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Jul 4, 2006
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 運命を変える出会いが、2度あった。
 骨髄移植の提供者として、数万人に一人とされる適合者に巡り合ったこと。
「命を共有する感覚」に、胸を熱くした。
 そして、もう一人。白血病に侵され、骨髄提供を受けたもの、亡くなった女性。
「生きる希望を持って、最後まで病気と闘いたい」。そう誓ってくれた。
 「この体験を無駄にしたくない。私にしかできないことがある」。決意を胸に深く
刻み、ボランティア組織「みやざき骨髄バンク推進連絡会議」(33人)を2003年
11月に設立。県内各地で、ドナー登録を呼びかけている。
 02年度に103人しかいなかった県内の年間ドナー登録者は、05年度には638人と


 中村さんがドナー登録したのは、1995年。登録した姉が持っていた勧誘のパンフ
レットにあった「あなたを待っている人がいます」というフレーズに引かれたのがきっ
かけだ。それから3年後、ドナー候補者に選ばれたと通知が届いた。待ち望んで
いたはずが、体がガタガタ震え、立っていられなかった。
 ほぼ100%の安全性が確立されている骨髄移植。それでも気持ちは揺れた。
2児の母。「怖くてたまらない。もしも、なんて考えると・・・・」。気持ちを整理しようと
便せんに向った。B5サイズで5枚。午前4時までかかったが、決心はつかなかった。
 患者は、18歳の少年。「私に白血病の子供がいたら、命を引き換えにしても、
下さいって言うだろうな」。1週間もすると、同じ白血球の型を持つ患者を、他人に
思えなくなっていた。
 およそ1か月後、提供に最終同意した。それからは「自分の体にもう一人の命を

自分に何かあれば、死につながる。道路から常に1メートル離れて歩道を歩き、健康
管理にも注意を払った。

 骨髄移植はあっけなく終わった。「無事、患者さんに骨髄は届きました」という看護師
の言葉に、ホッとした。
 急患が入ったために移動した病室に、白血病の女性と夫がいた。「本当に提供したん

 夫婦は骨髄の適合者を探し回ったが、親類ですらドナー登録を断る人がいた。夫は、
「移植なんて、テレビの中の話だとばっかりに思っていた」と打ち明けた。希望を取り戻し、
女性は笑顔を浮かべた。
 別れ際に、自分の提供経験を生かした活動をすると約束し、お守りを贈った。「私にも、
きっと(ドナーが)見つかるよね」。女性は、最後まで闘うと誓った。
 女性は翌年、ドナーが見つかり、移植治療を受けた。しかし、合併症の肺炎を起こし、
亡くなった。手には、お守りの木彫りの人形を握りしめていた。

 「寝たきりだったのが、今では筋肉痛になるぐらい友達と遊んでいます」。移植から4ヶ月
後、骨髄を提供した少年から贈られてきた手紙に涙がこぼれた。
 「人間っていうのは、つながっている。まったくの他人じゃないんです」。
提供したことをきっかけに、そんな気持ちを強くした。
 ドナー登録の呼びかけに、一人しか応じてくれない日もある。それでも、「もしかしたら、
この人が提供者を捜し求めている患者さんのパートナーになるかもしれない」と、うれしく
思うという。
 「誰かを助けてあげたい。同じように、生きたい。志は、一つじゃないですか」。命の
尊さをかみしめる言葉が胸を打つ。(坂田 元司)


                             (2006年7月3日 読売新聞)


◎なんて素晴らしい、体験談なんでしょう。最近は、悲しくなるようなニュースで一杯でしたが、
 こんなにも、人間らしく温かな気持ちになれることって、本当に大切なことだと思いました。
 「人間っていうのは、つながっている。まったくの他人じゃないんです」。この言葉に
 感動しました。   










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Last updated  Jul 4, 2006 07:49:27 AM
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