~光文社文庫、 2001 年~
司凍季さんのノンシリーズの長編です。
それでは、簡単に内容紹介と感想を。
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人口およそ2万人の羽室町で、殺人事件が発生した。町の誰も近寄らない沼に、女子高生の死体が発見された。皮膚は黒褐色に変色しており、まるで硫酸でもかけられたような状態、そして左手の薬指が切断されていた。
ミニコミ誌を刊行している《羽室新報》の稲葉菜月は、本件の調査に当たる人を雇いたいという上司の言葉で、恋人でフリーライターの高野舜に連絡をとる。高野はすぐに、事件の調査に当たった。
被害者の担任の不祥事が発生したり、生徒間のいざこざや因習的な町の体質などが明らかになったりはするも、調査はなかなか進まない。
およそ 20 年前に同様の事件があったのではないかと推理する高野だが、雑誌社のバックナンバーなどからも、なぜかその該当の月の号だけは見つけることはできなかった。
記憶が断片的に抜け落ちる男、旧友の死を予言していた少女など、特異な体質をもつ関係者の存在は、事件にどのように関係しているのか。
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手元にある司さんの作品は全て読んでいるつもりが、本作を未読だったことに気づき、今回挑戦してみました。
表紙には「長編ホラーミステリー」と銘打たれていますが、いわゆるホラー小説の怖さは感じませんでした。
冒頭、何人もの人々が沼に身を投げていくという衝撃的な状況を目撃したという人物の手紙という、大がかりな謎の提示から物語は始まります。興味をひきつけられ、物語に入っていけました。
町の中での対立や、何かを知っていながらよそ者には明かさない関係者たちなど、因習的な町の中で、何が秘密とされているのか、そのあたりの謎も興味深いです。
一方、解決にいたる論理性や、いくつかの行為の合理性については、私にはちょっと分からない部分もありました。
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