェルナンデスよりも『守れる選手』ではなくフェルナンデスよりも『打てる選手』である」という趣旨の意見を述べた。

 しかし、今一度冷静に今オフのチームの補強を鑑みると、来季のチーム作りのコンセプトが浮かび上がってきた。
 それは「守り勝つ野球」である。フェルナンデスの代わりに「守れる日本人」と考えられている中村紀を獲得したのは、内野守備の強化と共に、投手陣整備の為に外国人枠を投手側に2つ割り振ることが一つの大きな目的であったのではないだろうか。

 これまでのイーグルスは、野手・投手共に「打ち勝つ野球」「守り勝つ野球」に特化出来るほどの選手が揃っていなかった。そういったチーム事情の中で、バランスを考えた選手起用・補強をし、そこに野村監督の「知力」を注入する形で戦ってきた。
 だが、岩隈の復活と田中・片山・長谷部といった次代を担う若手の発掘に成功したことにより、より明確なビジョンを持ってのチーム作りが可能な時期に入ってきたのだ。佐藤義則投手コーチの就任によってそれはより現実的なものになるのではないだろうか。

 そもそもイーグルスは打ち勝つ野球を標榜する適性の無い球団である。日本のプロ野球界でその適正があるのはジャイアンツ(強いて挙げればライオンズも)だけではないだろうか。
 ジャイアンツはホームランが出やすく狭い東京ドームを本拠地としている。それ故に外野守備を重視せず長距離打者を並べることが可能となる。ホームランが出にくい球場を本拠地にするのであれば、外野手の守備力が低いことは大きな欠陥となるが、そうでなければ自軍の自慢の長打力を存分に生かすことが出来る(とは言っても現在のジャイアンツはレフトのラミレスを除けば、二岡がショートから去ったこともあり投手陣も含めディフェンス面に大きな穴はないが)。
 更にもう1つ重要な要素として、資金力がある。打ち勝つ野球に必要な長距離打者の年俸は例外なく高い。だが、ジャイアンツには多数のホームランバッターに相応の給与を与える資金的な余裕がある。これはイーグルスには真似の出来ない(真似をする気がないと言った方が適切か)ことだ。

ということだ。しかし、現実を見ると「コンセプトと人材の乖離」という問題がある(それ故に先日長距離砲の獲得を提案した)。イーグルスの大きな欠点として外野守備のレベルの低さがあるが、これは守り勝つ野球を目指す上で無視出来ない要素だ。リックの緩慢な動き、弱肩は言うまでもなく、中島・横川などもお世辞にも守備が良いとは言えない。中村真・聖澤は俊足ではあるが、相手に脅威を与えるような強肩の持ち主ではないし、打撃面を含め総合力で考えてもレギュラーを掴めるかどうかは微妙な位置にいる。

 現在守り勝つ野球を実践している代表的な例としてファイターズがあるが、彼らは広い札幌ドームを本拠地にしており、資金力もない。しかし、投手陣には大黒柱ダルビッシュがおり、外野には森本・稲葉といった守備範囲が広く強肩の選手がいる。更に二遊間は名手金子誠とゴールデングラブ賞を受賞した田中賢介だ。

 ここであえて希望的観測を書けば、イーグルスにもファイターズのような野球は可能なはずだ。新助っ人2人の活躍と佐藤コーチの手腕によって投手陣の底上げがなされ、中村紀の加入と内村の台頭によって内野の守備力もアップ。更に中村真・聖澤のどちらかが打撃面で成長を見せ、センターのポジションを獲得すれば完璧とは言えないものの、充分に守り勝つ野球は実践できる。少なくとも正しい方向へとチーム作りは進んでいくはずだ。

 何より来季は投手陣が過去に例のない激戦区になる。役割が当確しているのは先発の岩隈・ラズナー・田中、抑えのチルダースくらいで、残りのローテーション枠、中継ぎは大混戦だ。

 簡単に有力候補の名前を挙げると

 【先発ローテーション候補】

 朝井 片山 長谷部 一場 永井 青山

 【中継ぎ 右】

 川岸 小山 永井 青山



 有銘 渡邉恒 佐竹 長谷部

 このようにローテーション争いが熾烈な上に、そこから漏れた選手がそのまま中継ぎ枠を巡って争うこととなる。更に言えばここにはルーキーの名前は載せていない。
 正に群雄割拠の定位置争いで、投手陣のレベルは間違いなく上がるはず。中村紀の獲得が2人の助っ人投手の獲得・起用に繋がり、それが呼び水となって投手陣の競争意識に火を付ける。「守り勝つ野球」への布石は確実に打たれた格好だ。


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最終更新日  2008年12月04日 20時21分46秒
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